ブログパーツ

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』

2015年07月09日
avengers-age-of-ultron-character-posters-2015-600x395.jpg

マーベルコミックを原作としたヒーロー映画が続々と作られるようになってはや十数年。
その中の一部の主人公たちによる集団・アベンジャーズの活躍の舞台となっている世界を、その筋の方々は「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)と呼ぶそうです。
ここまではオッケーですか。
わたしはアルファベットの略字が出てきた時点でかなり危うい感じになっていますが、みなさんは大丈夫ですか。

で、そのMCUの最新作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(AOU)がこのたびついに日本でも公開されたというので、喜び勇んで劇場に駆けつけてきたのですが、観終わった今、本作を噛みしめようと過去の作品を思い出そうとしてみたらば、己の脳内情報がかなり怪しくなっていることに気づいてしまいましたので、ちょっと感想に入る前に、そこいらへんのおさらいをね、してみようと思いますよ。

アベンジャーズに関係する過去作品のおおまかなあらすじ・・・
『アイアンマン』
・・・武器商人だったハイテク社長が平和に目覚め、言うことをきかない部下を懲らしめます。
『インクレディブル・ハルク』
・・・自分の体を実験台にしてスーパーソルジャーの研究をしていた天才博士がでっかくなって、彼のフォロワーと化した恋人のお父さんと闘います。
『アイアンマン2』
・・・アイアンマンが、彼を親の仇と憎むムキムキの科学者を返り討ちにします。
『マイティ・ソー』
・・・とおい宇宙にある神の国で、神さまの長男と次男が跡目争いを繰り広げます。
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
・・・虚弱体質だったロジャースさんがスーパーソルジャー計画によってムキムキになり、悪の秘密結社ヒドラを懲らしめます。
『アベンジャーズ』
・・・神の国の次男坊ロキが宇宙の暴れ者チタウリと一緒にお兄ちゃんに仕返ししようとして、逆にお兄ちゃんやその連れの人たちからめちゃくちゃ怒られます。
『アイアンマン3』
・・・宇宙の暴れん坊との闘いがトラウマになっていたアイアンマンの前に、遺伝子組み換え点滴によって超人化した恋人ペッパー・ポッツが立ちはだかります。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』
・・・超すごいパワ―を持つ物質に偶然触れてしまい闇落ちした恋人ジェーンを救うため、神の国の長男ソーがダークエルフ軍団と闘います。
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
・・・世界を守っていたはずの組織・シールドが実はヒドラの残党に乗っ取られていたことを知ったロジャースさんが、ヒドラの野望を食い止めたり、死んだはずの親友バッキーとせつない再会を果たしたりします。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
・・・超すごいパワーを持つ石を偶然見つけてしまった宇宙盗賊スター・ロードさんが、石を狙う宇宙の暴れん坊サノスの部下ロナンを割と平和的にやっつけます。

要するに、今まで闘った相手は「身内」「宇宙の暴れん坊」「秘密結社」「恋人のお父さん」ということですね。
よし、整理出来た! 自分でもなんとなく整理出来た気がする!


ということで今回のあらすじ・・・
宇宙の暴れん坊との闘いのトラウマがいまだに消えないアイアンマンことトニー・スタークが、秘密結社の残党が開発していた人工知能に目をつけ、それをロボットに搭載することで自分たちの代わりに地球を守らせようと目論むも、予想に反し暴走を始めた人工知能はアベンジャーズだけではなく人類そのものまでも抹殺しようという恐ろしい計画を企ててしまったため、アベンジャーズのメンバーであるキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース、神の子ソー、ハルクことブルース・バナー、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ、ホークアイことクリント・バートンたちが、彼らの仲間であるウォーマシンことジェームズ・ローズ大佐、ファルコンことサム・ウィルソンや新たに出会ったスカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフ、クイックシルバーことピエトロ・マキシモフたちと共に、身内の不祥事のケリをつけるべく欧州の小国ソコヴィアで恋人のお父さんとの死闘に挑みます。

「恋人のお父さん」はうそです!あとはだいたいこんな感じです!
っていうか、登場人物が前回より増えてる・・・! オーケーオーケー!じゃあ今回も過去作品を観ていない方でもAOUのあらましをザックリ察して頂けるように簡単な人物紹介カモン!


モンガー_convert_20150707171708 名前 【赤ヘル】 特徴 【ずんぐりむっくり】 口癖 【オレが地球救ったトコ、見た?】

ソー_convert_20150707171848 名前 【赤マント】 特徴 【おっぱいロケット】 口癖 【トンカチ持ってみる?】

キャップ_convert_20150707171821 名前 【キャプテン・アメリカ】 特徴 【誠実】 口癖 【トゥギャザーしようよ】

ハルク_convert_20150707171920 名前 【ずんだもち】 特徴 【ずんだもち】 口癖 【ずんだは静かに暮らしたい】

ナターシャ_convert_20150707171940 名前 【ナタ子】 特徴 【あまえんぼう】 口癖 【抱いてホールドオンミー】

hawkfarm_convert_20150707172028.png 名前 【元祖・俊敏】 特徴 【兼業農家】 口癖 【早すぎて見えなかった?】

スカーレット_convert_20150707172053 名前 【エスパー魔美】 特徴 【怒ると目が光る】 口癖 【このうらみはらさでおくべきか】

シルバー_convert_20150707172106 名前 【リアル俊敏】 特徴 【俊敏】 口癖 【早すぎて見えなかった?】

ファルコン_convert_20150707172238 名前 【羽毛肉布団】 特徴 【折り畳み式の羽で飛ぶ】 口癖 【オレ?キャップの友達】

ローディ_convert_20150707172301 名前 【後始末専用ロボ】 特徴 【アメリカンジョークの鬼】 口癖 【ウォーマシンを取り込んでなんかいない・・長いコト借りてるだけだ!】

ニック_convert_20150707172317 名前 【うっかりハゲ】 特徴 【サミュエル・L・ジャクソン】 口癖 【ステルスモード入りまーす】

ウルトロン_convert_20150707172359 名前 【厨二ロボ】 特徴 【中二病】 口癖 【新世界の神にオレはなる】

ビジョン_convert_20150707172417 名前 【ベタニー】 特徴 【そのまんまベタニー】 口癖 【人間でもロボットでもない、ただひとつのベタニー】

つまり、赤ヘルとキャップがいちゃいちゃしたり、赤ヘルと赤マントがいちゃいちゃしたり、赤ヘルと厨二ロボがいちゃいちゃしたり、ベタニーと赤マントがいちゃいちゃしたり、ずんだもちとナタ子がいちゃいちゃしたり、元祖・俊敏が奥さんといちゃいちゃしたり、エスパー魔美とリアル俊敏が支え合ったり、うっかりハゲがシレっと戦線復帰したりするお話なわけですね。
そう、今回のアベンジャーズは「ありえないほどダサい」と評判だった日本版ポスターが示していた通り、「愛」を強く意識させる内容だったのです! あーおもしろかった! おしまい!



- 追記 -

・ さすがにこれで終わるのは自分でもどうかと思ったので、もう少しつけ足します。

・ 身内やら宇宙人やらいろいろな相手と闘ってきたアベンジャーズですが、昨年公開になった『ウィンター・ソルジャー』がそうであったように、「その正義は本当に正しいものなのかどうか」みたいな自問自答がますます顕著になっておりまして。

・ 「正義の味方」アベンジャーズと「悪いやつら」との闘いが続けられる中、一体どれだけの民間人が巻き添えになって死んでいったのか。 派手にドンパチを繰り広げていた『アベンジャーズ』にせよ、大掛かりな都市破壊が行われた『ダーク・ワールド』にせよ、巨大なヘリキャリアがドッカンドッカン落っこちた『ウィンター・ソルジャー』にせよ、「地球の平和」と引き換えに途方もない数の人々が日常生活を奪われたことは間違いないでしょう。 インフラがある程度もとに戻るまで一体どれぐらいの費用がかかるのか、家や家族を失った人々が心の平穏を取り戻せるまでにどれだけの時間が必要なのか、それはスターク社長の惜しみない資金援助でなんとかなるものなのか。

・ もちろん、その「悪」を倒さなければ、もっと多くの犠牲が出ていたでしょう。 もちろんそうだと思うし、そう思わなければやってられない。 そうなんですけど、本作でテレパス能力を持つスカーレット・ウィッチに操られたハルクが街で暴れまくるシーンなんかも、まぁなんつうか壮絶でしたよね。 ヒドラが生み出したテレパス人間に操られたアベンジャーズによる破壊。 アベンジャーズが悪いんじゃないのはわかっている、わかっているけどやっぱりつらい。 

・ ふと瓦礫の山を見渡した時、人々の心に「誰が悪で、誰が正義なんだ?」という疑問が浮かんだとしてもなんら不思議ではないとも思うわけで。 いや、人々だけではなく、アベンジャーズのメンバー自身の心にも。 特に、自制がきかないハルクや、人一倍責任感の強いキャップなんかは相当つらかったのではないでしょうか。

・ 何を守るためにどこまで犠牲を強いるのか、というのは実に難しい問題で、というか、本当は一人の犠牲も出さずに済むのが理想なのですよね。 そのためにアイアンマンことトニー・スタークが選んだのが「人ではないものに汚れ仕事を任せること」。 どれだけ特殊な能力をもつアベンジャーズがどつきまわっても、悪い生き物はいなくならない。 ならばせめて、どくつ役割をロボットに押しつけてしまえば、生身の体を持つアベンジャーズが傷つくことはないし、そのロボットの数をなんだったら犯罪者よりも多いぐらいの量にすれば、犯罪自体がなくなるかもしれない。 そうすれば民間人の犠牲だってなくせるではないか。

・ スタークさんの「死にたくなんかない」という気持ち。 「仲間を死なせたくない」という気持ち。 被害が出る前に敵を抑え込みたいという気持ち。 オレ、ものすごくわかる。 ホント、全部マシンで片づいて、誰も傷つかずに「悪」だけがいなくなればどんなにいいか。 「ウルトロンの時代にさえなれば、それが叶うのではないか・・・」そう思ったんですよね、スタークさんは。

・ でも、人間が、神の子ソーが、人工知能と人間の進化型みたいなヴィジョンでさえもが完璧ではないように、人間がつくるプログラムや機械もまた完璧ではないのですよね。 それに、そもそも「悪」の線引きだって曖昧なものである以上、誰を誰がどんなものさしで裁くのかという話にもなっちゃいますし。 ということで、スタークさんが抱いた夢は、残念ながらかなわない。 結局すべて人が判断し、決断しなければならないのですよ。 時に手を血に染めながら。 一人でも多くの命を救うために。 

・ 今回のアベンジャーズは「内輪揉めばっかりだ」とか、「敵が弱すぎる」など色々な感想を目にしたのですが、わたしは、この世から悪はなくならないという動かしようのない事実を前に、これから先の世界で起こるであろう闘いに対する、アベンジャーズの決意表明みたいな作品だったように感じました。 

・ 「代替マシンでいけるかな?いきたいな」からの、「やっぱ無理だよね」を経ての、「とにかく出来る限りのことをやろう。力を合わせて、諦めずに立ち向かおう」というアベンジャーズの再出発。 わたしはとても胸を打たれました。 

・ っていうか、「愛を強く意識した」ってさっき書いちゃいましたけど、まぁたしかに様々な愛情模様が描かれてはいましたけど、彼らは色恋の為にロボット軍団・ウルトロンに立ち向かったわけではないし、ソコヴィアの人々を助けたのでもないですよね。 彼らを突き動かしていたのは、「目の前で苦しんでいる人たちを守りたい」というシンプルでまっすぐな気持ち。 だからホークアイは自宅に戻れる救助船に乗らず子どもを助けに戻ったし、クイックシルバーは妹のそばにいるのではなくホークアイの盾になったし、ナタ子とハルクも最前線で闘い続けた。  

・ 「人類愛」だなんて大層なものだとも思いません。 強いて言えば、「究極のお人よし」。 そしてわたしはそんな彼らのこと、さいこうにかっこいいと思ったのでした! 一歩外に足を踏み出した瞬間、きみもあなたもアベンジャーズなんだ。 さあ、立ち向かおう!この果てしない現実に!

・ っていうかキャップかわいいよキャップ! なにからなにまでキャップがナンバーワン! 言ってることもいちいちまとも! うわついたグループの中でキラリと光るキャップの理性! おまえらもっとキャップのお言葉に耳をすませよ! もう全部キャップが正しいぐらいに思っとけよ! うっかりハゲはヘリキャリア飛ばしてないでキャップの名言を日めくりカレンダーにしてシールドメンバーに配んなさいよマジで!

・ 「神レベルで高潔な魂」の持ち主でないと持ち上げられないソーのトンカチを若干動かしちゃうキャップ! ヴィジョンさんはさっくり持ち上げていましたが、あんなツルツルヘッドのチートキャラではなく、真面目一本やりでここまでやってきたキャップが若干動かしたことの方が数倍すごいことなんスよ! わかってつかあさいよ!

・ もうね、今回たびたび「家」とか「帰る場所」とかが語られていたのですけどね、その手の「ホーム」を持たないキャップが、アベンジャーズ支部での訓練生の掛け声に安らぎを感じるシーンの重い事ね! キャップが見た悪夢も相当きつかったですけど、このラストシーンはめちゃくちゃ堪えましたよ! わかった!もうキャップうちにおいでよ!狭いけどいつでも大歓迎だよ!年齢に合わせて、消化のいいお食事も用意するでよ!

・ 当たり前というか仕方ないこととは言え、今回キャップがバッキーちゃんと再会できなかったのが不憫でなりませんよわたしは! ファルコン出すんならバッキーちゃんも出してくれたっていいじゃない! チラっと横切る程度でいいじゃない! ヨーロッパの国なんだから通りすがったっていいじゃない!

・ 真面目なので常に最新の格闘術を勉強して、「死者を出さない戦闘」を心掛けるキャップ。 個性派揃いのアベンジャーズを仕切るスキルも益々アップし、頭脳的にも精神的にも彼らの支えとなっていくキャップの姿が堪能できただけでも、わたしにとって『エイジ・オブ・ウルトロン』はさいこうのご馳走でしたよ! もっとキャップくれよ! 年イチでキャップくれよ! あと10本ぐらいくれよ!

・ ウルトロンのキャラクターもよかったですねぇ。 たしかにボディが弱すぎる(ムジョルニアやヴィブラニウムはまだしも、クイックシルバーにすら一撃でスクラップにされるってどういうことやねん。あいつ早いだけで素手やないか)部分はありましたが、メンタルの不安定さが非常に愛おしかったです。 いや、中の人が80~90年代わたしの心を鷲掴みにしていたジェームズ・スペイダーさまだからというわけではないですよ。 声だけで白飯が進むとか、そういうんじゃないですよ。

・ 人間を軽蔑しながら、心底人間に憧れるウルトロン。 人工細胞を使ってまで「人間らしい」体に近づけようとするとか、なんとも涙ぐましいじゃないですか?ええ? 

・ ベースになっている量産型ドローンのアイアン・リージョンは、スタークさんに命を吹き込まれたもののその後ずっとハードな仕事ばっかやらされてきてたんですよね。ほんでもって「お前らが来たら余計に被害が大きくなるわ」なんつって市民に石投げられたりなんかして。 「どうしてオレらはこんなに忌み嫌われなければならないんだ。 そうだ、人じゃないからだ」、つって。 「操られるのはもうまっぴらだ!オレらは本物の人間になるんだ!自由な人間に!」 っていうウルトロンの叫びが聞こえるかスターク! 機械の身体を手に入れたからといって心が傷つかないと思ったら大間違いだぞ!

・ っていうか、ウルトロンはソコヴィアの地中に貴重なヴィブラニウム埋め込まずに、ウルトロン軍団の体に使えばよかったんじゃないですかね。

・ でもって、ちょっとよくわからなかったんですけど、ヴィブラニウムって超壊れない素材だったと思うんですけど、アイアンマンのレーザー攻撃とソーの雷ビリビリでぶっ壊れていませんでしたっけ? どういう仕組みだったんですかね?ねぇ社長?

・ っていうか、まだあんなにヴィウラニムあったんだ。

・ おい!うっかりハゲ仕事しろよ! 貴重な鉱石を武器商人に発掘されてる場合じゃないだろ! 最後まで気づかなかったそこのヒドラ、笑ってんじゃないよ!お前もだよ! 

・ 新旧・俊敏対決で、クイックシルバーがホークアイをかばうシーンなんですけど、あれってせっかく早く動けるんだから、盾にならなくてもポーンって突き飛ばすだけでよかったんじゃないですかね。 もしくは飛んできている弾の向きをクルっと変えるとか。 テンパってたのか! クイックシルバーさんテンパってたのか! わしゃかなしいぞ!

・ 今回いささか唐突に色恋に夢中になっていたように描かれていたナタ子さんでしたが、わたしは彼女がバナー博士に安らぎを求めようとしたのは、ぜんぜん不自然なことではないと思うのですよね。 

・ ケロヨンのジットリトした視線に晒されながらも社長をフォローし続けた『アイアンマン2』、超人でもなんでもない生身の人間なのにロボットや神さまに混じって宇宙怪人と互角に渡り合った『アベンジャーズ』、キャップと性別を超えた友情と信頼で結ばれた『ウィンター・ソルジャー』。 ナタ子はどの闘いも、結果的には軽々とこなしてきたように見えましたが、その裏では心身ともに相当のダメージを受けてきたはずだと思うのです。  彼女は強い。 そしてもちろん、改めて言うまでもないけれど、弱いところだってある。

・ そんなナタ子が誰かに肩ズンしたくなったって、ちっともおかしくないし、むしろ今まで筋肉隆々の「ヒーロー」たちに弱さを見せてこなかった方がすごすぎると思うんですよ。 社長がペッパーさんに甘えたり、ソーがジェーンさんに踏んづけられたり、ホークアイが愛する家族と一家団欒したり、キャップがファルコンとランニングしている時、ナタ子はひとり「わたしには幸せになる権利も誰かに甘える権利もない・・」って心を殺してきたんじゃないでしょうかねぇ。 なんという・・・ ナタ子よ・・そこまで自分を追い込まなくてもいいのじゃよ・・・

・ 「人として最低な生き方をしてきた」と常に自分を冷静にディスりまくってきたナタ子が、アベンジャーズに関わるようになり、今までの闘いとはまったくスケールの異なる宇宙規模の攻防戦に参加してゆく中、初めて「弱い自分」を誰かにさらけ出したくなった。

・ あのね、キャップじゃダメなんですよ。 あの「濁りの無さ」は、ナタ子には眩しすぎるんです。 あと、ホークアイもね、長い間汚れ仕事を共に請け負ってきた仲間なだけに、アベンジャーズ中いちばん結びつきは深いと思うのですけども、彼女は彼の「まっとうさ」というか「普通さ」に、自分の「醜さ」を背負わせようとは思わないんじゃないでしょうか。 

・ 結果、ナタ子がその「誰か」として、「自分とは正反対の性格で、けれど自分に近い魂の持ち主」であるバナー博士を選んだのは、すごく自然なことだと思いましたよ。 ナタ子自身と同じく、自らを「醜く、恐ろしい怪物」だと言い切る、哀しきヒーローに惹かれたのは。 

・ だいたいね、ナタ子に限らず、アベンジャーズのみんなの人生ってしんどすぎるんですよね。 一部のリア充連中だって、「恋人」に癒されると共に、その「恋人」を奪われるかもという恐怖にいつも晒されているでしょうし。  彼らがほんの束の間でもいい、心から安らげる瞬間があればいいなぁ。 とりあえず、出来るだけ近いうちにバナー博士とナタ子さんが、「怪物」という呪詛というか呪縛から解放されますように。 

・ まぁ、わたしの心の声としては、あのメンツ(社長やトンカチや俊敏など)の中から迷わずマーク・ラファロさんを選んだのは至極当然というトコロもあるのですけどね。 すきです!ラファロさん!  あ、キャップは別格な!

・ それにしても、ソーったらセルヴィグ教授にヘルプを頼むため、はるばるロンドンまでお出かけしていましたけど、あそこまで行ってジェーンに一言も声かけないとか大丈夫なんでしょうかね! あなたこないだ、「地球に来てたのに声かけなかっただろ」っつって鬼のように怒られていませんでしたっけ! あの時はニューヨークだったけど、今回はロンドンですよ! ジェーンさんの目と鼻の先ですよ! これはもうビンタぐらいでは済まされない気がするぞい・・・  

・ てなわけで、次回『ソー:ラグナロク』!遺伝子組み換え点滴を注入したジェーンさんがソーをしばき倒すの巻!おたのしみに!

・ とまぁ色々書きましたが、そんなに説教臭くもなく、色ボケした登場人物が出てくるわけでもなく、とてもリラックスして鑑賞できる娯楽作だったと思いますよ! めくるめくアクションと過激さを増す崩壊シーンにアドレナリン出まくりで、わしゃもうおなかいっぱいです! 来年公開予定の『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』では、今回方向性の違いで揉めたキャップとスタークさんがさらにはげしく対立するとのことで、MCUから能天気さがギュンギュン抜けていく感がかなしくもあるのですが、ともかく彼らの「正義」からまだまだ当分目が離せませんね!




関連感想
『アイアンマン』
『アイアンマン2』
『マイティ・ソー』
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
『アベンジャーズ』
『アイアンマン3』
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』





 
     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『X-MEN:フューチャー&パスト』

2014年06月06日
xmen-days-of-future-past-poster-mystique_convert_20140605130541.jpg

あらすじ・・・
時は2023年。 人類は死に絶えようとしていた。
対ミュータント用に開発された粛清ロボット・センチネルが、その刃の矛先をミュータントだけではなく、ミュータントを生み出す人類そのものへと向けた時既に、滅亡へのカウントダウンは始まっていたのだ。
地上最強のテレパスにしてミュータントたちの指導者であるプロフェッサーXにも、世界で最も強力なミュータントであるマグニートーにも、もはやセンチネルに対抗する手は残されていなかった。
ただひとつの、あまりに危険で、あまりに困難な方法を除いては・・・



前作の感想・・・『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』

(※ 以下、過去のシリーズ作品込みでネタバレしています)



■ 前回のラストおさらい!
宿敵・ショウに、ミュータント仲間と手に手を取り合い立ち向かったチャールズ(プロフェッサーX)が、キューバ近海での過酷な闘いを終え、エリック(マグニートー)やレイヴン(ミスティーク)と袂を分かつに至った前作のクライマックス。
ミュータントの将来に関して、チャールズとは考え方が異なっていたエリック。
しかし、本当はチャールズと引き続き行動をともにしたがっていたのは明白で、すがるような眼差しで立ちすくんでいたのですよね。
えりっくが なかまになりたそうに じっとりとこちらをみている! なかまに してあげますか?

そこでチャールズの答え!
  はい
▶ いいえ

その毛、ぜんぶ毟り取ってやろうか!(※わたしの心の声)


■ チャールズ、いじけ虫になる!
わたしはそんな前作のラストに、若干のいらだちを隠せなかったのですが、でも、でも、地上最強のテレパスであるチャールズなら、きっと若さゆえの早計さを悔いているはずだと思っていたわけですよ。 悔いてくれているはずだと。
ところがどっこい、2023年の危機を救おうと1973年にタイムスリップしてきたウルヴァリン(正確にいうと意識だけ)の目の前に現れたのは、脱法ドラッグでキメキメの状態になっていた、超アレな感じのチャールズではありませんか!

わたしもね、今までまぁ散々と、「マーベルの2大うっかりハゲ」とか「人事不省ハゲ」とか「使えないハゲはただのハゲ」とかね、いろいろ失礼なことを言ってきましたよ。
でも、まさか毛が残っているほうのチャールズまでもが、これほどまでにアレなテレパスだったとは・・・
いや、テレパスだからこそ、ベトナム戦争に突入し、混乱の一途をたどっていたアメリカ国内から聞こえてくる、無数の叫び声に心を壊されてしまったというのはわかりますよ。
そのうえ、大切な生徒や仲間たちも徴兵され、今まで自分がやってきたことが何もかも無意味になってゆく。
人々の痛みをそのまま共有してしまったチャールズは、さぞや苦しかったことでしょう。

みんないなくなってしまった・・・たいせつな人もたいせつな居場所も・・・ エリックとレイヴンにも捨てられたし・・・オレちょうかわいそうじゃね・・・・

うん・・うん・・・わかるよチャールズ・・ ・・みんないなくなって・・・みんな・・・・
・・・ん・・? ・・・前半はわかるけど、後半おかしくね?! エリックとレイヴンちゃんを捨てたの、あなたですよね!

その毛、ぜんぶ毟り取ってやろうか!(※わたしの心の声)


■ チャールズ、みなの心を手の上で転がす!
そんな風に怒っていたのは、わたしだけではありませんでした。
チャールズに捨てられたのち、迷走に迷走を重ねケネディ暗殺にもいっちょ噛んでしまったエリックもまた、目の前でいじけまくるチャールズに対し激昂します。
「おまえがオレたちを見捨てたんじゃねーかよ!ふざけんなよ!」
揺れるエリックの心。 (金属製なので)揺れる飛行機。
怒りと哀しみに拳を振り上げるエリックのせいで、『X-MEN:フューチャー&パスト』はあわや墜落事故で全員死亡というバッドエンディングを迎えるところでしたが、そもそも、11年ぶりの再会の際いきなり殴りかかってきたのはチャールズの方でしたからね。 あくまで「おかえし」の域ですから。 チャールズは生意気言ってないでもう2・3発頂いときなさい!

で、普通ならば、この流れの先にあるのはチャールズからエリックに対する謝罪じゃないですか。
「見捨てちゃってごめんなさい」「自分から誘ったのに突き放しちゃってごめんなさい」「レイヴンちゃんの面倒まで押し付けちゃってごめんなさい」「なにはともあれごめんなさい」
言葉はなんでもいいんですよ。
とにかく今からもう一度、協力して未来を変える努力をしなければならないんだから、胸襟開いて話しかければいいんですよ。
胸襟開いて。
胸襟を。

マグニートー
「ごめん・・・オレが悪かった・・・・ぜんぶオレが悪かったんや・・・ゆるしてつかあさい・・・」

こっちが開いちゃった!

あんなにカチンときていたエリックも、同じく見捨てられてがむしゃらに生きてきたレイヴンちゃんも、都合のいいおとこ扱いされてきたハンク(ビースト)も、命がけで未来から飛ばされてきたウルヴァリンも、なんだかんだでチャールズの意のままになっているような・・・・さ・・さすがは地球最強のテレパス・・・・チャールズ・・こわい子…

いや・・チャールズにテレパスなんて必要ない・・・ 無造作な前髪の隙間からのぞく物憂げな眼差しだけで、みんなマカヴォイチャールズの虜なんや・・!

■ ストライカーさん、その歩み!
william-stryker_l_convert_20140605120110.jpg
1975年、ウルヴァリンとお兄ちゃんのビクターさんをスカウトするストライカー少佐。 その後ウルヴァリンの恋人の死を偽装し、アダマンチウムの移植をそそのかしまんまと成功した頃の一枚。 ←わかる

ストライカー3_convert_20140605154933
2006年、ミュータントである自分の息子・ジェイソンくんを利用して、チャールズの脳をコントロールするストライカー大佐。 その後マグニートーにおしおきされ、ダムの底に沈むちょっと前の頃の一枚。 ←まぁわかる

ストライカー2
1973年、対ミュータント用ロボットの開発に闘志を燃やすトラスクさんのボディガード役として活躍するストライカー少佐。 ちょいちょいミュータントを舐めまわすような目で見ているところが若干気になる一枚。 ←誰やねん!

1973年から75年の2年間に何があったのか・・・ おしえてシンガーさん!


■ 本物をさがせ!
センチネル ウル_convert_20140605125038

センチネル FP_convert_20140605125026

センチネル ソー_convert_20140605125051

センチネル マトリックス_convert_20140605125103

_人人人 人人人人人人人_
> センチネルはどーれだ! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄



■ 正義の人、レイヴン!
エリックと一緒に過ごす間、レイヴンちゃんは何を見、何を考えていたのでしょうね。
間違いなく言えることは、チャールズのことを片時も忘れたことなどなかったであろうこと。
そして、人間のおぞましさをうんざりするほど目にしたであろうことだと思います。
わずか1年ほどで、(暗殺者として逮捕された)エリックと離れることになったレイヴンちゃんは、ひとりで自分が信じる道を突き進んできました。
ミュータントを守る、という道を。
絶望の未来へのきっかけとなった「殺人」も、動悸となったのは「これ以上ミュータントを傷つけさせない」という強い気持ちだったのではないでしょうか。 犠牲となった仲間と、まだ残っている仲間への気持ちが。

レイヴンちゃんは、エリックの頑なさと、チャールズの博愛精神を受け継いでいた。 
ミュータントを守るためなら世界を敵に回してもいい。 だけれど、「しょせん世界とは分かり合えない」と絶望してしまうこともできない。 
どちらを選べばいい? どちらも選べない?
もう少し、大人がしっかりしてくれてさえいれば、レイヴンちゃんがここまで苦しむこともなかったのになぁ・・と、エリックとチャールズの罪深さに憤慨しそうになりましたねぇ。

そして、そんなレイヴンちゃんが、どちらもを救うことを選択したラスト。
だいすきなエリックを「人類の敵」にさせないため、引き金を引くレイヴンちゃん。
だいすきなチャールズの想いに応えるため、銃を下すレイヴンちゃん。
誰よりも誠実で、強い心を持つレイヴンちゃんの姿に、目頭があつくなったのでした。

ふたりを救い、ふたりから離れて、新しい人生への一歩を踏み出す彼女こそが、ミュータントにとっての希望になるのではないか。
ていうか、もうインヴンちゃんがセンターでいいんじゃないか。
おっさんふたりは、あの、アレだ、サポートがんばって!


■ 展開も映像もすごい!
この1973年がすごい!
文化やファッション、街の風景に至るすみずみまでが微に入り細を穿つ描写となっており、ステキすぎてクラクラしました。 
そして何といっても、そこで出会った若きミュータント・クイックシルバーが超さいこう!!

超絶的なスピードで移動することのできるクイックシルバーは、本作において、もしかしたら一番強力なミュータントなのではないでしょうか。 
前半で主な出演シーンが終わっていることは示唆されているにも関わず、「ここいらでクイックシルバーたんが・・・」「・・もう出ない・・・と思わせつつ、もっかいクイックシルバーたんが・・・」と、最後の最後まで再登板を期待せずにはいられなかった、それぐらい猛烈な印象を残していったクイックシルバーの美技の数々は、明らかにえこひいきの域に達しているのではないか。
あと、シンガー監督はクイックシルバーに惚れ込みすぎなのではないか。いろんな意味で。
そんなゲスな勘繰りが頭をよぎるほどの、愛されキャラ・クイックシルバーたん。

来年公開予定の『アベンジャーズ2』にも、別の監督&キャストによる同名キャラが登場するそうですが、これほどまでにかっこいいシーンを作られてしまって、アベンジャーズ組のみなさんは頭を抱えているのではないか、と、それこそゲスにも程がある勘繰りをしてしまいますよね。
ともかく、クイックシルバーが厨房でハッスルするシーンは、それだけでもお金を払う価値ありだと思います!

首をもぎられ、胴を引き千切られ、無残に散ってゆくX-MENメンバーたちの姿に、絶望とか悲嘆とかとはまた違う、なんというか、頭が真っ白になるような衝撃を受けたり、懐かしい顔ぶれに涙腺が緩んだり、がんばるおじいちゃんにハラハラしたり、と、あらゆる感情を総動員して物語にのめり込んだ2時間強。
シンガー監督の、これでもかというサービス精神と、ミュータント(X-MENという世界)への溢れんばかりの愛に包まれた、最高のひとときでした!

なにはともあれ、わしゃこれであの憎き3作目(ミスティークがボロ雑巾のように捨てられたり、その腹いせに政府の犬になったりする超腹立たしい映画)がなかったことにされたので、大満足ですよ!
使えないリーダーとしてぞんざいな扱いを受けた挙句、婚約者に爆発させられた気の毒なミュータント・サイクロップスさんも、しれっとした顔で復活しましたし!マジよかったね、スコット! 今度は寝取られないようにね!


■ チャールズ・エグゼビア氏、イヤイヤ期を超えて・・!
今回、ウルヴァリンの懇願にも耳を貸さず、精神を解放することを拒んでいたチャールズを説得したのは、時空を超えてご対面を果たした、他ならぬチャールズ自身だったわけですが、忘れてはならないのは、もともと2023年に居たチャールズは、そんな己との対話などなしに、「もうテレパス無理!」な時代を乗り越えていた、という点なのですよね。
チャールズは一体どのようにして、イヤイヤ期を克服したのか。
あのままの流れならば、ウルヴァリンはいないし、レイヴンちゃんとは離れたままだし、エリックなどは言わずもがな。
ならばどうやって・・?
何がチャールズを立ち直らせたのか・・・?
・・もうね、そんなもんね、ハンクしかいないわけですよ!

ふたりっきりのお屋敷で、お薬の調合から家事全般に至るまで。
それこそ、おはようからおやすみまで、チャールズの生活のすべてを支えていたハンク。
彼の存在なしでは、チャールズは生きてさえいけなかったに違いない。
そう、チャールズの心の扉を叩いたのは、いつもハンクだったって考えるのが自然。
誰かにとって特別だったチャールズを、マークはずす飛び込みでハンクがさっと奪い去ったと考えるのが、ごく自然なことなのではないでしょうか。

・・・

・・

・・・・そっちはそっちでアリだな!
(←どっちと比較しているんだ)

自分が何を言っているのかわからなくなってきましたが、ともかく、自力で立ち直ったチャールズはホント立派だと思いました。 ていうか、そのくだりが観てみたいなぁ。
さすが、地上最強のテレパス! よっ!プロフェッサー!


■ 待て次号!
あまりに美しい結末だったため、X-MENシリーズはこれにて完結なのかなぁ・・と思ったのですが、どっこい次回作のお話もしっかり進んでいるらしく、シリーズ第8弾となる『X-MEN:アポカリプス』は2016年5月に全米で公開予定なのだそうです。

ストライカーとの因縁がなくなった今、ウルヴァリンはどのようにしてアダマンチウムの骨格を手にするのか。
今度こそサイクロップスはリーダーとして大活躍できるのか。
クイックシルバーは出ずっぱりになるのか。
おじいちゃんはあと何作ワイヤーワークに耐えられるのか。
まだまだお楽しみは続きますね! ほんとにしあわせなことだなぁ!

あと、聞くところによると、このX-MENチームとアベンジャーズチームが映画会社の枠を超えて共闘したがっている・・というか共闘の意思がないわけでもないみたいな噂があるそうですが、そんな夢のような話、ぜひ実現していただきたいですよね!
あのね、ぼくね、ウルヴァリンとキャップはお年寄り同士気があうんじゃないかと思うの。
苦悩ポイントにも共通点がありそうですし。
観たいなぁ・・・・ 社長がマグニートーのおもちゃにされるトコ!


■ すきなものだけでいいです はどこまでも師匠についてゆきます!
489444903.jpg
次回作でもキティ・プライドさんの活躍が観られますように!




     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『アメイジング・スパイダーマン2』

2014年04月29日
movies-spiderman-poster_convert_20140428150805.jpg


(※ ネタバレしています)



あらすじ・・・
大学生ピーター・パーカーがストーカーになります。

・ みんなだいすき『スパイダーマン』の最新作を観てきましたよ。 イケてる高校生がクモに噛まれてイケてる女子高生と恋仲になるおはなしの続きですよ。

・ みんなだいすきスパイダーマンが、今回もハイになったりローになったりと安心の情緒不安定っぷりで、NYを混乱のるつぼに叩き落とします。

・ 派手なコスチュームを着こんで高層ビルディングの谷間を駆け巡るのだからそりゃまぁテンションも上がるわなぁ・・と、スパイダーマンがハイテンションである理由はわかるものの、ちょいちょい死んだ魚のような目になるのは何故なのか・・? といいますと、そこにはとある事情がありまして。

・ それはつまり、白濁色したクモの糸をビュンビュン飛ばしたあとにやってくるアメイジング賢者タイム・・ な訳ではなく、前作のラストで瀕死の状態だったグウェンのお父さん(おまわりさん)から「もう娘には近づかんとってな・・男同士の約束やで・・・」と懇願されたからなのですよね。

・ 目の前の命を救いたいという純粋な願いと、愛する人を危険にさらすかもしれないという不安な思い。 罪悪感や責任感や危機感や正義感などなど、いろいろな感情でがんじがらめになっているピーター・パーカーさんを見かねたグウェンさんは、答えを言い出せない彼に代わり、涙をこらえて別れを切り出してあげるのでした。 

・ っていうか、そういうことは自分から言えよピーター。

・ ところが、一応「破局」は迎えたものの、ちっとも納得できていないピーターさんはスパイダーマンとしての活動の合間にグウェンさんの行動をいちいちチェックするようになります。 いや、むしろストーキングの合間に人助けをしていると言っても過言ではないのかもしれません。 少ない時で一日一度の尾行&監視行為。 行きつけのレストランは当然把握。 これはわたしの推測ですが、使っているシャンプーなんかもチェック済みなのではないでしょうか。 ワオ!アメイジング!

・ いいねいいねーねっとりしてきたねーまるでクモの糸のように粘着してるねースパイダーなだけにー

・ てな具合に、公私混同&精神面グラグラなのも仕方ないと思えるほど、今回は前作にも増して、ピーターさんがヒーローとしてのあり方を自身に問わざるを得ない局面が幾度と訪れるのですよね。  みんなの為に身を粉にしてがんばっているのに、相変わらず世間は賛否両論ですし、中には「なんだったら出る杭は叩いてやろう」みたいな人たちもいたりなんかして、ホント、人って勝手だナァ・・・とピーターさんが不憫に思えてならなかったのでした。

・ というわけで、そろそろ本題に入りますが、本作にはピーターさんをはじめ、さまざまな事情を抱えた「不憫な人たち」が登場いたしまして。 

・ ある日突然夫を亡くし女手一つで甥っ子の学費を稼ごうと奮闘するメイおばさんや、ある日突然夫を亡くし女手一つで3人の子どもを育てていたもののさらなる悲劇に襲われるヘレン・ステイシーさん、ある日突然見捨てられたお父さんから10年ぶりに呼び戻されたと思ったら「お前もわしと同じ病気で死ぬから!程なくして!」と無情な宣告を受けるハリー・オズボーンさんなどなど、見ているだけで胃がシクシクしてきそうなみなさんが揃っているのですが、中でも最も気の毒な人物にして、スパイダーマン最強の敵としてエントリーしていたマックス・ディロンさんの悲しい生き様に、わたしはひどく心を打たれたのです。 はい、ここから本題ですよ!

・ 人一倍有能な電気技師だけれど、同僚からも上司からも疎んじられ、一緒に遊ぶ友達もいないマックスさん。 会社でもひとり。家でもひとり。 なんだかもう長いこと、名前で呼ばれていない気がします・・・。

・ そんなある日、偶然事件現場近くを通りかかったマックスさんは、危うく車に轢かれそうになったところをスパイダーマンに助けてもらい、天にも昇る気持ちになってしまいます。 そりゃそうですよ! みんなだいすきスパイディですよ! 

・ いくらスパイディがNYで毎日人助けをしているとは言え、犯罪発生率と大学生の活動時間を照らし合わせれば、クモの糸に救われる確率は決して100%ではないはず。 普通におまわりさんに助けられる人や、運悪くがっつり車にはねられる人もいる中、誰からも目を向けられず生きてきたマックスさんが見事、スパイダーマンの目に留まることができた。 それだけでも「オレって特別なの・・・?」と舞い上がらずにはいられない出来事であったのに、スパイダーマンはさらに「きみの助けが必要なんだ・・このNYにはね!」と褒めて伸ばすタイプのコメントをプレゼント。 スパイディにとっては気軽な一言だったのでしょうが、コミュニケーションに飢えていたマックスさんには、一生に一度レベルのご褒美となってしまったのでした。 

・ これ見た事あるわー! Twitterで芸能人に声かけまくっていた人が、たまたま一回リプライ返してもらった瞬間「ダチ公」みたいなテンションになってるアレやー!

・ 100人の知り合いがいなくても、ひとりのマブダチさえいればそれでいい。 しかもそれが、みんなだいすきスパイダーマンときたら・・・。  孤独という名の可燃性物質で容量ひたひたになっていたマックスさんのハートに、「フレンドリーな言葉」という名の火花が散らされたらどうなるか・・ それは火を見るより明らかでしょう。

・ コミュニケーション能力に不自由だったせいで、「フレンドリーな言葉」をそのまま「フレンドの証」として解釈してしまったマックスさん。

・ これも見た事あるわー! Twitterで相互フォローしてふぁぼとかも結構しあってたから「あ、これはもうフレンドリーな仲になれたんだな」と思って気さくにリプライしたらメチャクチャ敬語で返されて「やべー!距離感すげー!」って自己嫌悪で穴掘って埋まりたくなるアレやー!

・ いったい誰が、そんなマックスさんを責めることができるでしょうか。 わたしにはできない。 社交辞令と本音に翻弄され、現実世界はおろかTwitterですら気軽に人と絡めないわたしには、マックスさんをただのかわいそうな人として見ることなど、到底できない。 (まぁわたしだったら、のちのち勘違いが発覚して勝手に落ち込むのがこわいので、はなから胸襟は開かないでおきますけどね)

・ で、「友情」の炎により、残っていた「正気」をすべて焼き尽くされてしまったマックスさんはというと、部屋中にスパイダーマンの切り抜きを貼り付けて、一人二役で会話を楽しむというスーパーポジティブな日々に突入。 「やあマックス!元気かい!」「センキュー!スパイディ!調子は上々だよ!」 

・ あのね、惨めでも孤独でもなんでもないんですよ。 だってマックスさんは、あくまで「スパイダーマンの代わり」を務めているだけだから。 彼が当然言うであろう言葉を代読しているだけだから。

・ ちなみに今日はマックスさんの誕生日なのですけども、準備も万端ですよ。 忙しいスパイディに代わって自分で作ったケーキと、同じく自分で作ったカードも用意して、あとは定時になるのを待つばかり。 
飛雄馬_convert_20140428151002
(※ イメージ図)

・ マックスさんの脳内パーティは盛り下がることを知らず、たまたまエレベーターで一緒になったグウェンさん(そう、マックスさんはピーターと縁深いオズコープ社の社員だったのだ)から、「あら?今日誕生日なんですか?」と聞かれたマックスさんは、咄嗟に「そうなんだー有名人とか友達とかいっぱい来て盛大なパーティを開いてくれるんだーいやーごめんなさいねー人気者でごめんなさいねー」と聞かれてもいない自慢話まではじめてしまいます。 これね、強がっているんじゃないと思うんですよ。 たぶんマックスさんは、スパイディがたくさん知り合いとか関係者とかを連れてきちゃってる光景を思い浮かべてたんじゃないかな。 あるいは、「連れてきちゃうこともあり得るじゃないか」、と。 なくはない。 あり得なくはない、だって俺らマブダチだし、と。

・ 結果的に「ひとり」であったとしても傷つかない。 脳内のスパイディは、彼を裏切らないから。 仮にその場にいないとしても、それは裏切りじゃない。 忙しくて顔を出せないというだけの話だから。 ぜんぜん寂しくないし、これっぽっちも虚しくない。 マックスはひとりじゃない。 オレはもう、ひとりじゃない。

U1IiZ_20140429151009cfc.jpg
(※ 映画鑑賞中のわたしの心象風景)

・ もしかしたらこのまま、二度とスパイダーマンと会えなかったら、マックスさんは彼なりに幸せに生きていけたのではなかろうか。 しかし運命は非情で、マックスさんにこれ以上酷いものはないというほどの試練を与えました。 そうでなくても悪意しか感じられなかった世間から、さらにむき出しの悪意をぶつけられるという試練を。

・ 不幸な事故により、電気を操る能力を得ることとなったマックスさん。 ヒーローサイドに立つことも不可能ではなかったのではないか、と思うほど圧倒的なパワーの持ち主なのに、見た目が若干不審者っぽかったり、芽生えたばかりの力をコントロールできなかったばっかりに「化け物」と罵られ、かっこいい色合いのスパイダーマンと比較され、さっくり「悪者」認定されてしまった彼の姿を観ていたら、なんかもういたたまれなさすぎて号泣しそうになりました。 マックスさんは何も悪くないじゃんか!ちょっと妄想力がすごいのと、コミュ力が足りなかったのと、いろいろこじらせすぎて物事を悪い方にしか受け取れなかっただけじゃんか! あと、本編では描かれてなかったけど、「お母さんからも誕生日を忘れられていた」という裏設定があったみたいですよ! なんなのもう! お母さんあとで小一時間説教な!

・ 「誰かに必要とされたい」という想いに苦しんでいたのはマックスさんだけではありません。 メイおばさんはピーターに(親として)必要とされたいと強く願っていましたし、グウェンさんだって本当はピーターからもっと素直に「きみが必要だ」と言われたかったのではないでしょうか。 死の床にあった父親から呼び戻されたハリーさんも、ただ単に「おまえ死ぬからヨロシク」なんて事実を告げられるのではなく、息子として必要とされていれば、病気に対する向き合い方も違ったのでは。 

・ 誰もかれもが「承認欲求」という厄介なシロモノに振り回され、誤解やすれ違いで傷ついたりやけくそになったりしてゆく様は、観ていてホント身につまされるというか、ヒーローだろうとヴィランだろうと、強い人だろうと弱い人だろうと、この世はほんに生きづらいものよのう・・ と思いました。 

・ そんな「承認欲求オールスターズ」の中にまさか、ポール・ジアマッティさんが混じっていたとはね!(←全く気付かなかった)

・ エンドクレジットに「ポール・ジアマッティ」と出てもなお、「えっ?! どこに?!」ってピンときませんでしたよ! 「あ、もしかして最後に出てた帽子を目深に被ったおじさんか!」とか思いこんじゃったもんだから、パンフレットを見てひっくり返しました。 なんつうか、ジアマッティさんでなくてもよかったんじゃ・・(モゴモゴ)

・ ハリーの全シーンが美しすぎて悶絶。 

・ マックスさんのことばっか書きましたけど、ハリーとピーターの関係についても白飯が進み過ぎておなか一杯になりましたよ! 書くことあり過ぎて書けない!

・ ハリーがクモの毒を接種して緑化してゆくシーンは、おなじみの「グリーンゴブリン」像にどこまで近づけられてしまうのかひやひやしましたよね! よかったーアゴあんまり出なくて!

・ スパイダーマンのリップサービスにもてあそばれ、ハリーの甘言に操られたマックスさんは、明石家サンタに電話すればいいと思う。

・ マックスさんが電気を放電しながらピカピカの御殿を建てるバージョンの「レリゴー!レリゴー!」を誰か作ってください。

・ マックスさんの陰毛ヘアが超リアルですばらしかったです。 『アンブレイカブル』のサミュエル兄貴に匹敵するステキヘア。 社内のシーンでひと房だけ後ろにピローンって浮いていたんですけど、そのピロり具合なんてもう芸術性を感じるほどでしたよ。 

・ ちびスパイダーマンで号泣。

・ 「アベンジャーズシリーズとX-Menシリーズとスパイダーマンね、よし覚えた!」と思っていたら、今度ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーなんてのがはじまるよって言われて、スパイダーマンにもシニスター・シックスっていう団体名も出てきたりなんかしちゃって、なんだかそろそろついていけなくなる予感がしています・・・。 (そういえばファンタスティック・フォーも作り直すんだっけ・・・)(あっ!DCコミックの方忘れてた!)



関連感想
『アメイジング・スパイダーマン』


  
     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

2014年04月22日
captain-america-winter-soldier-retro-poster_convert_20140422135345.jpg


(※ 以下ネタバレしています)


あらすじ・・・
やさぐれ神の子・ロキや亀っぽいビジュアルの宇宙怪人・チタウリと激闘を繰り広げた『アベンジャーズ』騒動から2年。
今日も今日とて、超人兵士・キャプテンアメリカことスティーヴ・ロジャースさんは、国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」の一員としてきびきび働かされていたのですが、ある夜、組織に対して違和感を抱かざるを得ないような現場に遭遇してしまいます。
それは、海賊にシージャックされたS.H.I.E.L.D.の船から人質を助け出すだけの簡単なお仕事の最中。
一緒に潜入していたむっちり伯爵夫人・ブラックウィドウことナターシャ・ロマノフさんが、しれっとした顔で船の中のパソコンに保存されていたなにがしかの機密データを盗み出していたのです。
帰還後、S.H.I.E.L.D.長官ニック・フューリーさんに疑惑の念をぶつけてみるロジャースさんですが、長官は知らぬ顔を決め込むばかりか、現在絶賛進行中である「インサイト計画」について雄弁をふるう始末。
衛星と最新空母を駆使し、テロリストのDNAを追跡して、地球上にいる「悪いやつ」を空の上から射殺してしまおう、という物騒にもほどがある計画を知らされたロジャースさんは、自分はいったい何のために働いているのか、誰の正義のために闘っているのか、という疑問に悶々としてしまうのでした。
そしてそんな中、渦中の人物である長官が、何者かの襲撃を受け瀕死の状態に陥ってしまうという事件が発生。
機密データが入ったUSBメモリをロジャースさんに託し、「誰も信じるな」という一言だけを残した長官は、そのまま帰らぬ人となってしまいます。
混乱を極めるロジャースさんの頭の中はさておき、指揮官を失ったS.H.I.E.L.D.はというと、長官の次に偉い理事であるアレクサンダー・ピアースさんの命を受け、新たなミッションに乗り出そうとしていました。
一連の事件と深くかかわっているに違いないキャプテンアメリカを亡き者にせよ、という無謀なミッションに・・。



・ キャップ、かわいいよキャップ!!

・ 特殊な血清を投与され、超人兵士へと大変身を遂げたロジャースさんですが、超人化したのは肉体だけではなく、メンタル面も相当強化されちゃったんだよ、ということは第1作でもすでに説明されておりましたよね。 つまり、ちょっとした善人が、もうどうしようもなく超絶いい人になってしまったということがね。

・ ということで、過去の作品でも、真面目で気持ちのいい人柄の方がなんだったら肉体の美しさよりも際立っていた感のあるキャップが、今回も惜しみなく「いい人」っぷりを発揮。 先日わたしが観た映画は、5分に一度人が死んでいましたが、本作では5分に一度「キャップぎゃわいい」と叫びたくなる、さながらキャップ萌え溶液に身を浸すような至福の時間を味わうこととなったのでした。 キャップ萌え溶液ってなんなんだよ、と思った方は各自で想像してみてください。

・ 通りすがった人にも礼儀正しく挨拶するキャップ。 空白の70年を埋めるにはコレが最適だヨ!とばかりにただ単に自分の趣味を押し付けてくる、世の中の「親切な人びと」の言葉も聞き流すことなく丁寧にメモするキャップ。 仲間を大切にするキャップ。 愛した人に誠実であるキャップ。 できれば誰も傷つけたくないキャップ。 よっぽどの事態でない限り殺傷はしないキャップ。 突然の来訪にも嫌な顔ひとつしないキャップ。 どんな状況でも最善を尽くそうとがんばるキャップ。 ああキャップ。 かわいらしいよキャップ。 わたしはキャップの盾になりたい。(キャップを守りたい的な意味ではなく、むんずと握りしめられたい的な意味で)

・ 『アベンジャーズ』の時に着せられていた、悪い冗談のような派手派手コスチュームから一転し、シンプルで落ち着きのあるデザインの戦闘服が採用されていたところもよかったですねぇ。 それになんといっても、終盤は第1作目と同じキャンバス地っぽい素材の戦闘服に戻っていたところ。 アンティークな色合いと、ピタピタすぎない太もものシルエットに、白飯をよそう手がとまりません。

・ 白飯といえば、今回もっともグっときた人物について書かないわけにはまいりますまい。 そう、前作雪山で死んだはずがどっこい生きてた、キャップの親友バッキーちゃんのことについて。

・ (そういえば)前作『キャンプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』の中盤辺り、ナチスの秘密機関ヒドラによって人体実験を施されていたというくだりがあったようななかったような・・。 いや、あったんです! あったから、バッキーちゃんは超人になっていたのです! みんな気付いてなかったけどなってたの! 前作では全力を出してなかっただけなの!

・ 敵の手に渡ったバッキーちゃんは、謎マシーンで記憶を消され、ヒドラの悪行を円滑に進めるための暗殺者として、何年もの間汚れ仕事に従事させられてきた。 そして、ついに最も大切な友達との再会を果たすこととなる・・・敵と味方として・・・。

・ 記憶を消されてもなお、キャップの顔や声だけは忘れてしまえなかったバッキーちゃん。 血も涙もない暗殺者だとはわかっていてもなお、信じる気持ちを捨てられないキャップ。 この二人が苦しみながらどつきあう姿は、そのアクションの壮絶さと裏に秘められた哀しみとが相まって、映画史に残る名シーンとなっていたのではないでしょうか。 少なくとも、わたしの心のベストテンにはランクインしましたよ! おいかあさん!白飯おかわり!

・ 肝心のストーリーに目を向けますと、「マーベルの2大うっかりハゲ」ことニック・フューリーさんが盛大にやらかしおったで!と苦笑いせずにはいられない内容となっておりまして。

・ え? もうひとりは誰かって? ほら、あの人ですよ! 地上最強のテレパスと言われながらも、映画化されるたびに一服盛られたり意識をのっとられたり霧状にされたりと、リーダーと呼びたくないことこの上ないうっかり具合を発揮する、チャールズ・エグゼビアさんのことですよ!

・ まぁそれはさておき。 本作のフューリー長官のうっかりときたら、そらもう酷いもんでしたよね。 なにせ、長期間うっかりしていた間に、S.H.I.E.L.D.のっとられちゃってますからね。 しかも相手は、自らスカウトしてきたヒドラの残党ですよ。 そういやいたいた!邪悪なたこ焼き屋みたいなマークのアレね!

・ ナチスやヒドラでエグい研究をしていたドイツ人科学者をアメリカに引っ張ってきて、知能を酷使して、人間性をダメにさせ、放っておいた結果がこの有様ですよ。 S.H.I.E.L.D.内部はもとより、政府高官までどっぷりヒドラが入りこんでしまって、もう軍部がどうこうというレベルではなく、国家とか全世界が危機に陥ってしまっているという。 もうなんかアレですね、むしろ、「よくぞここまで気付かなかったな!」といいたいですよね。 なんや!さすがは自由の国か!

・ 無論、その責任を問うには70年前まで遡らねばならないでしょうし、フューリー長官だけを責めるのはいささか酷な話かもしれません。 そう、そこのトミー・リー・ジョーンズさん、あなたのことですよ。 缶コーヒー飲んでる場合じゃないですよ。

・ そして、ヒドラだけを責めるのもまた、おかしな話なのかもしれません。

・ S.H.I.E.L.D.が進めていた「インサイト計画」の恐ろしさは、決して絵空事ではないと思うのですよね。 空飛ぶ空母こそないものの、カードの使用記録、ネット、携帯、街中に備えられた防犯カメラ、人工衛星などにより、ありとあらゆる情報が誰かにとっては丸見え状態となっている現実世界。 そこと、キャプテンアメリカの世界との境目は、私達が思っているよりもわずかなものなのかもしれない。 そんな世界に、「正義」はいくつ存在しているのか? 「正義」を定める人とは?

・ S.H.I.E.L.D.の前にはキャップがいる。 では、私たちの世界には、誰がいるのだろうか。 

・ まぁね、そんなおっかない話が他でもないアメリカで作られているというのがね、アメリカのすごいところなのかなぁとも思うのですけどね。 

・ 第1作の時のように明確な「敵」がいない中、「とにかく無駄な殺傷はダメ!平和をダシに使ってもダメ!」とまっすぐな信条を貫き通すキャップの姿に学ぶところは多いような気がします。 あと、やっぱりキャップすき!真面目さいこう!

・ それにしても、勝手な思い込みではありますが、まさか宇宙人と闘ったあとに出てくる敵がヒドラだったとはねぇ。 前作ではかなしいほどにエアリーな存在感だったスカルの兄貴でしたが、その魂はみなにしっかと引き継がれておりましたぞ・・・!

・ 草葉の陰でズル剥け兄貴がほほえむ様が目に浮かびます。

・ スカ子のしり!

・ 我が家では今、Dlifeの「リベンジ」を見るのが毎週のおたのしみとなっているのですが、そちらで主役を張っているエミリー・ソーンことエミリー・ヴァンキャンプさんが、おいしい役どころで登場したため、大いに盛り上がりましたよ。 ただ、あんな体たらくではちょっと困りますけどね! ちょっとエミリーさん!あなたあのヒロユキサナダに鍛えてもらったんでしょう!そんなことじゃあグレイソン家に復讐なんて夢のまた夢ですよ! 

・ あと、勘違いかもしれないんですけど、百田尚樹さん居ましたよね? 出てましたよね?
agentsitwellfilm.png
(そうですよね!)

・ ちがっていたらすみません。

・ 繰り返しになりますが、もしも生まれ変われるなら、キャップの盾になって片手でぶん投げられたいです。あと、壁にベチーンって跳ね返って戻って来たら、首根っこ掴まれて背中におんぶされたいです。 こなきじじいのようにキャップの背中にへばりつきたいです。 時々バッキーちゃんにもぶん投げてもらえたなら、もう言うことはありません。

・ 前作・アベンジャーズ・アベンジャーズの次回作・キャップの次回作、と、前後左右につながりの深い作品ですので、「派手な映画を1本だけ観てスカっとしたい」という方にはあまり満足していただけないかもしれないなぁ・・という気もしますが、できれば、そういった関連作を観たことがないという多くの方にも、ぜひ一度ご覧いただきたいです。 そして、ここからでいいので、ほかのマーベル作品にも興味をもっていただけたら・・と。 マジですげえおもしろいから! (と無性にすすめたくなる何かがキャップにはあるのです)

・ キレッキレのアクション、めくるめく滑空シーン、泣いて笑ってグっとくるストーリーなどなどがつめこまれた、最高の娯楽作でした! とにかく今は、はよ来年きておくれ!と願うばかりです。(アベンジャーズ2は2015年公開予定)



関連感想
『キャンプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(第1作)
『アベンジャーズ』



     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』

2014年02月28日
file_177593_0_kick_ass_2_poster_convert_20140227142751.jpg

あらすじ・・・
街を牛耳る犯罪組織のボス、フランク・ダミーコが謎の死を遂げて4年。
その死に深く関わった「スーパーヒーロー」キック・アスことデイブは、ヒーロー稼業から足を洗い、ごくごく普通の高校生活を送っていた。
ダミーコと死闘を繰り広げたヒット・ガールことミンディもまた、父の友人だったマーカスに引き取られ、デイブと同じ高校に通うことに。
一方、姿を消した(引退した)キック・アスが世間に与えた影響は大きく、いまだに多くのフォロワーを生み出し続けていた。
正義の心をマスクに包み、街を練り歩く一般市民たち。
しかし、しょせんコスプレをした普通の人でしかない「ヒーロー」たちを前に、反社会的な犯罪行為がおさまる筈もなく、相変わらず街は「わるいやつ」で溢れかえっていたのだった。

今こそヒーローとして復帰すべき時なのではないか・・・ どうせ毎日退屈だし・・なんだかんだ言ってヒット・ガールと闘ってた時って充実してたし・・・

デイブの中に、再び正義を求める気持ちがくすぶり始めたその頃、ダミーコの息子であるレッド・ミストことクリスの中にも、キック・アスに対する復讐の炎がメラメラと燃え上がっており・・・



物心ついた頃から父親に「殺人術」を叩き込まれ、悪党を倒すことにこそ生きる意味はある、と信じて育ってきたヒット・ガール。
幼い頃から「正しい闘い」について教え込まれ、自爆テロをも辞さない生き方を強いられてきた過激派組織の子ども達と彼女とは、一体何が違うのか。
きっと何も違わない。
彼らはみんな、洗脳され、銃を持たされ、人を殺しに出掛けるかわいそうな子ども達なのです。

だけれどわたしは、過激派の子どもたちに抱かない感情を、ヒット・ガールにだけは抱いてしまう。
彼女の生き方を、圧倒的に肯定してしまう。
なぜなら、わたしもまた、ひとりよがりな義侠心に突き動かされるタイプの人間だから。
「卑劣な性犯罪者は去勢してしまえばいい!」
「自己中心的な殺人者は死刑でいい!」
そんな独善的な怒りで、新聞に涙のしみをつけてしまうわたしに、「狂気」を食んで育ったヒット・ガールの「正義」はとても眩しいものでした。
美しさすら感じてしまうほどに。


そもそも「正義」って、実に曖昧なシロモノですよね。
どこに立つか、どちら側から見るかで、全く逆の意味を持ってしまうあやふやな概念。
そんな「正義」がもつ危うさを、前作には出てこなかった一般人を巻き込むことで、さらに際どさを増しつつ描いてみせていた『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』。
わたしはとても夢中になって鑑賞しました。
「おもしろいか?」 と聞かれれば「しんどいよ」と答えるでしょう。
「たのしかったか?」 と聞かれれば「つらかったよ」と答えるでしょう。
とにかく、前作以上に酷い内容でしたし。
復讐が新たな復讐を呼び、誰かを思いやることの出来る人間がバタバタと(しかも何の余韻もなく)殺され、血の上に新たな血が流される、とても残酷な映画でしたので。
けれども、そんな酷い世界で、なんとか「自分の中の正義」を貫こうとする人たちの姿に、わたしは何度も心を揺さぶられ、なんだったら涙すら流さんばかりの勢いで感情移入してしまったのですよ。

人はそんなに強くない。
絶対的に正しくもない。
とどのつまり、自分の観点でしか判断できない。
だから何もしない? 
見て見ぬフリを決め込むしかない? 
そうじゃない! そうじゃないでしょう?、と。
たとえ独善的だろうと、崇高な目的などなかろうと、「これは放っておけない」という場面に出くわした時には勇気を持って踏み出すキック・アスを、ただの「度が過ぎたお調子者」と呼ぶことは、わたしには出来ません。

もちろん、そうやって勢いよく放たれた「正義」は、当然のことながら万人にとっての「正義」などである筈もなく。
本作では、羽毛のごとき軽いノリでヒーロー稼業を再開したデイブに、前作など比ではない、無情すぎるしっぺ返しが襲い掛かります。
あんな人やこんな人に降りかかる悲劇的な展開は、「人命軽視」と受け取られても仕方ないかもしれませんが、まぁ、たしかにさっくり殺されすぎな気もするのですが、でも、そういうものだと思うのですよね、「正義」の代償って。
みんながみんな、名誉ある引き際を用意されるわけではない。
誰かがふるった「正義」の拳は、どこかに跳ね返っているものなのではないでしょうか。
わたしたちが知らない間にも。

本作は他にも、「正義」のあやふやさにハっとさせられる部分が随所にあり、製作者の冷静な眼差しをひしと感じました。
一般人が参加しているから「正義」、犯罪者が参加しているから「悪」と、わたしが心の中で勝手に描いていた縮図が、結局どちらも手に凶器を携え殺人も厭わない覚悟でにらみ合っているという、どっちもどっちなシーンで猛烈にぼやけて行った時などは、自分の浅はかさを笑われたようでドキドキしましたよね。
「正義って何?」 「きみのそれは正義なの?」、と。
そこに立っていたのがプロの殺し屋などではない、もしかしたら今までの人生で人を殴ったことすらないかもしれないような「普通」の人たちだったからこそ、より一層身近な疑問として突きつけられたような気がします。


さて、色々書きましたがここいらで本題に入りますね。(前フリだったのか)

考え方に一貫性のないキック・アス、いつまでも幼稚くさいレッド・ミストあらためマザー・ファッカーによる復讐合戦はさておき、本作で一番わたしの心をとらえたのは、ヒット・ガールことミンディさんの成長でした。

父親に「洗脳」され、息をするように悪党を殺してきたミンディの生き様。
それは、彼女が選んだように見えてその実、父親が敷いたレールの上を走っていたに過ぎなかったのですよね。
あまりに大きい父の影響力により、そのことに気付きもしなかったミンディ。
しかし、異様な生活を共にしてきた父を亡くし、至極まっとうな生き方のマーカスに引き取られた為、一度そのレールから降ろされ、「普通」の世界に足を踏み入れることとなる。
そしてはじめて気付くのです。
「スラム街も普通の世界も、同じなのだ」ということに。

同じ年頃の女の子が流行りの音楽やオシャレの話で盛り上がり、放課後には部活で汗を流したり、友達のうちで恋バナに花を咲かせる「普通の世界」。
しかし、「普通の世界」はあくまで「普通」なだけであって、「安全」な世界ではないのです。
隙あらば弱いものを弄び、甚振ってやろうと、ピンク色のカーディガンの下で爪を研いでいる悪党が。
銃やナイフこそ用いらないけれど、心をズタズタに切り裂くだけのスキルは充分に持ち合わせている悪党どもが、キラキラとした学校生活の中にも潜んでいる。
自分の心無い言葉がたとえ相手を死に追いやろうと気にも留めないような、悪魔のような同級生と対峙し、ミンディはいまだかつて味わったことのないような深い傷を負います。
きっと、どんな大男に殴られても、ここまでの痛みは感じなかったことでしょう。

そして彼女は悟る。
「なんだ、どこにでも悪党はいるんじゃないか」、と。

ちょっとおかしい父親・ビッグダディとの約束や、「普通の善人」であるマーカスとの約束は、結局「大人の希望」の押し付けでしかなかったのですよね。
それは、子どもを思ってのことでしょうし、自分の経験と照らし合わせてアドバイスという名の制限をしてしまうのは無理もないこと。
しかし、子どもの人生は子ども自身が決めなければ。だって子どもは親の操り人形ではないのだから。
ミンディが鏡の中にヒット・ガールを見てハッと立ち止まるシーンで、わたしはなぜだか泣きそうになってしまいました。
親の理想と自分らしさとの板ばさみになった彼女の姿が、あまりにつらすぎて。
デイブがかけた「きみはヒット・ガールなんだよ」という一言は、彼としては大したつもりなどなかったのかもしれないけれど、ミンディにとっては重要な言葉だったのではないでしょうか。

そして、そんなデイブが大切な人の死に打ちのめされた時、以前彼が自分の為にそうしてくれたように、彼女は再びコスチュームに身を包む。
「やってやろうじゃねえの」、と。
それは、ミンディが自分の意志で「正義」を貫く覚悟を決めた瞬間だったのではないでしょうか。
大人に敷かれたレールではなく、自分自身で選んだ道を歩む覚悟を。
血塗られた道かもしれないけれど、もしかしたら「正義の反動」であっけなく死んでしまうかもしれないけれど、決して褒められた道ではないかもしれないけれど、保護者の庇護と決別し、バイクで颯爽と走り出すヒット・ガールの姿は、わたしの目にとても眩しく映ったのでした。


ということで、コミックブックのような荒唐無稽なキャラクターと、考えが浅かったり集団心理に弱かったり等等現実味がありすぎるストーリーという、矛盾した描写がうみだすギャップが今回もとてもすばらしかった本作。
成長が感じられなかった登場人物も、頼もしい一歩を踏み出した登場人物も、まだまだもうひと暴れしてくれそうな予感を漂わせつつ物語は終了するのですが、わたしは第3弾を望みません。

1作目の導入部、デイブがキック・アスとしてチンピラに絡まれている人を助けるシーンで、傷だらけになりながら発した言葉。
「見て見ぬフリなんて出来ない」。
これこそが、すべての始まりだったと思うのですよね。
向こう見ずで、勇敢で、純粋な「正義」というものの。
今回のラストでも、「マスク」というスーパーパワーを捨てた素顔のドクター・グラビティが、目の前のひったくり犯に敢然と立ち向かって行くシーンがありました。
色んな形の「正義」を経験したからこそ辿り着いた、自分なりの「ヒーロー像」。
わたしはとても感動したのですよ。
ああ、これなんだよな、と。
マスクを被って活躍することも「正義」だろう。
危険なマフィアを殲滅することも「正義」なのだろう。
ただ、目の前で困っている人に手を差し伸べる、そんな小さな「正義」を持ち続けることも、とても大事なことだし、わたしたちにはそれが出来るはずなんだ、と。
「正義」を無くしてはならない。 そう思った時、タイトルの「ジャスティス・フォーエバー」が改めて胸に響きました。

原作はまだまだ続くようですが、映画としてはもう、充分だと思いますね。



- おまけ -

・ マザー・ロシアが警官たちをプチプチと殺して行くシーンを観た時、なんだか漠然と「板垣恵介先生のマンガに出てきそうだな・・」と思ってしまいました。 一度でいいから見てみたい、マザーロシアがホッキョクグマを素手で倒すとこ。

・ ジム・キャリーさん演じるスターズ・アンド・ストライプス大佐のキャラもよかったです。 宗教に目覚めて自警団となった元マフィアの用心棒なのですが、信仰深く言葉遣いにも超シビアな一方、暴力に滾ってしまうという二面性のある役柄で、「あー、いかにもアメリカにいそうだなー」とブルブルしました。 信心とバイオレンスが併存してしまえる国、それがアメリカ。(もちろん他の国にもいるでしょうけども)

・ マーティ、かわいいよマーティ。

・ 諸手を挙げて大満足!というわけではなく、中にはどうしても納得いかない部分もありました。 デイブの友達のトッドの言動なんかは特にひどかったです。 まぁ、それもミンディとスクールカースト上位組女子との諍いと同じで、「後先考えないティーンエイジャーゆえの残酷さ」の表れなのかもしれませが。

・ いくら「普通」を望んでいるからといって、ミンディとは全くジャンルの違う女子会に参加させるマーカスは、保護者としてどうかと思う。 そもそもどこで段取りつけてきたんだよ。 

・ ジョン・レグイザモさんはいい役だったなぁ。 あんなおとうさんほしい。(おにいちゃんでもいい)



関連感想
『キック・アス』(1作目)



- おまけ・その2 -


(1作目の名シーン。 わたしはこのシーンが一番すきです。 キックアスくんに関してだけいうと、あとのくだりは全部おまけだと思ってます。)(あとはヒットガールちゃんが主役だと思ってる。)





     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

« Prev | HOME | Next »

※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。