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『エルム街の悪夢 (2010年版)』

2011年04月22日
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はいはい、誰得誰得。

あらすじ・・・
真夜中のダイナーで、突然自らの喉を切り裂いたディーン。
「これは現実じゃない・・!これは現実なんかじゃないんだ・・!」と叫びながら絶命した恋人を前に、悲痛な叫びをあげるしかなかったクリス。
しかし、彼女もまた、ディーンのお葬式の日を境に、奇怪な現象に苦しめられることとなる。
夜毎おとずれる悪夢。 夢の中で彼女に襲い掛かる謎の男。
以前クリスとつきあっていたジェシーは、日に日に衰弱して行く彼女を守ろうとするのだが、夢に落ちたクリスは突如空中を飛び回った挙句腹部を引き裂かれて死亡。
その一部始終を見ていた為、容疑者として警察に連行されるジェシー。
その直前、「自分たちの身に何か異様な事態が起こっている事」、「一連の事件の犯人は、夢の中にいるという事」を友人のナンシーに伝えるのだが、その後勾留されていた留置所内で睡眠中、体から血を噴き出して死亡してしまう。

立て続けに友人を3人亡くしたナンシーだったが、実は彼女もまた、コトが起こる以前から、夢の中に出てくる謎の男の存在に悩まされていた。
その男は、赤と緑のストライプのセーターを着ており、焼け爛れた顔と目深に被った帽子、それに鉤爪をつけた手がなんとも不気味な中年男性。
次に狙われるのは自分かもしれない・・。
そんな不安に襲われたナンシーは、自分に想いを寄せてくれているクラスメイト・クエンティンに声をかけるが、何を隠そう、クエンティンもまた恐ろしい夢に苦しめられていたのだった。
5人を結ぶ点と線とは一体・・・?
そして、鉤爪の男の真の目的とは・・・?


えーとナニナニ、リメイク版『エルム街』のメガフォンを執ったのはPV畑出身でこれが長編初挑戦のサミュエル・ベイヤー、企画を仕掛けたのはマイコー・ベイ率いるプラチナム・デューンズ、と・・・・ 

・・・・

・・バ ー カ ! お ま え ら バ ー カ ! !



『テキサス・チェーンソー』の成功に気をよくし、『13日の金曜日』の失敗は気に留めなかったマイコー・米が、次に目をつけたのは『エルム街の悪夢』。
きっと知らない人など居ないと思いますがいちおう説明しておきますと、『エルム街の悪夢』とは80年代から90年代に作られていた大人気ホラー映画で、シリーズ7作と番外編1作の計8作品がリリースされております。
(参考までに・・・1作目の感想 2作目以降はこちらからどうぞ)

で、せっかくリメイクするんだから、と思ったのか、さすがにリメイクするからには、と思ったのかは神のみぞ知るですが、ともかく気合を入れて改変しちゃったんですよね。 真の主人公たるKING・オブ・変態ことフレッド・クルーガーの顔を。

エルム  まおう
(※ 新・フレディと例のあの人。 だいたい一致。)

なんなんすか!このヴォルデモートの出来損ないみたいなフレディは! 
フレッド・クルーガー(オリジナル第1作目での名前はフレッドです。 フレディと呼ばれるようになるのは2作目以降。ちなみに本作ではフレディ・クルーガー。)の魅力と言えば、顔の中心部に大きく位置する鉤鼻と、狡猾そうな瞳、ウィットに富んだヘンタイトークと根拠のない自信、そして類稀なるユーモアのセンスなんですよ。
それをどうしたら、こんな陰湿そうな小男になっちゃうのか。 説明できるもんならしてみろこんちくしょう!

まあね、まあね、でもまぁ百歩譲ってみようじゃないか。
確かにオリジナルと全く同じものを作るのでは意味がない。 みんな忘れてるかもしれないけどアガサは一生忘れない、あのガス・バン・サント版『サイコ』の悲劇だけは繰り返してはならない。
今の時代だからこそ、邪悪なキャラクターの内面も深く描き込んで行こうではないか。
ただの「アイコン」としてではなく、なぜ彼が邪悪な世界に身を落としてしまったのかを解き明かすことにより、この物語をより一層恐ろしく哀しいものにして行こうではないか。

と言う訳で、新生フレディさんは顔が雑魚キャラっぽくなっただけではなく、その経歴も大胆に改変。
その昔、フレディさんはスプリングフィールド(エルム・ストリートがある街の名前)の幼稚園に庭師として勤めておりました。
ナンシーたちが在籍していたその幼稚園で、子どもたちに惜しみない愛情を注ぎ、慕われもしていたように見えたフレディさんでしたが、親たちは徐々に我が子の異変に気付き始めます。
堅く口を閉ざしていた子どもたちでしたが、ある日ついに自分たちが受けていた恐ろしい現実を告白する。
その現実とは、優しく親切な庭師のフレディおじさんが、自分たちをひみつのどうくつに連れ込み「とてもイヤなこと」をしていた、という事。
怒り狂った親たちは、コトを事件化して可愛い我が子につらい思いをさせる事よりも、自らの手で終わらせてしまおうと決意し、フレディを廃工場へと追い込みます。
そして、「自分は無実だ!」と訴えるフレディの声に耳を貸さず、工場に火を放ったのでした。

フレディは本当に、罪を犯していたのか?
自分たちは本当に、フレディに「イヤなこと」をされていたのか?
過去のことがどうしても思い出せないナンシーとクエンティンは、証拠もなくフレディを焼き殺した親たちに激しく詰め寄ります。
そうか、そういうことだったのか。
フレディが自分たちを襲うのは、「真実を話さなかった」事に対する報復だったのか・・・。
「理不尽な私刑」に対する、抗議の声だったのか・・・ なるほど・・そりゃいかん・・そりゃいかんわなぁ・・


・・・・と思っていたんだけど、フレディが当時根城にしていた秘密の隠れ家を探索していたら膨大なロリ写真が出てきたのでアウトの巻!!


・・なんなんじゃい・・・


・・なんなんじゃい・・・このオチはァァッ!!


もうねぇ、アホかと。おまえら全員アホかと。
まず、親がアホ。 ちょっと家捜しすれば証拠なんてザックザク出てくるのに、怒りに任せて焼き討ちとかすごいアホ。 復讐は、新たな復讐しか生まないんだよ! (ま、アガサが同じ立場だったら焼き討ちしますけどね!)
あと、フレディもアホ。 要するに逆恨みじゃんか。 無実の罪でもなんでも無いんじゃんか。 ペドの完成形な訳じゃんか。 なのに何「秘密を探り当てて欲しい」的なニュアンス醸し出してるの?
「オレは本当は何もしていなかったんだって事を思い出せ」じゃなくて「オレは根っからのロリコンなんだって事を思い出せ」っておまえバカ。
まぁ、一番アホなのは脚本家と監督とマイコー・米ですけどね! ようじょがだいすきだったフレディに女子高生を襲わせるというその一貫性のなさが致命的!!

「ひょっとしたら無実の罪だったんじゃ・・・」という展開自体は、なかなかよかったと思うのですよ。
オリジナルから大胆に路線変更して、シリアス一辺倒にするというのなら、そのまま「非業の末期を迎えた事により、ダークサイドに堕ちてしまった平凡な中年男性・フレディさんの虚しい復讐劇」で行けばよかったのになぁ、と。
被害者だった少年少女が一転加害者に。
罪の意識に苛まれ、でも仲間を喪った怒りも捨てきれず、悶え苦しむ高校生とフレディが対峙した時、果たしてどんなドラマが生まれるのか。  そういうお話が観たかったな、ぼくは。 せっかく作り直したんだから。
ほんで、なんだったら最後の最後に「ジャジャーン」って「やっぱりロリ写真あった!」っていう方が、「無実の可能性うんぬんかんぬん」も活きたんじゃないかと思うのですよね。
ま、要するにグダグダなんだよ!!バーカ!ほんとバーカ!! 


近年、人気シリーズの看板を借りて商売しているにも関わらず、「いや、うちはあのお店とは一味も二味も違った、オリジナリティ溢れる味をお出ししますから」と自信満々に謳い、結果本家の足元にも及ばないようなお粗末な味しか提供できず、双方の名を汚すようなリメイクが後を絶ちません。
リメイクするな、とは言いません。
今の技術、今の価値観だからこそ生まれる新解釈で、新旧合わせて愛されるような映画になれば、それは素晴らしい事だと思うからです。
しかし、ネームバリューだけをあてにしたような安易なリメイクは、誰にとっても得にはならないのではないでしょうかねぇ。
数年前からアナウンスされている『ヘルレイザー』や、最近明らかになった『チャイルド・プレイ』のリメイク版が、誰得ではなく皆得映画になる事を切に願っております。 ホントに。


-追記-

・ 本作の主要キャストである、ナンシー、ジェシー、クリスは、旧シリーズ1、3,7作に出てきたヒロイン・ナンシーと、2作目の主人公ジェシーと、3,4作目のヒロイン・クリスティンから来てるのかなぁ、と予想。 ヘンなトコ拘ってんのな。 だったらロバート・イングランドさんのカメオ出演くらい許してやれよ!

・ お風呂でへんたい行為とか、部屋の壁を使ってへんたい行為とか、天井に血がたまってゴボゴボとか(正確に言うと今回のは血じゃなくて赤いカーペットが液化したものだけど)、学校の廊下をズルズルとか、ちょいちょいオリジナルの名シーンを再現しているのですが、だったら口からムカデとか電話口からベロベロ~とかもやって欲しかったですねぇ。 ナンシーが携帯電話を使うシーンがあったので、「クルー!」と思ったら「コナイー!」でガッカリしました。

・ オリジナルでのナンシーは、仕事人間の父(保安官)と酒びたりの母という、分かり合えない家族に囲まれ、孤立無援の闘いを強いられる、という設定でした。 これは、敵を夢魔ではなく学校のいじめっこに置き換えても普通に通用する設定で、ホラーという枠を使いながらも実は普遍的な家族の問題を描いていた事がよくわかります。そして、そこが魅力でもあった訳ですよね。 本作に足りないのは、自信満々なフレディやアリジナリティ溢れる殺し方ではなく、深みのあるストーリーだったのかもしれないなぁ・・と、ぼんやり考えてしまいました。

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『無邪気な悪魔におもちゃが8つ』

2010年09月29日
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ついこの間までは、猛暑記録更新だなんだとこの世の終わりの様な大騒ぎだった日本列島でしたが、やっと秋らしい、心地よい風がカーテンを揺らすようになりまして。
で、秋といえば、あのお祭りですよね。

全国案山子まつり? ノンノン。

阿寒まりも祭り? ノンノン。

山崎秋のパン祭り?  ノンノン! っていうかそれ春だけだから!

秋といえば、アレでしょ!  やっぱ血祭りっしょ!

ということであらすじ・・・
雪に閉ざされた山荘に集まった8人の大人が5人の子供にフルボッコにされます。

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油をかけられバーベキュー状態に!
生きたままピラニアの餌に!
銛で首を一突きに!
人間雪だるまに!


そんな、世にも恐ろしい殺戮アラカルトが、無邪気な子供の手によって繰り広げられる本作。
・・ん? 雪だるまは恐くない? はっはっは!果たしてそんな軽口が叩けるかな、この戦慄の映像を見ても!!

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スノーマンだけどマジで人間! 要するにスノーマンマン!


と言う訳で、お祭りが出来るほどは血まみれになっていなかった(なにせ1974年の作品ですので)のですが、とっても痛快な地獄絵図が拝めて、尚且つ、日本の“天才子役”がダースになってかかっても敵いっこないような、素晴らしい眼力を持った子役たちの名演技を堪能出来る良作でしたので、アガサ大満足です。

お話は至ってシンプルで、上にも書いた通り 
「スノーパラダイスなコテージでギスギスしたバケーションを過ごしていた男女7人のもとに偶然やってきた子供たちは、実は無邪気な仮面を被った悪魔だったんやで~! 邪悪な所業を阻止する為に追いかけてきた先生もフルボッコなんやで~!」 
という内容なのですが、彼女達がただの「恐るべき子供」ではなく、心に深い傷を負った被害者たちとして描かれていますので、要所要所で見せる残虐性にも、嫌悪感ではなく虚しさを感じでしまうのですよね。
感化院から、より締め付けがきつい矯正施設へと移送される途中だった子供たち。
優しく接してくれる大人たちに出会っても、その目にはどこか冷え冷えとした光が宿っている。
中には、大人たちに甘えてじゃれつく子供もいますが、完全に大人を信用しているのではなく、いつでも心をシャットダウン出来るよう身構えているように感じます。
そして、特別な理由もきっかけも無く、突然牙を剥き始める子供たち。

暗い目で大人たちの頚動脈から血のシャワーを噴き出させる姿は、とても無邪気で、とても凛々しくて。
“ここに至るまでに、彼女達に一体何があったのだろうか・・・”“何か救う手立てはないものか・・” そんな観客の安っぽい同情をピシャリと撥ね付け、手に手をとって次の獲物へと歩き出す子供たちは、善とか悪とか、そういうちゃちなモノなどどうでもよくなる程に、とにかく問答無用でかっこいい! 自立するってこういうコトなんだよね!

まだ幼い集団だけど、大きい者が小さい者を助けるとか、強い者が弱い部分を補うとか、そういうファミリーとしての機能をきちんと果たしているのがまたグっと来るんだよなぁ。
あと、相手をえこひいきしない姿勢ね!
たとえ自分達に優しく接してくれた女性だろうが、遊び相手になってくれた知的に障害を持つ青年だろうが、他の金満家やエゴエゴ親父と共に公平に虐殺。 いつも心にバリアフリーを!
いやぁ、彼らはホント、この先伸びると思うよ!(伸びたらあかんやろ)

いやでもね、冗談はさておき、「シビレるなぁ」と思う反面、同情とかそういうのではなくてなんだかふと、痛ましいというか、やり切れない気持ちになったのも事実なんですよね。
ホントにこの子たちは、どういう人生を歩んできて、いや、歩まされてきて、悪魔へと成長してしまったのだろう・・と思って。
愛情も、憎しみも、苛立ちも、暴力も、なんでもぐんぐん吸収するのが子供だと思うのですよ。
日常的に暴力にさらされて育てば、それが当たり前と思うようになるんじゃないかと思うし、大切にされていれば、他人を大切にしようと思うようになるのではないか、と。
もちろん、そんな単純に割り切れない面もあるのが子供の難しいトコロではあるのですが、やっぱり彼らを天使にするか悪魔に仕立て上げるかは大人次第なわけで。
子供の澄んだ瞳を純粋悪のように見立てて 「子供って何考えてるかわかんないよねーこわいよねー」 なんつってノンキに構えてる場合じゃないよ! 大人はもっと、大人にならないとダメなんだよ! あ、ここで言う“大人”って、弱い者をいじめたり、不必要なところで暴力をふるって悦に入る事じゃないんだかんね。

本作を観てこんな風に考えてしまうのは、自分が“親”という目線で観てしまうからなのかもしれませんが、人の痛みに鈍感な“無邪気な悪魔”を増やすか増やさないか信じるか信じないかはあなた次第!かもよ! と思ったのでありました。
どうせ浴びせるんなら、拳じゃなくて愛情にしたいものですね!

閑話休題。

正直、子供たちの大虐殺が始まるまでは、大人たちがグダグダと腹の探り合いをするくらいで、大して若そうにないヒロインと彼女の父親の若い愛人とが乳を放り出してキャットファイトをするシーンくらいしか見所は無いと言っても失言ではないと思うのですが、とにかく後半の“ままごとをするかのようにザックリ!”とか“空中ブランコ気分でブッスリ!”とか“キャンプファイアーをするかの如くバーニング!”のくだりが超たのしいので、未見の方は是非一度ご覧になってみては如何でしょうか。
コレを観たら、「エスターなんかただの若作りのおばはんじゃん!(←ネタバレなので反転)」と言いたくなる事請け合いですよ奥さん!
なんつって、でもまぁもし本当にこんな怖そうな子供たちに囲まれたら、音の速さで命乞いするよね、オレは! と全然大人らしくない事を告白しておいて、今回の感想はおしまいに。

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(後ろの3人!目が死んでるよ! 気をつけて!)(うそですごめんなさいナマ言ってごめんなさい)



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『ディセント2』

2010年04月21日
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まさかの2周目突入。

この感想は、前作のネタバレと本作のネタバレを含んでおりますので、そういうのがアレな人はアレして頂けると喜びます。

(※前作の感想)


あらすじ・・・
この洞窟に暮らしてはや十数余年。
おじいちゃんの、おじいちゃんの、そのまたおじいちゃんの代から、ぼくらはずっとここで過ごしてきました。
いや、どうしてかなんて知りませんよ?
ひょっとしたらたまたま穴に落っこちて出られなくなった探険家とか、そういう人から始まったのかもしれませんけどね。
まぁとにかくぼくらは、狭いながらも楽しいこの洞窟で、細々と暮らしてきた訳です。
蛋白源なんてそりゃもう慎ましいものですよ?
時折迷い込む小動物でしょ、せっせと繁殖し続けるネズミでしょ、・・あとは大人たちが地上から狩ってくる大型の動物? せいぜいそんなものですもん。
いやいやいや! こっちから人間界に殴り込むとかしませんて!
だってぼくら、ここの生活長いから、視力はとっくの昔に退化しちゃってますし。
嗅覚も全然大したこと無いでしょ? ほんで、唯一自信があるのが聴覚ですけど、これも案外ボロい機能ですもんねー。
ときどき関節が「パキッ」って言う事あるじゃないですか?そういうのは聞こえるんですけどね、近くでスーハーされても気付かなかったりね。いやマジで。とんだポンコツ機能なんですよ。
でもね、ポンコツでもよかったんですよ、今までは。
大した外敵がいるわけじゃ無し。

ああ。 それなのに。
つい2日ほど前ですか、なんや小うるさい集団がわいのわいの言うて入ってきてね。
何者かはわかりませんでしたけど、まぁ確実に“雌”ですよね、そいつらね。
いや、雰囲気でわかりますって。
なんか言葉にトゲがあるっていうか、“年齢の話”と“男の話”の時の空気のピリピリ感が半端無いって言うか。
あの独特の緊張感は、もう間違いなく“雌”のアレですよ。
で、その“雌”の集団が、ぼくらの住居を荒らし放題荒らし回って、やれ汚いだの、やれ収納が少ないだの、やれ間口が狭いだの、家事動線が悪いだの、もう散々な口ぶりでね。
もう、お前らなんやねん、と。
これはコンクリート打ちっぱなしなんちゃうねんぞ、と。 天然の鍾乳石やぞ、と。
建物探訪やるんなら、どこぞのシャレオツなデザイナーズ物件にでも行っやらええんちゃうんけ、と。
いやマジで、さすがのぼくらもキレた訳ですよ。
で、100パーセントの力で襲い掛かったんですけどね、まああの“雌”どもが強いのなんのってね!
これはクリリンの分ー! って噛み付いてやったんですけど、全く歯が立たないっていうか、逆に背負い投げされる的な?
それにほら、なんかむっちゃ尖ったヤツ、あれ、ピッケルって言うらしいんですけどね、仕舞いにはあれで刺してきやがんの。
痛いから! それ、超痛いヤツだからほんとに!!

侵入してきたクセに手加減無しで立ち向かってくる“雌”たち。
それをなんとか蹴散らして、取れる分だけの蛋白源も確保したぼくたち。
互いに死力を尽くしあった結果、ようやく事態も収束に向かって行き、これでまた、前みたいな平穏な洞窟暮らしに戻れると、信じていた。 
信じていたのに。

まさか帰ってくるとはね。
しかも一番手ごわかったあの“雌”とはね。
そして今度は、“雄”まで引き連れて来るとはね。

もう、文字通りぼくら、顔面蒼白ですわ! みたいなね!
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(※心も体も真っ白です! みたいな!)



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“誰得”と呼ばれる作品というモノは、映画に限らず実に様々な分野において存在しているのですが、本作もまた、そんな奇異な称号を向こう3年欲しいままにしてしまうであろう、堂々たる“誰が得するのやらとんとわからない”映画だったのでした。
あ、なんで3年かって言うと、「10年先まで語り継がれるようなシロモノじゃないから」ですよ?

ていうか、ホントなんでこれ(続編)作ったかなぁ。
責任者ちょっと表出ろコンニャロー。


何を隠そう、アガサは1作目が大好きでして。
最近一番信頼できる監督、ニール・マーシャルとの出会いの場でもありましたし、クリーチャー・パニック・モノと思わせて実は、極限状況下における人間ドラマなのであったり、ムダな男(ムダな役割の男という意味ではなく、男そのものをムダと位置づけているという意味)が一切出て来ないと言う潔さも頗る魅力的な作品だったのですよね。

で、何より好きなのはそのラストなのですが、
事故で最愛の娘を喪って以来、哀しみを纏い、闇の中を這うようにして生きてきた主人公は、人生そのものの様な狭く入り組んだ洞窟に迷い込んでしまい、不気味なクリーチャーと対峙することで過去に落とし前をつけるものの、結局精神錯乱状態に陥って朽ち果ててゆくのですよ。
どうですか、この救いもへったくれも無い、悲惨極まりないオチ!
大体ねぇ、人生も洞窟も、一度ガッツリ転落したら、そんなに簡単に抜け出せないっつうの! リアリズムばんざい!

親友を喪い、友も喪い、ライバルも喪い、出口にも辿り着けず、狂気と絶望の淵へと追い込まれる主人公。
その前に現われた娘のまぼろし。
一緒に祝うはずだった誕生日のケーキを差し出し「おかあさん」と語りかける娘に、溢れんばかりの愛を込めた微笑を向ける主人公は完全に正気を失っており、その体を取り囲む洞窟の闇もとことん深く、一見バッドエンディングのように見えるのですが、もしかしたらこれはひとつの“幸せのかたち”なのではないかと、アガサはそう思ったのです。

確かにもう、生き残る事も脱出する事も期待出来ない。
でも、愛する娘に、たとえ幻覚であっても再び巡り合う事が出来た主人公は、絶望と苦痛と共にただただ生きてゆくよりも幸せだったのではないか、と。
ここで朽ち果てたとしても、それはそれで本望なのではないだろうか、と。
ちょっと後ろ向き過ぎるかもしれませんが、そういう風に受け止める事も出来るこのラストは、アガサの胸にズシリと響き、『ディセント』という映画を忘れられないものにしてくれたのですよね。

なのになぁ・・・。 
まさか生き残ってるとはなぁ・・、他ならぬその主人公自身が!

マーシャルってさぁ、結構無茶するよな! 全くおまえにゃあ敵わねえぜ!(※1作目監督のマーシャルが本作のプロデューサー)


で、実は生き残っていたのは主人公だけではなく、彼女の夫と不倫関係にあった(生前中)にもかかわらず、親友面してうろついていた、ある意味夫がしでかした不幸な事故の心理的原因と言っても過言ではない女友達も、シレっと再登板してしまうのですよね。
前作のクライマックスで、真実を知った主人公に手痛い一発を食らい、そのまま地底人の巣窟に置き去りにされていた女友達が。
なんとパワーアップして帰ってきたんですよ、と。

・・・

・・

・・・まぁね、まぁね、まぁ確かに相当強い女性でしたからね、地底人に取り囲まれても、片脚が不自由な状態でも、真っ暗闇の中でも、食べ物が無くてお腹がペコペコでも、自慢のピッケル捌きで白ガリ野郎どもをばったばったとなぎ倒していたのかもしれませんしてねえよ!

もっかい言ってやる!


ね え よ !!(大事な事です)



そもそも、主人公の脱出の方法もわからないままでしたしね。
あんな絶望的なラストだったのに、本作のオープニングでいきなりダーッつって出てきましたから。
え、どこから? みたいな。
位置関係が全くわからんでよ! みたいな。
今回潜入する入り口となる納屋も、何か秘密が隠されているのかもしれませんが、どうやらその謎は次回に持ち越す様ですし。
なんや、なんもかんも投げっぱなしか、と。
だからオレは散々言ってたんだよね! 「続編なんかやめときな」ってさぁ!!(※届きません)


何も、生き残っているメンツが不自然とか、あのまま野垂れ死んでればよかったのに・・とか、そういう事が言いたいのではないのです。
前作の直後という設定で続編を作るのなら、それ相応の辻褄合わせは不可欠だと思いますし、簡単に脱出できない地獄のような洞窟が舞台だったからこそ、なぜそこから脱出できたのかはきちんと説明しなければいけないと思うのです。
それが無いままで、先行きが絶望的だった主人公や生存不可能な状況だった女友達だけを再登場させているので、気持ちがものすごく冷めてしまう。
「この2日間の記憶が無くなってしまったの」で終わらせるなんて、いい加減にも程がある。
そんな続編やめちまえ!


とは言え、敵同士だった主人公と女友達が共闘する姿は否応無しに惹きつけられます(だって強い女が2倍ですよ!)し、適度なグロや、すこぶる感じの悪い偉いさんも、物語を盛り上げるのに充分な役割を果たしていると思います。
だからこそ、余計に残念なのです。
キライになりきれないから・・・ ホントは好きだから・・・2人のこと・・・。(女2人がわだかまりを捨て、互いを守ろうとするシーンは涙が止まりませんでしたもん!)

と言う訳で、謎の森林警護のおじさんが、実は地底人の世話係だった・・・!みたいな取ってつけたようなオチで、またもや第3弾を臭わせつつ終わってしまった 『ディセント2』 。
頼もしい女友達も主人公も死んでしまった事ですし、頼むからこれで打ち止めにして貰いたいものですが、もしかしたら数年後に,舞台だけ借りたパート3か、もしくはおじさんの謎を追った前日譚がお目見えするかもしれません。
実は、おじさんが言及していた“洞窟に行ったまま行方不明になったおじさんの祖父”が、極限状態で突然変異して地底環境にそぐう生き物になってしまったのが、あの地底人なんだったりしてね!

ま、そのネタは先越されちゃって(作られちゃって)ますけどね!
(※→『地獄の変異』)



では最後に、鑑賞中頭に浮かんでは消えていったよしなしごとを。

・ ドキ!女だらけのケイビング大会! が魅力だったのに、おっさん連れてきてどないすんねん。

・ 洞窟レスキューのプロが出てくるのに、全く役に立ってない。 マジで空気。

・ そのプロ初登場シーンで、テレビレポーターに「前回の事件での初動捜査にはミスが・・」とかなんとか責め寄られる伏線が、完全放置だった件。

・ 洞窟内がとにかく明るい。 なんや、LED電球でもつけてんのか? エコか?地底人もエコの時代なんか?

・ 記憶を取り戻したはずの主人公が、完全に道に迷ってる件。 水とか潜ってないよね?前回。

・ いくらなんでも、保護直後で病院に収容されていたような参考人を洞窟に連れてかない! 

・ 怪我してるのにジャージとか着せない!

・ 岩だらけで歩きにくそうな場所で手錠とかしない!

・ しない、しない、ナツ!


ということで、だいぶお腹がいっぱいになったので、しばらく続編は控えておこうと思います。

ちなみに今夜は 『クラーケン・フィールド』 でも観て、思いっきり羽目をはずしてやるつもりですよ! 
みなさんもご一緒にイカがですか!(←予告の余韻)


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『REC/レック 2』

2010年04月20日
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まさかの二巡目突入。

とあるアパートで発生した感染騒動。
たまたま密着取材していた消防士に同行して、そのアパートを訪れたテレビクルー。
何が起こっているかも把握できないまま、次々と増えてゆく感染者たち。
瞬時にして軍によって封鎖されたアパートで、一体なにが起こっているのというのか。
閉じ込められた生存者たちは、無事脱出することが出来るのか。


という一夜の出来事を、POV方式を用いてスリリングに描いた 『REC』 の続編が作られたとの事だったので、一抹の不安を抱えつつ鑑賞。



あらすじ・・・
(完全ネタバレですので、そういうのがアレな人はアレして下さい)

××時××分、感染が確認されたアパートが完全封鎖される。
××時××分、感染の専門家が派遣される。
××時××分、新たなSWAT隊員と保健局の博士が派遣される。
××時××分、感染の原因を探るべく、最上階を捜索。
××時××分、階下で感染者に遭遇。 隊員一人が感染。
××時××分、保健局の博士の祈祷で、暴れていた隊員が沈静化。
××時××分、お前・・・さては保健局と関係ないやろ。
××時××分、そうです、わたすがヘンなすんぷさんです。
××時××分、はい、ヘンなすんぷさんだからヘンなすんぷさん。
××時××分、SWAT隊員にこってり叱られる神父さん。
××時××分、「実はきゃつめらは感染者などではなくて、悪魔に取り憑かれちょるですよ!」
××時××分、いきなりブルーになるSWAT隊員。
××時××分、建物から脱出する為には、神父さんの声のみに反応するシステムをマイクチェックしてオーバーオーバーしなければならない為、泣く泣く神父さんの言う事を聞く決断をするSWAT隊員。
××時××分、喚きながらおっさんが迫って来たので、撃って階段から放り落としたら、民間人にバッチリ目撃されたの巻。
××時××分、ていうかどこから入ってきたのか民間人。
××時××分、マズい事を見た民間人は問答無用で闇に葬り去る、というのが国家公務員の習わしなので、とりあえずアパート内を追いかけるSWAT隊員。

××時××分、気を取り直して、本来の神父さんの目的である「悪魔憑きのルーツを探る旅」に出かける一行。
××時××分、「とにかく最初に悪魔憑きになった少女の血さえ持って帰れば、そっから解毒剤が作れるんじゃねえの?」宣言。
××時××分、最上階にある、悪魔憑き総合ラボを探索。
××時××分、天井を歩く少年による逆さ攻撃。
××時××分、何を言ってるのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかったんだ・・・!
××時××分、血は天井裏にある、とピーンと来た神父さん。
××時××分、取りに上がらされたSWATくんが、天井を歩く少年の仲間に襲われる。
××時××分、なんとか持って降りた血が本物かどうか確認する為、受け皿に垂らした血に十字架を近づける神父さん。
××時××分、炎上する血。
××時××分、横にいたSWATくんが持つ残りの血まで炎上。
××時××分、神父さん、逆上する。
××時××分、神父さんはアレなの? ひょっとしてバカなの?

××時××分、八方塞の一行だけど、とりあえず何かないか階下に降りてみる。
××時××分、ぞくぞくと感染者・・もとい、悪魔憑きが現われた為、仲間とはぐれてしまう隊員1名。
××時××分、世を儚んで自殺するSWAT隊員。
××時××分、悪魔に憑かれたてホヤホヤの女の子に出会った為、「ルーツーはドーコー」と、業界人っぽく尋問する一行。
××時××分、あんまりにも暴れられて尋問どころじゃなくなった一行。
××時××分、SWATのカメラが破損する。
××時××分、先ほどの民間人に遭遇。
××時××分、具合のいい事にハンディカムを持っていたのですかさず拝借する。
××時××分、ついでに感染の兆候が見え始めていた民間人を縛り付けて、お知恵を拝借する。
××時××分、「(^ω^)おっおっおっ(^ω^)上だお!上にいるお!うそだお!おまえのかあちゃんの秘部の中だお!」って言われてイライラする。
××時××分、宴もたけなわのトコロでハンディカムのバッテリーが切れる。
××時××分、作品の性質上、映画として成立しなくなる事も危惧されたが、タイミングよく次のカメラが現われる。
××時××分、カメラの持ち主はかのアンヘラたんである。
※“アンヘラたん”がわからない人はこちらを参考にしてください
××時××分、暗視機能つきのカメラを手に、三度最上階へ向かう一行。
××時××分、ちなみに民間人は完全放置である。
××時××分、「なんか聖書に暗闇がどうとか書いてあった様な希ガス」と言い始めた神父さん。
××時××分、早く気づけよ。 どんだけビギナー神父なんだよ。
××時××分、灯りを消すと隠し扉が見える仕組みだった感染総合ラボ。
××時××分、灯りをつけると見えなくなります。
××時××分、灯りを消すと触れます。
××時××分、灯りをつけると存在すら消えてしまいます。
××時××分、ゴメン、その話長くなる?
××時××分、暗闇世界にだけ存在する井戸に引きずり込まれるSWAT隊長。
××時××分、満を持して、かなづちババア登場。
××時××分、なんとか採血しようと格闘する神父さん。
××時××分、それをアンヘラが鉄砲で撃ってさ。
××時××分、ナイスなヘッドショットをクールにキメられ、事切れるかなづちババア。
××時××分、最後の望みを絶たれ狼狽する神父さんと、人が変わったように「建物から出させろ」と暴れ始めるアンヘラたん。
××時××分、今ここにわしが来なかったか~?バカモーン!そいつがルパンだ~! 戦法で脱出を図るアンヘラたん。
××時××分、悪魔っ子アンヘラたん、覚醒。



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全国のアンヘラたんファンの皆様、大変長らくお待たせいたしました!
そして、そうでない皆様、スーパーガッカリイリュージョンの始まりですよー!

感染源にたどり着くものの、謎のとんかちババアに足をつかまれ、闇の中に引きずり込まれて行ったアンヘラたんの末期の悲鳴が未だ記憶に新しい今日この頃。
いや、アガサはアンヘラたんあんまり好きじゃないんですけどね。
ただただもうめんどくさい女だなぁ・・という印象ばかりが残っていて、あとはまぁ、ちちが柔らかそうだなぁ・・とか、そんな感じ? いやぁ、いいですよねー、ふにゃんとしたちちって。
叶姉妹みたいなモンスター級のちちは、そりゃ確かに大きさで言ってもお値段で言っても最上級なのかもしれないけれど、ちちのホントの底力は、おんぶして背中に押し付けられた時の適度な圧迫具合なんじゃないかなぁ、と。
恭子さんをおんぶしたら、なんかもう「指圧の心は母心」並のツボ刺激が得られてしまいそうじゃないですか。
そうじゃない。 ちちの可能性は、そんなものじゃないだろ。
柔らかすぎず、張りすぎず、押せばポヨンと応え、しっとりと手にすいついて来るような、そんなちちこそが、みんなの心の故郷となり得るのではないでしょうか。

おしまい。


・・・

・・


え? 何? 何の話でしたっけ?

ああ、そうそう、映画の話ですね。
ええと、映画はですねぇ、凶暴な感染者にうろたえるばかりの役立たずなSWAT隊員と、肝心な時にエクソシストしない役立たずな神父と、入るなって言われてる危険な場所に面白半分で入ってきて閉じ込められちゃう役立たずな少年少女が、アパートの中で上を下への大騒ぎを繰り広げる物語ですので、まぁ、へそのゴマでもほじりながら気軽にご覧になられてはいかがでしょうか。
前作、あんな最期を迎えたにも関わらず、シレっとした顔で再登場したアンヘラたんが、今回も(最後の数分だけ)大活躍してくれますので、タンクトップねえちゃんに目がない皆様も大いに満足頂けるのではないかと思います。
アガサもあんなちち目指して頑張ります。(どっちかというと、リアルにとんかちババア寄りなんですけどね!超うける!)

悪魔憑きのルーツであるとんかちババア。
ババア、ババアって呼んじゃってますけど、もしかしたらアガサとそんなに歳変わらないんじゃないかと思うんですよね。
最初に憑依されたのが11歳の時で、それからずっとあのアパートに監禁されて実験材料にされていたという事なので、まさか40年も50年もは経っていないでしょう。
せいぜい2~30年くらいだとして、11年+25年・・・ってアラ不思議!アガサとほぼ同い年! 
イエーイ同級生ー! おべんとのおかず、交換しようぜー!マジうけるマジうける!

病原菌に侵されただけなのに、“悪魔憑き”という言葉で片付けられて、わけのわからないおっさん(バチカンの隠密神父)と同居させられて、いいように弄ばれて、真っ暗闇に閉じ込められて、そりゃ精神も病みますよね。
と言う訳で、隣の家の少女ばりに可哀想なとんかちおねいさんの事、もうちょっと優しい目でみてあげて欲しい。
悪いのはバチカンなんだかんね!

限られた空間を最大限に活かし、いつもは不自然だと詰られっぱなしだったPOV方式にも、納得できるだけの理由付けをした前作から一転してしまった本作。
ヘタれ過ぎて緊張感に欠ける登場人物に、後付の後付によって説得力をメキメキ減少させてしまったストーリー。
オカルトなのか、感染パニックなのか、ゾンビなのか、エクソシストなのか、はたまたスリザーなのか、迷走の果てにまたもや第3弾を匂わすオチでエンドクレジット。
だからオレは散々言ってたんだよね! 「続編なんかやめときな」ってさぁ!!(※届きません)

キイキイと襲い掛かってくるちびっこをばったばったと血祭りにあげたり、神父の説教責めに血反吐で応酬する悪魔っ子が出てきたり、暗闇でのみ浮かび上がる別世界が登場するなど、面白い部分もあっただけに、その他の“いかにも続編っぽい、勢いだけで作ったみたいなお話”がなんとも勿体無いなぁ・・と。
とっても残念な気持ちになりました。

アガサはオカルトそのものは大好物なので、十字架見せられてグエーとか言ってるリーガンっぽい子供を見ているとほほえましい気持ちでいっぱいになるのですが、なにもこの舞台でやらなくても。
前作はあれで完結していたじゃないですか。
バッドエンドなオチも含めて、そりゃ確かに続きを作る余地はあったかもしれないけれど、そこで作らないのが映画制作者としてのかっこよさなんじゃないのかなぁ、と。
馴染みのあるキャラクターと、一回体験済みの舞台で作らないとお客さんが入らない(もしくはその方が多く入る)という考え方は、商売としては当たり前なのかもしれませんが、出来ればもっと観客を信用してもらいたい。
私たちは、そんな立て看板だけで映画を観に行くのではないし、面白さを判断するのでもないのですよ。


・・ま、とか何とか言いながら、続編が出来たら観に行っちゃうんですけどね。(←説得力なし)



では最後に、鑑賞中頭に浮かんでは消えていったよしなしごとを。

・ SWAT弱(よわ)!!

・ 前作のオチ→ “バチカンの隠密神父が悪魔憑きを科学的に研究していて、凶暴化の原因となる未知のウィルスを発見したのだけれど、うっかりミスからアパート中に広げてしまったんだよね、マジで”。

・ 今回のオチ→ “と、思ったんだけど、やっぱりウィルスだけじゃなく悪魔もいるんだよね、マジで”。

・ どっちやねん。

・ その証拠に、オレ感染者なんだけど聖書の一説を唱えられると不思議と心が安らぐんだよね。

・ いっそのこと、アパートの上空からゴスペルでも流してればいいんじゃねえの?

・ 少年少女が危険を冒してまでアパートに忍び込む行為に対し、納得のいく説明が全くなされていない。 カメラの補助の為とは言え、投げやりすぎる。

・ 初登場シーンで意味深に提示されていた隊長の不調なカメラの伏線が、完全放置だった件。

・ 頭を撃てば動かなくなるって自分で言っておきながら、他の部位ばっか撃ってるSWAT隊員。

・ 「真っ暗闇に閉じ込められてる」ハズのとんかちババアだけど、天窓がついてるので朝日も夕日もヘリのライトも差し込み放題な件。

・ 登場人物がほとんどおっさん一色。

・ ホラーなのに、かわいくて強い女の子キャラが出てこないという絶望。

・ “悪魔”という実体の無い存在を、解毒剤でとり祓えるものなのかという疑問。
 
・ よく考えてみたら、“手にすいついて来るちち”って怖くないか?(※自分で書いたんだろ)



明日のこの時間は、残念な続編シリーズ第2弾『ディセント2』の感想をお届けする予定です。


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『殺人魚フライングキラー』

2010年03月05日
フライングキラー
何年経っても色褪せる事のない、安心の低クオリティ。


気付いたら、そろそろアカデミー賞発表の季節なのですね。
この間、年越ししたみたいなのに。
1月は往ぬ、2月は逃げる、とはよく言ったものですなぁ。 はっはっは。 ばあさんや、お茶はまだか。


という事で、3月に去られる前に本題に。


あらすじ・・・
夜の帳がおりたヨットハーバーに、若い男女の声が響く。
「陸じゃ気分がわかないだなんて、あなたって我が儘ね」
「しょうがないじゃないか・・・それにしても大丈夫なのか?あんなトコロで」
「だ・い・じ・ょ・う・ぶ! 絶対興奮するから・・・」
すいちゅう
(※プリンセステンコーもびっくりの水中テックル)

ところが、2人が忍び込んでいた沈没船は、なんと突然変異したピラニアの巣窟だったのです! たすけておかあさーん!



という所で、はい、タイトルどーん!

ピラニア

・ ・ ・
・ ・

・・パ、 パート2・・だと・・・?



誰にだって、隠したい過去はある・・・にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  ・・え?無い? あ、そう・・。

千里の道も一歩から。 という諺がありますが、世界の王への道もまた、こんな水中おっぱいから始まったのだと思うと感慨もひとしおですね。
という訳で、『タイタニック』と『アバター』のワンツーフィニッシュにより、揺ぎ無き世界の王となったジェームズ・キャメロン監督の出世作 『殺人魚フライングキラー』 を借りてみました。
小学生の頃に水曜ロードショーで見て以来ですので、じつに20数年ぶりの鑑賞です。

同じです。

あの頃と変わらない、確かな低予算臭がそこにはありました。

なんて言ったらいいのでしょうかねぇ。
とにかく、いきなり冒頭から水中テックルを見せ付けられた時点で、もう負けたも同然なんですよね。
ああ、いつもの味だな、と。
オヤジ、変わってねえな、と。
ジャンクな居酒屋の暖簾に染み込んだ揚げ物と醤油のベトベト感のように、質の悪いテックルシーンすなわち正しいB級の証なのですよ
ていうか、これ子供の頃もノーカットで放送してたのかなぁ。
ま、『13金』のおっぱいもポロンポロンしてたような気がするし、とにかく大らかなご時勢でしたからねぇ。ホントいい時代だった。


さて、キャメロンの黒歴史として、歴史に燦然と輝く事になった『殺人魚フライングキラー』ですが、なんと続編だった事を20数年越しで知りました。
1作目は『グレムリン』のジョー・ダンテがメガフォンを執り、そこそこ成功した、その名も『ピラニア』だそうで、そちらは現在、切株界の貴公子ことアレクサンドル・アジャ監督が絶賛リメイク製作中。

そっかぁ。
恥ずかしながらアガサ、てっきりアジャがリメイクするのはこちら(フライングキラーの方)なのだとばかり思っていました。
いやぁ、だって有名じゃないですか。 
キャメロンさんの思惑とは裏腹に、自身が有名になればなるほど表に出てきてしまう『フライングキラー』。
いっそのこと、潔く認めちゃえばいいのになぁ。
今回改めて観直してみると、普通にグダグダしていて面白かったですよ。

ストーリーはというと、至ってシンプル。
魚祭りが行われようとしているビーチに、空とぶプラニアの団体が押し寄せてさあ大変、というお話。
ヒロインは、ホテルの潜水教室でコーチをしながら、お金をこつこつ貯めているという節約かあちゃん。
ちなみに、なんでそんなにお金を貯めているのかは不明。
ビーチの保安員をしているらしき旦那さまとは別居中なのですが、その理由も不明。
いきなり色んなところが説明不足。
いいぞ! それでこそ真のB級だ!

そんな節約かあちゃんが、ある日いつものようにお客さんを連れて、沖合いを潜ってみたところ、沈没船の中で無残に食い散らかされた死体を発見。
そうです、その潜水スポットは、冒頭でバカップルが決死のダイブテックルを行っていた、例の沈没船だったのです。

かくして、引き上げられた死体のお腹に隠れていたフライングキラーは、しばしの休憩を挟んだのち、死体安置室に看護婦さんが見回りに来たのを見計らって飛び出すという、『エイリアン』もかくや、という名アタックを魅せてくれるのですが、お前水中じゃなくても平気なのな!
え、え、なに?なに? 空が飛べる=肺呼吸って思っちゃったとか? えらの存在は完全にスルーって事?

フライングキラーは、魚の常識をも易々と超えてゆく。 イエス、ユー・キャン・フライ!

ヒロインは、そんな規格外なおさかな君の存在にいち早く気付き、旦那さんやホテルの支配人に忠告しまくるのですが、残念な事に誰一人として相手にしてくれません。
だってもうすぐ、魚祭りが行われるから。
人喰い映画のセオリー通りの正しい展開ですね!(※「人喰い映画祭」様参照)

そうそう、その魚祭りなのですが、一体どんなお祭りなのか気になりませんか?
なんでもこの界隈には、変わった習性を持つ魚が生息しており、毎年春分の日になると、産卵の為に一斉にホテルのプライベートビーチに上がってくるそうなのです。
で、ホテルの宿泊客がそれを片っ端から捕獲し、その場でおいしくフライにして食べてしまう、と。
おまけに、一番沢山獲れた人には2日分の旅行券までプレゼントされるという、夢のような企画お祭りなのです。って、えー?なにその残酷まつり!

子孫を残すために必死に陸にあがり、産卵しようとする魚を乱獲するか!
しかもそれ、毎年やってんのか!
種の保存とかお構いなしか!
お前ら(欧米人)に、捕鯨うんぬんとか言う資格などないぞコンニャロー!

もうねぇ、時代が時代だったら、シーシェパードに酪酸弾撃ち込まれてもおかしくない状況ですよ、これ。
ていうかオレが行くね。
アディ・ギル号で横付けしに行っちゃうよね。

あ、アレは壊れて沈んじゃったのか! あはは!こりゃ残念!!
(※一説によると沈まずに海面に放置されているとの事です)


この魚祭りで陸に上がるべき魚が、異常繁殖したフライングキラーに取って代わられていた為、ビーチは和やかなお祭りモードから一転、阿鼻叫喚の地獄絵図へと様変わりしてしまうのですが、いかんせんお魚さんの模型が4体しかなかった為、物凄くこじんまりとした地獄となってしまいます。
パタパタと小気味いい羽音を響かせながら、空を舞うフライングキラー。
それを手で掴み、一生懸命“格闘してる風”にふるまうお客さんたち。
映像の流用(ピラニアの群れのシーンは前作から拝借されているそうです)といい、自作自演の格闘シーンといい、もう、気分は完全に『怪物の花嫁』ですよ。
エド・ウッドと同レベルかぁ。
そりゃ無かった事にもしたくなるでしょうね! 
なあに、どんまいだ!キャミー!お前にはオスカー像があるじゃないか!(←気さくな態度)

やけにキャラの濃い脇役が何人も出てきたり、
その割には全く物語りに絡んでこなかったり、
意味ありげに出てきた漁師のおじさんが結局空気だったり、
フライングキラーに襲われるシーンでスタッフの袖が映り込んでしまっていたり、
ヒロインの息子も空気だったり、
ヒロインの夫役がなんとランス・ヘンリクセンで、しかも空気だったり、と、色々と微笑ましい点もありましたが、今の映画にはないほんわかとしたムードがとても心地よく、どぎつすぎない描写(ちなみに特殊効果はジャンネット・デ・ロッシ! 大御所!)も安心して観ていられました。

パタパタ音と共に一瞬で小学生時代にタイムワープ出来てしまったのも、なんだか楽しかったです。
子供心に「ねえよwww!」とつっこみを入れながら、それでもどこかドキドキしながら、テレビに噛り付いていたあの頃・・・。
今の子供たちにも、是非こういう楽しい思い出を積み重ねながら、大人になって貰いたいものですね。

という事で、きたるべきアカデミー賞で『アバター』が無事何冠か獲り、キャメロン祭りとして本作がテレビ放映される事を切に願いつつ、今回の感想はおしまいにしたいと思います。

人喰い映画ばんざい!

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