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『search/サーチ』

2018年10月29日
Searching-new-reddish-poster.jpg

あらすじ・・・
友達の家に勉強しに行ったっきり行方が分からなくなった娘をおとうさんが探します。



(※ 以下ネタバレしています)

・ ひとさらいや殺人など、おっかないニュースを見た時、娘はよくわたしに問いかけてきます。 「おかあさん、もしわたしが誰かに連れていかれたらどうする?」と。 わたしはいつも答えます。 「なにがあっても絶対探し出す」と。

・ もしも警察でも見つけられなかったら? もしも目撃者や証拠などの手がかりも乏しかったら? 娘の不安はつきないようですが、不安勝負ならおかあさんだって負けません。 なにせ、あなたたちがうまれた時からおかあさんはずっと不安と共に過ごしてきたのですから。 

・ ほんの一瞬目を離した瞬間姿をくらます子どもたち。 大きくなればなったで、目の届かない距離まで出かけるようになる。 当たり前のようにドタドタと家を出て、当たり前のように玄関のチャイムを鳴らし派手に靴を脱ぎ散らかしながら帰ってくることを、おかあさんは毎日毎日祈っているのです。

・ 本作はそんな「なにがあっても絶対探し出す」という親の気持ちが余すことなく描かれた、非常におもしろい映画でした。 出てくるのは母親を亡くした娘と妻を亡くした夫。 最愛の人をうしなったふたりは、哀しみから抜け出せていないがゆえに言葉を飲み、本音を隠し、そのことが大きな事件へとつながってゆきます。

・ まあねー! ホントによくできていましたよね! デジタルネイティブである今の子どもたちの成長を、パソコンの画面だけで説明しきってしまうオープニングの秀逸なことと言ったらもうね! Windows XPの大草原を背景に、家族の生活を記録するツールはどんどん進化し、喜びも悲しみも同じように書き込まれては消去される。 うまい。 うますぎる。 語り足りないものはなにもない、この一家の歩みや現状がすべて物語られている。 この時点でボロボロに泣いていましたから、もうそんなもん大勝利ってもんですよ!(誰のだ)

・ で、いつものようにメッセンジャーアプリとフェイスタイム(アップル製品に装備されているビデオ通話機能)で親子の会話をかわし、「現在友達の家にいること」「徹夜で勉強会をすること」を確認したおとうさんとむすめさんだったのですが、おとうさんの就寝中に入っていた着信を最後にむすめさんの消息は途絶えてしまいます。

・ はい悪夢きた。 外出中の子どもと連絡とれなくなるやつ。 もうね、常々思うんですけどね、携帯もパソコンもなかった数十年前、われわれの親世代はどうやってこの悪夢に折り合いをつけていたんでしょうね。 うちの父親も、だからあんなに門限厳しかったのかなぁ・・・ 今ならわからんでもないですもんね・・ 自由にさせたいけど不安もすごい。 ありがとうスマホ。もう君なしでは子育てできない。

・ 心当たりを手あたり次第探った結果、どうやら彼女は幼馴染とキャンプに行っているらしいと判明したおとうさん。 学校を無断で休んでいたのもそのせいでしょう。 きっとそうなんでしょう。 しかし、キャンプから戻った幼馴染から、むすめさんは結局こなかったとの連絡が・・・。

・ 徐々に狭まってゆくおとうさん包囲網。 さすがにこれは非常事態とばかりに通報しますが、普段むすめのプライバシーを大切にしていたおとうさんには、むすめの交友関係がさっぱりわかりません。 学校関係にあたってみるも、友達と思っていた子から出るのは「勉強が得意だから誘ってただけ」だの「親に言われたから誘っただけ」だのと、絶対本人には聞かせたくない残酷な言葉ばかり。 「うちの子、友達いなかったの・・・?!」とショックを受けるおとうさん。 いないならいないでいいけど、いないそぶりを見せていたということは、おとうさんに心配かけたくなかったってことですから、やっぱりショックはショックですね。

・ 気を取り直して、SNSはどうだ?と開いてみると、むすめさんのアカウントはすべて鍵アカ。 むすめさん、リテラシーすごいねー!! っていうか、今までむすめさんのアカウントを検索かけてみたことがなかったおとうさんも、ある意味ハートがつよいねー!!

・ 担当刑事に促され、むすめさんのパソコンからSNSへのアタッキングを開始したおとうさん。 実はIT企業勤務なので、ネットの使い方は心得たもの。 パスワードがわからなければ変更をかけ、変更メールの送り先のパスワードがわからなければさらにその変更をかける。 こういったネットあるある描写を駆使しているのも本作のうまいとこですよね。 身に覚えがあるからこそグッと引き込まれます。

・ やっと潜り込めたむすめさんのアカウント群。 ツイッター、インスタグラム、フェイスブック、Tumblr、ライブ配信サイト・・・。 見たことのない顔や知らなかった生活が、そこにはありました。 つながっている人たちはほとんどが薄いつながりでしたが、中には親身になって話し相手になってくれている女性もいました。 ここだけが娘の安らげる場所だったのか。 己の非力さを嘆くおとうさん。

・ しかし、頼みのSNSも捜査の結果は空振りでした。 その上、担当刑事はむすめさんがこっそり作っていたとおぼしき偽造免許書や不正なお金のロンダリングまで探し当て、これは失踪事件ではなく逃走だと臭わせはじめる始末。

・ たしかにむすめさんにはおとうさんの知らない一面がありました。 しかしそれは、あくまで母親不在に対する子どもなりのフォローであり、おとうさんに対する気遣いの延長でしかない。 おとうさんは諦めることなくネットの海を漕ぎ続け、ついにむすめさんが失踪時に乗っていた車を発見するのですが・・・

・ ここから先の展開もまた非常にエモーショナルで、わたしは何度も涙がこらえきれなくなりましたし、クライマックスは目が真っ赤になるぐらい泣きました。 なんでしょうかね。 やはり他人事と思えないんですよね。 本作のおとうさんが直面した恐怖は、わたしたちの身に起こらないとは限らない恐怖ですし、本作のおとうさんが貫いた信念は、わたしたちが持ち続けるべき信念だと思うから。 それは、子どもを信じるということ。 絶対あきらめないということ。

・ 皮肉なことに、本作の加害者側もその信念を持ち続ける人物だったというところがまた、罪深くてよかったですね。 

・ 「全編PC画面のみ」という設定から「映るのがPC画面だけなんだったらDVDが出てから家で観てもよくね?」なんて思っちゃってごめんねチャガンティ監督。 大きなスクリーンいっぱいに重なり合い開かれてゆくウィンドウからは、登場人物の愛情や逡巡、時に息苦しさや緊迫感がひしひしと伝わり、そして「こうあってほしい」という希望に対する答えが映し出された瞬間には、大きな感動の渦が押し寄せました。 よくできてた!ホントによくできてたよ!!(本日二回目)

・ ぜんぜん友達でもないでもないのに全国ネットに流れた瞬間しおらしい涙を流して視聴回数&イイネ稼ぎを始めるクラスメイト、「○○ならオレの隣で寝てるよ」と無責任な書き込みをはじめるクソ野郎、ネットに転がっている画像を無断使用して女性になりすますネカマ、ネットストーカーなどなど、今の時代ならではの曲者たちに翻弄されながら、むすめさんのもとへとひた走るおとうさん。 もちろん、おかあさんでもニーアム・ニーソンさんでも同じことをしたでしょう。 「子どもを絶対探し出す」という強い想いが導いた奇跡。 思う存分泣こうではありませんか。  『search/サーチ』、いい映画でした。

・ しかし、ほとんどのものは「あるある」と観ていたものの、お葬式のネット生配信サービスだけはちょっとびっくりしちゃいましたね・・。 あるのかそういうのが・・ そりゃまあ遠方で参列できない人もいるけども・・・  なんつうか、まだまだ時代についていけていない45歳おかあさんなのでした!
 


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