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『アメイジング・スパイダーマン2』

2014年04月29日
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(※ ネタバレしています)



あらすじ・・・
大学生ピーター・パーカーがストーカーになります。

・ みんなだいすき『スパイダーマン』の最新作を観てきましたよ。 イケてる高校生がクモに噛まれてイケてる女子高生と恋仲になるおはなしの続きですよ。

・ みんなだいすきスパイダーマンが、今回もハイになったりローになったりと安心の情緒不安定っぷりで、NYを混乱のるつぼに叩き落とします。

・ 派手なコスチュームを着こんで高層ビルディングの谷間を駆け巡るのだからそりゃまぁテンションも上がるわなぁ・・と、スパイダーマンがハイテンションである理由はわかるものの、ちょいちょい死んだ魚のような目になるのは何故なのか・・? といいますと、そこにはとある事情がありまして。

・ それはつまり、白濁色したクモの糸をビュンビュン飛ばしたあとにやってくるアメイジング賢者タイム・・ な訳ではなく、前作のラストで瀕死の状態だったグウェンのお父さん(おまわりさん)から「もう娘には近づかんとってな・・男同士の約束やで・・・」と懇願されたからなのですよね。

・ 目の前の命を救いたいという純粋な願いと、愛する人を危険にさらすかもしれないという不安な思い。 罪悪感や責任感や危機感や正義感などなど、いろいろな感情でがんじがらめになっているピーター・パーカーさんを見かねたグウェンさんは、答えを言い出せない彼に代わり、涙をこらえて別れを切り出してあげるのでした。 

・ っていうか、そういうことは自分から言えよピーター。

・ ところが、一応「破局」は迎えたものの、ちっとも納得できていないピーターさんはスパイダーマンとしての活動の合間にグウェンさんの行動をいちいちチェックするようになります。 いや、むしろストーキングの合間に人助けをしていると言っても過言ではないのかもしれません。 少ない時で一日一度の尾行&監視行為。 行きつけのレストランは当然把握。 これはわたしの推測ですが、使っているシャンプーなんかもチェック済みなのではないでしょうか。 ワオ!アメイジング!

・ いいねいいねーねっとりしてきたねーまるでクモの糸のように粘着してるねースパイダーなだけにー

・ てな具合に、公私混同&精神面グラグラなのも仕方ないと思えるほど、今回は前作にも増して、ピーターさんがヒーローとしてのあり方を自身に問わざるを得ない局面が幾度と訪れるのですよね。  みんなの為に身を粉にしてがんばっているのに、相変わらず世間は賛否両論ですし、中には「なんだったら出る杭は叩いてやろう」みたいな人たちもいたりなんかして、ホント、人って勝手だナァ・・・とピーターさんが不憫に思えてならなかったのでした。

・ というわけで、そろそろ本題に入りますが、本作にはピーターさんをはじめ、さまざまな事情を抱えた「不憫な人たち」が登場いたしまして。 

・ ある日突然夫を亡くし女手一つで甥っ子の学費を稼ごうと奮闘するメイおばさんや、ある日突然夫を亡くし女手一つで3人の子どもを育てていたもののさらなる悲劇に襲われるヘレン・ステイシーさん、ある日突然見捨てられたお父さんから10年ぶりに呼び戻されたと思ったら「お前もわしと同じ病気で死ぬから!程なくして!」と無情な宣告を受けるハリー・オズボーンさんなどなど、見ているだけで胃がシクシクしてきそうなみなさんが揃っているのですが、中でも最も気の毒な人物にして、スパイダーマン最強の敵としてエントリーしていたマックス・ディロンさんの悲しい生き様に、わたしはひどく心を打たれたのです。 はい、ここから本題ですよ!

・ 人一倍有能な電気技師だけれど、同僚からも上司からも疎んじられ、一緒に遊ぶ友達もいないマックスさん。 会社でもひとり。家でもひとり。 なんだかもう長いこと、名前で呼ばれていない気がします・・・。

・ そんなある日、偶然事件現場近くを通りかかったマックスさんは、危うく車に轢かれそうになったところをスパイダーマンに助けてもらい、天にも昇る気持ちになってしまいます。 そりゃそうですよ! みんなだいすきスパイディですよ! 

・ いくらスパイディがNYで毎日人助けをしているとは言え、犯罪発生率と大学生の活動時間を照らし合わせれば、クモの糸に救われる確率は決して100%ではないはず。 普通におまわりさんに助けられる人や、運悪くがっつり車にはねられる人もいる中、誰からも目を向けられず生きてきたマックスさんが見事、スパイダーマンの目に留まることができた。 それだけでも「オレって特別なの・・・?」と舞い上がらずにはいられない出来事であったのに、スパイダーマンはさらに「きみの助けが必要なんだ・・このNYにはね!」と褒めて伸ばすタイプのコメントをプレゼント。 スパイディにとっては気軽な一言だったのでしょうが、コミュニケーションに飢えていたマックスさんには、一生に一度レベルのご褒美となってしまったのでした。 

・ これ見た事あるわー! Twitterで芸能人に声かけまくっていた人が、たまたま一回リプライ返してもらった瞬間「ダチ公」みたいなテンションになってるアレやー!

・ 100人の知り合いがいなくても、ひとりのマブダチさえいればそれでいい。 しかもそれが、みんなだいすきスパイダーマンときたら・・・。  孤独という名の可燃性物質で容量ひたひたになっていたマックスさんのハートに、「フレンドリーな言葉」という名の火花が散らされたらどうなるか・・ それは火を見るより明らかでしょう。

・ コミュニケーション能力に不自由だったせいで、「フレンドリーな言葉」をそのまま「フレンドの証」として解釈してしまったマックスさん。

・ これも見た事あるわー! Twitterで相互フォローしてふぁぼとかも結構しあってたから「あ、これはもうフレンドリーな仲になれたんだな」と思って気さくにリプライしたらメチャクチャ敬語で返されて「やべー!距離感すげー!」って自己嫌悪で穴掘って埋まりたくなるアレやー!

・ いったい誰が、そんなマックスさんを責めることができるでしょうか。 わたしにはできない。 社交辞令と本音に翻弄され、現実世界はおろかTwitterですら気軽に人と絡めないわたしには、マックスさんをただのかわいそうな人として見ることなど、到底できない。 (まぁわたしだったら、のちのち勘違いが発覚して勝手に落ち込むのがこわいので、はなから胸襟は開かないでおきますけどね)

・ で、「友情」の炎により、残っていた「正気」をすべて焼き尽くされてしまったマックスさんはというと、部屋中にスパイダーマンの切り抜きを貼り付けて、一人二役で会話を楽しむというスーパーポジティブな日々に突入。 「やあマックス!元気かい!」「センキュー!スパイディ!調子は上々だよ!」 

・ あのね、惨めでも孤独でもなんでもないんですよ。 だってマックスさんは、あくまで「スパイダーマンの代わり」を務めているだけだから。 彼が当然言うであろう言葉を代読しているだけだから。

・ ちなみに今日はマックスさんの誕生日なのですけども、準備も万端ですよ。 忙しいスパイディに代わって自分で作ったケーキと、同じく自分で作ったカードも用意して、あとは定時になるのを待つばかり。 
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(※ イメージ図)

・ マックスさんの脳内パーティは盛り下がることを知らず、たまたまエレベーターで一緒になったグウェンさん(そう、マックスさんはピーターと縁深いオズコープ社の社員だったのだ)から、「あら?今日誕生日なんですか?」と聞かれたマックスさんは、咄嗟に「そうなんだー有名人とか友達とかいっぱい来て盛大なパーティを開いてくれるんだーいやーごめんなさいねー人気者でごめんなさいねー」と聞かれてもいない自慢話まではじめてしまいます。 これね、強がっているんじゃないと思うんですよ。 たぶんマックスさんは、スパイディがたくさん知り合いとか関係者とかを連れてきちゃってる光景を思い浮かべてたんじゃないかな。 あるいは、「連れてきちゃうこともあり得るじゃないか」、と。 なくはない。 あり得なくはない、だって俺らマブダチだし、と。

・ 結果的に「ひとり」であったとしても傷つかない。 脳内のスパイディは、彼を裏切らないから。 仮にその場にいないとしても、それは裏切りじゃない。 忙しくて顔を出せないというだけの話だから。 ぜんぜん寂しくないし、これっぽっちも虚しくない。 マックスはひとりじゃない。 オレはもう、ひとりじゃない。

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(※ 映画鑑賞中のわたしの心象風景)

・ もしかしたらこのまま、二度とスパイダーマンと会えなかったら、マックスさんは彼なりに幸せに生きていけたのではなかろうか。 しかし運命は非情で、マックスさんにこれ以上酷いものはないというほどの試練を与えました。 そうでなくても悪意しか感じられなかった世間から、さらにむき出しの悪意をぶつけられるという試練を。

・ 不幸な事故により、電気を操る能力を得ることとなったマックスさん。 ヒーローサイドに立つことも不可能ではなかったのではないか、と思うほど圧倒的なパワーの持ち主なのに、見た目が若干不審者っぽかったり、芽生えたばかりの力をコントロールできなかったばっかりに「化け物」と罵られ、かっこいい色合いのスパイダーマンと比較され、さっくり「悪者」認定されてしまった彼の姿を観ていたら、なんかもういたたまれなさすぎて号泣しそうになりました。 マックスさんは何も悪くないじゃんか!ちょっと妄想力がすごいのと、コミュ力が足りなかったのと、いろいろこじらせすぎて物事を悪い方にしか受け取れなかっただけじゃんか! あと、本編では描かれてなかったけど、「お母さんからも誕生日を忘れられていた」という裏設定があったみたいですよ! なんなのもう! お母さんあとで小一時間説教な!

・ 「誰かに必要とされたい」という想いに苦しんでいたのはマックスさんだけではありません。 メイおばさんはピーターに(親として)必要とされたいと強く願っていましたし、グウェンさんだって本当はピーターからもっと素直に「きみが必要だ」と言われたかったのではないでしょうか。 死の床にあった父親から呼び戻されたハリーさんも、ただ単に「おまえ死ぬからヨロシク」なんて事実を告げられるのではなく、息子として必要とされていれば、病気に対する向き合い方も違ったのでは。 

・ 誰もかれもが「承認欲求」という厄介なシロモノに振り回され、誤解やすれ違いで傷ついたりやけくそになったりしてゆく様は、観ていてホント身につまされるというか、ヒーローだろうとヴィランだろうと、強い人だろうと弱い人だろうと、この世はほんに生きづらいものよのう・・ と思いました。 

・ そんな「承認欲求オールスターズ」の中にまさか、ポール・ジアマッティさんが混じっていたとはね!(←全く気付かなかった)

・ エンドクレジットに「ポール・ジアマッティ」と出てもなお、「えっ?! どこに?!」ってピンときませんでしたよ! 「あ、もしかして最後に出てた帽子を目深に被ったおじさんか!」とか思いこんじゃったもんだから、パンフレットを見てひっくり返しました。 なんつうか、ジアマッティさんでなくてもよかったんじゃ・・(モゴモゴ)

・ ハリーの全シーンが美しすぎて悶絶。 

・ マックスさんのことばっか書きましたけど、ハリーとピーターの関係についても白飯が進み過ぎておなか一杯になりましたよ! 書くことあり過ぎて書けない!

・ ハリーがクモの毒を接種して緑化してゆくシーンは、おなじみの「グリーンゴブリン」像にどこまで近づけられてしまうのかひやひやしましたよね! よかったーアゴあんまり出なくて!

・ スパイダーマンのリップサービスにもてあそばれ、ハリーの甘言に操られたマックスさんは、明石家サンタに電話すればいいと思う。

・ マックスさんが電気を放電しながらピカピカの御殿を建てるバージョンの「レリゴー!レリゴー!」を誰か作ってください。

・ マックスさんの陰毛ヘアが超リアルですばらしかったです。 『アンブレイカブル』のサミュエル兄貴に匹敵するステキヘア。 社内のシーンでひと房だけ後ろにピローンって浮いていたんですけど、そのピロり具合なんてもう芸術性を感じるほどでしたよ。 

・ ちびスパイダーマンで号泣。

・ 「アベンジャーズシリーズとX-Menシリーズとスパイダーマンね、よし覚えた!」と思っていたら、今度ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーなんてのがはじまるよって言われて、スパイダーマンにもシニスター・シックスっていう団体名も出てきたりなんかしちゃって、なんだかそろそろついていけなくなる予感がしています・・・。 (そういえばファンタスティック・フォーも作り直すんだっけ・・・)(あっ!DCコミックの方忘れてた!)



関連感想
『アメイジング・スパイダーマン』


  
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『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

2014年04月22日
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(※ 以下ネタバレしています)


あらすじ・・・
やさぐれ神の子・ロキや亀っぽいビジュアルの宇宙怪人・チタウリと激闘を繰り広げた『アベンジャーズ』騒動から2年。
今日も今日とて、超人兵士・キャプテンアメリカことスティーヴ・ロジャースさんは、国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」の一員としてきびきび働かされていたのですが、ある夜、組織に対して違和感を抱かざるを得ないような現場に遭遇してしまいます。
それは、海賊にシージャックされたS.H.I.E.L.D.の船から人質を助け出すだけの簡単なお仕事の最中。
一緒に潜入していたむっちり伯爵夫人・ブラックウィドウことナターシャ・ロマノフさんが、しれっとした顔で船の中のパソコンに保存されていたなにがしかの機密データを盗み出していたのです。
帰還後、S.H.I.E.L.D.長官ニック・フューリーさんに疑惑の念をぶつけてみるロジャースさんですが、長官は知らぬ顔を決め込むばかりか、現在絶賛進行中である「インサイト計画」について雄弁をふるう始末。
衛星と最新空母を駆使し、テロリストのDNAを追跡して、地球上にいる「悪いやつ」を空の上から射殺してしまおう、という物騒にもほどがある計画を知らされたロジャースさんは、自分はいったい何のために働いているのか、誰の正義のために闘っているのか、という疑問に悶々としてしまうのでした。
そしてそんな中、渦中の人物である長官が、何者かの襲撃を受け瀕死の状態に陥ってしまうという事件が発生。
機密データが入ったUSBメモリをロジャースさんに託し、「誰も信じるな」という一言だけを残した長官は、そのまま帰らぬ人となってしまいます。
混乱を極めるロジャースさんの頭の中はさておき、指揮官を失ったS.H.I.E.L.D.はというと、長官の次に偉い理事であるアレクサンダー・ピアースさんの命を受け、新たなミッションに乗り出そうとしていました。
一連の事件と深くかかわっているに違いないキャプテンアメリカを亡き者にせよ、という無謀なミッションに・・。



・ キャップ、かわいいよキャップ!!

・ 特殊な血清を投与され、超人兵士へと大変身を遂げたロジャースさんですが、超人化したのは肉体だけではなく、メンタル面も相当強化されちゃったんだよ、ということは第1作でもすでに説明されておりましたよね。 つまり、ちょっとした善人が、もうどうしようもなく超絶いい人になってしまったということがね。

・ ということで、過去の作品でも、真面目で気持ちのいい人柄の方がなんだったら肉体の美しさよりも際立っていた感のあるキャップが、今回も惜しみなく「いい人」っぷりを発揮。 先日わたしが観た映画は、5分に一度人が死んでいましたが、本作では5分に一度「キャップぎゃわいい」と叫びたくなる、さながらキャップ萌え溶液に身を浸すような至福の時間を味わうこととなったのでした。 キャップ萌え溶液ってなんなんだよ、と思った方は各自で想像してみてください。

・ 通りすがった人にも礼儀正しく挨拶するキャップ。 空白の70年を埋めるにはコレが最適だヨ!とばかりにただ単に自分の趣味を押し付けてくる、世の中の「親切な人びと」の言葉も聞き流すことなく丁寧にメモするキャップ。 仲間を大切にするキャップ。 愛した人に誠実であるキャップ。 できれば誰も傷つけたくないキャップ。 よっぽどの事態でない限り殺傷はしないキャップ。 突然の来訪にも嫌な顔ひとつしないキャップ。 どんな状況でも最善を尽くそうとがんばるキャップ。 ああキャップ。 かわいらしいよキャップ。 わたしはキャップの盾になりたい。(キャップを守りたい的な意味ではなく、むんずと握りしめられたい的な意味で)

・ 『アベンジャーズ』の時に着せられていた、悪い冗談のような派手派手コスチュームから一転し、シンプルで落ち着きのあるデザインの戦闘服が採用されていたところもよかったですねぇ。 それになんといっても、終盤は第1作目と同じキャンバス地っぽい素材の戦闘服に戻っていたところ。 アンティークな色合いと、ピタピタすぎない太もものシルエットに、白飯をよそう手がとまりません。

・ 白飯といえば、今回もっともグっときた人物について書かないわけにはまいりますまい。 そう、前作雪山で死んだはずがどっこい生きてた、キャップの親友バッキーちゃんのことについて。

・ (そういえば)前作『キャンプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』の中盤辺り、ナチスの秘密機関ヒドラによって人体実験を施されていたというくだりがあったようななかったような・・。 いや、あったんです! あったから、バッキーちゃんは超人になっていたのです! みんな気付いてなかったけどなってたの! 前作では全力を出してなかっただけなの!

・ 敵の手に渡ったバッキーちゃんは、謎マシーンで記憶を消され、ヒドラの悪行を円滑に進めるための暗殺者として、何年もの間汚れ仕事に従事させられてきた。 そして、ついに最も大切な友達との再会を果たすこととなる・・・敵と味方として・・・。

・ 記憶を消されてもなお、キャップの顔や声だけは忘れてしまえなかったバッキーちゃん。 血も涙もない暗殺者だとはわかっていてもなお、信じる気持ちを捨てられないキャップ。 この二人が苦しみながらどつきあう姿は、そのアクションの壮絶さと裏に秘められた哀しみとが相まって、映画史に残る名シーンとなっていたのではないでしょうか。 少なくとも、わたしの心のベストテンにはランクインしましたよ! おいかあさん!白飯おかわり!

・ 肝心のストーリーに目を向けますと、「マーベルの2大うっかりハゲ」ことニック・フューリーさんが盛大にやらかしおったで!と苦笑いせずにはいられない内容となっておりまして。

・ え? もうひとりは誰かって? ほら、あの人ですよ! 地上最強のテレパスと言われながらも、映画化されるたびに一服盛られたり意識をのっとられたり霧状にされたりと、リーダーと呼びたくないことこの上ないうっかり具合を発揮する、チャールズ・エグゼビアさんのことですよ!

・ まぁそれはさておき。 本作のフューリー長官のうっかりときたら、そらもう酷いもんでしたよね。 なにせ、長期間うっかりしていた間に、S.H.I.E.L.D.のっとられちゃってますからね。 しかも相手は、自らスカウトしてきたヒドラの残党ですよ。 そういやいたいた!邪悪なたこ焼き屋みたいなマークのアレね!

・ ナチスやヒドラでエグい研究をしていたドイツ人科学者をアメリカに引っ張ってきて、知能を酷使して、人間性をダメにさせ、放っておいた結果がこの有様ですよ。 S.H.I.E.L.D.内部はもとより、政府高官までどっぷりヒドラが入りこんでしまって、もう軍部がどうこうというレベルではなく、国家とか全世界が危機に陥ってしまっているという。 もうなんかアレですね、むしろ、「よくぞここまで気付かなかったな!」といいたいですよね。 なんや!さすがは自由の国か!

・ 無論、その責任を問うには70年前まで遡らねばならないでしょうし、フューリー長官だけを責めるのはいささか酷な話かもしれません。 そう、そこのトミー・リー・ジョーンズさん、あなたのことですよ。 缶コーヒー飲んでる場合じゃないですよ。

・ そして、ヒドラだけを責めるのもまた、おかしな話なのかもしれません。

・ S.H.I.E.L.D.が進めていた「インサイト計画」の恐ろしさは、決して絵空事ではないと思うのですよね。 空飛ぶ空母こそないものの、カードの使用記録、ネット、携帯、街中に備えられた防犯カメラ、人工衛星などにより、ありとあらゆる情報が誰かにとっては丸見え状態となっている現実世界。 そこと、キャプテンアメリカの世界との境目は、私達が思っているよりもわずかなものなのかもしれない。 そんな世界に、「正義」はいくつ存在しているのか? 「正義」を定める人とは?

・ S.H.I.E.L.D.の前にはキャップがいる。 では、私たちの世界には、誰がいるのだろうか。 

・ まぁね、そんなおっかない話が他でもないアメリカで作られているというのがね、アメリカのすごいところなのかなぁとも思うのですけどね。 

・ 第1作の時のように明確な「敵」がいない中、「とにかく無駄な殺傷はダメ!平和をダシに使ってもダメ!」とまっすぐな信条を貫き通すキャップの姿に学ぶところは多いような気がします。 あと、やっぱりキャップすき!真面目さいこう!

・ それにしても、勝手な思い込みではありますが、まさか宇宙人と闘ったあとに出てくる敵がヒドラだったとはねぇ。 前作ではかなしいほどにエアリーな存在感だったスカルの兄貴でしたが、その魂はみなにしっかと引き継がれておりましたぞ・・・!

・ 草葉の陰でズル剥け兄貴がほほえむ様が目に浮かびます。

・ スカ子のしり!

・ 我が家では今、Dlifeの「リベンジ」を見るのが毎週のおたのしみとなっているのですが、そちらで主役を張っているエミリー・ソーンことエミリー・ヴァンキャンプさんが、おいしい役どころで登場したため、大いに盛り上がりましたよ。 ただ、あんな体たらくではちょっと困りますけどね! ちょっとエミリーさん!あなたあのヒロユキサナダに鍛えてもらったんでしょう!そんなことじゃあグレイソン家に復讐なんて夢のまた夢ですよ! 

・ あと、勘違いかもしれないんですけど、百田尚樹さん居ましたよね? 出てましたよね?
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(そうですよね!)

・ ちがっていたらすみません。

・ 繰り返しになりますが、もしも生まれ変われるなら、キャップの盾になって片手でぶん投げられたいです。あと、壁にベチーンって跳ね返って戻って来たら、首根っこ掴まれて背中におんぶされたいです。 こなきじじいのようにキャップの背中にへばりつきたいです。 時々バッキーちゃんにもぶん投げてもらえたなら、もう言うことはありません。

・ 前作・アベンジャーズ・アベンジャーズの次回作・キャップの次回作、と、前後左右につながりの深い作品ですので、「派手な映画を1本だけ観てスカっとしたい」という方にはあまり満足していただけないかもしれないなぁ・・という気もしますが、できれば、そういった関連作を観たことがないという多くの方にも、ぜひ一度ご覧いただきたいです。 そして、ここからでいいので、ほかのマーベル作品にも興味をもっていただけたら・・と。 マジですげえおもしろいから! (と無性にすすめたくなる何かがキャップにはあるのです)

・ キレッキレのアクション、めくるめく滑空シーン、泣いて笑ってグっとくるストーリーなどなどがつめこまれた、最高の娯楽作でした! とにかく今は、はよ来年きておくれ!と願うばかりです。(アベンジャーズ2は2015年公開予定)



関連感想
『キャンプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(第1作)
『アベンジャーズ』



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『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』

2014年02月28日
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あらすじ・・・
街を牛耳る犯罪組織のボス、フランク・ダミーコが謎の死を遂げて4年。
その死に深く関わった「スーパーヒーロー」キック・アスことデイブは、ヒーロー稼業から足を洗い、ごくごく普通の高校生活を送っていた。
ダミーコと死闘を繰り広げたヒット・ガールことミンディもまた、父の友人だったマーカスに引き取られ、デイブと同じ高校に通うことに。
一方、姿を消した(引退した)キック・アスが世間に与えた影響は大きく、いまだに多くのフォロワーを生み出し続けていた。
正義の心をマスクに包み、街を練り歩く一般市民たち。
しかし、しょせんコスプレをした普通の人でしかない「ヒーロー」たちを前に、反社会的な犯罪行為がおさまる筈もなく、相変わらず街は「わるいやつ」で溢れかえっていたのだった。

今こそヒーローとして復帰すべき時なのではないか・・・ どうせ毎日退屈だし・・なんだかんだ言ってヒット・ガールと闘ってた時って充実してたし・・・

デイブの中に、再び正義を求める気持ちがくすぶり始めたその頃、ダミーコの息子であるレッド・ミストことクリスの中にも、キック・アスに対する復讐の炎がメラメラと燃え上がっており・・・



物心ついた頃から父親に「殺人術」を叩き込まれ、悪党を倒すことにこそ生きる意味はある、と信じて育ってきたヒット・ガール。
幼い頃から「正しい闘い」について教え込まれ、自爆テロをも辞さない生き方を強いられてきた過激派組織の子ども達と彼女とは、一体何が違うのか。
きっと何も違わない。
彼らはみんな、洗脳され、銃を持たされ、人を殺しに出掛けるかわいそうな子ども達なのです。

だけれどわたしは、過激派の子どもたちに抱かない感情を、ヒット・ガールにだけは抱いてしまう。
彼女の生き方を、圧倒的に肯定してしまう。
なぜなら、わたしもまた、ひとりよがりな義侠心に突き動かされるタイプの人間だから。
「卑劣な性犯罪者は去勢してしまえばいい!」
「自己中心的な殺人者は死刑でいい!」
そんな独善的な怒りで、新聞に涙のしみをつけてしまうわたしに、「狂気」を食んで育ったヒット・ガールの「正義」はとても眩しいものでした。
美しさすら感じてしまうほどに。


そもそも「正義」って、実に曖昧なシロモノですよね。
どこに立つか、どちら側から見るかで、全く逆の意味を持ってしまうあやふやな概念。
そんな「正義」がもつ危うさを、前作には出てこなかった一般人を巻き込むことで、さらに際どさを増しつつ描いてみせていた『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』。
わたしはとても夢中になって鑑賞しました。
「おもしろいか?」 と聞かれれば「しんどいよ」と答えるでしょう。
「たのしかったか?」 と聞かれれば「つらかったよ」と答えるでしょう。
とにかく、前作以上に酷い内容でしたし。
復讐が新たな復讐を呼び、誰かを思いやることの出来る人間がバタバタと(しかも何の余韻もなく)殺され、血の上に新たな血が流される、とても残酷な映画でしたので。
けれども、そんな酷い世界で、なんとか「自分の中の正義」を貫こうとする人たちの姿に、わたしは何度も心を揺さぶられ、なんだったら涙すら流さんばかりの勢いで感情移入してしまったのですよ。

人はそんなに強くない。
絶対的に正しくもない。
とどのつまり、自分の観点でしか判断できない。
だから何もしない? 
見て見ぬフリを決め込むしかない? 
そうじゃない! そうじゃないでしょう?、と。
たとえ独善的だろうと、崇高な目的などなかろうと、「これは放っておけない」という場面に出くわした時には勇気を持って踏み出すキック・アスを、ただの「度が過ぎたお調子者」と呼ぶことは、わたしには出来ません。

もちろん、そうやって勢いよく放たれた「正義」は、当然のことながら万人にとっての「正義」などである筈もなく。
本作では、羽毛のごとき軽いノリでヒーロー稼業を再開したデイブに、前作など比ではない、無情すぎるしっぺ返しが襲い掛かります。
あんな人やこんな人に降りかかる悲劇的な展開は、「人命軽視」と受け取られても仕方ないかもしれませんが、まぁ、たしかにさっくり殺されすぎな気もするのですが、でも、そういうものだと思うのですよね、「正義」の代償って。
みんながみんな、名誉ある引き際を用意されるわけではない。
誰かがふるった「正義」の拳は、どこかに跳ね返っているものなのではないでしょうか。
わたしたちが知らない間にも。

本作は他にも、「正義」のあやふやさにハっとさせられる部分が随所にあり、製作者の冷静な眼差しをひしと感じました。
一般人が参加しているから「正義」、犯罪者が参加しているから「悪」と、わたしが心の中で勝手に描いていた縮図が、結局どちらも手に凶器を携え殺人も厭わない覚悟でにらみ合っているという、どっちもどっちなシーンで猛烈にぼやけて行った時などは、自分の浅はかさを笑われたようでドキドキしましたよね。
「正義って何?」 「きみのそれは正義なの?」、と。
そこに立っていたのがプロの殺し屋などではない、もしかしたら今までの人生で人を殴ったことすらないかもしれないような「普通」の人たちだったからこそ、より一層身近な疑問として突きつけられたような気がします。


さて、色々書きましたがここいらで本題に入りますね。(前フリだったのか)

考え方に一貫性のないキック・アス、いつまでも幼稚くさいレッド・ミストあらためマザー・ファッカーによる復讐合戦はさておき、本作で一番わたしの心をとらえたのは、ヒット・ガールことミンディさんの成長でした。

父親に「洗脳」され、息をするように悪党を殺してきたミンディの生き様。
それは、彼女が選んだように見えてその実、父親が敷いたレールの上を走っていたに過ぎなかったのですよね。
あまりに大きい父の影響力により、そのことに気付きもしなかったミンディ。
しかし、異様な生活を共にしてきた父を亡くし、至極まっとうな生き方のマーカスに引き取られた為、一度そのレールから降ろされ、「普通」の世界に足を踏み入れることとなる。
そしてはじめて気付くのです。
「スラム街も普通の世界も、同じなのだ」ということに。

同じ年頃の女の子が流行りの音楽やオシャレの話で盛り上がり、放課後には部活で汗を流したり、友達のうちで恋バナに花を咲かせる「普通の世界」。
しかし、「普通の世界」はあくまで「普通」なだけであって、「安全」な世界ではないのです。
隙あらば弱いものを弄び、甚振ってやろうと、ピンク色のカーディガンの下で爪を研いでいる悪党が。
銃やナイフこそ用いらないけれど、心をズタズタに切り裂くだけのスキルは充分に持ち合わせている悪党どもが、キラキラとした学校生活の中にも潜んでいる。
自分の心無い言葉がたとえ相手を死に追いやろうと気にも留めないような、悪魔のような同級生と対峙し、ミンディはいまだかつて味わったことのないような深い傷を負います。
きっと、どんな大男に殴られても、ここまでの痛みは感じなかったことでしょう。

そして彼女は悟る。
「なんだ、どこにでも悪党はいるんじゃないか」、と。

ちょっとおかしい父親・ビッグダディとの約束や、「普通の善人」であるマーカスとの約束は、結局「大人の希望」の押し付けでしかなかったのですよね。
それは、子どもを思ってのことでしょうし、自分の経験と照らし合わせてアドバイスという名の制限をしてしまうのは無理もないこと。
しかし、子どもの人生は子ども自身が決めなければ。だって子どもは親の操り人形ではないのだから。
ミンディが鏡の中にヒット・ガールを見てハッと立ち止まるシーンで、わたしはなぜだか泣きそうになってしまいました。
親の理想と自分らしさとの板ばさみになった彼女の姿が、あまりにつらすぎて。
デイブがかけた「きみはヒット・ガールなんだよ」という一言は、彼としては大したつもりなどなかったのかもしれないけれど、ミンディにとっては重要な言葉だったのではないでしょうか。

そして、そんなデイブが大切な人の死に打ちのめされた時、以前彼が自分の為にそうしてくれたように、彼女は再びコスチュームに身を包む。
「やってやろうじゃねえの」、と。
それは、ミンディが自分の意志で「正義」を貫く覚悟を決めた瞬間だったのではないでしょうか。
大人に敷かれたレールではなく、自分自身で選んだ道を歩む覚悟を。
血塗られた道かもしれないけれど、もしかしたら「正義の反動」であっけなく死んでしまうかもしれないけれど、決して褒められた道ではないかもしれないけれど、保護者の庇護と決別し、バイクで颯爽と走り出すヒット・ガールの姿は、わたしの目にとても眩しく映ったのでした。


ということで、コミックブックのような荒唐無稽なキャラクターと、考えが浅かったり集団心理に弱かったり等等現実味がありすぎるストーリーという、矛盾した描写がうみだすギャップが今回もとてもすばらしかった本作。
成長が感じられなかった登場人物も、頼もしい一歩を踏み出した登場人物も、まだまだもうひと暴れしてくれそうな予感を漂わせつつ物語は終了するのですが、わたしは第3弾を望みません。

1作目の導入部、デイブがキック・アスとしてチンピラに絡まれている人を助けるシーンで、傷だらけになりながら発した言葉。
「見て見ぬフリなんて出来ない」。
これこそが、すべての始まりだったと思うのですよね。
向こう見ずで、勇敢で、純粋な「正義」というものの。
今回のラストでも、「マスク」というスーパーパワーを捨てた素顔のドクター・グラビティが、目の前のひったくり犯に敢然と立ち向かって行くシーンがありました。
色んな形の「正義」を経験したからこそ辿り着いた、自分なりの「ヒーロー像」。
わたしはとても感動したのですよ。
ああ、これなんだよな、と。
マスクを被って活躍することも「正義」だろう。
危険なマフィアを殲滅することも「正義」なのだろう。
ただ、目の前で困っている人に手を差し伸べる、そんな小さな「正義」を持ち続けることも、とても大事なことだし、わたしたちにはそれが出来るはずなんだ、と。
「正義」を無くしてはならない。 そう思った時、タイトルの「ジャスティス・フォーエバー」が改めて胸に響きました。

原作はまだまだ続くようですが、映画としてはもう、充分だと思いますね。



- おまけ -

・ マザー・ロシアが警官たちをプチプチと殺して行くシーンを観た時、なんだか漠然と「板垣恵介先生のマンガに出てきそうだな・・」と思ってしまいました。 一度でいいから見てみたい、マザーロシアがホッキョクグマを素手で倒すとこ。

・ ジム・キャリーさん演じるスターズ・アンド・ストライプス大佐のキャラもよかったです。 宗教に目覚めて自警団となった元マフィアの用心棒なのですが、信仰深く言葉遣いにも超シビアな一方、暴力に滾ってしまうという二面性のある役柄で、「あー、いかにもアメリカにいそうだなー」とブルブルしました。 信心とバイオレンスが併存してしまえる国、それがアメリカ。(もちろん他の国にもいるでしょうけども)

・ マーティ、かわいいよマーティ。

・ 諸手を挙げて大満足!というわけではなく、中にはどうしても納得いかない部分もありました。 デイブの友達のトッドの言動なんかは特にひどかったです。 まぁ、それもミンディとスクールカースト上位組女子との諍いと同じで、「後先考えないティーンエイジャーゆえの残酷さ」の表れなのかもしれませが。

・ いくら「普通」を望んでいるからといって、ミンディとは全くジャンルの違う女子会に参加させるマーカスは、保護者としてどうかと思う。 そもそもどこで段取りつけてきたんだよ。 

・ ジョン・レグイザモさんはいい役だったなぁ。 あんなおとうさんほしい。(おにいちゃんでもいい)



関連感想
『キック・アス』(1作目)



- おまけ・その2 -


(1作目の名シーン。 わたしはこのシーンが一番すきです。 キックアスくんに関してだけいうと、あとのくだりは全部おまけだと思ってます。)(あとはヒットガールちゃんが主役だと思ってる。)





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『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(シリーズ2作目)

2014年02月21日
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あらすじ・・・
ロンドン市内において、屈強なコスプレ男性がトンカチのようなものを振り回す事案が発生!

というわけで、楽しみにしていた『マイティ・ソー』の続編「ダーク・ワールド」を観てきましたよ。
結論から言うと、めちゃくちゃおもしろかったです。
主人公であるソーさんはもとより、彼を取り巻くゆかいな面々も前作以上に味わい深くて見せ場もたっぷり。

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オーディン王「突然ではありますが、シエスタの時間なのでわし寝ますね。」(※前作より)

魅力的な人たちの中でもひときわ輝いていたのが、父王オーディンさん。
前作では、国の存続を揺るがしかねない有事の真っ最中に冬眠に入るという、高級割烹でギョーザ定食をオーダーする級のマイペースっぷりでみなを驚かせてくれたオーディンさんでしたが、本作ではキャラクターの存続を揺るがしかねないクズ親っぷりを惜しみなく披露。
誰が聞いても「わあ!クズだ!」と声張って答えることの出来るであろう、「どうかと思う」珠玉の迷言がキラ星のごとく散りばめられておりましたので、今回はその一部をご紹介しながら本編のたのしさをお伝えしてみたいと思います。
(※セリフはすべてアガサによる意訳です)

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「お前にあったのは死ぬ権利だけだったんだよ」

はい、いきなり出ましたクズ発言!
両親と血の繋がりがなかったことを知った息子さんが、当然のことながら激しくいじけるのを尻目に、オフトゥンにインしていたオーディンさん(ここまで前作)
その後、さらにこじらせた結果地球で悪さをはたらき、お兄ちゃんやその仲間のみんなに迷惑をかけまくってしまった息子さんを、どうにかこうにかしょっぴいた(ここまでアベンジャーズ)果ての、久方ぶりの再会シーンでの第一声がこれですよ。
雷を落とすでも、冷静に諭すでもなく、いきなりの「死んでりゃよかったのに」宣告。
そりゃこじらせるわー養子にしといてそれはないわー。

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「誰が育ててやったと思ってるんだ」

しょっぱなから「こんな神様はいやだ!」コントが始まったのかと思うようなゲスい発言を繰り出したオーディンさんが、死ぬ権利うんぬんと一緒にさりげなくお見舞いしたのがこのセリフ。
あのですね! そもそも敵国の跡取り息子だったロキたんを、赤ちゃんだからわかんねーだろーつって勝手に連れて帰ったのは誰ですかというね! そういうお話じゃないんですかね! 頼まれもしないのに! 
「しょせん血の繋がりもないんだし、大きくなっても国は継がせないよ?」というのなら、養子ではなく一国民として面倒をみてあげればよいだけのことで! その方が本人(ロキたん)も期待とかしなかったでしょうし! ね!そういうことは全部棚上げですか! おい! 金ピカ眼帯! 中二病か!

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「くせえくせえ ちきゅうじんのにおいがしやがるぜ」

『マイティ・ソー』と『アベンジャーズ』での闘いを経て、人(神?)として一回りも二回りも成長したもうひとりの息子・ソーさん。
そんな彼に大きな影響を与えたのが、地球人女性・ジェーンさんだったわけなのですが、どうやら「えらいかみさま」であるオーディンさんは、ジェーンさんと息子さんとの交際にあまりいい印象をお持ちではないようで。
ひょんなことから、エーテルという物質を体内に取り込んでしまったジェーンさんは、その様子の変わりようにいち早く気付いたソーさんの指示により、アスガルドの医療チームから最先端医療を施されることとなるのですが、診察の真っ最中ズカズカと入ってきたオーディンさんはジェーンさんを一目見るなり「もうええでっしゃろ、さっさと帰ってもらいまひょか」と一喝。
いやいやいや父上、と。
まだ原因も対処法もわかってないでしょうよ、と。
こういっちゃなんですけど、ぼくの大切な人ですよ、と。
息子の恋心まるっきり無視ですか。 まぁね、オーディンさん的には、種族も身分もかけ離れている地球人よりも、常に陰日向となって息子を支え続けてきた女剣士・シフさんの方が、しっくりくるのでしょうけどね。 美人ですし。 部下でもあるので忠誠心も強いですし。
ただ、息子さんが初めて連れてきた(しかも体調が悪いとおぼしき)女性への態度としては、大人としても王様としても最低最悪ですよね! エブリバディーセイ!「YO!クズ神(しん)!」

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「取り出し方? 知らんよ」

それはさておき、ほんじゃあジェーンさんの体内に入り込んでいたエーテルって一体なんだったの? という話になるのですが、遡ること5千年前。 数千年来の宿敵であるダークエルフ一族の長・マレキスさんから、オーディンさんのお父上・ボーさんが取り上げて地中深くに埋めておいたはずの超宇宙パワーの源こそが、問題のエーテルだったのですよね。
エーテルが醸し出す不思議な力と、惑星直列とが生み出した奇跡のハーモニーによって次元が捻じ曲げられ、たまたま近くで重力調査中だったジェーンさんが、そこに吸い込まれたというのがコトの発端でして。
これねー、もしかしてだけど、掘り方とか管理の仕方が甘かったんじゃないんですかね! ねぇ、アスガルドのみなさん! ね!
「エーテル、埋めといたよ!」というトコロまでしか明記されていない歴史書をドヤ顔で引っ張り出し、過去の戦歴をとうとうと語った挙句、「それはわかったから、体内に入ったエーテルの取り出し方おせーてよ!」というジェーンさんの質問に対し、オーディンさんがここ一番のすっとぼけた表情と共に言い放った一言は、観る者に、それはもう強烈な勢いで、アスガルドに対する「おい・・おたくのリーダーやばいんじゃないの・・・」という同情心を煽り立てていったのでした。

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「もういいじゃん!みんなで死ねばいいじゃん!」

さてさて、一方ジェーンさんの体内に寄生したエーテルの匂いを嗅ぎ付けたダークエルフ軍団はというと、数千年ぶりの眠りからばっちり目覚めておりました。
その上、くだんのジェーンさんがにっくきアスガルドに滞在中というトコロまで察したものですから、一石二鳥を兼ねんとばかりに一個連隊を率いて殴りこみを掛けてきてしまいます。
一足先にアスガルド入りしていたダークエルフの戦士・アルグリムさんが、内部から大騒動を巻き起こしてくれていたお陰で、マレキスさんは悠々と王宮を破壊。
何もかも後手に回ってしまったオーディンさんは、兵士は犠牲になるわ最愛の妻・フリッガさんまで喪うわで、めっきり老け込む有様です。
このままでは、アスガルドは滅亡の危機だ・・・。 
そう判断したソーさんは、一か八かの危険な賭けではあるものの、体内にひそむエーテルごとジェーンさんを国外へ連れ出し、極力民間人の犠牲が少なくなる状況に移動してからダークエルフ軍団と対峙する事を父王に提案しますが、キレて自暴自棄になってしまっているオーディンさんは全く聞く耳をもってくれません。
「そんなん失敗したらどうすんねん!」「ええんや!どうせ死ぬんや!せやったらみんなで名誉ある死を遂げたらええんや!」と、ホラー映画なら真っ先に死ぬであろうキャラクターが言いそうな捨てゼリフを滑舌よく投下。
あのね! おとうさんね! 名誉じゃお腹はふくれませんよ! 一国のリーダーなら、もっとおいしい名言お願いしますよ! 思わずついて行きたくなるようなやつを! おねがいしますよ!

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「王としては祝福できんのだ・・・王としてはな・・ ・・だが、父としては別だ・・!」

これこれ! こういうやつ! よっ!待ってました大統領! クズ神とか言ってゴメンね!
王である自分の方針を否定し、反逆罪を犯してまでアスガルドを飛び出した息子・ソーさんのスタンドプレーを、さぞかし苦々しく思ったことでしょう。
おまけに地下牢に閉じ込めておいた不肖の息子・ロキまで連れ出されたのですから、裏切られたような気持ちになった夜もあったでしょう。
でも、なんだかんだでソーさんの判断は正しく、アスガルドの民は守られ、強敵・マレキスさんまで倒してくれた。
万感の思いに包まれつつ迎えた、息子の帰還の瞬間(とき)・・・ 潔く王の座を譲ろうとしたオーディンさんに、ソーさんは静かに胸のうちを語り始めます。
「自分は王にふさわしくない」「本当に王というもののなんたるかを判っていたのはロキのほうだ」「名誉の死を遂げたロキのように、自分も誇りある生き方がしたい」「かいつまんで言うと、ジェーンと暮らしたい」

とうちゃんショック!

しかし、とうちゃんは愛する人との生活を選んだ息子に、王として、愛する人を守れなかった男として、そっと目配せするのでした。
“ 王 と し て は ” 祝福できない、と。
いいじゃん! さいこうじゃん! 
威厳を保ちつつ、親としての道も示す・・ なんという思いやりある言葉なのでしょう! オレ・・オーディンさんのこと見損なうトコだった・・・ ホントは偉大な王さまだったんだよ・・・ ・・そうだったんだよ・・ ありがとう!とうちゃんありがとう!

ロキ_convert_20140221162035
「いいえ、こちらこそ」(クスッ)

なんと、やっと使えるセリフ言ったと思ったら言葉の主はオーディンさんに化けたロキたんでした!なんだーやだーもーでもかわいいからゆるす! あ、あとオーディンさんお疲れさまでした!


次回はロキたんがソーさんとジェーンさんの新居にドッキリを仕掛けちゃうよ! おたのしみに!(※製作未定)(※わたしの脳内では先日クランクイン)



- 追記 -

・ マーベル界のアンジェラ・アキことダーシーたんのまぁかわいいこと! 前作以上に見せ場もあるし、その見せ場は本編にあんまり関係ないし、要するに「かわいいから編集で切れなかった」ってことでやったねダーシー!

・ ラース・フォン・トリアー監督作品でおなじみステ子スカ雄Åことステラン・スカルスガルドたんも超さいこうでした! 前作に引き続き、ヒロインの共同研究者であるエリック・セルヴィグ博士を演じていたのですが、ピタピタニットにルーズなジャージというおしゃれ上級者テクで、流行に敏感なファッションモンスターのハートをキャッチ! 同時に世の中のおっさんフェチのハートも鷲掴みにするという、二兎も三兎も逃さない仕事っぷりには、ただただ感嘆あるのみです。

・ まぁ、結局のところ、博士が発明した装置の仕組みはてんでさっぱりだったのですけども。 とりあえず、すごい装置ってコトと、博士がヤバいぐらい賢いというコトだけ覚えて帰ってもらえたら、なんつって思っとります。

・ クライマックスのアクションの自由さがとても素敵だったと思います。 多くの方が指摘されていると思いますが、『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04』のスケールの大きい版みたいな感じで、ホントにもうひたすら「うおー!」「うひゃー!」と興奮しっぱなしでした。ちなみにダークエルフの仮面は完全に「かぐたば」でしたよね。 ははーん、さてはアラン・テイラー監督、白石晃士監督のファンだな! いいんだよ!素直にゲロっちゃいなよ!

・ 概ね大満足だった本作。 少しだけ気になるとすれば、ヒロインのナタ子(ナタリー・ポートマンさん)が前作の時よりもかなりアレな感じになっていた点でしょうかね・・。 なんというか、言葉のとげとげしさがペッパー・ポッツ寄りになってきているというか・・・  かあさん・・オレ、心配です・・。

・ 「こっち来てたのに便り一つよこさんてどーゆーこと?!」とソーさんに噛み付くナタ子さんの気持ちは判らんではないのですが、ほら、あちらにも色々事情があるでしょうし、本当の愛情は信頼しあうことだって、じっちゃん言ってた!

・ で、国のみんなとかお父ちゃんとか沢山守りたいものあるのに、ジェーンがやいのやいの言うから地球にやってきちゃうソーさん。 ほら・・どっかの誰かにロボット全部棄てさせられたあの人に似ていませんか・・ あくまで自由意志ですけど・・  こりゃ『アベンジャーズ2』は飲んでクダ巻く男二人の話で大いに盛り上がりそうだな!ええ?

・ 意外なゲストキャラや、アベンジャーズ絡みのネタ、湿っぽすぎないけど深みのあるストーリーに、溢れんばかりの遊び心などなど、サービス精神に満ちたとてもおもしろい作品だったと思いました!



- 追記2 -

・ わーい! ベニチオ・デル・トロさんだー!!



関連感想
『マイティ・ソー』(シリーズ1作目)
『アベンジャーズ』



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『ウルヴァリン: SAMURAI』

2013年09月13日
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(※ ネタバレせずに感想を書くことを早々に放棄したため、以下配慮のない文章が続きます)






あらすじ・・・
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「よっ!久しぶり! オレオレ!第二次大戦の時、長崎で世話になったヤシダ! あのさ、ローガンさんさ、ずっと前に“不老不死なんだーつらいわー死にたいわー”って言ってたじゃん! だからさ、恩返しと言っちゃあなんだけど、不老不死じゃなくしてあげるよ! いいよね!死にたいって言ってたもんね! よかったね!! 迷うことなんてないよね!ね!」
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「オー!オオ?!ォォ・・・・ なんかすげえ あ り が た 迷 惑 !」



■ ローガンがローニンになります

愉快なミュータントコミュ「X-メン」の中の人気者「ウルヴァリン」が、単独で主役を張った『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』から4年を経て作られた『ウルヴァリンSAMURAI』。
前作のラストで記憶を失ってしまったローガンの放浪記から幕を開けるのかと思いきや、突如(本家シリーズ『X-MEN: ファイナル ディシジョン』で死んだはずの)ジーン・グレイさんが叶恭子おねえさまばりの美肌効果を施され登場し、戸惑うオレ!
と、思ったらジーン死亡!
と、思ったら夢だったらしく目覚めたローガン絶叫! ていうかローガンのビジュアル荒れ放題だよ!ホームをレスしちゃった人のそれだよ!
これは一体いつ(という設定)の話なのか・・・再び困惑するオレ!

とまぁ、波乱の幕開けだった訳なのですが、今回はどうやら『ファイナル ディシジョン』のその後という設定だったらしく、正義心の強い愛されミュータント・ローガンさんは、愛しのジーンも頼りにならないポンコツハゲプロフェッサーXをも失い、人生の岐路に立たされてしまっているようです。
「主をうしなった侍」つまり「ローニン」状態だったローガンさん。
これといってすることもないので、平日の昼間っからゴロゴロしたり、山奥の洞窟でお酒を飲んだりクマと交流をはかりながら暮らしていたところ、以前命を救ったことのある日本人男性から呼び出しがかかり・・・ というのが今回のおもなあらすじとなります。

ローガンが浪人・・・ ローガンなだけにローニン・・・ ダジャレか・・・ダジャレなのか・・・・

そんな風にわたしの心をざわつかせた、不安とフアンとほんのちょっとのFUANは、その後見事に裏切られることに。 いい意味で!

■ 人の話をきかない大人たち

長崎に原爆が落とされた日、丁度捕虜となっていたローガンさんによって助けられた、割と話のわかる日本兵・ヤシダさん。
その時目にした不死身のパワーに魅了され、以降数十年間に渡ってローガンさんの監視と調査を秘密裏に進めてきたのですが、知れば知るほどあこがれは強くなりばかり。
年々年老いてゆく一方の我が身を憂い、
「そうだ!どうせだからローガンさんの不死身のパワーをもらっちゃおう!なんか前、いらないって言ってたし! ついでにアダマンチウムでロボ作っちゃおう!なんか強そうだし!」
と、周囲の人間にろくすっぽ相談もせず決めてしまいます。
ローガンさんの意志、関係なしか!
事前交渉なしか! いきなり「全部頂戴」って言うか! 
なんつうか、ほら、せめてね、「遺伝子、ちょっと分けてもらってもいい?」とかなんとか聞いてみればよかったのではあるまいか。ヤシダさんよ・・・。

で、そんなヤシダさんの一人息子である真田広之さんは、おとうさんの腹積もりなど知る由もなく、ある日とつぜん
「うちの会社、おまえじゃなく孫のマリコに継がせっから!夜露死苦!」
とだけ告げられ失意のドン底へ。
おとうさんとしては、結構デキる系の真田さんに継がれてしまうと
「おい!なんじゃいこの等身大超合金ボロは!予算こんなに使い込みよって!」
とかなんとかこってり絞られること間違いなしなので、ぼんやり女子のマリコに名ばかりの社長をやらせときゃいいやぐらいな考えだったのですが、そうとは知らない真田さんにとっては寝耳にウォーターなわけで。
ここでおとうさんに
「どうしたの?どういうことなの?怒らないから言ってごらんなさい?」
と優しく話を振ってあげればよかったのですが、家族を含めた周囲の人間にろくすっぽ相談もせず、失意から激怒、激怒から錯乱へと勝手に移行した結果、実の娘の誘拐&殺害を企てるまでに荒んでしまいます。

で、そんな真田さんとヤシダさん一族に、ご先祖さまの時代から数百年もの間つかえ続けてきたニンジャのリーダー・原田さんもまた、ヤシダさんの計画をフォローしたりフォローしなかったり、真田さんを見守ったり見守らなかったりと、物事の真相をすべて把握しているとは思えないようなバタバタっぷり。
子どもの頃相思相愛だったマリコの存在が一番大事なのか・・・というとそうでもなかったり。
おまえは結局、なにがしたかったのだ原田よ・・にほんごもカタコトだしさぁ・・・。
もしかしたらですけど、屋根の上や塀の上からクルクル回りながら降りることが一番大事だったのかもしれませんね。 まあね、まあね、ニンジャですし。
せっかく隠密なんだから、ひとりひとりと個別懇談を設けて事情を聞いてあげていれば、みんなの思惑をひとつにまとめることだって出来たような気もしないでもないのですが・・・。
ま、隠密のくせして瓦の上で丸見え状態でしたけどね!
灰色の瓦なのに黒い服着てやんの! そりゃ目立つわ!

■ 球が多すぎて拾いきれない
クズリ
(※ 据え膳に手を出すクズリさん)(※ イメージ)

『ラスト・サムライ』『SAYURI』『コンタクト』等等・・・、ちょっとどうかという感じの「日本」が登場するハリウッド映画は、今までも何度か鑑賞してきたわたしですよ。
ですので、いまさら何が描かれようと驚くことはないと思っていました。
なんだったら、全部拾ってつっこんでやろう、ぐらいの心づもりで映画館に向かいました。
「とんでもニッポン・百本ノック」にいざ挑戦!ぐらいのね、そういう気持ちでね。
そしたらまぁ、飛んできたの飛んでこないのって。
最初のうちこそ、「なんでヤクザは上半身丸出しなんだよwww」とか「そんな風呂ねえよww」とかがんばって拾っていましたけどね、諦めましたよね、途中で。
だって「千本ノックか!」という勢いなんですもん。 無理だわー。 これ拾いきれないわー。
とりあえず、時速300キロぐらいで移動する新幹線の屋根にしがみつき、挙句ドスだけを駆使しその屋根を移動する日本のヤクザは超すごい。 
っていうかドス超すごい。 
ジャパニーズ短刀(ドス)がアダマンチウムを越える日も近い・・・かもよ!

■ とにかくヒドイ!いい意味で!

もはやコントの域に達しているといっても過言ではない新幹線シーンといい、日本列島の端から端へものの数時間で高速移動してしまう魔法のアウディ(高級外車)といい、そんなに悪いことをしているつもりはないけれど実際恩を仇で返してしまっているヤシダさんの「あえて言わないのが美徳」という日本っぽさといい、でっかすぎるロボの中のヤシダさんのこじんまりとした収まり具合といい、日本のカルチャーにショックを受けているように見えて「据え膳食わぬはなんとやら」という日本のことわざをマッハで習得してしまっているローガンさんといい、とにかくヒドい! 
一緒に鑑賞した世帯主さまと交わす言葉のほとんどが「いやぁ・・・ヒドかったな!」「まったくヒドかったね!」に尽きたというぐらいヒドい! 
でも、「だから嫌い!」とか「おもしろくなかった!」とかではないのですよね。
よくぞこんな映画を作ってくれたなぁ・・と感謝の気持ちこそあれ、嫌悪感や不快感などはまったくありませんでした。

「いい意味でヒドい!」 
わたしはこれを最高の褒め言葉として、『ウルヴァリンSAMURAI』に送りたいと思います。
手に汗握るシーンあり、胸を打つシーンあり、んなアホな!というシーンあり、色々な表情を楽しむことの出来る素敵な作品でした!
ヒュー・ジャックマンさん、おもしろい映画をありがとう!


■ おまけ

・ ユキオちゃん!! さいこうだよユキオちゃん!!
ユキオ

・ 不幸な生い立ちから救い出してくれたヤシダさんにつかえ、ローガンのガイドとして通訳からボディガード役まで引き受けるユキオちゃんが超さいこうでした! ボーダーのニーハイにいかついロングブーツ、そしてぱっつん前髪にストレートのロングヘアと、ビジュアルもわしの大好物ですわい!たまらんですわい!

・ 演じているのは、国内外でトップモデルとして活躍されている福島リラさん。 趣味がテコンドーというだけあって、殺陣のキレは半端なかったですねぇ。 特殊な能力を持つ、という設定ですので、今後は是非ポンコツハゲチャールズ・エグゼビア氏からのスカウトを期待したいものです。

・ もうね、正直ヒロインのマリコは空気でしたし、この際ユキオちゃんがヒロインってことにしちゃえばいいと思うんですよね。 だいたいマリコの「特技・ナイフ」っていう設定活かされなさすぎだろ! 最後しか出てこないじゃんか! ていうか「村の祭りのイベントが弓矢選手権とナイフの使い手選手権」ってどんな村なんだよ! アサシン養成村か!

・ ちょっとどうかというレベルの日本がある一方、ものすごくリアルな描写もあり、パチンコ屋さんやおもしろルーム満載のラブホテル、英語に対しとりあえず「オッケー!オッケー!オッケー?・・オッケー!」を連呼する気弱な獣医さんや、ガニ股で肩をいからせ歩く暴力団構成員のみなさんなど、「あーわかるわーこれぞ日本だわー」というお馴染みな光景にモジモジしてしまいました。 

・ 外国の方が日本に期待する要素を全て詰め込み、且つダイナミックな娯楽作に仕上げてありますので、日本以外の方にもたのしんでいただけるのではないでしょうか。 というか是非ヒットして欲しいです。

・ 英語のシーンと日本語のシーンの切り替えのタイミングが超不明なので、字幕版の方が余計にたのしめると思いました。

・ あと、真田さんを除く女性キャストと男性キャストのほとんどが、日本語を話し始めた瞬間カタコトになったり超棒読みになるのもおもしろかったですよ。

・ 予習は特に必要ないとは思いますが、『ファイナル ディシジョン』の内容をお忘れの方は、一度観直しておくとより一層感慨深いのではないでしょうか。

・ と、ここまでの感想を今から全て台無しにしちゃいますけど、エンドクレジット後のおまけに一番興奮したわたしですよ! マグニートーおじいちゃーん!!!

・ 来年公開予定の『X-MEN: デイズ・オブ・フューチャー・パスト』もたのしみですね!

・ ふと思ったのですが、第2次大戦中ということはビクターおにいちゃんも一緒に世界行脚していた頃ですよね! 画面に出てこなかったおにいちゃんを妄想するだけで白飯3~4杯はイケるで!


■ おまけのおまけ

・ 本編で、襲撃されたお寺からマリコと手に手を取り逃走したローガンさんが、長崎の古い港町に向かうくだりがあるのですが、実はそのロケーション場所となった「福山市」はわたしが住む岡山市の隣市でありまして、昨年の9月5日、まさにヒュー・ジャックマンさんやスタッフの方々が撮影を行なっていたその日、わたしと世帯主さまもその場を訪れておりました。

・ 真夏の日差しが照りつける中、ローガンとマリコを乗せたバスが停留所に到着するシーンを、何回も、何回も、気の遠くなるほど何回も繰り返すスタッフのみなさん。 写りこまない場所に移動し、ポカーンと口を開けバスを見守る見学者一同。 「映画って、こんなに細かいことの積み重ねなんだなぁ・・・」と感動を覚えました。

・ そして、今日晴れて完成した作品を観て確認したところ、実際本編で使われたのは、その時撮影していたうちのほんの数秒。  改めて「すごい・・・!」と思いました。 なんというこだわり・・・!

・ ヒュー・ジャックマンさんは、カットがかかるたび、周囲で見学しているわたしたちににこやかに手を振って下さり、なんというか、その人間離れした足の長さや手のひらにのっかるのではないかと思うほどスマートな尻も相まって、「これが神か・・・!」と思いましたね!ぼかあ!

・ 気遣いをみせて下さったのはヒューさんだけではなく、スタッフの方々も、ただの見学者であるわたしたちに、冷たく冷えたお茶を手渡してくださるというサービスっぷり! なんという気持ちのいい連・・気持ちのいい方々なのじゃ・・・

・ ちなみにアメコミだいすきの世帯主さまは、バスの中でスタンバイしていたヒューさんに一生懸命アピールした結果、アイコンタクトをとることに成功。 爪シャキーン!ポーズをキメ合い、「グッ」と親指を立て合って微笑みを交わすという仲良しっぷりで、わたしは「なんや!ともだちか!」とひとりハンカチを噛み締めていたのでした。 いいなー。 世帯主さまマジでいいなー。

・ 撮影が休憩に入った時点で、わたしと世帯主さまは岡山に帰らなければならない時間になっており、後ろ髪をひかれる思いで駐車場へ向かっていた所、トレーラー付近で再びヒューさんに遭遇! 先程親指を立て合っていた世帯主さまは、ヒューさんと握手をさせていただくことで見事男の本懐を遂げ、以降一週間は満面の笑みが顔から消えることはなかったといいます。 いいなー。 なんか思い出したら改めていいなー。

・ あの日から、映画の公開を首を伸ばしに伸ばしながら待ち続け約一年。 未だに目に焼きついている沢山の機材、大勢のスタッフさん、エキストラのみなさま、そしてヒューさんの和やかな笑顔を思い出しつつ鑑賞した『ウルヴァリンSAMURAI』は、いい意味で期待通りで、いい意味でとてもすてきな映画でした! 素晴らしい経験をありがとうございました! 




関連感想・・・『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』






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