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『パンズ・ラビリンス』

2007年10月19日
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第79回アカデミー賞 撮影賞・美術賞・メイキャップ賞 受賞作品

今年の2月に行われた、“元祖!アカデミー賞”。
数々の候補作の中で一番興味を惹かれ、尚且つ謎に包まれていたのがこの 『パンズ・ラビリンス』 でした。
一見可憐な少女のファンタジー。
しかし、そこはかとなく漂ってくるのはドス黒い腐臭・・・。

なんなんだ?
どうなんだ?
『ナルニア』 なのか 『タイドランド』 なのか、お前さんは一体どっち側なんだい?!

・・・と思いつつ念願叶って鑑賞してみましたら、なんと 『ホステル』 だったそうな。
とっぴんぱらりんのぷぅ。

あらすじ・・・
時は1944年。
風雲急を告げるスペインのとある山中にやって来た母と娘
母の再婚相手である、ビダル大尉の一連隊に合流する為である。
母の胎内には小ビダルがおり、ぶっちゃけ大ビダルは母体に興味は無い模様。
跡継ぎさえ無事生まれれば、それでいい。
娘・オフェリアは、そんな冷徹な義父・ビダルを容認できる筈も無く、もっぱら大好きな本と共に現実逃避の日々なのでした。

そんなある日、オフェリアの前に気味の悪い謎の蟲が現れて、彼女を不思議な迷宮へと誘います。
迷宮の奥でオフェリアを待ち構えていたのは、悪人面個性的な顔つきの牧神=パン
パンオフェリアを一目見るなりうやうやしく一礼し、
「お待ちしておりました。モアナ姫さま。」
と、スルっと言い放ちます。
なんとオフェリアは、
その昔、地上に憧れ下界を離れた為に全ての記憶を失ってしまった、魔法王国の伝説のプリンセス・モアナの化身
らしいのです。 (※パン談)

辛く苦しい現実世界が、自分の本当の居場所では無いと吹き込まれた知り、夢心地のオフェリア
本来の姿=モアナ姫 に戻る為には、
次の満月の晩が来るまでに、3つの試練をクリアしないといけない
らしい。 (※パン談)

試練に耐え、魔法王国に戻りたいオフェリア
しかし、そんなオフェリアが渋々身を置く現実世界に於いても、義父・ビダル大尉による反政府ゲリラの掃討作戦が行われようとしており、その蛮行の余波は否応無く、オフェリアや彼女を取り巻く人々を巻き込んで行くのでした。

オフェリアは、無事魔法王国の姫君に返り咲く事が出来るのでしょうか?
そして諸悪の根源・ビダル大尉に、正義の鉄槌は下されるのでしょうか?



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アガサが観に行った、“岡山映画ファンの心の拠り所・シネマクレール”での本上映時の客層はほぼ、2~30代女子と50代夫婦(上品そうな感じ)。
平素から良質なヨーロッパ映画などをよく上映している場所柄からか、この作品に対しても「オスカーお墨付きの大人のファンタジー」と思われていた様に見受けられます。
もしかすると、「いたいけな少女のひたむきな姿に感涙必至」だとも。

で、蓋を開けてみると 『ホステル』 あり、 『インディ・ジョーンズ魔宮の伝説』 あり、 あまつさえ 『殺し屋1』 までご登場と言う展開でしたので、上映後の空気感の微妙な事と言ったら・・・。
映画館を後にするみなさんの視線が、少し虚ろだった様に見えたのは気のせいだったのでしょうか。

・・・まぁなんだ・・  

とりあえず・・  ・・・ドンマイだ!

それはさておき。
このドス黒いファンタジーを彩るのは、
「ギチギチ」と不気味な羽音を立てつつ迷宮に誘う、節足動物昆虫類のナナフシ。
オフェリアの夢先案内人となる、悪魔的風貌な山羊頭のパン。
スライムと泥に埋もれ蟲を喰らう、醜悪な巨大いぼガエル。
眼球が無く体中の皮膚が垂れ下がる、人喰い怪物・ペイルマン。
伝説の悪魔植物・マンドラゴラ。
などなど。
ナルニア国からもファンタージェンからも爪弾きにされる事請け合いの、可愛げの無さがチャームポイントな、将来有望な皆さんです。

オフェリアは、無慈悲で残酷な義父・ビダル、病で床に伏した母、反政府ゲリラのスパイでもある心優しい家政婦などに心を悩ませながらも、パンに唆されるがまま思い込んだら試練の道をひた走るのみ。

そもそもパンは本当に魔法王国の使者なのか?
うぶなオフェリアをたぶらかして、ヨクナイ事の共犯者に仕立てようと言うだけではないのか?
実際問題、パンはオフェリアの問い掛けを上手い事交わして、何だかウヤムヤなままに試練に向かわせ、獲ってきた宝物を頂戴するのみ。
苦難に陥ったオフェリアをバックアップする事も無く、失態に対してはとことん無慈悲。
ついでにオフェリアの部屋に入って来る時も無許可無ノック。

敏感なお年頃でしょうが!(`Д´#)

百歩譲って、ノックくらいせえよ! ノックくらいよぉ!!

で、無慈悲なパンもさることながら、現実世界の極悪ナンバー1・ビダル大尉の描写がまた、ねちっこい事この上なし。
「これって、本筋に必要ないんじゃ・・」
と頭を過ぎってしまうような、反政府ゲリラの拷問シーン。
恐ろしげな器具の説明をいちいち嬉しそうにするな━━━━っ!!

蟲といい、おぞましい試練の数々といい、くどさ満点の鬼畜大尉といい、ギレルモ・デル・トロ監督は本懐を遂げてさぞ満足でしょう。

“無情”と“不幸”のつづれ織りのの様な現実世界と、“グロテスク”で“孤立無援”な迷宮世界。

どちらで生きる方が幸せなのか。
どちらで生きるのが楽なのか。

きっとどちらも厳しく、容赦ない世界なのでしょう。
生きるというのは、本当にしんどいものなのです。

自分の嗜好をたっぷり詰め込みつつも、存分に観客の胸をうつ濃厚なドラマを作り上げたデル・トロ監督の技量に感服しました。

ファンタジー好きな方も、猟奇好きな方も、どちらでもない方も、是非観て頂きたい作品です。
で、・・・まぁなんだ・・もしドン引きしてしまっても 

とりあえず・・  ・・・ドンマイだ!



※ 追記 (本編のオチとナルニア国物語(原作)のオチに触れております)
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『ハリー・ポッター/不死鳥の騎士団』

2007年07月16日
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それでも原作(のからみづらさ)よりは随分マシ。
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こんにちは、アガサです。
夏休み映画の大目玉、 『ハリー・ポッター』 が先行上映されていると聞いたので、取る物も取り敢えず劇場に参上つかまつりました。
で、普段劇場に行く時と言うのはたいがい平日の夜でガラガラなものですから、連休中と言ってもレイトショーなんだから大した事あるまい、と高を括っていたアガサ・・・。

・・・甘かったデス・・。

夜の9時台の映画館に、こんなにも沢山のクソガキ子供さんが居ようとは思ってもいませんでした。

恐るべし・・・楽しい夏休み・・!(※まだもう少し先ですけど)・・

恐るべし・・・ポ キ モ ン ・・・!
(※ネイティブな発音)

とりあえず、次からは絶対平日に行こうと思います。

箇条書き風あらすじ・・・
 ハリー、正当防衛の為に人間界で使った魔法に関して、魔法省にいちゃもんを付けられ、こっぴどく叱られる。
 ハリー、希代のワル・ヴォルデモート卿の復活を、周りの皆が信じてくれないのでやさぐれる。
 ホグワーツ校に、魔法省のパー子(※林家)ことアンブリッジ女史見参!
 ハリーハーマイオニーロン(とその他大勢)、アンブリッジ女史の陰険なイジメに耐える。
 ダンブルドア校長率いる“不死鳥の騎士団”なる大人の秘密結社が、ヴォルデモート卿復活に対抗すべく秘密会議を開く。
 ハリー、会議にまぜて貰えなかったので、ロンハーマイオニー相手にやさぐれる。
 自分たちの体の安全に危機感を抱いた生徒たち、ハリーを先生に指名して“闇の魔術に対する防衛術講座akaダンブルドア軍団”を開講。
 ハリー、皆に慕われてまんざらでもない。イヤ、むしろ有頂天になり、図に乗ったついでに意中の女子・チョウにチュウをする。(←駄洒落)
 日増しに酷くなるハリーの悪夢。ある日見た夢で、ハリーの体はヘビとなり、魔法省の小部屋でうろついていたロンの父・アーサーを襲撃していたが、目覚めてみるとそれは実際に起きていてハリー大ショック。
 ハリー、冬休み中もなんだかんだでやさぐれる。
 冬休みが明けて、益々防衛魔法講座に熱が入る“ダンブルドア軍団”のメンバー。
 ハリーハーマイオニーロン、どっかに行っていたらしい友人・ハグリッドに再会する。
 アンブリッジ女史、権力をかさにしてやりたい放題。怒ったダンブルドア校長アンブリッジ女史をガン見。
 ハグリッド、どっかからこっそり連れて来て森で囲っていた異兄弟の巨人・グロウプの世話を、ハリーたち子供に丸投げ。
“ダンブルドア軍団”の魔法講座がアンブリッジ女史に見つかり、責任を被り罷免されたダンブルドア元校長は魔法省に逮捕される寸前、不死鳥につかまり華麗に逃亡。
 アンブリッジ女史、ホグワーツ校の校長に就任。ピンクっぷりに拍車がかかる。
 ロンの兄で双子のフレッドとジョージ、魔法省に牛耳られて骨抜き状態のホグワーツ校に見切りをつけ、退学覚悟で大騒ぎをぶちかます。
 ハリー、騒ぎの最中に見た白昼夢で、ハリーの親代わりで唯一の心の拠り所・シリウスおじさんが、魔法省でヴォルデモート卿にいびられている情景を見る。
 ハリーシリウスおじさん救出の為、邪魔者のアンブリッジ女史を巨人のグロウプに捕獲させ、怯えるアンブリッジ女史を巨人の森にそのまま放置する。意外と鬼畜な15歳
 ハリー、「お供します」と言ってきかない“ダンブルドア軍団”の面々を引き連れ、魔法省の秘密の小部屋に到着。
 小部屋に収められていた何万とある“予言玉”。 実はその中の一つこそが、ヴォルデモート卿が欲してやまない大事なシロモノだったのです。どうしてそんなに欲しかったのかは聞かないで下さい。
 待ち構えていた“ヴォルデモート軍団”の大人たちと“ダンブルドア軍団”と言う名の子供たち、部屋中の“予言玉”を凄まじく破壊しながら死闘を繰り広げる。・・・どれも大事な玉だったんじゃ・・。
 追い詰められた“ダンブルドア軍団”の前に、ギリギリのタイミングで“不死鳥の騎士団”が登場し“ヴォルデモート軍団”をやっつける
 シリウスおじさん、不意打ちに遭い死亡。
 ショックでやさぐれるハリーの前に、御大ヴォルデモート卿参上。ふって湧いたように現れたダンブルドア元校長と壮絶な魔法合戦。
 ハリー、大人2人の死闘をチラ見する。
 敗色が色濃くなったヴォルデモート卿ハリーに憑依して心を支配しようとするものの、友情パワーで跳ね返される。
 ヴォルデモート卿、とりあえず逃げる。
 いろんな容疑が晴れたダンブルドア元校長、校長に返り咲く。
 なんだかんだで5年生の学年度末を迎えるハリーヴォルデモート卿の復活は周知の事実となり、頼みのシリウスも亡くなったけど、来年度も頑張れ!ハリー!!


鑑賞後、仕方ないなぁ・・・と思った事。
その1・・・登場人物の“名前”“顔”“前作で何をしていたか”が一致しないが、まぁ仕方ない。
その2・・・ダンブルドア校長の行動が意味不明だけど、まぁ仕方ない。
その3・・・結局の所、闇の帝王・ヴォルデモート卿が何をしたかったのかよく判らなかったけど、まぁ仕方ない。
その4・・・ハリーのどんくさい級友・ネビルがどうやっても中間管理職にしか見えないけど、まぁ仕方ない。
なにせ、第1作からは6年間、前作(4作目)からも2年間が経過している『ハリポタ』シリーズ。
従って今回、前作までの復習無しで鑑賞してしまうと、いささか判り難い所が生じてしまいますが、その点は思い切って「仕方ないなぁ」で割り切ってしまってはいかがでしょうか。
まぁ、それでも気になって仕方ないと言う方は、原作で補完して頂けばよろしいかと・・・。
ただ、細かい所がハッキリしなくても勢いだけで充分楽しめる、とても楽しい作品となっておりましたので、私はもう「仕方ないなぁ」で完結させたいと思います。

くれぐれも
スネイプ先生の記憶にあった、「ハリーの父ちゃん陰険説」はどうなったんだろう?
とか、
チョウとハリーはなんだかよくわからないうちに疎遠になったなぁ
とか、
人間界でハリーを見守っていた隣のおばさん・フィッグさんは、要するに何者だったんだろう?
とか、
ヘレナ・ボトム・カーター演じる悪い魔女・ベラトリックスが、SHOW-YAのボーカルにしか見えないなぁ
とかいう所にこだわってはいけないのです。

で、結局のところナーグルってなんやねん!
なんて事は、忘れてしまえばいいのです。

・・・でないと、夜も寝られません・・・(泣)。(うそです)

と、色々書きましたが、映画の冒頭でハリーと“不死鳥の騎士団”が箒に跨りロンドン市内を飛び回るシーンは、近年まれに見た胸躍る飛行シーンだと思いますし、ハリーと思春期真っ盛りな仲間たちが魔法の自習訓練をするシーンは、魔法版『ベストキッド』のようでワクワクします。
ラストの子供&大人入り混じっての魔法合戦も見応えたっぷりで、悲痛な試練を友情に支えられて乗り越えるハリーの姿は、とても頼もしく、観ている人は勇気付けられる事でしょう。

人は一人では生きていけない。
ただ、守るべき人や愛する人と支えあう事で、どこまでも強くなれる。

今後はますますつらく苦しいものになるであろう、“例の鼻の下がどえらい長い人”ことヴォルデモートとの闘いを、ハリーがどう越えてゆくのか楽しみです。
あと、今回とっても物足りない出演だったヘレナ・ボトム・カーター&イヴァナ・リンチ(ルーナ役)の新規加入コンビと、アガサが大好物のアラン・リックマン&デヴィッド・シューリスの英国熟年コンビが、願わくば次回は主役級の大活躍をしてくれますように・・・。(それはないか)
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『ローズ・イン・タイドランド』

2007年04月29日
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よろしかったら、ここらで一押しいかがですか? 

あらすじ・・・
元ロックスターで今はジャンキーの父と、これまた骨の髄まで薬漬けの母を持つ、ジェライザ=ローズ・11歳。
ある日、とうとう母がドラッグの過剰摂取で他界。
やけっぱちの父と向かった荒野に建つ祖母の家。
しかし、その祖母もとっくの昔に他界。
廃墟と化した家で、とりあえず新生活を始めた父娘でしたが、何と引越し早々、肝心要の父までが過剰摂取で他界。
身内が全て他界してしまい、天涯孤独のローズは、そんな事実を信じたくなかったのか、はたまた信じていなかったのか・・・?
ともかく、親友の“首だけバービー4人衆”と共に、父親は「眠っているだけ」という事にした上で、ローズの孤独な新生活がスタートします。

話し相手は“首だけバービー”だけ。
食事は余り物のピーナツ・バターだけ。
と言う極限生活の最中、ローズは衝撃の隣人と遭遇します。
昔、蜂に刺された為に片目を失い今は精神が壊れ気味のデルと、その弟・ディケンズです。
ディケンズは、年齢はそこそこ行っていますが、幼少期に受けた転換の手術の影響で知能が10歳程度しかありません。
ダブルで精神が壊れ気味の隣人でしたが、ローズの精神もどっちかと言うと壊れ気味でしたので、そこはそれノープロブレム
どれだけデルに邪険にされようと、ディケンズと会話が噛み合わなかろうと、ローズは(自分に都合のいいように)脳内補完するので、幸せいっぱい夢いっぱい。
おまけに、知能レベルが大して変わらないディケンズとは、何だか微妙な恋モードまで盛り上がってきて、まさにローズはこの世の春でした。
しかし、「眠ったまま」の筈だった父から腐乱臭が漂い始め、それをデルに知られた事で、事態は一気に急転します。
実はデルと父は、昔恋人同士だったのです・・・!

絡み合う人間関係・・・。
その関係を繋ぎ合わせ、ローズは無事幸せを掴む事が出来るのでしょうか・・・?


マズイっすよ!

マズイっすよねぇ!!


小児性愛の臭いが、プンプンしやがるっすよ!!
そうだそうだ、おまわりさん呼ばなきゃ!

おまわりさーん、ここっすよー!!
逮捕するなら今っすよー!!


すみません、動揺の余り、「っす」だらけになってしまいました。

この『ローズ・イン・タイドランド』、何でもステキなファンタジー文学が元ネタなんだそうなのですが、そちらもこんなに際どいキーワード満載なのでしょうか?

薬物中毒」「育児放棄」「児童虐待」「小児性愛」「死体愛好」などなど・・・マジックワードの大連発で、観ているコチラはまるで地雷だらけの荒野を歩く竹内海南江のような気持ちになってしまって世界ふしぎ発見!!(←意味なし)

その一歩を、踏み出しかけては引き戻し、また踏み出しかけては引き戻し、と、「これ以上移したらマズイっすよ」と言うカットの寸前で踏み止まられる際どいシーンたち。

ダメだよ。
それ以上進んで地雷(映倫)を踏んだりした日にゃあ、公開禁止だよ。
『ロスト・イン・ラ・マンチャ』の二の舞だよ。

と、思わずアドバイスしたくなるような、ギリギリのシーンがどこまでも続きます。

「いくら知能レベルは10歳程度だっつっても、この歳の差まマズイでしょ」と言うキスシーンが、1度ならず2度3度4度5度・・・。
私も決して、モラルがどうとかこうとか言う小うるさい観客では無い(寛容な客)のつもりなのですが、このキスシーンには、その影にうごめくオヤジのロリコン魂が見え隠れするのですよねぇ。

ええい! この変態め!!
と一思いに言ってしまえたなら、そんなに気が楽になるだろうか。
ねぇ、言ってもイイかなぁ?テリー・ギリアムさん。

この作品のマジックワードたちを、より危険に魅せているのが、主人公のローズを演じる、ジョデル・フェルランドの無邪気な妖艶さです。
ジャンキーの両親にテキトーに育てられたローズは、「性」と言うもののなんたるかも知らずに、本能のままにディケンズと恋に落ちます。
いや、本当はそれは恋などではなく、ただのごっこ遊びでしかなかったのかもしれません。
しかし、おつむの足りないディケンズを、むしろ年上の姉御のようにリードするローズは、僅かに伏せた睫と言い、さりげなく顎にあてた指先と言い、若手フェロモン女優ナンバー1のスカーレット・ヨハンソンに匹敵するような色香を、端々に漂わせています。

ローズの約3倍歳を重ねているアガサなのに、どうやっても太刀打ち出来ない妖艶さです。
自分の色香は、いったいどこに置いて来てしまったんだろう・・・と、アガサの失はれたフェロモンに思いを馳せてしまいました。
そうか・・・。
元々の含有量の違いか・・・。


フェロモンはさておき、他にその首をベッドサイドにさらされ、ローズに指で弾かれるバービー達の異様さだとか、ディケンズの悪意無き悪戯による大列車事故とか、なんとも居心地の悪い悪夢を観ている様な、非常に気分の悪い作品でした。
日本はともかく、よくこんなもの(←失言)が欧米で公開出来ましたね。
それとも外国の方には、コレがファンタジー(もしくは淡い恋)に観えたのでしょうか。
不思議です。
世の中には、まだまだ不思議がいっぱいなんですね。
と言う訳で、やっぱり世界ふしぎ発見!!

ちなみに、ラストは微妙にハッピーエンドですので、後味は意外と悪くありませんでした。
画面の1シーン1シーンも、素晴らしく完成された絵画のようで、美術好きな方には「たまらん」かもしれませんね。

世の男性諸君の皆さんの方々はコレを観てどんな感想を持たれるのか、ちょいちょい気になったアガサでした。
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『イーオン・フラックス』

2007年04月23日
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ゴメン、シサンドラ。 ・・・私も正直、その「足→手」交換はどうかと思う。


先日観た『トゥモロー・ワールド』に引き続き本作でも、人類へのウィルスアタックの設定は、残り3~4年に・・。

アガサが40才の大台に突入するのを待たずに、全人類の99%は死滅してしまうのですね。(あくまで設定上
と言う事は、その先の50才での“夫婦50割引”も、そのまた先の60才での“シニア割引”も、夢のまた夢って訳ですか・・。

アガサが現役高校生の頃には、“高校生友情プライス”制度も無かった事だし・・。

何だよ何だよ!!アガサに割引制度は、テコでも使わせねぇってのかい?!
そうそう水曜日にばっかり、映画なんて行けないんだよ!


コ ン チ ク シ ョ ー!!(`Д´#)ノ


・ ・ ・ 

・ ・
 

。・゚・(*ノД`*)・゚・。ショー・・ショー・・・ショー・・・・

・・気を取り直しまして、
まぁ確かに、最近のニュースやなんかを見ていると、50年と言わず残り20年くらいで、僕らの地球は一気呵成に沈んで行くんじゃないかと言う気もしないではないのですが、それにしてもここ最近の近未来モノは、設定に容赦が無いですよね。
きっともっと、この地球が抱える切実な問題に耳を傾けよ。と言う事なんでしょう。
でも一番耳を傾けて貰わないといけないのは、合衆国大統領なのではないかと思いますが。

どうでしょう、その辺り一転集中攻撃と言う事で、ホワイトハウス内のテレビを『トゥモロー・ワールド』で電波ジャックしてみると言うのは。
それじゃあ色気が足りないので、ブッシュが喰い付かない?
では、この『イーオン・フラックス』ならいかがでしょう?
オスカー女優シャーリーズ・セロンが、全編ほぼ全身タイツで繰り広げる大熱演に、大統領も副大統領も補佐官も事務官も、みーんなテレビの前に釘付け間違いなし!

・・とまぁ、そんな経緯から作られた(うそです) 『イーオン・フラックス』 を鑑賞しました。

あらすじ・・・
2011年、世界はウィルスにより全人口の99%を失っていました。
その後、トレヴァー・グッドチャイルドという科学者が発明した治療薬のお陰で生き残った人々は、ブレーニャという最後の都市へ移り住み、以後400年に渡り、平和に暮していました・・・。表面上は。

2415年、やんわりとした独裁政治を続けるグッドチャイルド家に対抗する反政府組織・モニカンは、ついにグッドチャイルド家のリーダー・トレヴァーのお命を頂戴する計画に着手します。
特命を受けたのは、モニカンの中でも一番のやり手であるイーオン。
政府施設への侵入に成功し、見事トレヴァーの目の前に銃を突きつけたイーオンでしたが、その瞬間奇妙な感覚に襲われます。
・・・私はこの人を知っている・・。
そして、トレヴァーもまた、イーオンの顔を見て驚愕の表情を浮かべます。

2人の間には、一体どんな謎が隠されているのでしょうか・・?
そして、最後の理想郷・ブレーニャが抱える秘密とは・・・?


何を隠そう、強い女好きで(友人からは)有名なアガサですので、この作品を観終わった直後はイーオンの真似をしたくてウズウズしてしまいました。
でも、私が真似したらすなわちそれは犯罪行為なんですよね。
この“イーオン特別仕様・全身タイツ”で一歩屋外に踏み出したら、その時点で速攻逮捕・送検です。
罪名は「迷惑防止条例違反」になると思われます。
すみませんが、このブログを読んで下さっている方で腕利きの弁護士さんがいらっしゃいましたら、早急にご一報下さいますようお願い申し上げます。

・・・というか、これはシャーリーズ・セロンだから何とか成立した一本であって、他の誰かだったら間違いなくキワモノ転落でしたね。
いや、シャーリーズでさえところどころでは微妙な箇所もありましたから。

この作品の中で、“最後の楽園”とされているブレーニャは、何故か和風(アジア風)の装飾品に満ち溢れており、もしかしたらブレーニャがあるのは、日本(だった場所)の中と言う裏設定があったのかもしれませんね。

・・・だからだったのでしょうか?
イーオンの後姿に、ワカメちゃん(サザエさん)を感じたのは・・。
・・・だからだったのでしょうか?
イーオンの部屋着に、東野幸治(放課後電磁波クラブ)を感じたのは・・。

うん・・違うよね、きっと。

まぁ、ひがしのりはさて置き、世界の恋人シャーリーズを以ってしても、限りなくキワモノに近かったイーオンの服装。
これをイヤだと言わなかったシャーリーズは、自身の役者根性を無駄に消費している様な気がしてなりません。
同じく、念願のオスカーを手にした直後に、変なネコのコスプレで変なVFXアクションに挑戦して、自ら演技派の看板をドブに投げ入れたハル・ベリーの背中を、よく見て考えて欲しいところです。

衣装(タイツ)問題はそれくらいにしておき、肝心のストーリーのオチはと言いますと、
2011年に人類を救ったトレヴァーとその弟は、原因不明の世界的不妊が続いていた為、以来400年に渡りクローン技術で以って人類を存続させ続けていた。
しかし、トレヴァーのあくなき研究心が実を結び、400年目にして見事自然妊娠の発生に成功。
ところが、クローン技術によって、永遠に自分であり続けられる事に固執する小ズルイ弟が、“自然妊娠派”の兄・トレヴァー抹殺を計画。
クローン再生する前の人生で、実はラブラブ夫婦だったイーオンとトレヴァーは意気投合し、ウザイ弟をやっつけてめでたしめでたし。

という事だそうなのですが、思わせぶりな回想シーンがチョイチョイ入ってきたり、グッドチャイルド兄弟の中途半端な支配者っぷりが目障りだったり、登場人物が度々瞬間移動(としか思えない行動)をしてみたり、“モニカン”の司令塔・ハンドラーの正体が結局よく判らなかったりと、(製作者側が)雰囲気だけで乗り切ろうとしているフシが見受けられます。

そんなこんなで、観終わってもなんだかスッキリしない・・と言うそこのアナタ!
要するに、
「クローンな俺が、大好きだぜ!!」
と言うロックな弟が、生まれ来る赤子を殺しまくると言うダミアンも真っ青の鬼畜な大殺戮を繰り広げる近未来ホラー。
だったのだ、と思ってはいかがでしょう?

・・・少しスッキリしてきましたか?

この作品、実は
クローン化してまで生きながらえる事が、果たして本当の人類の歩みと言えるのだろうか?
定められた生涯を全うしてその後淘汰してゆくなら、それが人類の歩むべき道なのではないか?

と言う、今現在の私達の行く末をも考えさせられるような、真面目なメッセージを含んだ良作になる筈ハズだったのだと思うのですが、生憎チャーリーズ・セロンの全身タイツ効果の威力が抜群すぎて、観終わっても「チャ-リーズ、ええ体やったなぁ」と言う直球勝負のメッセージしか残りませんでした。
これでは、折角ホワイトハウスで流しても、
「イーオンのタイツ・・ええですなぁ」
「せやなぁ、たまらんなぁ」

と、ブッシュとチェイニーがオヤジトークで盛り上がる為のネタにしかなりません。

人類の未来をも示唆する壮大な話が、アホ兄弟による女がらみの内輪もめというスケールの小さい話に終わってしまった・・・。
勿体無い事です。

勿体無いと言えば、イーオンのパートナーであるシサンドラの扱いも、随分勿体無かったですね。
“足の先が手”という、美味しさ満点の見た目を活かして、さぞかし大活躍・・・ なんだと思っていたのですが、物語の途中から池に沈められたシサンドラさんは、結局ラスト近くまでそのままの状態で、プカプカしていました。
まぁ、それも美味しいと言えば美味しいのでしょうが、あくまで芸人的なオイシサですよね・・・。

でも、キライじゃない・・・
キライじゃないよ・・ アンタの事・・!
チャーリズ・セロンの思わぬ強敵・シサンドラさんの勇姿を、どうか忘れないで頂いたい・・。そんな切なる思いでいっぱいになったアガサだったのでした。
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『サウンド・オブ・サンダー』

2007年04月19日
20070402223428.jpg  イラストが無い事もあるのです。(無い方が多いか)


<前回までのおさらい>
俗に言うツンデレ状態の世帯主さまが、アガサのホラー漬けを嘆きつつも付けて下さった「スキャナー」とやらのお陰で、イラスト付きレビューを始めてはみたものの、イラスト&文章にすると、今までの2倍近く(書くのに)時間がかかる事に気が付いたアガサ。
そしてその一方で、登録していた“YAHOO!カテゴリー”での紹介文が、なんとズバリ「イラスト付きレビュー」になっていたのだ!!

・・・これは、・・もしや、今まで書いたレビューも全てイラスト付きにしろって事なのか・・・?!

どうなの?YAHOOさん??
ねぇねぇ、おせーて!

次回、アガサの身に、さらにとんでもない事が!!
「YAHOOからの手紙」。 ・・・乞うご期待!!

※ 勢いだけで書いておりますので、あまり気にしないで下さい ※

さて、何となく言い訳っぽい“アガサの独り言コーナー”はこれくらいにしておいて、今回のレビューは『サウンド・オブ・サンダー』でございます。

・・・誰もが映像化は不可能と思っていたレイ・ブラッドベリの傑作SF小説を、制作費100億円を掛けて完全映画化!!

ザ・グレート・サウンド・オブ・サンダー・ライガー、入場です!!

・・それ何て新日本プロレ・・(モゴモゴ

制作費100億円の使い道(あらすじ)・・・
2055年、人類はついにタイムワープの実用化に成功したァァッ!!(←JOJO風)
悪徳経営者・ハットンは、今日もその技術を金持ち相手の“白亜紀体験ツアー”に有効利用していました。
有能な科学者のトラヴィス博士は、ツアーの内容には不満があったものの、過去に遡る事で昔に絶滅した野生動物を甦らせる研究のデータを収集していた為、ワンマン社長ハットンの言いなりになっていました。
さて、いつもの様にアホな成金を引き連れて、白亜紀にタイムワープしたトラヴィス達でしたが、その日の客はよく柿食う客・・ではなくて、ウルトラド級のビビリでした。
言うなればビビリキングです。
縮めるとビリキング。
(しつこい?)
そして、その日にはもう一つのトラブルの種が潜んでいました。
身を守る為の銃が故障していたのです。
前日、機材の準備をしていたどっかのアホがうっかり機材を床に落としてしまい、チェックもせずに戻した為機材から液体窒素が漏れ出して、その辺に大雑把に置いていた銃に垂れてしまったのです。
200%人為的ミスです。

白亜紀ツアーの醍醐味である恐竜ハンティングの時、事件は起こりました。
迫り来る恐竜に銃を発砲したのですが、壊れている銃から弾が出る筈も無く、一同大パニックになってしまったのです。
そうだ、そういえば昔『ジュラシック・パーク』でサム・ニールが、発炎筒で恐竜の注意を逸らしていたっけなぁ・・
と思ったか思わなかったか、メンバー達は懐中電灯をあっちでもこっちでもテカテカ照らし、恐竜の陽動作戦をスタート。
その間に何とか銃の修理を終え、恐竜を仕留めてツアーは無事終了・・。
の筈だったのですが、あろう事かビビリキングの片割れがビビって逃げ惑う際に、白亜紀の蝶を一匹踏み殺していたからさあ大変。
たかが蝶。
されど蝶。
蝶が一匹歴史から抹殺されただけで、どういう仕組みかは判りませんが、世界の進化の歴史は大きく狂ってしまったのです。
狂った点①・・普通の植物が、『リトルショップ・オブ・ホラーズ』になっている。
狂った点②・・クワガタ虫がマンションの一室だけに大繁殖して、他の場所には現れない。
狂った点③・・恐竜が進化して、マントヒヒと合体しているが、大して知能は進化していない。
狂った点④・・他の恐竜は出て来ない。
狂った点⑤・・コウモリが巨大化して『ヴァン・ヘルシング』みたいになっている。
狂った点⑥・・スーパーコンピューターの基盤が、恐ろしく水に強い。(水浸しでもOK)
枚挙に遑が無いですか?
ならば今日はこの辺で勘弁してやろう。
(←何様?)

自分達のタイムワープが、地球の進化の過程を変えてしまった事に気付いたトラヴィス達は、仲間を一人また一人と喪いながら、何とかタイムワープの装置を確保。
その間にも“進化の波”は着々と押し寄せ、トラヴィス達に残されたチャンスはたった一回だけ。
彼らは、ビビリキングが蝶を踏んづけた白亜のあの日に再び戻って、蝶を助け、何とか現代を元通りにする事が出来るのでしょうか・・?!


まぁ、元通りにしないと話が成立しないのですが。

全ては予定調和的に進むストーリー。
どっかのアホが過去をいじらないと大スペクタクルは始まらないし、最後は過去を元通りに出来ないと物語は“地球滅亡”で終わってしまう。
後は、何人か仲間が犠牲になって、嫌味な上司は喰われて、事件の張本人も自業自得的に死んで、ヒーローとヒロインの間にちょっとしたラブがあればそれでいい。
何もかもが、そんな大人の事情で決められた展開は、退屈この上なく、緊張感もへったくれもありゃしません。

そして、制作費100億円がかかった(らしい)スペクタクル映像は、ゲームセンターに置いてあるシューティングゲーム並みの安っぽさ。
何に使ったんですか? その100億円は。

まさか・・?
まさか、サー・ベン・キングズレーの生え際に・・?

否!
あの不自然な毛髪には、1万円の価値も無いではないかァーーッ!!
無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!ジョジョの奇妙な冒険)

・・・すみません・・。
あんまりJOJOネタで引っ張ると、判らない方には全く判らないレビューになってしまいますね。(いつもの事ですか?)

まぁとにかく、この作品が伝えたかった事は
タイムトラベルは、よくない!!
という事だと思いますので、世界中の偉い方はくれぐれもタイムマシンの開発はしないよう、この作品を観て肝に銘じて頂きたいものですね!

・・念の為にいっておきますが、これイヤミですからね。

結局、影の薄いヒーローと好感の抱けないヒロインが恋の予感を予感させつつ物語は終わりますが、この2人が今後どうなろうとハッキリ言って200%どうでもいいと思われます。
しかし、そんなどうでもいい作品の中で、ただ一つ気になったどうでもよくないシーン。
それは“進化の波”の最終段階が押し寄せるシーンなのですが、ヒロインである有能な科学者曰く
「最後の波は、人類に変化をもたらす」
そうで、つまり遠い未来では人類の外見は変わるらしいのです。
で、その最終進化形は(何故か判りませんが)魚類なんだそうです。

ヒーローが最後の波と同時に、最後のタイムワープに挑戦するのですが、一人現在に残ったヒロインは、波をもろに受けてついに“最終形体”とやらに進化します・・・。

↓↓最終形体↓↓
20070419214455.jpg  ←・・・そのヒゲは、何の進化系・・?

・・・微妙に可愛い所が、非常に癪に障るのでした。
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