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『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』

2016年05月11日
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※ 以下、どこもかしこもネタバレを含んでいます。


あらすじ・・・
ヘルムート・ジモ大佐はその日、家族を喪った。
母国ソコヴィアで繰り広げられた、危険な人工知能ウルトロンによる人類滅亡計画と、それを阻止しようというアベンジャーズとの闘い。
あまりに強大な力を持つウルトロンによって、壊滅的な被害を受けたソコヴィア。
その中に、ジモ大佐の家族がいた。
憧れのアイアンマンを間近で見て、純粋にはしゃいでいた彼の子どもも。
特殊部隊に属していた自分の「家にいれば大丈夫」という言葉を信じ、自宅から出なかった妻も。
留守がちだった自分に変わり、義娘と孫を守っていた父親も、みなヒーローたちの闘いに巻き込まれ、亡くなってしまった。
犠牲になったのは一般市民だけではない。 アベンジャーズと共にウルトロンに立ち向かっていた者の中にも、死傷者は出ていた。
誰もがみな被害者で、誰もがみな犠牲者。
では誰が、一体誰が加害者なのか。
ナチスの残党なのか。 気まぐれに地球に攻め込んでくる異星人なのか。 暴走する人工知能なのか。 人助けの名のもとに過剰な破壊行為を繰り返すアベンジャーズなのか。 数十億人を救うためなら、いくらかの命が失われても仕方ないと思っているアベンジャーズなのか。

ヘルムート・ジモ大佐はその日、なすべきことを悟った。
アベンジャーズに、あの思いあがったヒーローたちに、彼らが重ねた罪の重さを教えてやるのだ。
何人助けようと、おまえらは所詮ただの人殺しに過ぎないのだということを自覚させてやるのだ。
自分が味わったのと同じぐらいの喪失と絶望を、彼らに与えてやるのだ。

と、いうことでジモさん一年間みっちり時間をかけて復讐計画を立てました。
元・特殊部隊とはいえ、ただの人間である自分がアベンジャーズに挑んでも普通に負けるだろうから、内輪揉めで殺し合わせ方が手っ取り早いとふんだジモさん、まずはアベンジャーズのリーダーであるキャップをストーキングして弁慶の泣き所であるバッキーちゃんの存在を掴み、「バッキーちゃんに重大な罪を犯させる」作戦を実行してキャップに揺さぶりをかけ、尚且つ、たとえどんな容疑がかけられていてもキャップならバッキーちゃんをかばうに違いないというトコロまで察し、けれどもキャップ以外のメンバーはそこまでバッキーちゃんに肩入れしないだろうからキャップとの間に溝が生まれるだろうと予想し、案の定バッキーちゃんを保護しに出かけたキャップがアイアンマンと対立しはじめたので、しめしめとばかりに第2段階「バッキーちゃんと同時期に開発され、いまだ冷凍睡眠状態のままの暗殺部隊をよからぬことに利用するため探しに出掛ける」作戦に出て、それを止めるべく自分を追ってシベリアに来るであろうキャップと、なんだかんだでキャップを手伝いにくるであろうアイアンマンとが相討ちを始めるように、第3段階「超極秘資料であるアイアンマンの両親暗殺事件の映像をジャストなタイミングで流す」作戦でとどめを刺します。

ひとつでもズレたり予想と違うリアクションがあったら一発アウトな作戦ですが、なあに、そこはそれ、元エリート特殊部員のジモ大佐ですから。 
根気と努力で見事成功させてみせますよ。
すべては家族と自分のため。 アベンジャーズをぎゃふんと言わせるためなら、民間人を何人巻き込もうと構いませんとも。
そう、他でもないアベンジャーズがそうであるように。



キャップ!!! バッキーちゃん!!! キャップ!!!! バッキーちゃん!!!!

ほんとに、こんな感じの声にならない叫びで鑑賞後のわたしの脳内が埋め尽くされましたよね! 
キャップ!バッキーちゃん!わしゃずっとこれが、こういうのが観たかったんじゃ・・・!!!

去年初めて『シビル・ウォー』の予告を観た時から、ずっと泣いていまして。 
バッキーちゃんの肩にそっと手を置くキャップ。 キャップを愛おしそうに見つめるバッキーちゃん。 アイアンマンの両側に立ち、怖ろしいほどに息の合ったコンビネーション攻撃を繰り出すキャップとバッキーちゃん。 キャップに並んで全力疾走するバッキーちゃん。 そんなバッキーちゃんを守るため、仲間であるアベンジャーズのメンバーに背を向けるキャップ。 
かなしい!でもたまらん!これ絶対つらいやつ!でもたまらん!はよくれ!この本編はよくれ!! 
そんな揺れる想いを体じゅう感じたあの頃。

で、ついにお目見えした『シビル・ウォー』。 
世の中に100点満点という概念があるとするならば、『シビル・ウォー』は250点満点です。 
これはもはや、意味が通じるかどうかの問題ではない! わたしの心の中がそれぐらい暑苦しい状態になっているということなのです・・!
とにかく、本作はバッキーちゃんに始まりバッキーちゃんに終わりますからね。 
どういうことかというと、1991年、洗脳を施され極秘任務に就かされるバッキーちゃんで幕を開け、2016年、再び冷凍睡眠装置に入るバッキーちゃんで幕を閉じるのです。 
どうですか、この「感想の序盤ですでに大オチを書いてしまう」という暴挙。 
大胆でしょう。 大胆と言えば、逃走生活の途中なのに市場に果物を買いに来るバッキーちゃんも相当大胆ですよね。 ていうか、かわいいですよね! 
プルーンを手に取って「これ熟してるかなぁ・・・」って思案するバッキーちゃん! 
ウィンターソルジャーとしてやらされてきた暗殺はさておき、やってもいないテロ行為の容疑で全世界から追われているとは露知らず、のんびり市場を散策するバッキーちゃん! 
なんだったらもう、このバッキーちゃんの何気ない一日だけをみっちり2時間ぐらいの長編映画にしてくれても、わたしは全然かまいませんよ! やるか?! おはようからおやすみまでのバッキーちゃん密着ドキュメンタリー、いっちょやってみっか?! なんやったら「情熱大陸」とかでもええんやで?

新しい服を買ってくるたびに、いちいち左腕の袖をチョキチョキ切ってノースリーブにするバッキーちゃんとかも出てきます! 
ジャケットは袖切るの大変だから、大き目のサイズを買うバッキーちゃん! 
お風呂から上がったら、錆びないようにクレ5-56を吹き付けるバッキーちゃん! 
なにそのバッキーちゃん!! ぎゃわいいいいいいいいい!!

『シビル・ウォー』に出てくるのは、きゃわいいバッキーちゃんだけではありません。 残酷な現実をひたすら真摯に受け止めようとするバッキーちゃんの痛ましい姿も、もちろんそこにありました。 

本作の大きなテーマは「復讐」でした。 
アイマンマンに怒りの声をぶつけるソコヴィアの犠牲者遺族。 
謎のテロリストに父王を殺された若き王子。 
限りなく人災に近い災害で何もかも失った元特殊部員。 
両親が事故死ではなく暗殺されたと知った二代目社長。 
行き場のない憤りと癒しようのない悲しみに支配された人々がよすがにするのは「復讐」。 
いつか必ず罰を与えてやる、という仄暗い正義心。

怒りを抱くことは誰にも止められないし、また、止めるべきでもないと思います。 
それは人として当然の反応で、時には救いになることもあるかもしれない。 
でも、直接なにものかに報復するとなると話は別で、それはまた新たな被害者と復讐者を生み出すことにつながってしまう。
それがわかっていてもなお、復讐を止めることが出来なかったジモ大佐と、攻撃の手をゆるめることが出来なかったアイアンマン。 
一方、黒い豹のコスチュームに身を包んだ王子は、一度剥き出した殺意を心の奥に封印した。 
なぜなら、復讐が人にもたらすものの虚しさを目の当たりにしたから。

(一般人を巻き込みすぎの)ジモ大佐が異常だとか、アイアンマンが大人げないとか、そういうことではなく、・・・いやもちろんそこに関して言いたいことは沢山あるのですが、わたしが唸らされたのはブラックパンサー陛下の人格者っぷりというか、徳の高さというか、この世から無くならないであろう「諍い」への、ひとつの道筋というか。 
どれだけ納得がいかなくとも、どれだけ相手が憎かろうとも、誰かが収めないとこの不幸は終わらない。 
だったら自分が終らせよう。 
闇雲に仕返すのではなく、公平な裁きに任せよう。

そして、復讐という選択肢をとらなかった人が本作にはもうひとり登場します。 そう、バッキーちゃんです。

バッキーちゃんの運命は、あまりに非情で、あまりに過酷でした。 
病弱な親友を含む多くのアメリカ国民を守るため戦地へ赴き、そこで敵の捕虜となり、さらには怪しげな人体実験の被験者とされてしまう。 
死を覚悟していたバッキーちゃんでしたが、ある日、か細かった親友が別人のようなたくましい姿となって自分を救いに来てくれました。 
驚きながらも、見た目はともかく中身はまったく変わらない親友との再会を心から喜び、共に母国のために闘おうと誓ったバッキーちゃん。 
しかし、数々の成果をあげていた最中、敵の狡猾な罠にはまり、列車から振り落とされてしまいます。 
死んでもおかしくない程の傷を体中に負いながらも、なぜか命は助かっていたバッキーちゃん。 
その後彼を待っていたのは、ヒドラによる人体改造と徹底的な洗脳でした。 
冷徹な暗殺者ウィンター・ソルジャーへと作り替えられたバッキーちゃんは、ヒドラの傀儡として数えきれない暗殺を実行してゆくことになります。 
少しでも正気を取り戻しかけると、すぐ施される再洗脳。 
自由な意思も、反抗する機会すらもない数十年間を、バッキーちゃんはいったいどんな気持ちで過ごしていたのか。 

完全な傀儡ならまだよかったでしょう。 
良心も大切な人の記憶も何もなければ、死んでいるのと同じ状態なら、まだ楽だった。 
でも、バッキーちゃんは覚えていたのです。 
洗脳は完璧でしたが、記憶の消去は万全ではなかった。 
絶対にそばにいると決めた親友の存在も、重ねさせられた非道な殺人行為も、全てバッキーちゃんの中には残っていたのですよ。
それがどれだけの苦痛だったか。 どれだけ残酷なことだったか・・・。

なぜバッキーちゃんがこんな目に遭わなければならなかったのか・・・・ そう思うだけで、わたしはつらくてかなしくて、心が引き裂かれそうな気持ちになりました。 
バッキーちゃんは全て覚えていた。 ヒドラはそれを、忘れさせてくれなかった。 
親友を殺そうとしたことも、共にヒドラという敵に立ち向かっていた科学者兼企業家とその妻を殺させられたことも、なにもかも抱えて、自分を責めて、誰にも救いを求められず、たったひとりきりで暗闇の中生きてきたバッキーちゃん。 
さぞかし恨んだことでしょう。 
ヒドラを、運命を心の底から憎んだことでしょう。 
でも、バッキーちゃんは報復ではなく、なにもかもを受け止めることを決めた。

洗脳されていたとはいえ、殺したという事実は消えないし、それは間違いなく自分の罪だ、と。 
誰かに責任を押し付けてしまえば楽なのに、というか、バッキーちゃんに責任なんてないというか、むしろ完全に彼も被害者なのに、「事実」から逃げず、ひたすら真摯に向き合い続けたバッキーちゃん。 
冒頭の市場のシーンは、とても愛らしいシーンでもあったけれど、同時にとてもかなしいシーンでもあったのですよね。 
キャップに連絡をとろうと思えばとれたのに、「たすけて!」って言えば絶対駆けつけてくれることはわかっていたのに、だからこそ常に孤独でいることを選んだバッキーちゃんの覚悟がね・・・ホント・・・ ホントマジで・・・ バッキーちゃん・・・(嗚咽)

そしてキャップもまた、そんなバッキーちゃんのことを理解していたし、信じていた。 
「前作『ウィンター・ソルジャー』の時、どうして自分を川から救い出してくれたのか?」とバッキーちゃんに問うキャップ。 
でも、本当はわかっていたんですよね。 
『ファースト・アベンジャー』でヒドラの工場から脱出する際、燃え盛る炎の中「先に逃げろ」と叫んだキャップに、「絶対にお前を置いてなんて行かない!」と答えたバッキーちゃん。 
キャップには、あの頃のバッキーちゃんと今のバッキーちゃんは何も変わっていないとわかっていたのだと思うのです。 
操られていても、中身は親友のジェームズ・ブキャナン・"バッキー"・バーンズだと。 
自分が命を預けることができ、命を預かることができる相手だと。 

バッキーちゃんは、犯罪者の自分が正義のヒーローであるキャップを頼ったらどうなるか、どれだけキャップに迷惑をかけるかわかっていたから頼らなかった、 
キャップは正義のヒーローである自分が暗殺者であるバッキーちゃんをかばったらどうなるか、どれだけアベンジャーズに迷惑をかけるかわかっていたけど、迎えに行かずにはいられなかった。 
そこにあるのは、キャップとバッキーちゃんのお互いへの揺るぎない愛情と信頼なんですよね。 
キャップはバッキーちゃんを裏切らない。 バッキーちゃんもまた、キャップを裏切りたくない。

本作の最後、自ら冷凍睡眠に入ることを決意したバッキーちゃん。 
それは彼の贖罪でもあり、二度と大切な親友を傷つけたくない(洗脳状態に陥るか否かを自分でコントロール出来ない以上いつでも起こりうる)からでもあり、数十年間続いた苦しみからの解放でもありました。 
どこまでも誠実なバッキーちゃん。 
なにがあってもキャップを守りたいバッキーちゃん。 
少し休んでほしい。 悪夢にうなされることなく、安らかに過ごしてほしい。 
再びわたしは泣きましたよね。 っていうか、バッキーちゃんのシーンはほぼ泣いてましたよね。

ただ、このままバッキーちゃんが寝ていたら、同世代の友人がひとりもいなくなってキャップかわいそうなので、なるべく早めに起床していただきたい・・! 
ブラックパンサー陛下のラボも相当最新鋭っぽいですけど、ここはやはりスターク社長が開発中のBARFですよね! 
トラウマ治療装置がうまいこと機能するようになれば、バッキーちゃんが脳に植え付けられたダメージも、社長のご両親に対するかなしみも、みーんなまとめて解決できるはず・・・! 
ほんでみんなで宇宙ゴr・・・ ・・サノスをやっつけようぜ!!

「キャプテンアメリカ」シリーズはいったんここで終了し、次にキャップ関係者が登場しそうなMCU作品は2018年の『ブラックパンサー』かなぁ・・という雰囲気ですが、あと二年もバッキーちゃんが眠ったままなのかと思うと、というかそんなバッキーちゃんを毎日見舞いに行きそうな勢いのキャップを思うと気が気ではありませんね! 
やっぱりここは、一旦MCUを離れてでもいいのでバッキーちゃんとキャップの日常に密着したなにがしかのアレを早急にお願いしたい! 「情熱大陸」とかでもいいから!

あと、「キャプテン・アメリカ」シリーズが始まった頃、主演のクリス・エヴァンスさんがキャップとして契約していたのは6作品だけで、となるとキャップがキャップであるのは残り一作、『アベンジャーズ3』しかないことになってしまうのですが、去年あたりからエヴァンスさんの心境に変化が表れ、契約更新も夢ではなくなってきているようなので、是非これからもキャップとバッキーちゃんの二人三脚物語を紡いでいって頂きたいものですね! 
なんだったら、既に9作品分契約しているバッキーちゃんに二代目キャップを襲名して頂いて、Wキャップという超オレ得な黄金タッグを結成(略



- 追記 ―

・ いちゃいちゃするエージェント13とキャップを生暖かい眼差しで見守るバッキーちゃん(とファルコン)かわいい!

・ というか、ファルコンとバッキーちゃんがすごくいい関係になりそうな感じで、そこもホッとしましたよね! なんだろうなぁ!やっぱキャップの周りにはいい人が集まってくるのかなぁ! 「共通の友人がキャップ」って、それもう絶対に気が合いそうじゃん!

・ もちろんブラックパンサー陛下も含めて仲良しグループですよ! みんなでドライブとか行けばいいじゃない! 海行ってビーチフラッグ対決とかすればいいじゃない! ムキになって爪を出す陛下と空飛んでズルをするファルコンとイジケるバッキーちゃんのもとに「焼きそばやけたよー」ってキャップがごはん持ってくる15分ドラマ、毎朝8時から放送すればいいじゃない!

・ もうあれだ、キャップの新しいシールドもバッキーちゃんの新しい腕も、陛下に頼んでヴィブラニウムで作ってもらえばいいじゃない! カンカンカーンっつって! 友人価格でお安く分けてもらえばいいじゃない!

・ それにしても、ヒドラの洗脳って水に浸かったぐらいで解けるものなのか・・・ 意外と再々洗脳し直してたのかもしれんな・・。 大変だねヒドラも・・・

・ 結局キャップは、最初から一ミリもブレていないんですよね。 誰もが「死んだ」と判断した親友を「生きている」と信じ、組織に背いて単身助けに行った『ファースト・アベンジャー』と、誰もが「非情な犯罪者」と判断した親友を「真実の姿は違う」と信じ、組織に背いて単身迎えに行った『シビル・ウォー』。 キャップの信念はずっと同じなのです。  友達を信じ、仲間を信じ、個々に出来ることを全力でやるのみ。 たとえその結果、誰かを巻き込んで(もちろん巻き込みたいわけではない)しまっても、そのせいで憎しみをかっても、全てを受け止める覚悟をしている。 完璧ではないけれど、善人でい続けるために。 彼の中の善良性を信じ、血清を託してくれた、アースキン博士との約束を守るために。

・  怒りに我を失ったアイアンマンに対し、「I can do this all day.」と拳を構えるキャップの姿。 相手が悪党ではなく仲間であることのかなしみもあるものの、これほどシリーズのラストに相応しいシーンはないと思いました。 キャップはこれからもキャプテン・アメリカであり続けるのでしょう。 たとえ盾をもっていなくても。

・ 両親を殺されたと知り、気持ちの収拾がつかなくなっているスターク社長。 そんな場面でまで冷静さを求めるのは酷すぎるかもしれません。 けれど、「母の仇!」という気持ちと「我儘なキャップに代わりアベンジャーズを引っ張って行くのは自分だ」という気持ちがごっちゃになり、どんな言葉にも耳を貸せなくなってしまっている社長はあまりに危険すぎる。 とはいえ、アーマーを身に纏ったアイアンマンの頬を叩いても彼は止まらない。 キャップは最後の手段として、シールドで起動装置であるリアクターを破壊するしかなかった。 その行為が、キャップにとってどれほどつらい決断だったことか。 胸にシールドを突き立てられた社長よりも、突き立てたキャップの表情の方がより激しく傷ついているように見えて、「なんでここまでしなければならなかったのか・・・」と無念でなりませんでした。 

・ あくまでわたしの解釈ですが、この時の社長もまた、驚きとショックに入り混じり、幾分バツの悪そうな表情を浮かべていたように思えたのですよね。 アーマーが止まったことで「やりすぎた」という状況を飲み込み、苦しみとかなしみと罪悪感で歪むキャップの眼差しを見て、叱られた子どもにも似た表情になっていた社長。 その後キャップに「盾は置いていけ。お前には持つ資格なんてない」と吐き捨てるのも、なんかすごく子どもっぽいというか、ホントは社長もそんな事言いたいんじゃなくて「ごめん」って言いたいんだけど、それを言ったら負けたみたいになるから、「まだオレの方が正しい」ということを表すため放った一言だったんだろうなぁ・・と。 本当にシールドをあっさり捨てて、「親友」であるバッキーちゃんを支えながら自分を置いて立ち去るキャップを見ながら、社長はどれだけ傷ついただろう。 

・ でもね、すごく社長もかわいそうなんですけどね、やっぱりキャップのことを仲間だと言いながらも、最後の部分ではキャップの話には耳を貸さず自分の判断を優先した社長もね、残念だったと思うのですよね。 キャップはバッキーちゃんを含め、みんなのことを信じた。 ワンダのことも、ホークアイのことも、初対面であるアントマンのことすら信じた。 一方、社長はキャップのこともワンダのことも信じられなかったのではないでしょうか。 だからワンダを閉じ込め、キャップを「正してやろう」と追い込んだ。 

・ 先日観た『バットマンvsスーパーマン』もそうでしたけど、なんでヒーローって人の話を聞かないんだろうなぁ。 いや、ヒーローではなくても、人は概して他人の話を聞かないものですけどね。 ちょっと落ち着いて小一時間話し合えば、解ける誤解はあるだろうし、キャップのことを本当に信頼していたのなら「あいつがそういうんなら、ちょこっとバッキーちゃんのこと調べてみっか・・・」ってなるんじゃないかと思うのですけどね。 この辺りは、人を使う立場で生きてきた社長と、人に使われる立場だった(実際は言うこと聞かずに自分の判断で動いていましたけど)キャップたちならではの違いなのかもしれませんけどね。

・ 要するに、『シビル・ウォー』に足りなかったのはワンダー・ウーマンさまってことですかね! もうおまえら全員ワンダーウーマンさまに一回シバいてもらいなさいよ! 「おまえらバカなんじゃね?」ってピカピカ光る縄で締め上げてもらいなさいよ! 縁起物ですよ!

・ いろいろとかなしみの深い結末となってしまいましたが、こんなことになってもなお、社長の精神状態を案じ、仲間のために動こうとしているキャップがいれば、まだまだ仲直りのチャンスはあると思いますし、あとは社長がどれだけ大人になれるかの問題かなぁという気がしますので、ええと、なんだ、次回『スパイダーマン ホームカミング』でピーター・パーカーくんにしっかり指導してもらって、なんとかがんばれ社長! 

・ ホント、社長がピーターに言ったという「自分が正しいという思いこみは危険」って、今日一のおまいうなんですよねぇ・・・。 社長しっかりして!  ケロヨンペッパー・ポッツとも縁が切れたことだし、なんだったらメイおばさんと付き合って新しい価値観を見つけるのもいいかもヨ!

・ それにしてもメイおばさんがマリサ・トメイさんとはな・・・ だったらベンおじさんはクリスチャン・スレイターさんぐらいにしとかないとな・・! (と思ってしまうわたしは『忘れられない人』だいすきっ子)

・ 【映画を観ているスパイダーマン・ファンの気持ち】
 ピーター 「半年前この力を身につけて・・」 
 ファン (半年・・?じゃあベンおじさんは・・?)
 ピーター 「できることがあるのにしなかったせいで、不幸なことが・・」
 ファン (ベンおじさんだ・・!ベンおじさんだ・・・ ザワザワ)

・ 空港でオールスターが繰り広げる大乱闘シーンの「祭りだワッショイ感」な!

・ 巨大化するアントマンから漂うスーパー戦隊シリーズ臭な! さいこうだなおい!

・ スパイダーマンとアントマンがおいしすぎて、ホント、MCUの世界って幸せだなぁと思いました。 あっちでもこっちでも繋がっているって、ステキやん・・・!

・ 「個人個人で判断して行動に出るのではなく、部外から第三者の意見も取り入れよう」というのが、今回アベンジャーズが決断を迫られたソコヴィア協定の内容だったわけですが、「第三者っつったって、その部外者が正しい判断力を持っている保障なんかないじゃないか。 信用できない組織ではなく、自分たちの道は自分たちで決めよう」と異議を唱えるキャップと、「いやいや、独断に頼るのではなく外の判断も仰ごうよ」という賛成派のアイアンマンが真っ向からぶつかってしまうものの、クライマックスでは他でもないそのアイアンマン自身が、自分勝手な判断で復讐に走るトコロがとても皮肉でしたねぇ。

・ で、しでかしたテロ行為に対し、個人的な報復ではなく第三者による公平な裁きを受ける予定となったジモ大佐もまた、死刑になって終り、というのではなく、きちんと公的機関に拘束されることで、自らの行為を振り返りつつ贖罪の日々を送ってゆくのか、というと全くそんな雰囲気ではなく。 結局、正義とはなんなのか、どんな風に行うのが正解なのか、よくわからないことに・・・。

・ たぶんきっと、ブラックパンサー陛下の選択が一番希望があるのでしょうね。 公平な裁きに委ねたところで、肝心な法に裏切られることも多々あるだろう。 けれど、それでも私的制裁に走るのではなく、客観的な視線から冷静に判断するべきなのだろう、と。 そのためにも、信頼できる第三者が必要なのですが、さて、ヒドラが根深くはびこるMCUの世界で、そんな機関は存在し得るのでしょうか。 

・ アベンジャーズの正義はこの先どんな方向へ向かってゆくのか。 たとえそこにあるのがますます苦くつらい展開だったとしても、わたしはまだまだ期待することをとめられそうにありません。  そう、キャップがキャップでいる限り・・・!




関連感想
『キャンプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(キャップ1作目)
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(キャップ2作目)
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(ソコヴィアが登場する前作)






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『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』

2016年04月01日
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※ さっそくですが、以下ネタバレします。



あらすじ・・・
バットマンが「スーパーマンやべぇんじゃね?」ってなって、スーパーマンは「バットマンやべぇんじゃね?」ってなって、ワンダーウーマンが「おまえらバカなんじゃね?」って立ち上がります。


・ いやぁ、おもしろかったですね!ワンダーウーマンとゆかいな仲間たち

・ ホント、今すぐタイトルを『ワンダとマントと由々しい奴ら』に変えても問題ないんじゃないかと思います。 それぐらいワンダーウーマン超メイン。 ワンダーウーマン超つよい。 ワンダーウーマン超さいこう。 本編の冒頭2時間15分ぐらいは、ワンダーウーマンの為の壮大な前フリと言っても過言ではない!

・ クリプトン星から地球へやってきたカル=エルが、クラーク・ケントとして農場の夫婦に育てられ、自分を追ってやってきた同じくクリプトン星人で父の仇・ゾッド将軍と、あっちこっちで取っ組み合いのケンカをする前作『マン・オブ・スティール』から2年後の地球が舞台となっている本作。 実は、その取っ組み合いの際にとばっちりで崩壊したビルの中には、ゴッサムシティの番人・バットマンことブルース・ウェインさんの自社ビルも含まれていたようで、ブルースさんはスーパーマンに対し、可愛さ余って憎さ百倍的な感情が渦巻いている訳なんですよね。

・ 前作で、実父のジョー・エルから「ここ(地球)のやつらはちょっと程度が低めだから、優秀なお前が彼らを率いてやりなさい」みたいな、地球のわしらからしてみたら若干カチンとくるニュアンスの教えを授けられたスーパーマンはというと、そこまで上から目線になるつもりはなかったものの、「これは人間アホだわ」「これは取り上げとかなきゃだわ」と自己判断で世界各国のなんやかんやに介入しまくりで、結果的に「おいおい神様気どりかよ」「でも神さまみたいなもんだし」と、賛否の声は日に日に高まる一方でして。

・ で、神さまっぽいことしてる割に、人命救助リストのトップには自分の彼女がいたりするもんだから、余計に「ちょまてよ」って言われちゃうんですよね。 わかりますよ、そりゃ地球のあっちこっちから同時に助けを求める声がした時、誰から助けるかっつったら思い入れの強い人からに決まってますよ。 カル=エルも人の子。 クリプトン星の人たちよりも自分の子どもを最優先で助け出したジョー・エルの子なんです。 血筋なんです。 責めてないですよ、わたしだって同じことしますから。

・ と、いうことで、腕力的にも所在地(だいたい空飛んでるから)的にもアンタッチャブルな存在であったスーパーマンは、彼女を助けた際に無関係な地元の人々まで殺した容疑と、前作でブルース・ウェインさんの自社ビル含む多くのビルを壊し多大な死傷者を出した容疑で、公聴会に呼ばれてしまいます。 

・ まぁ、呼ばれたからと言っても、実際のところスーパーマンには非はないのですけどね。 恋人・ロイスを救った一件での虐殺は仕組まれた罠ですし、前作のアレはゾッド将軍のテンションに合わせてたらああなっちゃっただけで。 場所が地球だったのが悪かったんです。 建物が密集していて重力も弱い、地球という舞台がいけなかったんです。たぶん。

・ しかし、そうは思ってくれないのが、公聴会を開催する議員や、スーパーマンが現れる前から正義のために自警活動をしていたバットマンで。 彼らは自問します。 「自分たちを守ってくれる頼れるアニキ」と無邪気に慕うには、スーパーマンの力は強大すぎるのではないのか、と。 今はいい。 いちおう「ロイスと地球」のために飛び回ってくれる今はいい。 けれど、何かの拍子にそれが悪い方向へ向かったらどうするのか。 スーパーパワーの前には地球など、ひとたまりもないのに。

・ バットマンことブルースさんなんて、自社ビルをぶっ壊されたり家族同然の社員を死なせたりしていますから、尚のこと疑念にとらわれますよね。 うたた寝するたび悪夢にうなされるブルースさん。

・ スーパーマンの存在に安心ではなく危機感を抱くことしか出来なくなり、排除の方向へと向かってしまうブルースさん。 一方、なんとか人の役に立とうとしているだけなのにちょいちょいメディアでディスられてへこむスーパーマンは、異星人でもないのに、つまりジョー・エルが言うところの「程度の低い」地球人のくせに、正義面して街を闊歩するバットマンに苛立ちを感じるように。 人助け第一の自分とは違い、犯罪者を勝手に裁き、処刑まで下している(ように見える)バットマンは正義ではない。 こんな地球人をのさばらせておくわけにはいかない。

・ 知らず知らずのうちに、お互いを敵視するようになってしまう二人。 しかし、彼らはまだ気づいていなかったのです。 その対立構造が、ある男の手によって作られたものであることを・・・。

・ その男とはそう、スーパーマンの宿敵としてお馴染みの天才犯罪者レックス・ルーサーです。

・ 偉大すぎる父親から巨大企業・レックスコープを引き継いだルーサーは、その生い立ちから「正義」にも「神さま」にも何の期待もしていません。 少しだけ語られる「父親からの暴力」と、異様なほどにこだわる「父が建てた屋敷」から、いかにルーサーが父親に支配され、抑圧された少年時代を送ってきたかが慮られます。 

・ 「この世に神様なんていない。 もしいたとするならばその神よりも上の存在になってやる。」 ルーサーはいつからか、そんな風な考えに取りつかれてしまったのではないでしょうか。 父親への復讐か、救ってくれなかった神への反発なのか、「この世で一番強い生き物」に執着するようになったルーサー。 人間とは思えないような超人的な能力を持つ「メタヒューマン」がいると聞けばその情報を集め、スーパーマンが現れれば徹底的に調査・分析する。 そして彼らを、「神」を、自分のゲームの駒にしてやろうと目論む。 その手始めが、スーパーマンとバットマンを相討ちにさせる計画だった。 

・ このルーサーのキャラクター、わたしはとても素晴らしかったと思います。 ジェシー・アイゼンバーグさんの大胆で狡猾ではかなげな演技のおかげで、ルーサーはただ憎々しいだけではなく、どこか悲劇的な人物にもなっていた。 一番救いを求めているのは、彼なのかもしれないのに、誰も彼を助けることが出来ない。 「神」を操るという無謀な行動で、父親を越えようとしていたルーサー。 かわいそう。 こんなかわいそうなルーサー、初めて観ましたよ。 

・ あのキョロキョロと動く目や、社交界のど真ん中にいるのに常に浮いている感じや、ここ一番の舞台でしどろもどろになってしまうところや、上手に笑顔が維持できずひきつるほっぺたとか、ホントなんとかしてあげたい。 「もういいんだよ」って言ってあげたい。 「がんばらなくていいんだよ」「弱いことを恥じる必要はないんだよ」って。 誰だってみんな弱いいきものなんだよ。

・ かわいそうと言えば、ブルースさんも気の毒度高いですよね。 潤沢な資金と地道な努力だけでゴッサムシティの治安を守ってきたバットマン。 ピエロに苦しめられたりもしましたが、わたしは元気です。 とはいっても、こめかみには白髪が目立ち、唯一心開けるのは執事のアルフレッドだけ。 

・ なんといっても生身の人間ですから、普通にケガもするし歳もとるんですよね。 でも、両親を失った時の哀しみと悔しさと怒りを原動力に、傷だらけになりながらも必死で正義を貫こうとしてきた。 衰えてくる体力に、タイヤを叩いて逆らってきたんです。 そしたらある日、フワフワ~っと人間離れした異星人が現れて、バンバン人を助け始めちゃうじゃないですか。 めちゃくちゃ軽々と。 おまけにあいつ、撃たれても平気だし、空飛ぶし、ロケットだって持ち上げちゃうし。 なんなのそれ。 チートすぎるだろ。 タイヤと格闘して頑張ってるオレはなんなんだよ。 今まで何個のタイヤを潰してきたと思ってるんだよ。 来るならもっと早く地球に来いよ。 お前がいれば、お父さんもお母さんもチンピラに殺されなくて済んだんじゃないか。 タイヤを叩く必要もなかったじゃないか。 

・ もしかしたら、ブルースさんとルーサーは似ているのかもしれませんね。 「立派」過ぎて越えられる気がしない父親と、自分が信じてきたものを崩されたショックと、どうにもならない程の無力感。 苛立ちの矛先は、いつしか「万能の神」へと向かっていた。 スーパーマンへと。

・ バットマンとクラークが、ルーサーとブルースさんが、スーパーマンとルーサーが、もっときちんとゆっくり時間をかけて会話出来ていれば、今回の大破壊は避けられていたのではないでしょうか。 だって、チャンスはあったんですから。 ただ、互いが互いの声に耳を傾けようとしなかっただけで。  

・ 「自分の気持ちばかりで、相手の心を理解しようとしないと、その先にあるのは無為な争いなんじゃないか?」 同じ目的のために闘えるはずの二人が、心と体をすり減らしながら格闘するという、とても虚しい姿を観ながら、そう思ってしまいました。 ホリー・ハンターさんもそう言ってたじゃん!

・ はい! ということで、ここまでが前フリの約2時間15分になります! くるよくるよー! いよいよあの人がくるよー!!


・ き た よ ー ! ! !\ドンドコドコドコドコ/

・ もうね、最初の辺りにも書きましたけど、ワンダーウーマン超つよい!ワンダーウーマン超さいこう! 初登場のパーティシーンから、つまり、ワンダーウーマンのコスチュームを着ていない時から超さいこうでしたからね! ゴージャスな肢体と知的な眼差しでスクリーンに現れた瞬間、わたしのハートはダイアナ・プリンスさまに撃ち抜かれました。 ありがとうございます。 この世にワンダーウーマンを生み出してくれたみなさま、ありがとうございます。

・ そこに居るだけで存在感が半端ないんですから。 周りにいるのがベンアフとかジェシーさんとかコードネームおじさんとかであるにも関わらず、ですよ。 あの濃い面々の中において、後光が射すぐらい神々しいんですから。 そりゃもう本作のタイトルは「ワンダとマントと以下略」でいいですって。 出演時間と印象度で比較したら即決ですって。 

・ パーティシーンで強烈な印象を与えたあともまた、まあ焦らすの焦らさないのって! スタタタターって階段を駆け上がる。 かっこよく車に乗る。 衣装チェンジする。 怪しいやつに目を光らせる。 それぞれは短いショットなんですけど、それぞれが美しい。 あと、強い。 なんつうか、存在が、強い。

・ で、散々興味をかきたてておいて、ついに登場するのが写真のワンダーウーマンなんですけどね。 そうなんですよ、まだ生身じゃないんです! でも、写真だけなのにこっちはテンションガチ上がりですよ! おかしいでしょ?! スーパーマンもバットマンも出てない、写真のワンダーウーマンが映っているだけのスクリーンを観て、満身の笑みを浮かべているわたしがいたんですよ! 確認していませんが、きっと周りのお客さんもそうだったと思います! 

・ 写真だけで大成功な訳ですから、ご本人が登場したらどうなるんだって話じゃないですか! 正直、バットマンとスーパーマンのくだりに「なぜだかわからないうちに険悪になってるナー」ぐらいの関心しか持てないぐらい気もそぞろですよ!  いや、観てましたよ!もちろんそっちも観てましたけどね!

・ で、ついに、ついにその時がきた。 しかも男たちのアホな闘いに参加せずに、ドロンするのかと思わせておいての、「まったくあいつらしょうがねえなぁ」的な参戦ですよ! このね、飛行機から降りる時の颯爽としてる具合ね! ザ・颯爽!って感じじゃないですか! この颯爽を観たら、もう他の颯爽は観られない! もう自分が何を言っているのかわからない!

・ 天才犯罪者・ルーサーが、ゾッド将軍の亡骸と自分の血液を融合させて生み出した超生物・ドゥームズデイ。 人間であるバットマンはもちろん、スーパーマンですら歯が立たない強敵の前に立ちはだかり、シールドとソードを構えて「この手の輩は前にも相手したから」と不敵な笑みを見せるワンダーウーマンさまの有言実行っぷりをとくとご覧ください!かぶりつきで!\ドンドコドコドコドコ/

・ 腕から青白い光線出せるからね!ワンダーウーマンさまは! あと、ドゥームズデイと闘っている間じゅう「ちょっとは骨のあるやつが現れたわい」って顔してるからね! 余裕だから! テンパってる男連中とは違うから! ばんざい!ワンダーウーマンさまばんざい! わしもワンダーウーマンさまのピカピカ光る縄で締め上げられたい!

・ そんなワンダーウーマンさまの単独主演作は、来年公開になるとのことなんですが、気になる最新画像がこちらですよ。
wonder-woman-movie-first-look-pic.jpg
ワンダーウーマンさまの故郷なんだからワンダーウーマンさま級の豪傑がゾロゾロいるってことなんですよね! ほんとうにありがとうございます! 今から言っておきますが、ありがとうございます!

・ ということで、やや暑苦しい文章が続きましたが(いつものことですが)、『バットマン vs スーパーマン』はワンダーウーマンさま誕生記念作として申し分ない作品でしたし、人の話を聞かない男たちが腕力だけで物事をおさめようとする姿はめちゃくちゃ現実とリンクしていておもしろかったですし、よく言えば「一難去ってまた一難」、悪く言えば「終わりそうで終わらない、まとまりに欠けるストーリー」もいつものザッくん(ザック・スナイダー監督)らしくて気になりませんでしたし、わたしはすごく好きです。 この作品。 というか、超すきです。 大好物。

・ あと、ベンアフのバットマンもすごくよかった! いい塩梅に枯れたベンアフ版バットマンのこと、もしかしたら歴代バットマンの中で一番すきかもしれません。 アルフレッド役のジェレミー・アイアンズさんもこわいぐらいに(役に)ハマっていましたし! 「ダークナイト」シリーズのブルースとアルフレッドはあくまで若き主人と執事でしたが、こっちのコンビは完全にカップルだな! よっ!ご両人!お似合いですよ!!

・ 謙虚さを醸し出そうとしないスーパーマンもすきでしたよ! 空からマントをヒラヒラはためかせてゆっくりと下りてくるトコとか、あのね、あそこ別にあんなかっこつけなくてもいいんですよね。 普通にパーッと下りてきてサーっと救出すればいいんです。 でも、やたらと逆光とかマント具合とか気にしてんでやんの。  

・ メキシコで火災事故から少女を助けた時、群衆に神さま扱いされてまんざらでもない顔をしていたスーパーマン。 オレ、おまえのそういうトコきらいじゃないよ。 気分良かったんだよね。 いいよいいよ、人間臭くていいよ。 素直がいちばんだよ。

・ 実はわたしは、あまりにも無駄に人々の暮らしを壊し過ぎていた前作があまりすきではなかったのですが、本作はそのモヤモヤが逆に活かされるような内容になっていて、「ああ、前回のアレは壮大な前フリだったのだなぁ」と感心してしまいました。  やるじゃんザっくん! 

・ とは言え、今回もかなりエグイ闘い方しているんですけどね、スーパーマン。 その点ブルースさんはえらいですよね。 同じ壊すにしても、人気のない港を選んで被害を最小限に抑えようとしてますからね。 やはりアルフレッドが教育係なだけのことはあるなぁ。

・ ロイスとTAOさんの扱いがひどすぎたので、そこだけはザっくんにしっかり反省していただきたいものです。 「ただ爆死」とか「ただ槍持ってウロウロブクブク」とか、どんだけ雑な役回りなんだよ。 特にロイス。 ワンダーウーマンさまに夢中なのはわかるけど、もうちょっと魅力的に描いてくださいよ。 これじゃあ、スーパーマンが異常なほど惚れ込む理由がわからないよ。 まぁ、それ(ロイスがただのめんどくさい女にしか見えないこと)はクリストファー・リーヴさん版の頃から感じていたけども。

・ なにはともあれ、これで『ジャスティス・リーグ』への橋渡しはバッチリですね。 MCUとは違った泥臭さのあるDCエクステンディッド・ユニバースの今後がめちゃくちゃ楽しみです! 

・ 「DCエクステンディッド・ユニバース」て! まあまあ長い名前だな! いいぞ!このもっさり感! きらいじゃない、オレはきらいじゃないぞ!

 


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『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』

2015年07月09日
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マーベルコミックを原作としたヒーロー映画が続々と作られるようになってはや十数年。
その中の一部の主人公たちによる集団・アベンジャーズの活躍の舞台となっている世界を、その筋の方々は「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)と呼ぶそうです。
ここまではオッケーですか。
わたしはアルファベットの略字が出てきた時点でかなり危うい感じになっていますが、みなさんは大丈夫ですか。

で、そのMCUの最新作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(AOU)がこのたびついに日本でも公開されたというので、喜び勇んで劇場に駆けつけてきたのですが、観終わった今、本作を噛みしめようと過去の作品を思い出そうとしてみたらば、己の脳内情報がかなり怪しくなっていることに気づいてしまいましたので、ちょっと感想に入る前に、そこいらへんのおさらいをね、してみようと思いますよ。

アベンジャーズに関係する過去作品のおおまかなあらすじ・・・
『アイアンマン』
・・・武器商人だったハイテク社長が平和に目覚め、言うことをきかない部下を懲らしめます。
『インクレディブル・ハルク』
・・・自分の体を実験台にしてスーパーソルジャーの研究をしていた天才博士がでっかくなって、彼のフォロワーと化した恋人のお父さんと闘います。
『アイアンマン2』
・・・アイアンマンが、彼を親の仇と憎むムキムキの科学者を返り討ちにします。
『マイティ・ソー』
・・・とおい宇宙にある神の国で、神さまの長男と次男が跡目争いを繰り広げます。
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
・・・虚弱体質だったロジャースさんがスーパーソルジャー計画によってムキムキになり、悪の秘密結社ヒドラを懲らしめます。
『アベンジャーズ』
・・・神の国の次男坊ロキが宇宙の暴れ者チタウリと一緒にお兄ちゃんに仕返ししようとして、逆にお兄ちゃんやその連れの人たちからめちゃくちゃ怒られます。
『アイアンマン3』
・・・宇宙の暴れん坊との闘いがトラウマになっていたアイアンマンの前に、遺伝子組み換え点滴によって超人化した恋人ペッパー・ポッツが立ちはだかります。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』
・・・超すごいパワ―を持つ物質に偶然触れてしまい闇落ちした恋人ジェーンを救うため、神の国の長男ソーがダークエルフ軍団と闘います。
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
・・・世界を守っていたはずの組織・シールドが実はヒドラの残党に乗っ取られていたことを知ったロジャースさんが、ヒドラの野望を食い止めたり、死んだはずの親友バッキーとせつない再会を果たしたりします。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
・・・超すごいパワーを持つ石を偶然見つけてしまった宇宙盗賊スター・ロードさんが、石を狙う宇宙の暴れん坊サノスの部下ロナンを割と平和的にやっつけます。

要するに、今まで闘った相手は「身内」「宇宙の暴れん坊」「秘密結社」「恋人のお父さん」ということですね。
よし、整理出来た! 自分でもなんとなく整理出来た気がする!


ということで今回のあらすじ・・・
宇宙の暴れん坊との闘いのトラウマがいまだに消えないアイアンマンことトニー・スタークが、秘密結社の残党が開発していた人工知能に目をつけ、それをロボットに搭載することで自分たちの代わりに地球を守らせようと目論むも、予想に反し暴走を始めた人工知能はアベンジャーズだけではなく人類そのものまでも抹殺しようという恐ろしい計画を企ててしまったため、アベンジャーズのメンバーであるキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース、神の子ソー、ハルクことブルース・バナー、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ、ホークアイことクリント・バートンたちが、彼らの仲間であるウォーマシンことジェームズ・ローズ大佐、ファルコンことサム・ウィルソンや新たに出会ったスカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフ、クイックシルバーことピエトロ・マキシモフたちと共に、身内の不祥事のケリをつけるべく欧州の小国ソコヴィアで恋人のお父さんとの死闘に挑みます。

「恋人のお父さん」はうそです!あとはだいたいこんな感じです!
っていうか、登場人物が前回より増えてる・・・! オーケーオーケー!じゃあ今回も過去作品を観ていない方でもAOUのあらましをザックリ察して頂けるように簡単な人物紹介カモン!


モンガー_convert_20150707171708 名前 【赤ヘル】 特徴 【ずんぐりむっくり】 口癖 【オレが地球救ったトコ、見た?】

ソー_convert_20150707171848 名前 【赤マント】 特徴 【おっぱいロケット】 口癖 【トンカチ持ってみる?】

キャップ_convert_20150707171821 名前 【キャプテン・アメリカ】 特徴 【誠実】 口癖 【トゥギャザーしようよ】

ハルク_convert_20150707171920 名前 【ずんだもち】 特徴 【ずんだもち】 口癖 【ずんだは静かに暮らしたい】

ナターシャ_convert_20150707171940 名前 【ナタ子】 特徴 【あまえんぼう】 口癖 【抱いてホールドオンミー】

hawkfarm_convert_20150707172028.png 名前 【元祖・俊敏】 特徴 【兼業農家】 口癖 【早すぎて見えなかった?】

スカーレット_convert_20150707172053 名前 【エスパー魔美】 特徴 【怒ると目が光る】 口癖 【このうらみはらさでおくべきか】

シルバー_convert_20150707172106 名前 【リアル俊敏】 特徴 【俊敏】 口癖 【早すぎて見えなかった?】

ファルコン_convert_20150707172238 名前 【羽毛肉布団】 特徴 【折り畳み式の羽で飛ぶ】 口癖 【オレ?キャップの友達】

ローディ_convert_20150707172301 名前 【後始末専用ロボ】 特徴 【アメリカンジョークの鬼】 口癖 【ウォーマシンを取り込んでなんかいない・・長いコト借りてるだけだ!】

ニック_convert_20150707172317 名前 【うっかりハゲ】 特徴 【サミュエル・L・ジャクソン】 口癖 【ステルスモード入りまーす】

ウルトロン_convert_20150707172359 名前 【厨二ロボ】 特徴 【中二病】 口癖 【新世界の神にオレはなる】

ビジョン_convert_20150707172417 名前 【ベタニー】 特徴 【そのまんまベタニー】 口癖 【人間でもロボットでもない、ただひとつのベタニー】

つまり、赤ヘルとキャップがいちゃいちゃしたり、赤ヘルと赤マントがいちゃいちゃしたり、赤ヘルと厨二ロボがいちゃいちゃしたり、ベタニーと赤マントがいちゃいちゃしたり、ずんだもちとナタ子がいちゃいちゃしたり、元祖・俊敏が奥さんといちゃいちゃしたり、エスパー魔美とリアル俊敏が支え合ったり、うっかりハゲがシレっと戦線復帰したりするお話なわけですね。
そう、今回のアベンジャーズは「ありえないほどダサい」と評判だった日本版ポスターが示していた通り、「愛」を強く意識させる内容だったのです! あーおもしろかった! おしまい!



- 追記 -

・ さすがにこれで終わるのは自分でもどうかと思ったので、もう少しつけ足します。

・ 身内やら宇宙人やらいろいろな相手と闘ってきたアベンジャーズですが、昨年公開になった『ウィンター・ソルジャー』がそうであったように、「その正義は本当に正しいものなのかどうか」みたいな自問自答がますます顕著になっておりまして。

・ 「正義の味方」アベンジャーズと「悪いやつら」との闘いが続けられる中、一体どれだけの民間人が巻き添えになって死んでいったのか。 派手にドンパチを繰り広げていた『アベンジャーズ』にせよ、大掛かりな都市破壊が行われた『ダーク・ワールド』にせよ、巨大なヘリキャリアがドッカンドッカン落っこちた『ウィンター・ソルジャー』にせよ、「地球の平和」と引き換えに途方もない数の人々が日常生活を奪われたことは間違いないでしょう。 インフラがある程度もとに戻るまで一体どれぐらいの費用がかかるのか、家や家族を失った人々が心の平穏を取り戻せるまでにどれだけの時間が必要なのか、それはスターク社長の惜しみない資金援助でなんとかなるものなのか。

・ もちろん、その「悪」を倒さなければ、もっと多くの犠牲が出ていたでしょう。 もちろんそうだと思うし、そう思わなければやってられない。 そうなんですけど、本作でテレパス能力を持つスカーレット・ウィッチに操られたハルクが街で暴れまくるシーンなんかも、まぁなんつうか壮絶でしたよね。 ヒドラが生み出したテレパス人間に操られたアベンジャーズによる破壊。 アベンジャーズが悪いんじゃないのはわかっている、わかっているけどやっぱりつらい。 

・ ふと瓦礫の山を見渡した時、人々の心に「誰が悪で、誰が正義なんだ?」という疑問が浮かんだとしてもなんら不思議ではないとも思うわけで。 いや、人々だけではなく、アベンジャーズのメンバー自身の心にも。 特に、自制がきかないハルクや、人一倍責任感の強いキャップなんかは相当つらかったのではないでしょうか。

・ 何を守るためにどこまで犠牲を強いるのか、というのは実に難しい問題で、というか、本当は一人の犠牲も出さずに済むのが理想なのですよね。 そのためにアイアンマンことトニー・スタークが選んだのが「人ではないものに汚れ仕事を任せること」。 どれだけ特殊な能力をもつアベンジャーズがどつきまわっても、悪い生き物はいなくならない。 ならばせめて、どくつ役割をロボットに押しつけてしまえば、生身の体を持つアベンジャーズが傷つくことはないし、そのロボットの数をなんだったら犯罪者よりも多いぐらいの量にすれば、犯罪自体がなくなるかもしれない。 そうすれば民間人の犠牲だってなくせるではないか。

・ スタークさんの「死にたくなんかない」という気持ち。 「仲間を死なせたくない」という気持ち。 被害が出る前に敵を抑え込みたいという気持ち。 オレ、ものすごくわかる。 ホント、全部マシンで片づいて、誰も傷つかずに「悪」だけがいなくなればどんなにいいか。 「ウルトロンの時代にさえなれば、それが叶うのではないか・・・」そう思ったんですよね、スタークさんは。

・ でも、人間が、神の子ソーが、人工知能と人間の進化型みたいなヴィジョンでさえもが完璧ではないように、人間がつくるプログラムや機械もまた完璧ではないのですよね。 それに、そもそも「悪」の線引きだって曖昧なものである以上、誰を誰がどんなものさしで裁くのかという話にもなっちゃいますし。 ということで、スタークさんが抱いた夢は、残念ながらかなわない。 結局すべて人が判断し、決断しなければならないのですよ。 時に手を血に染めながら。 一人でも多くの命を救うために。 

・ 今回のアベンジャーズは「内輪揉めばっかりだ」とか、「敵が弱すぎる」など色々な感想を目にしたのですが、わたしは、この世から悪はなくならないという動かしようのない事実を前に、これから先の世界で起こるであろう闘いに対する、アベンジャーズの決意表明みたいな作品だったように感じました。 

・ 「代替マシンでいけるかな?いきたいな」からの、「やっぱ無理だよね」を経ての、「とにかく出来る限りのことをやろう。力を合わせて、諦めずに立ち向かおう」というアベンジャーズの再出発。 わたしはとても胸を打たれました。 

・ っていうか、「愛を強く意識した」ってさっき書いちゃいましたけど、まぁたしかに様々な愛情模様が描かれてはいましたけど、彼らは色恋の為にロボット軍団・ウルトロンに立ち向かったわけではないし、ソコヴィアの人々を助けたのでもないですよね。 彼らを突き動かしていたのは、「目の前で苦しんでいる人たちを守りたい」というシンプルでまっすぐな気持ち。 だからホークアイは自宅に戻れる救助船に乗らず子どもを助けに戻ったし、クイックシルバーは妹のそばにいるのではなくホークアイの盾になったし、ナタ子とハルクも最前線で闘い続けた。  

・ 「人類愛」だなんて大層なものだとも思いません。 強いて言えば、「究極のお人よし」。 そしてわたしはそんな彼らのこと、さいこうにかっこいいと思ったのでした! 一歩外に足を踏み出した瞬間、きみもあなたもアベンジャーズなんだ。 さあ、立ち向かおう!この果てしない現実に!

・ っていうかキャップかわいいよキャップ! なにからなにまでキャップがナンバーワン! 言ってることもいちいちまとも! うわついたグループの中でキラリと光るキャップの理性! おまえらもっとキャップのお言葉に耳をすませよ! もう全部キャップが正しいぐらいに思っとけよ! うっかりハゲはヘリキャリア飛ばしてないでキャップの名言を日めくりカレンダーにしてシールドメンバーに配んなさいよマジで!

・ 「神レベルで高潔な魂」の持ち主でないと持ち上げられないソーのトンカチを若干動かしちゃうキャップ! ヴィジョンさんはさっくり持ち上げていましたが、あんなツルツルヘッドのチートキャラではなく、真面目一本やりでここまでやってきたキャップが若干動かしたことの方が数倍すごいことなんスよ! わかってつかあさいよ!

・ もうね、今回たびたび「家」とか「帰る場所」とかが語られていたのですけどね、その手の「ホーム」を持たないキャップが、アベンジャーズ支部での訓練生の掛け声に安らぎを感じるシーンの重い事ね! キャップが見た悪夢も相当きつかったですけど、このラストシーンはめちゃくちゃ堪えましたよ! わかった!もうキャップうちにおいでよ!狭いけどいつでも大歓迎だよ!年齢に合わせて、消化のいいお食事も用意するでよ!

・ 当たり前というか仕方ないこととは言え、今回キャップがバッキーちゃんと再会できなかったのが不憫でなりませんよわたしは! ファルコン出すんならバッキーちゃんも出してくれたっていいじゃない! チラっと横切る程度でいいじゃない! ヨーロッパの国なんだから通りすがったっていいじゃない!

・ 真面目なので常に最新の格闘術を勉強して、「死者を出さない戦闘」を心掛けるキャップ。 個性派揃いのアベンジャーズを仕切るスキルも益々アップし、頭脳的にも精神的にも彼らの支えとなっていくキャップの姿が堪能できただけでも、わたしにとって『エイジ・オブ・ウルトロン』はさいこうのご馳走でしたよ! もっとキャップくれよ! 年イチでキャップくれよ! あと10本ぐらいくれよ!

・ ウルトロンのキャラクターもよかったですねぇ。 たしかにボディが弱すぎる(ムジョルニアやヴィブラニウムはまだしも、クイックシルバーにすら一撃でスクラップにされるってどういうことやねん。あいつ早いだけで素手やないか)部分はありましたが、メンタルの不安定さが非常に愛おしかったです。 いや、中の人が80~90年代わたしの心を鷲掴みにしていたジェームズ・スペイダーさまだからというわけではないですよ。 声だけで白飯が進むとか、そういうんじゃないですよ。

・ 人間を軽蔑しながら、心底人間に憧れるウルトロン。 人工細胞を使ってまで「人間らしい」体に近づけようとするとか、なんとも涙ぐましいじゃないですか?ええ? 

・ ベースになっている量産型ドローンのアイアン・リージョンは、スタークさんに命を吹き込まれたもののその後ずっとハードな仕事ばっかやらされてきてたんですよね。ほんでもって「お前らが来たら余計に被害が大きくなるわ」なんつって市民に石投げられたりなんかして。 「どうしてオレらはこんなに忌み嫌われなければならないんだ。 そうだ、人じゃないからだ」、つって。 「操られるのはもうまっぴらだ!オレらは本物の人間になるんだ!自由な人間に!」 っていうウルトロンの叫びが聞こえるかスターク! 機械の身体を手に入れたからといって心が傷つかないと思ったら大間違いだぞ!

・ っていうか、ウルトロンはソコヴィアの地中に貴重なヴィブラニウム埋め込まずに、ウルトロン軍団の体に使えばよかったんじゃないですかね。

・ でもって、ちょっとよくわからなかったんですけど、ヴィブラニウムって超壊れない素材だったと思うんですけど、アイアンマンのレーザー攻撃とソーの雷ビリビリでぶっ壊れていませんでしたっけ? どういう仕組みだったんですかね?ねぇ社長?

・ っていうか、まだあんなにヴィウラニムあったんだ。

・ おい!うっかりハゲ仕事しろよ! 貴重な鉱石を武器商人に発掘されてる場合じゃないだろ! 最後まで気づかなかったそこのヒドラ、笑ってんじゃないよ!お前もだよ! 

・ 新旧・俊敏対決で、クイックシルバーがホークアイをかばうシーンなんですけど、あれってせっかく早く動けるんだから、盾にならなくてもポーンって突き飛ばすだけでよかったんじゃないですかね。 もしくは飛んできている弾の向きをクルっと変えるとか。 テンパってたのか! クイックシルバーさんテンパってたのか! わしゃかなしいぞ!

・ 今回いささか唐突に色恋に夢中になっていたように描かれていたナタ子さんでしたが、わたしは彼女がバナー博士に安らぎを求めようとしたのは、ぜんぜん不自然なことではないと思うのですよね。 

・ ケロヨンのジットリトした視線に晒されながらも社長をフォローし続けた『アイアンマン2』、超人でもなんでもない生身の人間なのにロボットや神さまに混じって宇宙怪人と互角に渡り合った『アベンジャーズ』、キャップと性別を超えた友情と信頼で結ばれた『ウィンター・ソルジャー』。 ナタ子はどの闘いも、結果的には軽々とこなしてきたように見えましたが、その裏では心身ともに相当のダメージを受けてきたはずだと思うのです。  彼女は強い。 そしてもちろん、改めて言うまでもないけれど、弱いところだってある。

・ そんなナタ子が誰かに肩ズンしたくなったって、ちっともおかしくないし、むしろ今まで筋肉隆々の「ヒーロー」たちに弱さを見せてこなかった方がすごすぎると思うんですよ。 社長がペッパーさんに甘えたり、ソーがジェーンさんに踏んづけられたり、ホークアイが愛する家族と一家団欒したり、キャップがファルコンとランニングしている時、ナタ子はひとり「わたしには幸せになる権利も誰かに甘える権利もない・・」って心を殺してきたんじゃないでしょうかねぇ。 なんという・・・ ナタ子よ・・そこまで自分を追い込まなくてもいいのじゃよ・・・

・ 「人として最低な生き方をしてきた」と常に自分を冷静にディスりまくってきたナタ子が、アベンジャーズに関わるようになり、今までの闘いとはまったくスケールの異なる宇宙規模の攻防戦に参加してゆく中、初めて「弱い自分」を誰かにさらけ出したくなった。

・ あのね、キャップじゃダメなんですよ。 あの「濁りの無さ」は、ナタ子には眩しすぎるんです。 あと、ホークアイもね、長い間汚れ仕事を共に請け負ってきた仲間なだけに、アベンジャーズ中いちばん結びつきは深いと思うのですけども、彼女は彼の「まっとうさ」というか「普通さ」に、自分の「醜さ」を背負わせようとは思わないんじゃないでしょうか。 

・ 結果、ナタ子がその「誰か」として、「自分とは正反対の性格で、けれど自分に近い魂の持ち主」であるバナー博士を選んだのは、すごく自然なことだと思いましたよ。 ナタ子自身と同じく、自らを「醜く、恐ろしい怪物」だと言い切る、哀しきヒーローに惹かれたのは。 

・ だいたいね、ナタ子に限らず、アベンジャーズのみんなの人生ってしんどすぎるんですよね。 一部のリア充連中だって、「恋人」に癒されると共に、その「恋人」を奪われるかもという恐怖にいつも晒されているでしょうし。  彼らがほんの束の間でもいい、心から安らげる瞬間があればいいなぁ。 とりあえず、出来るだけ近いうちにバナー博士とナタ子さんが、「怪物」という呪詛というか呪縛から解放されますように。 

・ まぁ、わたしの心の声としては、あのメンツ(社長やトンカチや俊敏など)の中から迷わずマーク・ラファロさんを選んだのは至極当然というトコロもあるのですけどね。 すきです!ラファロさん!  あ、キャップは別格な!

・ それにしても、ソーったらセルヴィグ教授にヘルプを頼むため、はるばるロンドンまでお出かけしていましたけど、あそこまで行ってジェーンに一言も声かけないとか大丈夫なんでしょうかね! あなたこないだ、「地球に来てたのに声かけなかっただろ」っつって鬼のように怒られていませんでしたっけ! あの時はニューヨークだったけど、今回はロンドンですよ! ジェーンさんの目と鼻の先ですよ! これはもうビンタぐらいでは済まされない気がするぞい・・・  

・ てなわけで、次回『ソー:ラグナロク』!遺伝子組み換え点滴を注入したジェーンさんがソーをしばき倒すの巻!おたのしみに!

・ とまぁ色々書きましたが、そんなに説教臭くもなく、色ボケした登場人物が出てくるわけでもなく、とてもリラックスして鑑賞できる娯楽作だったと思いますよ! めくるめくアクションと過激さを増す崩壊シーンにアドレナリン出まくりで、わしゃもうおなかいっぱいです! 来年公開予定の『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』では、今回方向性の違いで揉めたキャップとスタークさんがさらにはげしく対立するとのことで、MCUから能天気さがギュンギュン抜けていく感がかなしくもあるのですが、ともかく彼らの「正義」からまだまだ当分目が離せませんね!




関連感想
『アイアンマン』
『アイアンマン2』
『マイティ・ソー』
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
『アベンジャーズ』
『アイアンマン3』
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』





 
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『X-MEN:フューチャー&パスト』

2014年06月06日
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あらすじ・・・
時は2023年。 人類は死に絶えようとしていた。
対ミュータント用に開発された粛清ロボット・センチネルが、その刃の矛先をミュータントだけではなく、ミュータントを生み出す人類そのものへと向けた時既に、滅亡へのカウントダウンは始まっていたのだ。
地上最強のテレパスにしてミュータントたちの指導者であるプロフェッサーXにも、世界で最も強力なミュータントであるマグニートーにも、もはやセンチネルに対抗する手は残されていなかった。
ただひとつの、あまりに危険で、あまりに困難な方法を除いては・・・



前作の感想・・・『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』

(※ 以下、過去のシリーズ作品込みでネタバレしています)



■ 前回のラストおさらい!
宿敵・ショウに、ミュータント仲間と手に手を取り合い立ち向かったチャールズ(プロフェッサーX)が、キューバ近海での過酷な闘いを終え、エリック(マグニートー)やレイヴン(ミスティーク)と袂を分かつに至った前作のクライマックス。
ミュータントの将来に関して、チャールズとは考え方が異なっていたエリック。
しかし、本当はチャールズと引き続き行動をともにしたがっていたのは明白で、すがるような眼差しで立ちすくんでいたのですよね。
えりっくが なかまになりたそうに じっとりとこちらをみている! なかまに してあげますか?

そこでチャールズの答え!
  はい
▶ いいえ

その毛、ぜんぶ毟り取ってやろうか!(※わたしの心の声)


■ チャールズ、いじけ虫になる!
わたしはそんな前作のラストに、若干のいらだちを隠せなかったのですが、でも、でも、地上最強のテレパスであるチャールズなら、きっと若さゆえの早計さを悔いているはずだと思っていたわけですよ。 悔いてくれているはずだと。
ところがどっこい、2023年の危機を救おうと1973年にタイムスリップしてきたウルヴァリン(正確にいうと意識だけ)の目の前に現れたのは、脱法ドラッグでキメキメの状態になっていた、超アレな感じのチャールズではありませんか!

わたしもね、今までまぁ散々と、「マーベルの2大うっかりハゲ」とか「人事不省ハゲ」とか「使えないハゲはただのハゲ」とかね、いろいろ失礼なことを言ってきましたよ。
でも、まさか毛が残っているほうのチャールズまでもが、これほどまでにアレなテレパスだったとは・・・
いや、テレパスだからこそ、ベトナム戦争に突入し、混乱の一途をたどっていたアメリカ国内から聞こえてくる、無数の叫び声に心を壊されてしまったというのはわかりますよ。
そのうえ、大切な生徒や仲間たちも徴兵され、今まで自分がやってきたことが何もかも無意味になってゆく。
人々の痛みをそのまま共有してしまったチャールズは、さぞや苦しかったことでしょう。

みんないなくなってしまった・・・たいせつな人もたいせつな居場所も・・・ エリックとレイヴンにも捨てられたし・・・オレちょうかわいそうじゃね・・・・

うん・・うん・・・わかるよチャールズ・・ ・・みんないなくなって・・・みんな・・・・
・・・ん・・? ・・・前半はわかるけど、後半おかしくね?! エリックとレイヴンちゃんを捨てたの、あなたですよね!

その毛、ぜんぶ毟り取ってやろうか!(※わたしの心の声)


■ チャールズ、みなの心を手の上で転がす!
そんな風に怒っていたのは、わたしだけではありませんでした。
チャールズに捨てられたのち、迷走に迷走を重ねケネディ暗殺にもいっちょ噛んでしまったエリックもまた、目の前でいじけまくるチャールズに対し激昂します。
「おまえがオレたちを見捨てたんじゃねーかよ!ふざけんなよ!」
揺れるエリックの心。 (金属製なので)揺れる飛行機。
怒りと哀しみに拳を振り上げるエリックのせいで、『X-MEN:フューチャー&パスト』はあわや墜落事故で全員死亡というバッドエンディングを迎えるところでしたが、そもそも、11年ぶりの再会の際いきなり殴りかかってきたのはチャールズの方でしたからね。 あくまで「おかえし」の域ですから。 チャールズは生意気言ってないでもう2・3発頂いときなさい!

で、普通ならば、この流れの先にあるのはチャールズからエリックに対する謝罪じゃないですか。
「見捨てちゃってごめんなさい」「自分から誘ったのに突き放しちゃってごめんなさい」「レイヴンちゃんの面倒まで押し付けちゃってごめんなさい」「なにはともあれごめんなさい」
言葉はなんでもいいんですよ。
とにかく今からもう一度、協力して未来を変える努力をしなければならないんだから、胸襟開いて話しかければいいんですよ。
胸襟開いて。
胸襟を。

マグニートー
「ごめん・・・オレが悪かった・・・・ぜんぶオレが悪かったんや・・・ゆるしてつかあさい・・・」

こっちが開いちゃった!

あんなにカチンときていたエリックも、同じく見捨てられてがむしゃらに生きてきたレイヴンちゃんも、都合のいいおとこ扱いされてきたハンク(ビースト)も、命がけで未来から飛ばされてきたウルヴァリンも、なんだかんだでチャールズの意のままになっているような・・・・さ・・さすがは地球最強のテレパス・・・・チャールズ・・こわい子…

いや・・チャールズにテレパスなんて必要ない・・・ 無造作な前髪の隙間からのぞく物憂げな眼差しだけで、みんなマカヴォイチャールズの虜なんや・・!

■ ストライカーさん、その歩み!
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1975年、ウルヴァリンとお兄ちゃんのビクターさんをスカウトするストライカー少佐。 その後ウルヴァリンの恋人の死を偽装し、アダマンチウムの移植をそそのかしまんまと成功した頃の一枚。 ←わかる

ストライカー3_convert_20140605154933
2006年、ミュータントである自分の息子・ジェイソンくんを利用して、チャールズの脳をコントロールするストライカー大佐。 その後マグニートーにおしおきされ、ダムの底に沈むちょっと前の頃の一枚。 ←まぁわかる

ストライカー2
1973年、対ミュータント用ロボットの開発に闘志を燃やすトラスクさんのボディガード役として活躍するストライカー少佐。 ちょいちょいミュータントを舐めまわすような目で見ているところが若干気になる一枚。 ←誰やねん!

1973年から75年の2年間に何があったのか・・・ おしえてシンガーさん!


■ 本物をさがせ!
センチネル ウル_convert_20140605125038

センチネル FP_convert_20140605125026

センチネル ソー_convert_20140605125051

センチネル マトリックス_convert_20140605125103

_人人人 人人人人人人人_
> センチネルはどーれだ! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄



■ 正義の人、レイヴン!
エリックと一緒に過ごす間、レイヴンちゃんは何を見、何を考えていたのでしょうね。
間違いなく言えることは、チャールズのことを片時も忘れたことなどなかったであろうこと。
そして、人間のおぞましさをうんざりするほど目にしたであろうことだと思います。
わずか1年ほどで、(暗殺者として逮捕された)エリックと離れることになったレイヴンちゃんは、ひとりで自分が信じる道を突き進んできました。
ミュータントを守る、という道を。
絶望の未来へのきっかけとなった「殺人」も、動悸となったのは「これ以上ミュータントを傷つけさせない」という強い気持ちだったのではないでしょうか。 犠牲となった仲間と、まだ残っている仲間への気持ちが。

レイヴンちゃんは、エリックの頑なさと、チャールズの博愛精神を受け継いでいた。 
ミュータントを守るためなら世界を敵に回してもいい。 だけれど、「しょせん世界とは分かり合えない」と絶望してしまうこともできない。 
どちらを選べばいい? どちらも選べない?
もう少し、大人がしっかりしてくれてさえいれば、レイヴンちゃんがここまで苦しむこともなかったのになぁ・・と、エリックとチャールズの罪深さに憤慨しそうになりましたねぇ。

そして、そんなレイヴンちゃんが、どちらもを救うことを選択したラスト。
だいすきなエリックを「人類の敵」にさせないため、引き金を引くレイヴンちゃん。
だいすきなチャールズの想いに応えるため、銃を下すレイヴンちゃん。
誰よりも誠実で、強い心を持つレイヴンちゃんの姿に、目頭があつくなったのでした。

ふたりを救い、ふたりから離れて、新しい人生への一歩を踏み出す彼女こそが、ミュータントにとっての希望になるのではないか。
ていうか、もうインヴンちゃんがセンターでいいんじゃないか。
おっさんふたりは、あの、アレだ、サポートがんばって!


■ 展開も映像もすごい!
この1973年がすごい!
文化やファッション、街の風景に至るすみずみまでが微に入り細を穿つ描写となっており、ステキすぎてクラクラしました。 
そして何といっても、そこで出会った若きミュータント・クイックシルバーが超さいこう!!

超絶的なスピードで移動することのできるクイックシルバーは、本作において、もしかしたら一番強力なミュータントなのではないでしょうか。 
前半で主な出演シーンが終わっていることは示唆されているにも関わず、「ここいらでクイックシルバーたんが・・・」「・・もう出ない・・・と思わせつつ、もっかいクイックシルバーたんが・・・」と、最後の最後まで再登板を期待せずにはいられなかった、それぐらい猛烈な印象を残していったクイックシルバーの美技の数々は、明らかにえこひいきの域に達しているのではないか。
あと、シンガー監督はクイックシルバーに惚れ込みすぎなのではないか。いろんな意味で。
そんなゲスな勘繰りが頭をよぎるほどの、愛されキャラ・クイックシルバーたん。

来年公開予定の『アベンジャーズ2』にも、別の監督&キャストによる同名キャラが登場するそうですが、これほどまでにかっこいいシーンを作られてしまって、アベンジャーズ組のみなさんは頭を抱えているのではないか、と、それこそゲスにも程がある勘繰りをしてしまいますよね。
ともかく、クイックシルバーが厨房でハッスルするシーンは、それだけでもお金を払う価値ありだと思います!

首をもぎられ、胴を引き千切られ、無残に散ってゆくX-MENメンバーたちの姿に、絶望とか悲嘆とかとはまた違う、なんというか、頭が真っ白になるような衝撃を受けたり、懐かしい顔ぶれに涙腺が緩んだり、がんばるおじいちゃんにハラハラしたり、と、あらゆる感情を総動員して物語にのめり込んだ2時間強。
シンガー監督の、これでもかというサービス精神と、ミュータント(X-MENという世界)への溢れんばかりの愛に包まれた、最高のひとときでした!

なにはともあれ、わしゃこれであの憎き3作目(ミスティークがボロ雑巾のように捨てられたり、その腹いせに政府の犬になったりする超腹立たしい映画)がなかったことにされたので、大満足ですよ!
使えないリーダーとしてぞんざいな扱いを受けた挙句、婚約者に爆発させられた気の毒なミュータント・サイクロップスさんも、しれっとした顔で復活しましたし!マジよかったね、スコット! 今度は寝取られないようにね!


■ チャールズ・エグゼビア氏、イヤイヤ期を超えて・・!
今回、ウルヴァリンの懇願にも耳を貸さず、精神を解放することを拒んでいたチャールズを説得したのは、時空を超えてご対面を果たした、他ならぬチャールズ自身だったわけですが、忘れてはならないのは、もともと2023年に居たチャールズは、そんな己との対話などなしに、「もうテレパス無理!」な時代を乗り越えていた、という点なのですよね。
チャールズは一体どのようにして、イヤイヤ期を克服したのか。
あのままの流れならば、ウルヴァリンはいないし、レイヴンちゃんとは離れたままだし、エリックなどは言わずもがな。
ならばどうやって・・?
何がチャールズを立ち直らせたのか・・・?
・・もうね、そんなもんね、ハンクしかいないわけですよ!

ふたりっきりのお屋敷で、お薬の調合から家事全般に至るまで。
それこそ、おはようからおやすみまで、チャールズの生活のすべてを支えていたハンク。
彼の存在なしでは、チャールズは生きてさえいけなかったに違いない。
そう、チャールズの心の扉を叩いたのは、いつもハンクだったって考えるのが自然。
誰かにとって特別だったチャールズを、マークはずす飛び込みでハンクがさっと奪い去ったと考えるのが、ごく自然なことなのではないでしょうか。

・・・

・・

・・・・そっちはそっちでアリだな!
(←どっちと比較しているんだ)

自分が何を言っているのかわからなくなってきましたが、ともかく、自力で立ち直ったチャールズはホント立派だと思いました。 ていうか、そのくだりが観てみたいなぁ。
さすが、地上最強のテレパス! よっ!プロフェッサー!


■ 待て次号!
あまりに美しい結末だったため、X-MENシリーズはこれにて完結なのかなぁ・・と思ったのですが、どっこい次回作のお話もしっかり進んでいるらしく、シリーズ第8弾となる『X-MEN:アポカリプス』は2016年5月に全米で公開予定なのだそうです。

ストライカーとの因縁がなくなった今、ウルヴァリンはどのようにしてアダマンチウムの骨格を手にするのか。
今度こそサイクロップスはリーダーとして大活躍できるのか。
クイックシルバーは出ずっぱりになるのか。
おじいちゃんはあと何作ワイヤーワークに耐えられるのか。
まだまだお楽しみは続きますね! ほんとにしあわせなことだなぁ!

あと、聞くところによると、このX-MENチームとアベンジャーズチームが映画会社の枠を超えて共闘したがっている・・というか共闘の意思がないわけでもないみたいな噂があるそうですが、そんな夢のような話、ぜひ実現していただきたいですよね!
あのね、ぼくね、ウルヴァリンとキャップはお年寄り同士気があうんじゃないかと思うの。
苦悩ポイントにも共通点がありそうですし。
観たいなぁ・・・・ 社長がマグニートーのおもちゃにされるトコ!


■ すきなものだけでいいです はどこまでも師匠についてゆきます!
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次回作でもキティ・プライドさんの活躍が観られますように!




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『アメイジング・スパイダーマン2』

2014年04月29日
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(※ ネタバレしています)



あらすじ・・・
大学生ピーター・パーカーがストーカーになります。

・ みんなだいすき『スパイダーマン』の最新作を観てきましたよ。 イケてる高校生がクモに噛まれてイケてる女子高生と恋仲になるおはなしの続きですよ。

・ みんなだいすきスパイダーマンが、今回もハイになったりローになったりと安心の情緒不安定っぷりで、NYを混乱のるつぼに叩き落とします。

・ 派手なコスチュームを着こんで高層ビルディングの谷間を駆け巡るのだからそりゃまぁテンションも上がるわなぁ・・と、スパイダーマンがハイテンションである理由はわかるものの、ちょいちょい死んだ魚のような目になるのは何故なのか・・? といいますと、そこにはとある事情がありまして。

・ それはつまり、白濁色したクモの糸をビュンビュン飛ばしたあとにやってくるアメイジング賢者タイム・・ な訳ではなく、前作のラストで瀕死の状態だったグウェンのお父さん(おまわりさん)から「もう娘には近づかんとってな・・男同士の約束やで・・・」と懇願されたからなのですよね。

・ 目の前の命を救いたいという純粋な願いと、愛する人を危険にさらすかもしれないという不安な思い。 罪悪感や責任感や危機感や正義感などなど、いろいろな感情でがんじがらめになっているピーター・パーカーさんを見かねたグウェンさんは、答えを言い出せない彼に代わり、涙をこらえて別れを切り出してあげるのでした。 

・ っていうか、そういうことは自分から言えよピーター。

・ ところが、一応「破局」は迎えたものの、ちっとも納得できていないピーターさんはスパイダーマンとしての活動の合間にグウェンさんの行動をいちいちチェックするようになります。 いや、むしろストーキングの合間に人助けをしていると言っても過言ではないのかもしれません。 少ない時で一日一度の尾行&監視行為。 行きつけのレストランは当然把握。 これはわたしの推測ですが、使っているシャンプーなんかもチェック済みなのではないでしょうか。 ワオ!アメイジング!

・ いいねいいねーねっとりしてきたねーまるでクモの糸のように粘着してるねースパイダーなだけにー

・ てな具合に、公私混同&精神面グラグラなのも仕方ないと思えるほど、今回は前作にも増して、ピーターさんがヒーローとしてのあり方を自身に問わざるを得ない局面が幾度と訪れるのですよね。  みんなの為に身を粉にしてがんばっているのに、相変わらず世間は賛否両論ですし、中には「なんだったら出る杭は叩いてやろう」みたいな人たちもいたりなんかして、ホント、人って勝手だナァ・・・とピーターさんが不憫に思えてならなかったのでした。

・ というわけで、そろそろ本題に入りますが、本作にはピーターさんをはじめ、さまざまな事情を抱えた「不憫な人たち」が登場いたしまして。 

・ ある日突然夫を亡くし女手一つで甥っ子の学費を稼ごうと奮闘するメイおばさんや、ある日突然夫を亡くし女手一つで3人の子どもを育てていたもののさらなる悲劇に襲われるヘレン・ステイシーさん、ある日突然見捨てられたお父さんから10年ぶりに呼び戻されたと思ったら「お前もわしと同じ病気で死ぬから!程なくして!」と無情な宣告を受けるハリー・オズボーンさんなどなど、見ているだけで胃がシクシクしてきそうなみなさんが揃っているのですが、中でも最も気の毒な人物にして、スパイダーマン最強の敵としてエントリーしていたマックス・ディロンさんの悲しい生き様に、わたしはひどく心を打たれたのです。 はい、ここから本題ですよ!

・ 人一倍有能な電気技師だけれど、同僚からも上司からも疎んじられ、一緒に遊ぶ友達もいないマックスさん。 会社でもひとり。家でもひとり。 なんだかもう長いこと、名前で呼ばれていない気がします・・・。

・ そんなある日、偶然事件現場近くを通りかかったマックスさんは、危うく車に轢かれそうになったところをスパイダーマンに助けてもらい、天にも昇る気持ちになってしまいます。 そりゃそうですよ! みんなだいすきスパイディですよ! 

・ いくらスパイディがNYで毎日人助けをしているとは言え、犯罪発生率と大学生の活動時間を照らし合わせれば、クモの糸に救われる確率は決して100%ではないはず。 普通におまわりさんに助けられる人や、運悪くがっつり車にはねられる人もいる中、誰からも目を向けられず生きてきたマックスさんが見事、スパイダーマンの目に留まることができた。 それだけでも「オレって特別なの・・・?」と舞い上がらずにはいられない出来事であったのに、スパイダーマンはさらに「きみの助けが必要なんだ・・このNYにはね!」と褒めて伸ばすタイプのコメントをプレゼント。 スパイディにとっては気軽な一言だったのでしょうが、コミュニケーションに飢えていたマックスさんには、一生に一度レベルのご褒美となってしまったのでした。 

・ これ見た事あるわー! Twitterで芸能人に声かけまくっていた人が、たまたま一回リプライ返してもらった瞬間「ダチ公」みたいなテンションになってるアレやー!

・ 100人の知り合いがいなくても、ひとりのマブダチさえいればそれでいい。 しかもそれが、みんなだいすきスパイダーマンときたら・・・。  孤独という名の可燃性物質で容量ひたひたになっていたマックスさんのハートに、「フレンドリーな言葉」という名の火花が散らされたらどうなるか・・ それは火を見るより明らかでしょう。

・ コミュニケーション能力に不自由だったせいで、「フレンドリーな言葉」をそのまま「フレンドの証」として解釈してしまったマックスさん。

・ これも見た事あるわー! Twitterで相互フォローしてふぁぼとかも結構しあってたから「あ、これはもうフレンドリーな仲になれたんだな」と思って気さくにリプライしたらメチャクチャ敬語で返されて「やべー!距離感すげー!」って自己嫌悪で穴掘って埋まりたくなるアレやー!

・ いったい誰が、そんなマックスさんを責めることができるでしょうか。 わたしにはできない。 社交辞令と本音に翻弄され、現実世界はおろかTwitterですら気軽に人と絡めないわたしには、マックスさんをただのかわいそうな人として見ることなど、到底できない。 (まぁわたしだったら、のちのち勘違いが発覚して勝手に落ち込むのがこわいので、はなから胸襟は開かないでおきますけどね)

・ で、「友情」の炎により、残っていた「正気」をすべて焼き尽くされてしまったマックスさんはというと、部屋中にスパイダーマンの切り抜きを貼り付けて、一人二役で会話を楽しむというスーパーポジティブな日々に突入。 「やあマックス!元気かい!」「センキュー!スパイディ!調子は上々だよ!」 

・ あのね、惨めでも孤独でもなんでもないんですよ。 だってマックスさんは、あくまで「スパイダーマンの代わり」を務めているだけだから。 彼が当然言うであろう言葉を代読しているだけだから。

・ ちなみに今日はマックスさんの誕生日なのですけども、準備も万端ですよ。 忙しいスパイディに代わって自分で作ったケーキと、同じく自分で作ったカードも用意して、あとは定時になるのを待つばかり。 
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(※ イメージ図)

・ マックスさんの脳内パーティは盛り下がることを知らず、たまたまエレベーターで一緒になったグウェンさん(そう、マックスさんはピーターと縁深いオズコープ社の社員だったのだ)から、「あら?今日誕生日なんですか?」と聞かれたマックスさんは、咄嗟に「そうなんだー有名人とか友達とかいっぱい来て盛大なパーティを開いてくれるんだーいやーごめんなさいねー人気者でごめんなさいねー」と聞かれてもいない自慢話まではじめてしまいます。 これね、強がっているんじゃないと思うんですよ。 たぶんマックスさんは、スパイディがたくさん知り合いとか関係者とかを連れてきちゃってる光景を思い浮かべてたんじゃないかな。 あるいは、「連れてきちゃうこともあり得るじゃないか」、と。 なくはない。 あり得なくはない、だって俺らマブダチだし、と。

・ 結果的に「ひとり」であったとしても傷つかない。 脳内のスパイディは、彼を裏切らないから。 仮にその場にいないとしても、それは裏切りじゃない。 忙しくて顔を出せないというだけの話だから。 ぜんぜん寂しくないし、これっぽっちも虚しくない。 マックスはひとりじゃない。 オレはもう、ひとりじゃない。

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(※ 映画鑑賞中のわたしの心象風景)

・ もしかしたらこのまま、二度とスパイダーマンと会えなかったら、マックスさんは彼なりに幸せに生きていけたのではなかろうか。 しかし運命は非情で、マックスさんにこれ以上酷いものはないというほどの試練を与えました。 そうでなくても悪意しか感じられなかった世間から、さらにむき出しの悪意をぶつけられるという試練を。

・ 不幸な事故により、電気を操る能力を得ることとなったマックスさん。 ヒーローサイドに立つことも不可能ではなかったのではないか、と思うほど圧倒的なパワーの持ち主なのに、見た目が若干不審者っぽかったり、芽生えたばかりの力をコントロールできなかったばっかりに「化け物」と罵られ、かっこいい色合いのスパイダーマンと比較され、さっくり「悪者」認定されてしまった彼の姿を観ていたら、なんかもういたたまれなさすぎて号泣しそうになりました。 マックスさんは何も悪くないじゃんか!ちょっと妄想力がすごいのと、コミュ力が足りなかったのと、いろいろこじらせすぎて物事を悪い方にしか受け取れなかっただけじゃんか! あと、本編では描かれてなかったけど、「お母さんからも誕生日を忘れられていた」という裏設定があったみたいですよ! なんなのもう! お母さんあとで小一時間説教な!

・ 「誰かに必要とされたい」という想いに苦しんでいたのはマックスさんだけではありません。 メイおばさんはピーターに(親として)必要とされたいと強く願っていましたし、グウェンさんだって本当はピーターからもっと素直に「きみが必要だ」と言われたかったのではないでしょうか。 死の床にあった父親から呼び戻されたハリーさんも、ただ単に「おまえ死ぬからヨロシク」なんて事実を告げられるのではなく、息子として必要とされていれば、病気に対する向き合い方も違ったのでは。 

・ 誰もかれもが「承認欲求」という厄介なシロモノに振り回され、誤解やすれ違いで傷ついたりやけくそになったりしてゆく様は、観ていてホント身につまされるというか、ヒーローだろうとヴィランだろうと、強い人だろうと弱い人だろうと、この世はほんに生きづらいものよのう・・ と思いました。 

・ そんな「承認欲求オールスターズ」の中にまさか、ポール・ジアマッティさんが混じっていたとはね!(←全く気付かなかった)

・ エンドクレジットに「ポール・ジアマッティ」と出てもなお、「えっ?! どこに?!」ってピンときませんでしたよ! 「あ、もしかして最後に出てた帽子を目深に被ったおじさんか!」とか思いこんじゃったもんだから、パンフレットを見てひっくり返しました。 なんつうか、ジアマッティさんでなくてもよかったんじゃ・・(モゴモゴ)

・ ハリーの全シーンが美しすぎて悶絶。 

・ マックスさんのことばっか書きましたけど、ハリーとピーターの関係についても白飯が進み過ぎておなか一杯になりましたよ! 書くことあり過ぎて書けない!

・ ハリーがクモの毒を接種して緑化してゆくシーンは、おなじみの「グリーンゴブリン」像にどこまで近づけられてしまうのかひやひやしましたよね! よかったーアゴあんまり出なくて!

・ スパイダーマンのリップサービスにもてあそばれ、ハリーの甘言に操られたマックスさんは、明石家サンタに電話すればいいと思う。

・ マックスさんが電気を放電しながらピカピカの御殿を建てるバージョンの「レリゴー!レリゴー!」を誰か作ってください。

・ マックスさんの陰毛ヘアが超リアルですばらしかったです。 『アンブレイカブル』のサミュエル兄貴に匹敵するステキヘア。 社内のシーンでひと房だけ後ろにピローンって浮いていたんですけど、そのピロり具合なんてもう芸術性を感じるほどでしたよ。 

・ ちびスパイダーマンで号泣。

・ 「アベンジャーズシリーズとX-Menシリーズとスパイダーマンね、よし覚えた!」と思っていたら、今度ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーなんてのがはじまるよって言われて、スパイダーマンにもシニスター・シックスっていう団体名も出てきたりなんかしちゃって、なんだかそろそろついていけなくなる予感がしています・・・。 (そういえばファンタスティック・フォーも作り直すんだっけ・・・)(あっ!DCコミックの方忘れてた!)



関連感想
『アメイジング・スパイダーマン』


  
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