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『チャーリーとチョコレート工場』

2006年07月11日
ごめんなさい!  ティム・バートン!

そして、ありがとう! ティム・バートン!!



作品が発表されれば、必ず観る事にしている監督・ティム・バートン。
しかし、リ・イマジネーションされた 『猿の惑星』 と、そこでまんまと引っかけられたヘレナ・ボナム・カーターのせいで、何となく気持ちが離れてしまっていました。
『ビッグ・フィッシュ』 もいい作品ではありましたが、どこと無く大人しい感じが否めず、「 毒が足りねぇな・・・」と思ってしまったのは、私があまのじゃくだからでしょうか?


この 『チャーリーとチョコレート工場』 も、世界中での余りのメガヒットに、正直ちょっと引いていました。
原作と『夢のチョコレート工場(71年版)』はブラックな所もありますが、子供から大人まで安心して観られるファンタジーでしたし。


あいつ(ヘレナ)のせいで、ティム・バートンも毒気を抜かれたか・・・。
勝手にそう思って、店頭に並び始めてからも手を出しては引っ込める日々。


なんと言う無駄な日々。


観終わった後の、この爽快感と言ったらどうでしょう!


ホントにこれ、世界中で大ヒットしたんですか?


究極の貧乏生活を送る、チャーリー少年。
薄給の父親と専業主婦の母親、それに祖父母(×2)の大家族で、つつましく暮すチャーリーに、生涯で最高のチャンスが訪れます。
世界一のチョコレートを作り出す、“ウィリー・ワンカのチョコレート工場”を見学できる、ゴールデンチケットが当たったのです。
世界でたった5人(と保護者1人)のみが招待された夢のチョコレート工場には、一体どんな秘密が隠されているのでしょうか。
清く正しく貧しいチャーリーと、小生意気な悪ガキどもの末路とは?


まぁ大体、このようなお話が教訓を含めつつ展開されていくのですが、
さあ、世界一オカシな工場見学へ!という公開時のキャッチコピーや、ポップなポスターが詐欺に思えるような、ファンタジーな色に染め上げられた、毒気たっぷりの悪夢の館
それがウィリー・ウォンカのチョコレート工場だったのでした。


とにかく何もかもがやりすぎの大盤振る舞い


チョコレートを買い求める人々は、不気味なほどにtoo much 総天然カラーな色彩に彩られ、人工着色料たっぷりの輸入スナック菓子のようです。

工場に着いた5人の子供達を迎えるのは、ウィリー・ワンカ特製のカラクリ人形による演奏会です。
遊園地で見かけるような、心温まるカラクリ人形達(何気に顔が怖い)のダンスは、クライマックスの花火がtoo much 火柱で、まさかの大炎上

ショーにご満悦のウィリー・ワンカを演じるスーパー・アイドル ジョニー・デップは、普通の白塗りでは抑えられないほど異様に悪い顔色で、目をランランと輝かせながら、過去の怪演を一気に凌駕するほどのtoo much ジョニー・デップ状態。

そして、原作にはないウィリー・ワンカの暗~い生い立ちエピソードで、その父親を演じるのは出て来ただけで too muchクリストファー・リー

それから、工場内で言う事を聞かないクソ悪ガキ達が次々と懲らしめられた時、どこからともなく現れるウンパ・ルンパ
どこから見ても荒井注にしか見えない、このウンパ・ルンパがワラワラと涌いてきて、「子供達への教訓ソング(またの名を「ざまあみろソング」)」をフォーク風・オペラロック風・かぞえうた風などアレンジを変えて歌う様はtoo much ミュージカル地獄で、子供が観たら、夜うなされる事間違いなし


ファンタジーでもなんでもない、100%悪夢です。


なんて素晴らしい!!

私も混じって踊りたい!!



こんな悪趣味な映画が、ティム・バートン史上最大のヒットになっただなんて・・・。
未だ持って信じられません。


私はリサ・マリー派だ!と思っていましたが、ヘレナの存在も非常にしっくり来ていました。
『ビッグ・フィッシュ』 の魔女ばあさんでも薄々感じてはいたのですが・・・。
正統派からキワモノまで、自然にこなせる女優として、ティム・バートンの貴重な援軍となったようですね。
オスカー授賞式の時、ティム・バートンと二人で並んでいたのを見た時も、あんまりにも自然なツーショットすぎて、その昔正統派英国女優としてスカシていたのが嘘のようでしたし・・。


そして、もう一つ。
とても重要な役割を果たしていたのが、
音楽のダニー・エルフマン!


ティム・バートンとの仕事は、他のどの作品よりもしっくりくる気がするのは、私だけでしょうか?

今回のウンパ・ルンパの歌も、身震いするほどいい出来です。


嗚呼! ブリジット・フォンダ(嫁)が羨ましい!! 


作品のラストはちょっと心暖まる展開になり、最後はほのぼのヒューマンコメディになってしまう辺りが、“ティム・バートン/父親の証明”みたいで寂しいような気もするのですが、とにかくこんな素晴らしくキワモノ臭い作品を、堂々とファミリー向け娯楽作に仕上げたティム・バートンは、また一つ男を上げたように思います。


何度も繰り返し陥りたくなる様な、美しい悪夢の世界。

DVDがとても欲しくなりました。


あと、余談ですが、クソ悪ガキの保護者の中に前田健が混じっていた様な気がしたのは、きっと気のせいですね。
200607110058000.jpg←これ

きっとローリーの間違いです。
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