FC2ブログ
ブログパーツ

『ブラックシープ BLACK SHEEP』 (日本未公開)

2019年11月27日
(※ この感想は2008年02月28日に載せたものに加筆・修正を加えたものです)


blacksheep.jpg

さて、アカデミー賞も無事終わり、ずっとお預け状態だった『BLACK SHEEP』を念願叶って鑑賞させて頂いた訳なのですが・・・

・・・そっかこれ英語かぁ・・
そりゃそうだよなぁ・・・(遠い目)

うっかりすっかり忘れていましたよね、原語鑑賞必至だと言う事を。
なにせ輸入版(日本未上陸作品)ですので、言葉は英語。
字幕も英語かスペイン語しか付いていなくてですね。
なんとか、英語字幕と辞書を片手に鑑賞しましたが、実際のところは正直わかりません。まことにめんぼくない。
と。いうことで、大規模な誤読がない事を祈りつつ、オレ流あらすじを・・・

※以下ネタバレしてます

ぼくヘンリー。
ぼくの父ちゃんはニュージーランド一の羊飼いで、ぼくも大きくなったら父ちゃんみたいなカッコイイ牧場経営者になるんだい!
と、思っていたんだけど、そんなぼくの夢をこころよく思わないお兄ちゃん・アンガスが、ある日ぼくにとんでもない嫌がらせを仕掛けてきたんだ。
なんと、ぼくが超可愛がっていた子羊のダドリーを捌いて吊るし上げ、その皮を自ら被ってぼくを追い回したんだ。
「いじわる」の度合いが、「いじわる」という言葉が本来持つ性質を凌駕してきてない?!ひらたくいうと、えげつなくない?!

怯えてうずくまるぼくと、調子に乗るアンガス。
その時、家政婦のマックさんがぼくらを探してやってくる声が聞こえた!
ナイスタイミングおばちゃん! ぼく、このままじゃあトラウマ確定になっちゃうy・・

おばちゃん 「お前たちよくお聞き。今、お父さんが事故に遭って亡くなってしまったそうだよ」

ワッツハプンおばちゃん!「お父さんが事故」とはなんたるサプライズっていうかゴメンゴメン、えっと、なんつうかその、おばちゃんその前に何かつっこむトコないかな? 目が節穴になっちゃったかな?かな?

まだフレッシュな血のしたたりおちる羊の生皮を被り陽気におどけるアンガスを華麗にスルーしたうえで、とびっきりの訃報のみを届けてくれたマックさん。
・・・ありがとう・・ あなたのお陰で、今では立派な羊恐怖症のぼくです。

で、以降15年間牧場はおろか兄とも距離を置いていたぼくだったのですが、いろいろ片づけなければならない事情から久方ぶりの帰郷を決意。
静養という側面もあるけれど、主にはあれ以来牧場を引き継ぎ最新鋭の養羊に取り組んでいるアンガスに、牧場に関してぼくが持つ全ての権利を譲渡する為です。
すっかり老け込んだアンガスは、どうやら最近怪しげなバイオ羊の開発に全精力を捧げているご様子。
しかし、羊を見るだけで眩暈がするぼくには何のかかわりも無い事だ。
そう思っていた・・・。
あの美しい女性がぼくの前に現れるまでは・・・。

そして、羊たちが草食主義を撤回するのを目の当たりにするまでは・・・。



ブラックシーップ

(羊人間とバイオ羊の禁断の愛・・・。 ま!いとこみたいなもんですかね!しらんけど!)


もこもこした白い塊が、草原を横切り丘を越え、柵を蹴倒し大集合。
その口には赤い液体・・・。
そう、それは血。 人間様の健康と繁栄をささえるヘモグロビン・・・。

日本未公開ながら、各方面で話題の牧羊スプラッター 『BLACK SHEEP』(通称黒羊)。
見所は、羊が人間をもっちゃりもっちゃり食する姿。
5万頭の羊が丘を越え、雪崩の様に押し寄せてくる姿。
そして、80年代の息吹を感じるハンドメイド羊人間の造形。
どうですか。 これ以上なにを望みますか。 おい、望むんじゃない!望んだところで誰もしあわせにはならないぞ!

この作品は、過去のホラー(スプラッター)にオマージュを捧げたシーンも多く、
動物愛護団体の暴走により、感染が一気に広がる(28日後・・・)序盤のシーンを皮切りに、
逃げ込んだ家の周りを羊にグルリと囲まれて身動きが取れなかったり(ナイト・オブ・ザ・リビングデッド)、
凶悪羊の群れの中を横断する為に、ムートンクッションを被って羊のフリをしたり(ショーン・オブ・ザ・デッド)、
草刈機ならぬプロペラで羊人間を粉砕(ブレインデッド)などなど愉快なシーンのてんこ盛り。
他にも、凶悪羊に噛まれた人間は羊人間へと変貌を遂げるのですが、その変身シーンが『ハウリング』みたいだったり、身内が感染すると言うお約束シーンもあったり、と、要所要所に作り手のホラー愛とサービス精神をヒシヒシと感じます。

ゴア描写が程よく配分されているのも高評価。
モッフモフの羊たんが、人間のお腹を食いちぎり腸を引っ張り出す様にお目にかかれる日が来るだなんて、一体誰が想像し得ただろうか。いや、しえない!(※普通はしません)
明らかにパペット形態(中に手が入っている)の羊頭が、あちこちで残酷に喉笛を引き裂く様。
壮大な大自然をバックに、人の残骸をパクつくモノホンのエキストラ(羊)。
羊って、いままで草食だと思っていたんですけど、違ったんですかね。
撮影時に一体何を喰わされていたのか、わしの中ではまあまあ懸案事項です!

冒頭のトラウマ発生シーンがきちんと活かされたラストのくだりもよかったですね。
ホラーとかなんとかは関係なく、映画としてとても真面目に作られている印象を受けました。
シリアスな作品を撮ってもイケるんじゃないでしょうかねぇ、この監督さん。

で、本作の魅力は粒揃いなキャラクターたちにもあり、
羊恐怖症でパニックに陥るヘンリーに、何かとスピリチュアルなカウンセリングを施してくれる、動物愛護団体の美人活動家・エクスペリエンスさん(じゃっかんミラ・ソルヴィーノ似)や、
同じく活動家のメンバーで、羊に噛まれ感染してしまう小汚いヒッピー・グラントさん(どことなくヴァンサン・カッセル似)、
田舎風臓物料理が大好きで、特技はエクストリームなハンドルさばきの暴走家政婦マックさん、
自称天才科学者のメガネっ子・ラッシュさんなど、クスっと笑えるオモシロ人間が勢ぞろい。

中でも一番魅力的なのが、主人公の兄・アンガスさん(みんなだいすきブルキャン似)。
優秀な弟にコンプレックスを感じていたアンガスは、弟を泣かせるためだけに羊の生皮をはいだりして、てっきり羊嫌いなのかと思っていたら、どうやら彼は彼で羊に並々ならぬ愛情を抱いていたご様子。
農場の近代化のため新種羊の研究に尽力した結果、バイオ羊の開発に行き着き、その遺伝子操作に自分のDNAを使用してしまうという筋金の入りよう。 っていうか自己愛がすごい。 オレが羊で羊がオレで。ぜんぶひっくるめて羊だいすき!

いや、実はこの点、わたしの英語力の限界点でもありまして、この「バイオ羊開発秘話」シーンに至る直前、アンガスが下半身丸出しで、とある羊といい雰囲気を醸し出しているシーンがありまして。(!)
で、現場に踏み込んだ弟から
「兄ちゃんなんやとんねん!」
と至極ごもっともなツッコミを食らった兄ちゃんが、満を持してバイオ羊誕生の裏側を告白する運びとなるのですが、
「この子(バイオ羊)は俺たちの家族も同然でなんちゃら」とか「スパム(精子)がどうとか」言っており、純粋に遺伝子操作にDNAを使っただけなのか、それともボディ&ソウル的な意味合いで契りを結んじゃったのか、ちょっとわたしの英語力では判別不能だったのです。 メンゴメンゴ。
まぁ、もしかすると両方なのかもなぁという気もしないでもないですが。

なにはともあれ、愛する羊ちゃんとラブラブツーショットを飾るアンガスの、こざっぱりとした表情といったら・・・
アレは完全に大人の階段を登った漢(おとこ)の顔でしたよね・・・。
よかった・・・ 兄ちゃん・・・おしあわせに・・・

ちなみにお兄ちゃん、その後羊に噛まれてしまい羊人間へと変身してしまうのですが、バイオ羊の羊水が治療薬だった事が判り、なんだかんだで人間へと戻されます。
ところが、羊への愛に完全に開眼してしまったお兄ちゃんですので、もう人間の姿に収まる気持ちはさらさらない!
再び羊側に戻るべく凶悪羊の元に駆けつけ、羊の中心でバイオ羊への愛を叫ぶと言う漢っぷり。
いやぁ、泣けるお話ですね!

でまた、愛に酔うお兄ちゃんの横で、肝心の恋人(バイオ羊)がえらい冷ややかな目をしていたのが、こういうシュチュエーション時におけるリアルな女性の反応という感じで非常に凍える思いでしたねぇ。
「はあ?一回寝ただけで彼氏ヅラとかありえなくね?」的なアレね!
いやぁ、泣けるお話ですね!!!

羊
(羊パンセンによる「なんか勘違いされてウザいんスけど」的な面持ち)(に見えなくもない)


そんなこんなで、ゴアから恋愛指南まで多彩な展開で観る人を釘付けにしてしてしまう、癒し系スプラッター 『ブラックシープ』 。
こんなオモシロ作品が公開されない日本は、まだまだホラー面で言うと発展途上国なんだなぁ・・と実感させられてしまいました。
一日も早く、日本でも公開(もしくはDVD化)されるとイイですね!



― 追記 ―
日本公開決まったそうです!

未体験ゾーンの映画たち 2020
<公式サイト>


詳しいスケジュールはまだ更新されていませんが、来年がたのしみですね!!

     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

« Prev | HOME | Next »

※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。