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『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

2014年04月22日
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(※ 以下ネタバレしています)


あらすじ・・・
やさぐれ神の子・ロキや亀っぽいビジュアルの宇宙怪人・チタウリと激闘を繰り広げた『アベンジャーズ』騒動から2年。
今日も今日とて、超人兵士・キャプテンアメリカことスティーヴ・ロジャースさんは、国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」の一員としてきびきび働かされていたのですが、ある夜、組織に対して違和感を抱かざるを得ないような現場に遭遇してしまいます。
それは、海賊にシージャックされたS.H.I.E.L.D.の船から人質を助け出すだけの簡単なお仕事の最中。
一緒に潜入していたむっちり伯爵夫人・ブラックウィドウことナターシャ・ロマノフさんが、しれっとした顔で船の中のパソコンに保存されていたなにがしかの機密データを盗み出していたのです。
帰還後、S.H.I.E.L.D.長官ニック・フューリーさんに疑惑の念をぶつけてみるロジャースさんですが、長官は知らぬ顔を決め込むばかりか、現在絶賛進行中である「インサイト計画」について雄弁をふるう始末。
衛星と最新空母を駆使し、テロリストのDNAを追跡して、地球上にいる「悪いやつ」を空の上から射殺してしまおう、という物騒にもほどがある計画を知らされたロジャースさんは、自分はいったい何のために働いているのか、誰の正義のために闘っているのか、という疑問に悶々としてしまうのでした。
そしてそんな中、渦中の人物である長官が、何者かの襲撃を受け瀕死の状態に陥ってしまうという事件が発生。
機密データが入ったUSBメモリをロジャースさんに託し、「誰も信じるな」という一言だけを残した長官は、そのまま帰らぬ人となってしまいます。
混乱を極めるロジャースさんの頭の中はさておき、指揮官を失ったS.H.I.E.L.D.はというと、長官の次に偉い理事であるアレクサンダー・ピアースさんの命を受け、新たなミッションに乗り出そうとしていました。
一連の事件と深くかかわっているに違いないキャプテンアメリカを亡き者にせよ、という無謀なミッションに・・。



・ キャップ、かわいいよキャップ!!

・ 特殊な血清を投与され、超人兵士へと大変身を遂げたロジャースさんですが、超人化したのは肉体だけではなく、メンタル面も相当強化されちゃったんだよ、ということは第1作でもすでに説明されておりましたよね。 つまり、ちょっとした善人が、もうどうしようもなく超絶いい人になってしまったということがね。

・ ということで、過去の作品でも、真面目で気持ちのいい人柄の方がなんだったら肉体の美しさよりも際立っていた感のあるキャップが、今回も惜しみなく「いい人」っぷりを発揮。 先日わたしが観た映画は、5分に一度人が死んでいましたが、本作では5分に一度「キャップぎゃわいい」と叫びたくなる、さながらキャップ萌え溶液に身を浸すような至福の時間を味わうこととなったのでした。 キャップ萌え溶液ってなんなんだよ、と思った方は各自で想像してみてください。

・ 通りすがった人にも礼儀正しく挨拶するキャップ。 空白の70年を埋めるにはコレが最適だヨ!とばかりにただ単に自分の趣味を押し付けてくる、世の中の「親切な人びと」の言葉も聞き流すことなく丁寧にメモするキャップ。 仲間を大切にするキャップ。 愛した人に誠実であるキャップ。 できれば誰も傷つけたくないキャップ。 よっぽどの事態でない限り殺傷はしないキャップ。 突然の来訪にも嫌な顔ひとつしないキャップ。 どんな状況でも最善を尽くそうとがんばるキャップ。 ああキャップ。 かわいらしいよキャップ。 わたしはキャップの盾になりたい。(キャップを守りたい的な意味ではなく、むんずと握りしめられたい的な意味で)

・ 『アベンジャーズ』の時に着せられていた、悪い冗談のような派手派手コスチュームから一転し、シンプルで落ち着きのあるデザインの戦闘服が採用されていたところもよかったですねぇ。 それになんといっても、終盤は第1作目と同じキャンバス地っぽい素材の戦闘服に戻っていたところ。 アンティークな色合いと、ピタピタすぎない太もものシルエットに、白飯をよそう手がとまりません。

・ 白飯といえば、今回もっともグっときた人物について書かないわけにはまいりますまい。 そう、前作雪山で死んだはずがどっこい生きてた、キャップの親友バッキーちゃんのことについて。

・ (そういえば)前作『キャンプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』の中盤辺り、ナチスの秘密機関ヒドラによって人体実験を施されていたというくだりがあったようななかったような・・。 いや、あったんです! あったから、バッキーちゃんは超人になっていたのです! みんな気付いてなかったけどなってたの! 前作では全力を出してなかっただけなの!

・ 敵の手に渡ったバッキーちゃんは、謎マシーンで記憶を消され、ヒドラの悪行を円滑に進めるための暗殺者として、何年もの間汚れ仕事に従事させられてきた。 そして、ついに最も大切な友達との再会を果たすこととなる・・・敵と味方として・・・。

・ 記憶を消されてもなお、キャップの顔や声だけは忘れてしまえなかったバッキーちゃん。 血も涙もない暗殺者だとはわかっていてもなお、信じる気持ちを捨てられないキャップ。 この二人が苦しみながらどつきあう姿は、そのアクションの壮絶さと裏に秘められた哀しみとが相まって、映画史に残る名シーンとなっていたのではないでしょうか。 少なくとも、わたしの心のベストテンにはランクインしましたよ! おいかあさん!白飯おかわり!

・ 肝心のストーリーに目を向けますと、「マーベルの2大うっかりハゲ」ことニック・フューリーさんが盛大にやらかしおったで!と苦笑いせずにはいられない内容となっておりまして。

・ え? もうひとりは誰かって? ほら、あの人ですよ! 地上最強のテレパスと言われながらも、映画化されるたびに一服盛られたり意識をのっとられたり霧状にされたりと、リーダーと呼びたくないことこの上ないうっかり具合を発揮する、チャールズ・エグゼビアさんのことですよ!

・ まぁそれはさておき。 本作のフューリー長官のうっかりときたら、そらもう酷いもんでしたよね。 なにせ、長期間うっかりしていた間に、S.H.I.E.L.D.のっとられちゃってますからね。 しかも相手は、自らスカウトしてきたヒドラの残党ですよ。 そういやいたいた!邪悪なたこ焼き屋みたいなマークのアレね!

・ ナチスやヒドラでエグい研究をしていたドイツ人科学者をアメリカに引っ張ってきて、知能を酷使して、人間性をダメにさせ、放っておいた結果がこの有様ですよ。 S.H.I.E.L.D.内部はもとより、政府高官までどっぷりヒドラが入りこんでしまって、もう軍部がどうこうというレベルではなく、国家とか全世界が危機に陥ってしまっているという。 もうなんかアレですね、むしろ、「よくぞここまで気付かなかったな!」といいたいですよね。 なんや!さすがは自由の国か!

・ 無論、その責任を問うには70年前まで遡らねばならないでしょうし、フューリー長官だけを責めるのはいささか酷な話かもしれません。 そう、そこのトミー・リー・ジョーンズさん、あなたのことですよ。 缶コーヒー飲んでる場合じゃないですよ。

・ そして、ヒドラだけを責めるのもまた、おかしな話なのかもしれません。

・ S.H.I.E.L.D.が進めていた「インサイト計画」の恐ろしさは、決して絵空事ではないと思うのですよね。 空飛ぶ空母こそないものの、カードの使用記録、ネット、携帯、街中に備えられた防犯カメラ、人工衛星などにより、ありとあらゆる情報が誰かにとっては丸見え状態となっている現実世界。 そこと、キャプテンアメリカの世界との境目は、私達が思っているよりもわずかなものなのかもしれない。 そんな世界に、「正義」はいくつ存在しているのか? 「正義」を定める人とは?

・ S.H.I.E.L.D.の前にはキャップがいる。 では、私たちの世界には、誰がいるのだろうか。 

・ まぁね、そんなおっかない話が他でもないアメリカで作られているというのがね、アメリカのすごいところなのかなぁとも思うのですけどね。 

・ 第1作の時のように明確な「敵」がいない中、「とにかく無駄な殺傷はダメ!平和をダシに使ってもダメ!」とまっすぐな信条を貫き通すキャップの姿に学ぶところは多いような気がします。 あと、やっぱりキャップすき!真面目さいこう!

・ それにしても、勝手な思い込みではありますが、まさか宇宙人と闘ったあとに出てくる敵がヒドラだったとはねぇ。 前作ではかなしいほどにエアリーな存在感だったスカルの兄貴でしたが、その魂はみなにしっかと引き継がれておりましたぞ・・・!

・ 草葉の陰でズル剥け兄貴がほほえむ様が目に浮かびます。

・ スカ子のしり!

・ 我が家では今、Dlifeの「リベンジ」を見るのが毎週のおたのしみとなっているのですが、そちらで主役を張っているエミリー・ソーンことエミリー・ヴァンキャンプさんが、おいしい役どころで登場したため、大いに盛り上がりましたよ。 ただ、あんな体たらくではちょっと困りますけどね! ちょっとエミリーさん!あなたあのヒロユキサナダに鍛えてもらったんでしょう!そんなことじゃあグレイソン家に復讐なんて夢のまた夢ですよ! 

・ あと、勘違いかもしれないんですけど、百田尚樹さん居ましたよね? 出てましたよね?
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(そうですよね!)

・ ちがっていたらすみません。

・ 繰り返しになりますが、もしも生まれ変われるなら、キャップの盾になって片手でぶん投げられたいです。あと、壁にベチーンって跳ね返って戻って来たら、首根っこ掴まれて背中におんぶされたいです。 こなきじじいのようにキャップの背中にへばりつきたいです。 時々バッキーちゃんにもぶん投げてもらえたなら、もう言うことはありません。

・ 前作・アベンジャーズ・アベンジャーズの次回作・キャップの次回作、と、前後左右につながりの深い作品ですので、「派手な映画を1本だけ観てスカっとしたい」という方にはあまり満足していただけないかもしれないなぁ・・という気もしますが、できれば、そういった関連作を観たことがないという多くの方にも、ぜひ一度ご覧いただきたいです。 そして、ここからでいいので、ほかのマーベル作品にも興味をもっていただけたら・・と。 マジですげえおもしろいから! (と無性にすすめたくなる何かがキャップにはあるのです)

・ キレッキレのアクション、めくるめく滑空シーン、泣いて笑ってグっとくるストーリーなどなどがつめこまれた、最高の娯楽作でした! とにかく今は、はよ来年きておくれ!と願うばかりです。(アベンジャーズ2は2015年公開予定)



関連感想
『キャンプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(第1作)
『アベンジャーズ』



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