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『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』

2011年12月18日
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つぎのあらすじの中で、おかしいと思うところを答えましょう。

おはよう、イーサン・ハントくん。
先日、ロシアの核ミサイル発射コードが書かれたファイルがブダペストで奪われたのだが、その後、クラムリンからも核ミサイル発射装置が盗み出されたことが判明した。
犯人はロシアの元核戦略担当者、通称“コバルト”。 
実は彼は
「地球は、生命誕生から今までの間、幾度も壊滅の危機にされられながらも、その都度新たなる進化を遂げ、発展してきた。 て 、こ と は 、核ミサイルで一回全部壊してみたらば、世界は平和になるのではないだろうか。逆に。」
という持論に則り、世界中で核戦争を勃発させようと目論んでいたのだ。
そこで今回は、“コバルト”が起こそうとしている核テロを未然に防いで貰いたい。
国同士の繊細な諸事情が絡んでいる為、IMF当局はその存在を抹消される事となっており、アメリカ本国は君たちのミッションに一切協力出来ないが、ありものを使ってなんとか頑張って欲しい。
なお、このテープは5秒後に消滅する。


ええとね、うんとね、色々おかしいんだけど、とりあえずそれロシアの人がする仕事なんじゃねえの?

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(今回も、トムと煙は高いところがすき!)

という訳で、初日の初回というこれ以上込められないくらいの気合いと共に鑑賞してきました、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』。
ロシアで起こった不祥事を、アメリカ人の諜報部員が勝手に解決するという手に汗握るクリフハンガーな展開と、世界の高所巡りシリーズ第3弾・ブルジュ・ハリファからの超絶展望。それらの中で水を得た魚のように跳ね回るトム。 
そう、トム。 
危機を嬉々に変える、ぼくらのトムがついに帰ってきたのです!

前作のエンディングで、嫁と仲良く職場でノロケまくっていたトムは、今回一体どのような形で現役復帰するのか。
そんな予想を、いきなり「囚人状態のトム」というセンセーショナルな姿で裏切る導入部。
一体トムは何をしでかしてクロアチアの刑務所におつとめしているのか? 一切が謎に包まれたまま、IMFのチームによるトム奪還作戦が幕を開けます。
「よその国では(遠慮とか配慮とかお構いなしに)やれるだけやる」がモットーのIMFは、収監中の極悪人をじゃんじゃん檻から出し放題の、刑務官暴行し放題の、暴動起こし放題で、刑務所をてんやわんやに陥れます。
そしてその隙にトムを脱走させ、まずは第1ミッションクリアです。
しかし、無事チームに合流したトムに、初対面のメンバー・ジェーンから鮮烈な仕打ちが。
なんと、トムが本当のトムであるかどうかを、網膜検査に加え、遺伝子検査まで行い確認しようとしたのです。
「石橋は叩いて粉砕したのち船で渡れ」がモットーのIMFですので、初対面同士としては当然といえば当然な対応なのですが、ぼくたちのトムがこんな辱めを黙って受ける筈もなく、「おいおいおい!オレを誰だと思ってるんだよ!トムだよ!」とジェーンに真っ向から抗議の意を示します。
もうね、なんでしょうかね、この「顔パス」に慣れてる感は。
そりゃね、今やIMFの生ける屍(※)ですけどね。 
なんだったら、本部に出す計画書に「チームリーダー・オレ/チームメンバー・オレ以外」って書きそうですけどね。  その態度は業界の先輩としていかがなものか、トム。
そして、身元確認の後、ジェーンは今回のミッションの発端となった事件について語り始めるのですが、「ブダペストでファイルが盗まれたの・・」って言いかけた瞬間「チミが盗まれたのか?ん?えーっと、エージェント・・誰さんだっけ?ええ?」とねばっこい上司のようにつっこむトム。
わしはそんなトムを見とうはなかった!

そう、実は今回のトムは、今までのトムと大きく(←でもないか)(←じゃあちょこっとだけ)異なっていた。
キザでかっこつけでナルシストでクールで自分だいすきで強がりで完璧なスパイっぷりを発揮し続けてきた過去3作のトムとは違い、今回は非常に人間くさいスパイだったのです。
もちろん、世界一高いビルにも平気で登りますし、常人には到底かなわないスルースキル(車や弾丸やその他飛散物対する)は備えています。 
しかし、計画通りに進まないミッションに、ワチャワチャなったりぼんやりしたり調子こいたりガッカリしたりもするのです。
決して“完璧”ではないイーサン・ハントが、仲間との信頼関係を築き、一致団結して苦境を乗り越えてゆく。
その様子は、なんだか「人気はあるのにヒット作に恵まれない人気はあるのに」状態から抜け出すべく性格のよさそうなキャスト&スタッフと一致団結して突破口を開こうとする今回のトムの姿に重なるようで、ぼくはちょっぴり目頭が熱くなってしまったのでした。 うそですけど。
いやまぁ目頭はうそなんですけど、ともかく「チョドジなところもある中年スパイ」としてトムを描いた所は、本作を魅力的にした大きな要因だったのではないかと思いますよ。
特に、常に窮地を脱し敵の一歩も二歩も前を歩いていたのは、「深い洞察力」があったからではなくただの「勘」だったんだよ、とトム自身にさっくりゲロさせた脚本は、あっぱれの一言しかありません。
すごいしっくりきたもん! 
そりゃそうだよ! 「どんな発想でこんな作戦を?!」「んーなんとなく」っていう方がよっぽどかトムらしいよ! それでこそぼくらのトムだよ!!

過去3作では「添え物」感が強かったチームメンバーも、それぞれに思惑や事情を抱えた、とても深みのあるキャラクターとして描かれておりましたし、なんといっても、前作に引き続きIT担当のベンジーを演じたサイモン・ペッグ! 
内勤(ラボ)から営業(現場)に変わってテンションだだ上がりなベンジーの存在は、ともすると鼻白んでしまいそうな「やりすぎ感」溢れる本作に、適度な脱力感を与えてくれています。
緊張と緩和のバランス。 
本作に於けるそれを支えていたのは、ひとえにペッグさんのコメディセンスだったと言っても過言ではないのではないでしょうか。
まぁ、要するにさいこうに愉快だったという事ですよ!(最後はおいしいトコロも持って行ったペッグさん。どんだけ愛されキャラなんだよ!)

「核戦争が起これば逆に世界が平和になる」というトンデモ論を唱える、あたまが気の毒な悪役も、それを演じるミカエル・ニクヴィストさんの(文字通り)体を張った熱演でなんとなく憎めないキャラになっておりましたし、インドのMっ気たっぷりな大富豪や、一瞬だけ登場して超かっこいいスタントを披露するジョシュ・ホロウェイさんも「女が命をかけて惚れ込む」に足る説得力を感じさせてくれました。
すごい事をさりげなく画面に映し出すカメラマン、トムの「ひとりでできるもん!」熱を満足させたスタント・コーディネーター、そして抜群のバランス感覚で「盛りすぎ注意」な内容を極上の娯楽作にまとめあげたブラッド・バード監督の仕事っぷりにこころから感謝したい気持ちでいっぱいです。
おもしろい映画をありがとうございました!

トム好きなアガサの贔屓目成分を差し引いても、充分あまりある程の痛快アクション映画だと思いますので、過去のシリーズを鑑賞済みの方もそうでない方も、是非劇場に脚を運んでみてはいかがでしょうか。


次はアフガンで会おう!



- 追 記 -

・ 本編のダイジェスト版となっている、新基軸なオープニングがすばらしい!

・ IMFはロシア国内に何箇所アジトを用意しているのか。 ていうか、なんぼアメリカさまでもよその国の公衆電話勝手に改造したらアカン!

・ そもそも何故、ロシアの核ミサイルの発射コードがブダペストにあったのかさっぱりわからない。

・ なんかもうさぁ、ロシアの捜査官に情報提供して、一緒にミッションすればいいじゃない。そうすればいいじゃない。

・ でも、そんなロシアの捜査官は、アメリカの政府高官が乗った車をいきおいで襲撃しちゃう程度にポンコツなので、あてにしたくなかったトムの気持ちもわからんでもない。

・ ミッション・インポッシブルの一番インポッシブルな点は「いかにして大荷物を抱えて国境を超えるか」という点なのではないかと思うんだけど、毎回そこを難なくクリア(難が無さすぎて割愛される程に)しているから、イーサン・ハントはホントえらいよねー。

・ 最近では、トムが全力で走っている姿を見るだけで胸がいっぱいになってしまうアガサなのですが、今回のトムもすごかったよ。 砂塵とおいかけっこだよ。


・ で、何がスゴイって、そんなトムのスーツのズボンが全力で引っ張られるもんだからもうパッツンパツンで、布の張力の限界にチャレンジ!みたいなコトになってるんだけど、決してしりが「ビリッ」なんてことにはならないトコロがスゴイと思うわけですよ。 神様、こんど生まれ変わったら、ぼくはトムのズボンになりたいです。
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(※全盛期のカール君ばりの走りを魅せるトムくん)

・ 「この距離なら飛べるッ・・・とりゃー!(ガッ)」みたいな感じであっちこっちにおでこをぶつけまくったり、動物的勘をフル稼働しながらピンチをくぐり抜けるトムの姿に、萌えの極致をみた・・・! 

・ 本シリーズの恒例行事とも言える「宙吊り」なのですが、なんと今回吊られるのはトム以外のチームメンバーでした。 この辺りからも、トムの「今回はチームワーク重視」という気概がひしひしと伝わってきますよね!ですよね!

・ その代わり、トムは別の「吊り」を披露してくれるのですが、なんかもう「吊る」とか「吊られる」とかそんなチャチなもんじゃなく、もっと恐ろしいものの片鱗を味わいました。 さすがトム!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ! (←色々混ざっている)

・ ふくらはぎの筋肉のつき具合が美しいエージェント・ジェーンもさることながら、本作で一番輝いていた女性キャラは、ダイヤモンドと引き換えにどんな殺しでも請け負う冷徹な暗殺者・モローたんだと思いますね! 

・ 不遜な微笑みで銃をぶっぱなす、ベビーフェイスの暗殺者とかもうさぁ・・・ ブラッド・バード監督の「ワカッテル」感マジぱねえッス!!
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(※VOGUEの表紙かっつうの!)

・ 叶わない願いだとはわかっているけれど、モローたんの単独作品が観てみたいものですね! 孤高の暗殺少女モローたんは、いかにして男どもをアゴで使うようになったのか?!待て、次号!

・ 【なっちの今日のおしごと】ペッグさんのセリフがなぜかおネエ口調。「そのドアは開けられないの!」

・ 【なっちの今日のおしごと・その2】ペッグさんがなぜかいなかっぺ口調。「ヘンドリクスの先を越さにゃ!」

・ 【今日の空耳】砂嵐吹きすさぶ中、敵と激しい追いかけっこを繰り広げるトムに、道端のおじさんが掛けた一言が「チョット!チョットマッテ!」だった件。 これからご鑑賞されるみなさんは、是非劇場でご確認ください。

ええ顔
(※ブルジュ・ハリファの頂上でええ顔をするトム。 すきなものだけでいいです はこれからもトムを応援しつづけます!!)



よろしかったらこちらもどうぞ・・・。

誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいイーサン・ハントのすべてについて教えましょう。(シリーズまとめ)
(※注釈・・・トムはシリーズ3作目で一度冥土参りし、看護師の嫁に蘇生してもらっています。 )


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『ナイト&デイ』

2010年10月09日
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すきなトムだけでいいです。

10月6日はトムの日。 
というコトで先日、ダジャレ大国日本限定で先行上映されたトム・クルーズ最新作『ナイト&デイ』を観てきたのですが、“10・6”でトムになると言うのだったら、ついでに9と10も足して10月6日、9日、10日も全部トムの日にしてしまうというのは如何でしょうか。 
ほら、“10(ト)6(ム)9(キュウ)10(ジュウ)”、ト ム キュウ ジュウゥ、 トム キュウゥゥ ジュウ、 トム キュルゥ ジュ、 トム クルゥジュ トムクルー

あらすじ・・・
どうもこんにちはトムです! 今日も頑張っておっぱいを揉みしだき・・じゃなかった、諜報活動に精を出しますよー!
今回はここ、カンザス州ウィチタの空港で、すてきなおっぱい・・じゃなかった、最高機密の隠し場所を探したいと思います!
実はお恥ずかしい話、ぼくが所属している組織の内部に裏切り者がおりまして。 
この最高機密を狙っている事が判ったもので、なんとか一般人のスーツケースに紛れ込ませてボストンへ持ち逃げしてしまおう、という計画を立てた訳なのです。
と言う事で、あの彼女なんかどうでしょうかねー、うーん、ちょっと小さいかなー・・・  あ、いや、スーツケースがね。ちょっと小ぶりだなぁー・・なんて。いや、小ぶりでも適度な張りがあれば全然オッケーなんですが・・ いやだから“張り”ってスーツケースの表面の話ですからね! 
あ!あのパツキン美女とてもナイスなおっぱ・・スーツケースですよ! よーし!今回のお相手は彼女に決定!
偶然を装ってファーストタッチ! お!こりゃDカップは下らないな!

違いますよ。 ケースのね、外側についてる、このポケットの事をね、業界ではカップって言うんですよ。マジでマジで。
彼女に気付かれないよう、最高機密をスーツケースに忍ばせて機内への持ち込みに成功したぼくは、自然を装いながら彼女に近づきおっぱいにタッチ! じゃなくって、最高機密をキャッチ!
あとはボストンにいる重要証人と合流して、裏切り者を告発するのみ! と思いきや、敵は既に先手を打っていました。
なんと、裏切り者の正体はぼくだ、という嘘の情報をあちらこちらに流していたのです!
その情報を信じた組織は、飛行機の中に手の者を送り込み、ぼくが持つ最高機密を取り戻さんと銃をちらつかせて迫ってきます! トムピーンチ!
このままでは、せっかく知り合ったパツキン美女のおっぱいを揉む事も叶わぬま・・・ 最高機密を守る事も儘ならぬまま、裏切り者の汚名を着せられて海の藻屑と消え果てしまう・・・ そんな事が許されてなるものか!
たとえこの命を失うような事になろうとも、ぼくは必ず彼女の美乳を揉みしだいてやりますよ! ちがった、国家の最高機密を守り抜いてやりますよ! 
そりゃもうせいいっぱいの力でね!
しっぱいなんて恐れずにね!
冷や飯をいっぱい食わされる様な結末が待ち受けていようとも! 
いっぱい。
おっぱい。 
うん、
やっぱおっぱい最高!!


ネタバレしないようにしたらこんなあらすじになりました にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  いろいろとすみませんでした。


■ 『ナイト&デイ』のここがすごい!
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・ 息もつかせぬアクションのトム!
冒頭の飛行機シーンから始まり、ボストン市内での激しいカーチェイス、南の島を縦横無尽に駆け抜けたかと思うと、今度は一転白銀の世界。 次から次へと矢継ぎ早に展開されるアクションは流石は娯楽作といった迫力に満ち、存分に目を楽しませてくれること間違いなし。

・ 屋根の上のトム!
ビルから飛んだり、車の屋根から屋根へ飛び移ったり、建物の屋根を駆け巡ったり、バイクで疾走したり、今回のトムはとにかく高いところが大好き。 え?バイクのシートは高くない? 大丈夫!バイクで空を飛べばそこはもう高所だもん。  違うから!高いところに立ってれば周りと身長が比較されにくいからとか、そういうんじゃないから! 

・ スタントに頼らないトム!
『M:I-2』の時も「ひとりでできるもん!」とばかりに実際クリフをハングしてみせたトムですが、今回のハードなアクションシーンの数々もすべてトムの自演! 車をドリフトさせながら停止させるシーンや、バイクにキャミ子(※キャメロン・ディアス)を乗せて街中を走り回るシーンを「まさか本物じゃないよなぁ」と思い切り穿った目線で見ていたアガサでしたが、どっこい本物なんだそうです。ありがたや~ありがたや~。

・ 一緒に旅行してみたいトム!
行きがかり上行動を共にすることになったキャミ子にもちょう優しいトム。
どんなに足手まといでも絶対に見捨てないトム。 誰にも教えたことの無い隠れ家にも連れて行ってあげて、お魚まで料理してあげるトム。 ナイト(騎士)の様に優しく、マスター(師匠)の様に根気強くキャミ子に接するトム。 トム、かっこいいよトム。  くそう!サイエントロジーの事さえなければなぁ!
(←無かったらどうしようというのか)

・ 沢山の国に行くトム!
いっぱい行くよ!

■ 『ナイト&デイ』のここがなんかもうドすごい!
ナイト

・ 不死身のトム!
冒頭の飛行機シーンからいきなり、「見たまえ!無名の俳優がゴミのようだ!」と言わんばかりの大殺戮が繰り広げられます。 悪いFBIも悪いCIAも悪いスペイン人マフィアも全員ゴミ扱い! いいぞ!もっとやれ! 一方我らがトムと可憐なキャミ子は、マシンガンで撃たれようとヘリを襲撃されようと視界を遮られたまま高速を爆走しようとかすり傷一つ無し。 万が一わき腹刺されたりしても絆創膏一つで治っちゃうくらいな感じで。 なんでかって? 主役だからさ!

・ 80年代なトム!
さらさら前髪、ブラックジーンズ、ダンガリーのシャツ、中には白いTシャツをインという井出達のトム。 もちろん袖は捲り済み。 現代でも充分通用する仕様なのに、なぜこんなにも80年代テイストなのか。 トムから醸し出される成分の中に、特殊な80年代エキスでも混ざり込んでいるのだろうか。 いや、もしかしたらあのトムの瞳のきらめきが、数十年前から変わっていないからなのかもしれない。 トム・・・マイ、エンドレスラブ・・!  ・・おい!誰だ今「昔の男前みたいな顔だから」っつったの!後で職員室こいコノヤロー!

・ 夢のようなトム!
世界の名だたる都市でロケしているのに、なぜか合成みたいにみえるという摩訶不思議現象。 ガチンコスタントなハズなのに、ブルーバックで撮ったみたいな非現実感。 スーパーイリュージョニスト・トム。 そう、彼はリアルをバーチャルにしてしまう男。

・ 目が覚めたらそこにトム!
絶体絶命な危機的状況に立たされる度、キャミ子に一服盛るトム。 そして、目覚めればそこにトム。 その間に何があったのか、どうやって窮地を脱したのか、全てはトムの神秘のベールに包まれたままなのであるが、なあに!いいんだよ、細けえ事は!

・ 最高機密がトム!
物語の鍵となる“国家の最高機密”とは、とある天才高校生が開発した乾電池なのですが、その高校生を拉致した犯人は、トムが消息を絶っている間全く行動を起こそうとしません。 今なら邪魔されずに密売とか悪いことし放題なのに。 そんでもって、トムが復帰するのを見計らったかのように悪いスペイン人に接触。 もちろんその場に駆けつけていたトムにこてんぱんにやられるの図。 これはもしかしたらアレか!もはや最高機密はトムなんだってことか! ま、乾電池よりは尺も大きいしな!(←暴言)


他にも、『フライトプラン』でジョディ・フォスター相手に小物感いっぱいな悪党っぷりを披露していたピーター・サースガードさんが、今回もまた、抜群にスケールの小さい小悪党を好演。 何がしたいのかよくわからないけれど、トムと比較する為だけに画面に引っ張り出されては、意味ありげにほくそえむピーターさん。 いや、違う。 ピーターさんだからこそ、刺身のパックに入れられたタンポポのような扱いをされても尚、観客に強烈な存在感を与えられるのだ・・・。 ホント、空気じゃないから。そういうんじゃないから。やればできる子だから。(←えらそう)
そして、『ゼア・ウィルビー・ブラッド』で独自の生え際危機を展開させたポール・ダノさんも、危機を回避したらしき豊かな毛髪と、童顔にヒゲをたくわえた姿で、天才高校生に大変身。 主張の強い顔が立ち並ぶ中、毒気のないダノさんの存在は一服の清涼剤となり、我々の心を潤してくれることでしょう。 ホントねぇ、ゴクゴク飲みたいよね、ゴクゴクと。

実を言うと、本作に対するアガサの心の第一声は
ああ・・やっちゃった・・
でした。
リアル一辺倒な最近のアクション映画に対し、とことん荒唐無稽な方向に舵をきった姿勢が悪いとは言いません。
が、あまりに物語の進行に無理がありすぎる点や、肝心な(これから盛り上がろうかという)トコロで暗転&省略してしまうやり方が連続する点のせいで、せっかくの世界を股に駆けた活劇も物凄くこじんまりとした印象を受けてしまったのです。
この“暗転&省略”は、のちのちに小粋な伏線となって活かされてきますので“終わりよければ全て良し”なのかもしれませんが、一度ならず二度までもこの手を使われると、なんだかなぁ・・・。
にんともかんとも肩透かしというか・・。 せめて一度だけにしておく方がよかったのではないでしょうか。
いやホント、オチの部分はとっても面白かったので、尚の事ね・・。

せっかく久しぶりにトムの主演作なのに、人気者のキャミ子とタッグを組んだ、バリバリのロマンティックコメディなのに、それなのにどこか消化不良な印象を受けてしまうだなんて、なんと勿体無いことか。
観終ったアガサは、遠くアメリカに想いを馳せ、一人涙に暮れましたよ。
だからアレほど言ったじゃないか・・・ 公開前には人命救助しておけよ・・と! なんて叫んでみたり。(←そういう問題じゃない)

でもね、家に帰って冷静になって、今自分が観てきたものを思い返してみたらですね、まあ瞼に浮かぶの浮かばないのって。トムが。
結局、自分が何を求めていたのかって言うと、飛んだり跳ねたり笑ったり目が据わったりしてるトムな訳ですよ。
トムが元気に白い歯を乱反射させてくれていれば、他には何もいらないんですよ。ってコトにオレは気付いちゃったんだよね!ンアァッ!ってね。

と言う訳で、超ご都合主義だったり、やや端折り過ぎだったり、やや老化気味だったりと、やや国境なき諜報団だったりと、つっこみポイントがかなり高い映画だったのですが、そこはほら、トムの頑張りに免じて目を瞑って頂いて、あとはゆっくりと、数十年前と変わらぬトムの眼力に焼かれるがいいよ! 骨の髄までこんがりとな! 
(※ただし、トムがそんなに好きじゃない方は、あまり楽しめないかもしれませんで、そういう方はキャミ子がワーキャー言う姿に何某かの希望を見出して頂ければ宜しいのではないでしょうか) 



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『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』

2009年06月30日
トロピック
“バカ”は大の大人が本気でやるから面白いのです。


あらすじ・・・
落ちぶれたアクションスター、お下劣ネタが売りのコメディアン、オスカー常連のなりきり俳優が一堂に会した一大プロジェクトが発進した。
その内容は、実話を基にしたベトナム戦争モノ。
ハクをつける為の英国人監督も抜擢され、ベトナムの奥地で大掛かりなロケで撮影が始まったのだが、撮影は5日目にして暗礁に乗り上げる。
原因は、プライドだけはヒマラヤ並みの豪華出演陣と、意志の疎通が図れない現地スタッフ、そしてナメられっぱなしの新人監督。
単純ミスから400万ドルの撮影費を灰にしてしまい、怒り心頭の出資者からは製作中止の警告も発せられる中、追い込まれた監督にナイスなアドバイスを耳打ちする原作者。

「リアルな演技を求めるんなら、あいつらをクソの中に叩き込めばいい」

かくして、その気になった監督とアドバイザー役の原作者、そして特殊効果マンは、主要キャスト5人を連れて本物のクソ(ジャングル)の中に降り立った。
森の中には無数の小型カメラ。
そして無数の爆薬。
最小限の打ち合わせのもと、限りなくリアルな撮影が行われるハズだった。

監督が、うっかり前世紀に仕掛けられていた地雷を踏んで、木っ端微塵に飛び散るまでは・・・。


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トム! どうしちゃったの!トム!!

徹底的にバカを追求し、本気でバカになりきった出演者たち。
そんなバカたちの真摯な姿勢に、熱いものが込み上げるのを抑えられなかったアガサですが、中でも一番グっと来たのが一応カメオ出演扱いのトム・クルーズ。

バカの中のバカ。 バカ界のラストエンペラー、トム・クルーズ。
ハゲづら、モジャモジャの体毛、そしてメタボ腹。
その昔、スター選手を抱えるエージェントに扮して
「ショーミーザマニー!」
って叫んでたトムが、まさかそのエージェントに
「お前のナニを引きちぎって、そのケツに突っ込んでやろうか!」
などとイカした台詞を吐く日が来ようとは・・・!

ホントにもう・・・
・・・あんた最高だよ!+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚

それにしても、『オースティンパワーズ』の時といい今回のこれといい、トムはカメオ出演だと異様な破壊力を発揮しますよね。
むしろ本職(普通に主役の時)よりも活き活きとしていると言う。
もうアレですね。
トムはスーパーカメオ俳優になっちゃえばいいのではないでしょうか。
最後のアイラブプッシー的ダンシングも含めて、本編の美味しいところを全部浚って行ってしまったトムの姿を観て、彼が今後進むべき道を確信したのは私だけではない筈です。

という事で、もっぱらトムに視線が釘付けだったアガサなのですが、もちろんそれ以外の皆さんも本気でバカになりきっていて最高でした。
使われているギャグの内容も、「おならプー」みたいな小学生必笑ネタから、完成度のやたらと高いフェイク予告、オスカー絡みの業界ネタ、身内いじり(カンフーパンダを生剥ぎ)、各種戦争映画パロディ、自虐ネタなどなど、幅広い年齢に擦り寄る周到さ。
もう、これを笑わずして何を笑えというのか。

主役トリオに触れると、全力で「自分に酔ってる大スター」を演じるベン・スティラーは、申し分なくウザい。
役柄にのめり込む余り、自分のアイデンティティを失ってしまうロバート・ダウニーJrのキャラも、ハリウッドという魔界に於いては居なさそうで居そうなトコが怖い。
「黒人になりきる為に肌の色を整形で変える」なんてのは、下手するとクリスチャン・ベイル辺りがやっちゃいそうというかやりかねない。 そういう漢(オトコ)です、彼奴は。
そんな濃密シロップみたいな2人に比べると、“もろエディ・マーフィな1人6~7役コメディ”が代表作のジャック・ブラックだけは、若干見せ場が物足りなかった気がして残念でしたねぇ。
最後の最後まで「おならプー」かよ! みたいな。
まぁ、本作に於けるJBの役割がそのまま投影されているからこそ、この笑いのベタさ加減なんだ、と言えばそうなのかもしれませんが。

あと、スター俳優に囲まれた売れない新人役のジェイ・バルチェル。
彼のメガネはいいね! 
もっかい言おう。
彼はいいメガネだね! よし!けっこんしてくれ!
(←なにが「よし」なんだ)

冒頭のフェイク戦闘シーンで、豪快に臓物をぶちまけた瞬間から、アガサは君のとりこでした。
実際にも超人気者である主要キャストに囲まれ、しかし全く霞むことなく輝き続けたジェイくんのメガネ・・・ じゃなかった存在感。
クライマックス時には、うっかり松潤と見間違えた程のビジュアルも見ものです。
ま、実際問題、松潤のドラマなんて見たこと無いので、本人の判別基準は甚だ曖昧なんですけどね。

その他にも、オスカー授賞式の候補者写真シーンで、車椅子のランナー(っぽい)役に扮していた名優トム・ハンクスや、
いかにも盲目っぽい役柄で映りこんでいたショーン・ペン、
そして、候補者席に、いかにもアンジェリーナ・ジョリー風なビッチといそいそと並んでいたジョン・ボイトの悪ふざけ度も清々しくて素晴らしい。
おまけに、劇中主演俳優たちの片思いの対象として名前が挙げられた、ジェニファー・ラブ・ヒューイットやランス・バス(リアルにゲイをカミングアウトした人気歌手)までもが、きっちり彼らとカップルになって登場。
ほんと、芸が細かいというか、小ネタを仕込みすぎというか・・・。
いやぁ! 「プロの仕事」と言うものを拝ませていただきました!

と、散々キャストの事ばかり書きましたが、勿論そんな豪華すぎるキャストを完璧に活かしたストーリーも、成長あり、信頼あり、再生あり、切株ありと、ただのバカ映画と呼んだら失礼なくらい盛りだくさんで、なおかつきちんと纏められていますので、一見の価値あり。
何事も、本気で臨む事が大切なんですよね。
いい年した大人たちが、全力でバカバカしいことに取り組んだ本作。
そして、突き詰めるとそれは、じんわりと胸を打つ温かい感情に成るのだと言う事が、よくわかる本作。
若者よりはむしろ、いい年したアラサー、アラフォー、アラフィフの皆さんに観て頂きたい逸品です。

・・いや、違うな。
「いい年した中高年層」の皆さんね!(チャラい言い回ししてすみませんでした)

それにしても、本作の演技で、ダウニーさんが本物のオスカー(助演男優賞)にノミネートされたというのは、本編と合わせてみるとなんとも皮肉が過ぎるというか、・・・オスカー会員って意外と冗談が通じる連中なのな! (←失礼)
ただ、それだったらノミネートはトム様にあげて欲しかった。
今までのトム様のパフォーマンスで、オスカーに相応しいものがあるとするならば、本作のハゲデブ金満オヤジを完璧ななりきりメソッドで演じたトム様以外にはない。と思わずにはいられませんでした。


では最後に、冒頭流れる見事なフェイク予告の中でも抜群の魅力を放つ、『悪魔の小路』をご紹介させて頂き、今回の感想はお開きに。



(ロバート・ダウニー・Jrとトビー・マグワイアによる、神に仕えし者の禁じられた愛。)

もうやめてくれ・・・

萌え死んでまうわぁぁぁぁ (*`Д´)・:∴ぐはぁっ!!


なんと公式サイトまである念の入り様。 →『Satan's Alley』

ある意味、ホントに作って欲しさ加減で言うと、イーライ兄貴の『感謝祭』を超えたかもしれません。(アガサの中では)



いやぁ、頭の先から尻尾の先まで、見事なサービス精神に満ちたバカ映画でした!
ありがとう! バカ野郎ども!! (←とんでもない暴言)


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『レジェンド 光と闇の伝説』

2006年12月22日
20061217231833.jpg  トムさま、当時33歳


リドリー・スコット。
その徹底した映像美へのこだわりから、人は彼を光と影の魔術師と呼びます。
希代のスター俳優・トム・クルーズを主役に作り上げたファンタジー大作『レジェンド』で、リドリーは一体どのような魔術を私達に魅せてくれるのでしょうか・・!

“劇的ビフォアーアフター”か!?

今にも所ジョージが出て来そうな書き出しをしてしまいましたが、本作にはジョージも藤田弓子も出て来ません。
言うまでも無いことですが、ナレーションもサザエさんではありません。
そもそも、何ヶ月も前に放送終了した番組名を挙げる自分自身、どうなのかと思いますし。

それはさて置き、最初にハッキリお断りしておきますが、この作品はファンタジーに興味が無い方には全く楽しめないと思われます。
それ位、首尾一貫して総天然色オールファンタジーになっているのです。

あらすじ・・
時は昔・・、トムさまがまだ未婚で、ピチピチしていた頃。
サイエントロジーに入信していたかどうかはわかりませんが、まだ奇行のキの字も目立っていなかった頃。
世界は美しい光に満ち、森の中ではエルフやニンフが舞い踊っていました。
そんなある日、闇の世界を掌る魔王(パッと見阿藤快)は、我が力を最強のモノにする為、地上の番人(番馬?)・ユニコーンの角を取ってくるよう手下の小鬼に命じます。
ユニコーンが出没するのは、純真な心を持つ乙女のいる所・・。
小鬼達が森で待っていると、案の定純真なが現れます。
“純真な姫”は、ファンタジー映画の定説通り 好奇心旺盛 おてんば 食欲旺盛 ただし髪型はかた焼きソバ と言うやっかいそうな姫です。
はいつものようにお城を抜け出し、森の中で恋人のジャック(トムさま)と逢引していました。
ジャックは動物の言葉を解する不思議な能力を持ち、森の中に住んでいたのです。

・・・現代風に言うと、ホームレスですね。

ジャックユニコーンを見せてポイントを稼ぐ作戦に出ます。
しかし、がその純真な心でユニコーンと触れ合ったその時、後を付けていた小鬼の放った毒矢がユニコーンに突き刺さり、ユニコーンは森の奥へと逃げ去ります。
そうとは知らないジャックは、ユニコーン作戦が功を制し、との結婚の約束を勝ち取りますが、最終テストとして川に投げ込んだ指輪を取ってくる事を命じられます。
躊躇する事無く川に飛び込んだジャックでしたが、丁度その時小鬼がユニコーンの角を切り落とし、世界は雪に覆われてしまったのです。

とはぐれてしまったジャックは、焚き火のほとりで凍てついた体を暖めていました。
するとそこに、森に巣食う魑魅魍魎 妖精たちが現れます。
その中の一人、ガンプの出したナゾナゾを解いたジャックは、無事妖精たちの仲間入り。
森の異状の原因を探るべく、ガンプたちとユニコーンの元に出かけたジャックは、角を失い動かなくなった雄のユニコーンと、その周りを悲しげに徘徊する雌ユニコーンに遭遇します。
自分とが小鬼を導いてしまっていた事を知ったジャックは、自らが戦士となり、角を奪還する事を決意します。
奪還野朗Aチームの編成は、ジャック、ガンプ(子供サイズ)、ブラウン・トム(ホビットサイズ)、スクリュー・ボール(ホビットサイズ)、ウーナ(米粒サイズ)の5人組。
この中にいるとトムが必要以上に大きく見えると言うから、特殊効果の力って偉大ですよね。
・・・え?

特殊効果じゃない??!! 

一方、浮かれている小鬼達に、まだ一匹ユニコーンが残っている事を告げに来た阿藤快
なんだかやたらと
「日の光が私の天敵・・!」
と自分の弱点を吹聴していますが、もしや彼は自殺願望を抱いているのでしょうか?

慌てた小鬼達に、ユニコーンを奪われたジャックたちは、阿藤快のいる悪の城へと向かいます。
戦士になるに当たって、トムさまが身に付けた金の鎧。
どうしてなのか、上着部分しかありません。
従って、トムさまの膝小僧、略してトム小僧が丸出しで、目のやり場に困ってしまいます。

城の地下を探索していたジャックたちはたまたま阿藤快の弱点を聞きつけ、これを利用しない筈も無く、地上の光を地下に反射させてあのアゴを倒す計画を立てます。
自分の部屋の扉を全開で、またまた「太陽は我が天敵・・」発言をしていた魔王。
・・やっぱり自殺願望?

一方その頃阿藤快は、囚われの身だったに一目惚れをしてしまい、彼女を妃に迎えるべくアプローチの真っ最中。
あやかしの術でを洗脳し、真っ黒な衣装に着替えさせ、何とか彼女をその気にさせようと必死です。
その間ジャックは地下の調理場(の様なところ)から、日光の反射に使う大皿をくすねて城の通路にズラリと並べる事に成功し、後は日が沈むまでに旧芸名阿藤海に光を当てるだけです。
魔王の棲家のわりには、手下が圧倒的に少ないお城。
通路も広間もガラガラです。
やっぱり自殺願・・・ (略)

ユニコーンを仕留めようと現れた赤い阿藤快
光の反射が間に合わなかった為、とりあえず斬ってかかるジャックに、手下が少ないので自ら討って掛かります。
死闘の果て、何とか届いた日の光に当たった「なんだかなー」でお馴染み阿藤快は、宇宙の彼方に吹き飛ばされてしまいました。
無事ユニコーンを奪還したジャックは、正気に戻ったと末永く幸せに暮したのでした。


めでたしめでたし・・って、う・宇宙?!

度肝を抜かれるような衝撃のラストは、『シックスセンス』以来かもしれません。
嘘です。
しかし、『サイン』以来かもしれません。
あながち嘘でもありません。

殺すつもりだった姫に発情してしまい、手を変え品を変えて口説きまくる魔王はどこか、『ロビン・フッド(ケヴィン・コスナー版)』のアラン・リックマンに共通するモノがあり、涙を誘います。
トム小僧を惜しみなく晒して走り回るトムは、まだどこか幼さをも感じ、現在のキワモノ感は微塵感じない色男っぷりを堪能させてくれました。
とは言え、アップになると若干眼に怪しい光を感じるのは、気のせいだけではないでしょうが。

色とりどりの花びら、シャボン玉、羽毛、そして雪・・。
常に画面の上に流れる様々な欠片たち。
その中で戯れる妖精たちの情景は、とても美しく、とても幻想的で、さすがは光と影の貴公子・リドリー・スコットだなー、と感動しました。

・・・貴公子じゃありませんでしたっけ?
・・まぁどっちゃでもいいですが。

ストーリーは若干お子様じみていなくもないのですが、小鬼や妖精の造形は古典的でありながら、まるで童話の挿絵から抜け出たように完璧で、ファンタジーへの橋渡しは万全です。
トムも意外とさっぱり味で、好青年(ただしホームレス)を無難に演じていると思います。
ファンタジーに抵抗の無い方なら、どなたでも楽しめる一本なのではないでしょうか。




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『M:i:III』

2006年11月18日
キャリア面でも人生面に於いても、窮地に立たされていたトムのためにも、是非とも劇場に足を運びたかった 『M:i:Ⅲ』 
私のせいで観客動員が1人増えなかった事は、残念の極みではありますが、増えていた所でトムのワーナー解雇は回避出来無かったでしょうから、この際気にしない事にします。

で、DVDが出たので、早速鑑賞しました。

※ 思いっきりネタバレです。 ※


① イーサン・ハント(とこトム)、ナース(ケイティ似)と婚約してウキウキ。
 教え子(女)が犯罪組織に囚われたので、救出の為ベルリン入り。
 教え子を救出するものの、頭に爆弾が埋め込まれていた為、教え子爆死。
 教え子を捕らえていた犯罪組織のリーダー・デイヴィアン(オスカー俳優・シーモア)をバチカンで誘拐する為、IMFに内緒でバチカン入り。
 デイヴィアン誘拐に成功したものの、アメリカで移送中に再び獲り逃がす。
 デイヴィアンの逆恨みで、婚約者をさらわれるイーサン。釈放の条件は、48時間以内に“ラビットフット”なるものを盗み出す事。
 急いでいるのに、服務規程違反でIMFに捕獲されるイーサン。しかし、話の判る上司・マスグレイブに助けられ、“ラビットフット”があるという上海入り。
 こっそり送り込まれていた仲間達と共に、“ラビットフット”を盗み出す事に成功。
 デイヴィアンに“ラビットフット”を渡したのに、「贋物じゃん!」とこっぴどく叱られる。
 茫然自失のイーサンの前に現れたマスグレイブ。実はIMFからデイヴィアンに情報を流していたのは彼だった。
 イーサンが盗み出していた“ラビットフット”は本物だった。
“ラビットフット”を売りつけた先の国にアメリカ国家が公然と踏み込む為に、ワザとデイヴィアンに“ラビットフット”を渡していたのだ。
 婚約者がすぐ近くに監禁されて居る事を知ったイーサンは、上海の街中を走る走る走る。
 婚約者に再会したものの、デイヴィアンに襲われるイーサン。
・・・? なんか頭イタイ! イタタタタ!!
それもその筈、イーサンの頭にも爆弾が埋められていたのだ。
爆弾が爆発するまで後4分。
 なんとかデイヴィアンを倒し、その辺にあった電気コードを引きちぎったイーサンは、電気ショックでの爆弾解除を試みます。
一度死んじゃうけど大丈夫! 
側に居るのはナースだし!!
それより何より、僕はトムだから!!  



いやー面白かった!!

『トム・オブ・ザ・リビングデッド』!!


じゃなかった、『M:i:Ⅲ』!!!


製作が本格始動するまでは、いろんな監督に断られたり、いろんな女優さんに断られたりと、一日に交わした言葉の半数が「NO!!」だったんじゃないかと思われたトム。

良かったね。
監督引き受けてくれる人がいて。
監督さえ決まれば、女優なんて大した問題じゃありません。
なんとなら! これはトム様の映画!!
ジャンルはずばり、トム!!
トム様さえきちんと撮れていれば、ほぼ問題ないのです。
しかも、今回は敵役にオスカー俳優・シーモアまで押さえてあるしね!
ロケ地も“ベルリン”“イタリア”“上海”と世界各国を均等にチョイス。
爆破、ヘリチェイス、宙吊り、パラシュートなどなど、アクションもてんこ盛りで、まさに

トム様に死角なし!!

鉄板!鉄板!
締まって行こー!!


・・と、トムが言ったかどうかはさて置き、結果だけ見ると映画そのものに死角は無いのですが、トムの私生活に死角がありすぎて、興行成績は決して万々歳とは行かなかったようです。
周知の事実ですが、パラマウントには契約を打ち切られるし、スリちゃん不在説は囁かれるし、嫌いな男ナンバーワンには選ばれるし、いい事まるでなし。

しかし、今回『M:i:Ⅲ』を観てみて改めて思いましたが、
やっぱり私はトムが好き!
タイプどうこうとしてではないですよ。
トムというカテゴリーとでも言いましょうか、トムと言うクリーチャーとでも言いましょうか・・、とにかくやっぱりトムが好き!

それにしても、つねに何らかの薬を常用している様な、トムのこのキレッぷりは一体何なんでしょうね。
“ナチュラルハイ”どころでは済まされないような、拭っても拭っても画面から滲み出て来るような、この異様なテンションとは一体・・。

クソッ・・!これがサイエントロジー効果なのかっ・・!?

入信したくは無いですけど。

ハイテクの名の下に簡素化されたミッションの数々。
簡素化しすぎて、すごいミッションに思えないというおまけ付き。
ものすごい重要アイテム“ラビットフット”争奪なんて、保管されているビルへ、隣のビルから飛び移るくだりに時間を割きすぎて、ビルに入ったかと思ったら「盗ったどー!!」って、
濱口か!?

まぁ、その“ラビットフット”自体がそもそも正体不明のシロモノですし、なんと映画が終わっても正体は判らずじまいですので、トムが空中ダイビングさえこなせれば、それで良かったのでしょう。
悪のリーダー・デイヴィアンに、“ラビットフット”を渡す理由が、今ひとつ判り図らいのですが、要はイラクに侵攻する為に、「あそこには大量破壊兵器がある!」とガセを流したようなものでしょうか。

とにかく、トムが走る!トムが飛ぶ!トムが笑う!トムが泣く! と、ありとあらゆる暑苦しい表情のトムが観られるので、もうそれだけでお腹いっぱいです。
冴え渡る演出のお陰でダレる暇もありませんし、ワーワー言うてるうちに映画が終わる、そんな作品でした。

私は、細かい所を気にさえしなければ、シリーズで一番面白かったような気がしますが・・ 興行収入が振るわなかったのが残念で仕方ありません。

クソッ・・! これもサイエントロジー効果なのかっ・・・?!

やっぱり入信したくありませんね。

デイヴァイン役のフリップ・シーモア・ホフマンが、言うまでも無く素敵だった事を付け足すと共に、トムさまの今後のご活躍を祈りつつ、今回のレビューを終わらせて頂きたいと思います。
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