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『ジオストーム』

2018年01月27日
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あらすじ・・・
2019年、異常気象による大規模災害に悩まされていた人類は、ついに肌の色や宗教の違いなどを乗り越え、あるひとつの解決策を選択すべく一致団結した。
その策とは、気象を管理できる衛星をわんさか設置してお天気を操ろうというもの。
自然の摂理は神のみぞ知るものだが、人間が作ったものなら人間によってコントロールできる。
これでもう、悪天候に振り回されることはない。
だが、人類は忘れていた。
機械がどれだけ完璧であろうとも、それを操る人間は、決して完璧などではないということを・・・。




※ 以下あたりまえのようにネタバレしています


めんどくさいやりとり一切抜きで、さっさと宇宙にいくアルマゲドンが観てみたくないか!
感動はしたいけど、ブルース・ウィリスも帰ってくるアルマゲドンが観てみたくないか!
そんな全世界のほしがり屋さんたちよ、括目せよ!

これ
(ジオストーム)が答えだ!!!


・ というわけで、「死なないアルマゲドン」こと『ジオストーム』を観てきましたよ! 死ななかったよ!父ちゃん無視のイチャイチャもないよ!いやぁ、じつに気分がいいですね!

・ アルマゲドンも相当バカな映画でしたが、本作はさらに輪をかけたバカっぷりで、全編通して「そうじゃねえだろ」のつるべうち。

・ まず、現実の世界で起きているような異常気象がさらに大規模になったような世紀末映像が紹介されます。 あちこちで起きる大洪水に大干ばつ。 スペインでは熱波で一日に200万人もの死者がでる事態。 環境破壊を見て見ぬふりしてきた代償がこれなのか。 あながち絵空事ではない大災害に、心がざわめきます。 さすがにヤバい。 そろそろ本気ださないと、人類ヤバい。

・ そこで本気だした人類は、話し合いの結果気象コントロール衛星の製作に着手するというね。 おい!そうじゃねえだろ!

・ 環境破壊が原因なのに、そっちはめんどくさそうだから天気だけいじっちゃおうぜっていうノリはなんなんだ。 その場しのぎで根本的な解決をはかる気ゼロな感じはなんなんだ。 バカなのか。 全員バカなのか。

・ またその、世界17か国共同で作ったという衛星ネットワークがすごいし、国際宇宙ステーションの規模もものすげえんですよね。 地球のまわりを覆うように張り巡らされた数千もの衛星からなる網。 何年かければこんな巨大なシステムが完成できるというのか。 まさか1・2年で作ったとか言うんじゃないだろうな。 っていうか、そんなもん作れるぐらい一致団結できるんなら、環境問題に取り組む方がよくないか。 労力をそそぐところ、間違っていませんか。

・ 豪快すぎる現実逃避の末、気象をコントロールする時代に突入した人類。 ネットワークを構築した立役者がアメリカンだったため、管理もアメリカ主導で行われていましたが、軌道に乗ってきた3年後をめどに、主導権は国連に移されることに。

・ ところがあと2週間で管理権移行というところで、突然衛星が不可思議な暴走をはじめ、世界各地で異常気象が勃発。 事態の収拾をはかるべく、システム開発の責任者ジェラルド・バトラーさんが宇宙へ駆り出されるという運びとなるわけです。

・ 映画開始早々、気象コントロールシステムの責任者になって、システムの責任者クビになって、もういっかいシステムを熟知している者として宇宙に送り出されるジェラルドさんのこのスピード感ね! まわりくどいこと一切なしですよ! 「えらい人→ただのおじさん→えらい人→宇宙!」、その間わずか30分! ゴネない酔わない打合せしない!

・ いざ宇宙行く時も、発射台にピャーっと行って、スペースシャトルにピャーっと乗ったらもう国際宇宙ステーションですからね。 スープカレー食べたくなっちゃったから北海道行ってくるわ、ぐらいな気軽さで宇宙に行ける男、それがジェラルドさん。

・ で、てっきり宇宙ステーションに着いたジェラルドさんが(主に拳による)トラブル解決を始めると思うじゃないですか。 悪巧みをしているテロリストを、ひとりボコりふたりボコり全員まとめて宇宙送りにするのだと。 ところが、待てど暮らせどボコらないんですよ。 なんとジェラルドさん、拳ではなく頭脳を使うんです・・・!

・ そりゃそうですよね! ジェラルドさんは傭兵でもSPでもなく、技術者として宇宙に行ったのですから! てなわけで、宇宙ステーションを「おっかしいな~」とつぶやきながら徘徊するジェラルドさんに代わり地球で体を張るのは、ジェラルドさんをクビにした張本人である弟と、その婚約者である大統領のシークレットサービス。 いいのか! ジェラルドさんはそれでいいのか! だいじな大統領を他人任せにしておいていいのか!

・ ここね、ジェラルドさんのひとり舞台だと思いきや、互いに似た性格で同じ職種だったからこそ長年ギクシャクしてきた弟さんにも、充分な見せ場が設けられていたところがすごくよかったんですよね。 早くに両親を亡くした兄弟が、それぞれに抱いていた不満や尊敬や愛情。 地球の危機に絡めてこの兄弟の絆の修復もサクッと描いてしまうこの手腕。 なんとも鮮やかじゃないですか。

・ おまけに、弟さんとその婚約者のロマンスまで盛り込み、しかもきちんと成立させているのですからホントすばらしいですよね。 ちなみに、アクションシーンで一番気を吐いていたの、婚約者ですからね。 結婚よりも仕事を優先するぐらい忠誠心の塊だった彼女が、「国務長官が大統領を亡き者にするため衛星をハッキングしたんだ!」という無茶苦茶な情報を「オレがそう言ってるんだから信じるよね?!」と恋人に言われた瞬間「オッケーわかった」と鵜呑みにして、なんの迷いもなく大統領を拉致するというこのバカさ加減! 物わかりのよさに定評がありすぎるだろ! 素直か!

・ もちろん、宇宙のジェラルドさんもただウロウロしているわけではありませんよ! 地球での真犯人探しが進まないことに業を煮やしたのか、アクションしなけりゃ意味がないと思ったのか、徐々に本領を発揮し始めますからどうぞご安心を。 コンピューターウィルスによって暴走した衛星システムが地上に異常気象アタックをお見舞いし始めると、その衛星にスペアの衛星をぶつけてぶっ壊す作戦を指示したり、内部で悪いやつの手助けをしていたチンピラに鉄拳制裁したりと、いつもの物理攻撃方向へ華麗に転換するジェラルドさん! ですよねー! やっぱそうですよねー!!

・ 宇宙でなにをどれだけ壊そうと、どうせ全部スペースデブリになるだけなんだからいいっしょ? といわんばかりの思い切りの良い崩壊シーンも見ごたえばっちり。 国際宇宙ステーションに駐在していた世界各国の技術者は、みんなスペースシャトルで脱出できるので犠牲もゼロなんだそうですよ。 やさしい世界ですね。 

・ 一方、地上の生き物には全くやさしくないという、この徹底したアンバンランスさ。 マグマが噴き上がった香港とか、スーパー冷気に襲われたアフガニスタンとかリオ・デ・ジャネイロとか、大津波に襲われたドバイとか、大竜巻に飲み込まれたムンバイとか、雹が降り注いだ東京とか、めっちゃ雷落ちてたオーランドとか、気象関係なくふつうにレーザービームで攻撃されていたロシアとか、小学校の学期末ごろの雑巾かというぐらい雑に扱われていましたが、それでいいんですよ。 火事と地球崩壊は江戸の花だ、と生前わたしのおじいちゃんもよく言っていたものです。 まぁ、おじいちゃん、生まれも育ちも岡山なんですけどね。

・ ストーリーをまとめたくなったら自爆装置を出せ、といういにしえより伝えられし習わしに従いカウントダウンを始める国際宇宙ステーション。 アメリカの大事なことは全部大統領に丸投げしとけ、という先人の知恵を活かしたご都合設定により、すべての全権を委ねられるアンディ・ガルシアさん。 宇宙ステーションが自爆するのが先か、衛星による地球破壊が先か、大統領がコンピューターの解除をするのが先か。 一刻を争う状況の中、一刻を争っているとは思えないほど進んだり進まなかったりする時間軸に沿って繰り広げられる、人類の生き残りをかけた闘い。 ノルもノラないもあなた次第。 この潔さが、実にいい。 

・ でね、すんでのところで地球が助かるのは最初からわかっているからいいとして、注目すべきは真犯人の動機じゃないですか。 せっかく作った衛星システムにウィルスを仕込んで、危うく人類滅亡させかけたアメリカ合衆国国務長官ことエド・ハリスさん。 一体なにが目的だったのでしょうか。 

・ 実はエド・ハリスさん、アンディ・ガルシアさんを亡き者にして、自分が大統領になろうともくろんでいたんですね。 気象衛星に攻撃させていたのは自分にとって邪魔な国と地域で、それらを一掃した後その罪を大統領に着せた上で異常気象に襲わせ、まんまと後釜に座ってやろうと。 でもね、エドさんってば、アンディ・ガルシアさんごと始末しようとしていたんですよね。 ガルシアさんが死んでたら衛星の暴走は止められなかったし、そしたらうっかり自分も滅亡の危機だったわけですよ。 かろうじてガルシアさんの生体組織を使って衛星を止めたとしても、そこまでのジオストームで地球半壊だし、宇宙ステーションもほぼ全壊だし、そんな状態で大統領になってなにがたのしいのか全くわからない。 火中の栗拾うどころのレベルじゃねえぞ。 Mなのか。 エドさんは自分をとことん追い込みたいタイプのアレなのか。

・ だいたいね、コンピューターウィルスは大統領でなくても(えらい人なら)誰でも仕込めるのに、それを初期化できるのは大統領の生体認証のみってどういうシステムやねん。 大統領が原型を留めたまま死ぬ可能性以外受けつけないシステムなんやねん。 誰やねん考えたの。 

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(※ 考えた人・・・ディーン・デブリンさん/代表作・・・『インデペンデンス・デイ』『GODZILLA』)

・ そっか、じゃあしょうがないか!

・ ジェラルドさんの奮闘、弟さんの健闘、婚約者さんの激闘により回避された人類の危機。 しかし、ジオストームこそ免れたものの、気象をコントロールしていた衛星システムはすべて破壊され、立て続けに起きた大災害で世界の大都市はボロボロです。 岐路に立たされた人類。 さあ、どうする。 この非常事態にどう立ち向かう。 

・ そして世界は再び、肌の色や宗教の違いなどを乗り越え、あるひとつの解決策を選択すべく一致団結しました。 その策とは、気象を管理できるもっとすごい衛星をわんさか設置して今度こそきっちりお天気を操ろうというもの。

・ そうそう、次はね、ウィルス仕込まれないようしっかり気をつけてね、初期化の必要があったときすぐできるように、パスワードをジェラルドさんの生年月日かなんかにしといてね、 っ て そ う じ ゃ ね え だ ろ ! !

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(※ 劇中これみよがしに電気自動車が出てきたので、いちおう環境にも配慮した世界になっているんですよ、ということなのかもしれない)

・ というか、権力欲にとりつかれたひとりのアホなアメリカ人がしでかしたせいで、こんがり焼かれたロシアとかバッキバキに凍らされたリオとかその他もろもろの国とか、よく許してくれたなぁと思いますよね。 うそやろ?ってなりますよね。 国務長官が?マジで?おまえんとこの国どうなってんの?って国連で吊し上げ必至じゃないんですか。 やさしい世界ですね・・・。

・ ということで、真面目に環境破壊を問題視している感は醸しつつ、その実とことん不真面目で不謹慎なバカ騒ぎが続く本作。 ノレない人は本気で腹が立つかもしれませんが、「地球が派手にぶっこわれる映画サイコウだぜー!FOOO!」というわたしのような人間にはたまらない娯楽作でした。 必要なものはすべてあって、なくてもなんとかなるものはなにもない。 なんつうか、改めて「観たかったものがきちんと描かれている」ことって当たり前にみえるけどとても大切なことなんだなぁ、と思いました。 センキュー!デブリン監督! 今後もコンスタントにこういうやつおねがいします!

・ 最後になりましたが、本作は子役がめちゃくちゃすばらしかったということもお伝えしておきたいと思います! ジェラルドさんの娘さんを演じていたタリタ・ベイトマンさん、ホントにうまい! バカの詰め合わせみたいな作品(※ほめ言葉)なのに、気づいたらはんなりと感動してしまっていたのは、主にタリタさんの演技力のおかげです!

・ あと、「ジェラルドさん、どっこい生きてたわ」のシーンで、ビックリしたのと嬉しいのとで目をまんまるにしていた弟さんがめちゃかわいかったこともご報告させていただきます。 頭に手を乗せて口ぽかーんって開けてるんですけど、冗談かっていうぐらいかわいかったです。 あのシーン切り抜いて下敷きに入れたい。

・ みなさんもキリキリとした生活のちょっとした息抜きに『ジオストーム』いかがでしょうか。




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