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『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』

2013年07月04日
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あらすじ・・・
幼馴染の親友の花嫁介添え人(ブライズメイド)を務めることになった主人公が完全アウェイの中奮闘します。

女友達が結婚することになって微妙な心境に陥るキルスティン・ダンストさんのお話・・・、という程度の前情報だけで観る気満々になっていた『バチェロレッテ ―あの子が結婚するなんて!―』がWOWOWで放送されてる・・・!、という程度の認識で予約していたら実際録画されていたのは『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』でした。
という訳でキルスティンさんではなくクリステン・ウィグさん主演の『ブライズメイズ』を鑑賞しましたよ。
タイトルは「史上最悪」となっていますが、中身はその正反対。
意地っ張りで不器用な女性の本音が、珠玉の名台詞となってこれでもかと散りばめられている、「超超超最高」な作品だったので結果オーライですよ!

では、そんな台詞の一部をご紹介しながら作品の説明などをば・・・。


■ 「アレって直視できなくない?」

はい、もう一発目からシモですよね!

恋人とベッドの中で大運動会を開催している主人公・アニーの姿で幕を開ける本作。
速度といい角度といい、女体と会話しようという気がまるで感じられない自己中心的な腰振りをかますイケメンと、それでもなんとか表情を取り繕い彼との仲をキープしようとするアニーから、「ザ・どんづまり」という雰囲気がひしひしと伝わってくる名シーンに、早くも「これは傑作かもしれない」という予感が漂います。
そして、たのしくない夜遊びから帰宅したアニーが、親友・リリアンにぶっちゃけた一言が上記の台詞。「アレって直視できなくない?」。

もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
こう言っちゃあなんですけど、性器ってグロいですよね!女性のも男性のも甲乙つけがたいぐらいエグい!気まずすぎてまじまじと眺められない!
なんでこんな形状にしたんや・・・ と責任者を呼び出して説教したい気持ちでいっぱいですよ、ぼかぁ!
ちなみにこの台詞と共にアニーが披露する「タマの顔面模写」はなんとも言えない味わいがあるので、ぜひ今をときめくキンタローさん辺りにでもチャレンジして頂きたい!キンなだけに!


■ 「かぶりつきでタマを見たいのよ!」

ええ、二発目もシモですよ! おちてこい!オレのところまでおちてこい!

長年付き合っていた彼氏にプロポーズされ、晴れて婚約の日を迎えたリリアン。
親友として「メイド・オブ・オナー(花嫁介添人のリーダー)」を拝命したアニーは、一緒に介添人をすることになったリリアンの知り合いを紹介されます。
この4人のメンバーが、とにかく個性豊かでおもしろい!
リリアンのいとこのリタは、生意気真っ盛りな3人の子を持つ平凡な主婦。
会社の同僚のベッカは、新婚ホヤホヤの世間知らずな若奥様。
リリアンの婚約者・ダグの妹であるメーガンは、態度も身体もLサイズ。
そして、ダグの上司の後妻で超お金持ちのヘレン。美人で物腰も上品だけど、あまりに世界が違いすぎる感じと、リリアンをガッツリ取り込もうとしている感じに、アニーは説明し難い反発心を抱いてしまいます。
まぁ、要は嫉妬ですよ!「女」として、「友達」としての嫉妬!

で、この4人に対し、リーダーとして仕切り能力を発揮しようとするアニーだったのですが、やることなすこと全て裏目に出てしまい、自己嫌悪に陥るばかり。
リリアンの為に独身お別れパーティを開くため、手近でお手頃なプランを提案するも、ヘレンが出した「わたしが飛行機代おごるからみんなでベガスに行きましょうよ」という金にモノ言わす案にあえなく撃沈。
「でもでも、わたし飛行機苦手だし・・・」と言い淀むアニーにリタが放った一言が「かぶりつきでタマを見たいのよ!」なのであります。

アニーとリリアンの「タマって直視出来なくない?」とは正反対の赤裸々発言ですが、日々の育児と家事に疲れ、気持ちが澱みに澱んだリタだからこその一言が激しく胸を揺さぶります。
もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
タマは見たくないけど、ドニーさんの上腕筋群とか大胸筋とか見たくなりますものね!

被せるように放った「男のストリップを目に焼き付けといて、旦那としてる時思い出すんじゃい!」という台詞も、涙なしでは聞いていられませんでしたよ!


■ 「アニーだけが自腹でエコノミーなのよね」

そんなこんなで「仕切り役をとって代わられる」という屈辱を味わうこととなったアニー。
最後の抵抗として、自らのプライドを守るためとったのが「航空券代は自分で払う」という選択です。
いけすかないヘレンの金なんて、ビタ一文使わせてもらうもんか!という勇ましい女心。 

もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
「あー、え、なに?みんなファーストクラスなんだー。いや、でもわたしもう自分でエコノミー買ったから大丈夫大丈夫。ていうか、なんつうの?むしろエコノミーに乗りたかったっつうの? そういうね、確固たる意志で買いましたから。ほら、じぶん自立した女性ですし」
と毅然とした態度で言ってはみたものの、「そうなんだー。じゃ、ごめんねー」とさっさと別行動を取られ、自分以外のメンバーが和気藹々としている様子を背に、心で泣いている感じがね・・・
で、結局心細いわ飛行機苦手だわで情緒不安定になり、ヘレンにもらった安定剤とお酒の効果で暴れまわってしまうという。
わかってる。 
子供じみた行動だということはわかっている。
でも、どうしても「航空券サンキューでーす!」とは言えないんですよ!わかってくださいよ!


■ 「たまには旦那なしで深夜テレビが見たいのよ・・」

またもやリタさんの名言です。
ベガスへと向かう飛行機の中、新婚真っ只中で夢見がちだったベッカは、辛酸をなめ尽くしたリタさんから夫婦生活のリアルを叩き込まれることに。
「学生時代に男と遊んでおく」ということの重要性。
夜の営みからキスだけが抜けさってゆくという残念現象。
「愛情はないけど性欲だけはある、それが夫婦」という生々しい忠告を前に「じゃ、じゃあその最中は何を考えているんですか・・?」と質問するベッカにリタさんが答えた一言は、あまりにあんまりすぎて、もうここには書けません! リアルすぎてオレには書けないよ!

このくだりでのリタさんの台詞ですが、世界中の夫のみなさんが心の備忘録にメモしておいて損はないと思いますので、興味のある男性は泣きながらご鑑賞ください!マジで!


■ 「翼の上に植民地時代の女が!」

言わずと知れた『トワイライトゾーン』のエピソード「2万フィートの戦慄」のパロディです。
さいこうです。


■ 「あなたは私のことなんて何も知らないし、私にあなたの助けなんて必要ない」

さてさて、結婚式の準備に奔走する一方、偶然の出会いから「これは!」という人と一夜を過ごすこととなったアニー。
お相手のネイサンはおまわりさんで、アニーの弱いトコロや悩んでいるトコロを理解しようとしてくれる、とても優しい人。
しかも、朝チュン時にはコーヒーまで淹れておいてくれるという気配り名人で、アニーが今まで一度も出会ったことのない誠実なタイプでした。
どう考えても「やっと会えたね!」と言うべき人なのですよ。
年齢もいい塩梅だし、安心してつきあっていける人に違いないのですよ。
でも、言えないのです。
素直に胸襟を開いて甘えることが出来ないのです。
だって、この年になるまでひとりで必死に生きてきたから。 
ヤリ逃げ&都合のいい女扱いしようとする男たちに傷つけられないよう、「強がり」という鎧で必死に自分を守ってきたから。

もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
パっと出の男に「きみのホントの気持ち、わかってるよ」なんて言われたかないのですよ! 
そんな浅くねえし! 
オレ、そんな単純じゃねえし!
まだまだ見せてない部分、山ほどあるし!! 同情なんてされたくもねえし!
おやじ!ホッピー一丁!大ジョッキで!


■ 「彼は親切で、優しくて・・・、それで私ね、大急ぎで逃げてきちゃったんだ」

物凄く自分のことをわかってくれている人なのに、それを認めることが出来ず、胸に飛び込むことも出来ず、毒を吐いて立ち去るしかなかったアニーが、リリアンの留守電に残した本音がこの言葉です。
優しさが痛いほどわかるからこそ、ワーって逃げてしまったアニーの、どうにもならない不器用さに、頷きすぎてムチウチ必至です。

わかりすぎて、辛すぎて、もうオレは泣いたよ! 赤鬼かアガサかっていうぐらい泣いたよ!!

ちなみに、留守電の最後に「これ聞いたら電話してほしいな・・」と残したものの、リリアンからの返信はなし!
いいよいいよ!もう友情なんて信じないよ! だったらいっそのこと、ひと思いにとどめを刺しておくれよリリアン!


■ 「悪口を言うんなら私のいない時にしてよ!」

「どちらがリリアンの親友として相応しいのか」と、火花を散らし合うアニーとヘレン。
リリアンはそんなふたりの現状に気づいていないわけではありませんでした。
彼女としては、付き合いの長いアニーも、最近知り合ったとは言え親身になって手助けをしてくれるヘレンも、どちらも大切な友達であり、自分が好きになった友達同士、できれば仲良くなってもらいたいと思っていたのです。
そりゃまぁ、ヘレンのブルジョワっぷりは、以前の自分ならアニーと一緒になって「ケッ」と鼻で笑っていたタイプではありますが。
しかし、そんなリリアンの気持ちも知らず、堅くなにヘレンを拒み、敵意を剥き出しにしてきたアニー。
ついには、うまくいかない仕事や恋愛のムカムカの相乗効果もあり、リリアンの婚前パーティで来賓を前に大暴走してしまいます。
そこでキレたリリアンが放った一言が、「悪口を言うんなら私のいない時にしてよ!」。

もうね、「やっとれんわ!」ってことですよ!
「おまえらわしの気も知らんと好き勝手しよってからに!」と。
両方の性格を知っているリリアンにしてみれば、これ以上イラつくことはなかったでしょうね。
「冷静になって、思い込みを捨てて話してみれば、きっと仲良くなれるタイプなのに・・・なにやっとんじゃぁぁぁ!」と言いたくもなるでしょうよ。 わかる。わかるよ。

・・まぁね・・・ アニー寄りの目線でみれば、「だったら最初っから間に入って取り持ってよ・・・」という話でもあるのですけどね・・・ フフ・・(遠い目)


■ 「自分を哀れむな」
■ 「自分の不幸を周囲のせいにするな」
■ 「問題の答えは自分の中にあるんだ」


リリアンと大喧嘩してしまい、ネイサンからも愛想を尽かされてしまったアニーは、すべてを失い(失ったような気になり)自宅に閉じこもってしまうのですが、そんな彼女の救世主となったのは、他ならぬダグの妹メーガンでありまして。
本気で誰かと交わろうともせず、勝手にやさぐれ、人生に失望していたアニーにぶつけたこの台詞は、彼女の心だけではなく、鑑賞していた私の心をも大きく突き動かしました。

人生なんて、うまくいかないものです。
理想と現実はしょっちゅう反発し合い、絡み合うと思えば解けてしまうのが常です。
しかし、だからといって「どうせ・・」と捨て鉢になる必要なんてない。
「理不尽な人生に振り回される可哀想な私」に酔っていても、事態は何も変わらないのですよ。
自分を変えることができるのは、自分しかいない。
ダメなトコロもイイ線いってるトコロも、全部正面から受け止めよう。

「人生は痛い。 でも、それが人生なんだ。 さあ、戦えよ!」
というメーガンの言葉は、すべての女性に贈られた力強い声援のようで(もちろん、男性にとっても同じだと思いますが)、なんかもう、師匠と呼びたいです! 師匠!かっけーッス、師匠!

ちなみに、せっかく訪ねてきてくれたメーガンを前に「私には友達なんてひとりもいないんだわ・・」とグチグチ言うアニーに向かい「友達を前によくそんなこと言えたな!」と、堂々友達宣言をするメーガンの精神力も超憧れッス! 
もしも私だったら「(ああ・・私は友達認定されてなかったんだ・・・そっか・・そうだよね・・エヘヘ・・)」と心の中で号泣するのがやっとですよ! やっぱ師匠すげえよ!!


■ 「私には女友達がいないの・・・」

いよいよ結婚式、という中、形相を変えてアニーの家に駆け込んできたヘレン。
彼女曰く、突然リリアンが姿をくらませてしまったとのこと。
まぁ、普通に考えたらマリッジブルーだろうとは思うのですが、何不自由なく育ち結婚したヘレンにはそのような発想はなかったでしょうし、結婚経験のないアニーは言うまでもありません。
ということで、万策尽きたふたりは、国家権力に頼ろうとネイサンの元に向かうのですが、その道すがらヘレンが涙ながらに告白したのがこの一言だったのですよね。

何もかも完璧に見えたヘレン。
だからこそ、初めて会った時から心の中でチっと舌打ちし、「絶対おまえとだけは友達になんないんだかんねー!」と反発してきたアニーだったのですが、正直すぎる打ち明けばなしに、思わず意地の悪い笑みを浮かべてしまいました。
それは、そこはかとなく意地悪ではあったのですが、ふたりの間にそびえ立っていた(というかふたりが妙なプライドからせっせと積み上げてきた)壁が崩れたしるしであり、「へえ・・・あんたもナナって言うんだ・・」的融和の瞬間だったのであります。

もしかしたら、いや、きっとヘレンも、どうやって友達を作ったらいいかわからない、不器用な女性だったのですよ。
ホントはみんなと仲良くなりたくてしょうがなかった。
太っ腹だったのも、嫌味とか恩を着せようとかそういうのではなく、育ちの良さが出ていただけ。
でも、そういうのを悪い方に解釈する人は多いし、何より猛烈に僻まれるものです。
ゆえにヘレンは、上っ面の友達はいても、誰かに本音でぶつかることなど出来なかったし、ぶつかってきてくれる人もいなかった。 
アニーとヘレンは、実はとても似ているタイプだったのです。

もうね、わかる! わかりすぎて辛いんですよ!
もういいよ・・何も言わなくていいよ・・ あんたもこっち側だったんだよね・・ ・・ねえ、今日からあんたのこと、ハチって呼んでも、いい・・?


■ 「人は変わらない。 ちょっとずつ成長してるだけで、根っこの部分は変わらないのよ」

高校生の頃、友情は永遠だと思っていました。
部活で苦楽を共にし、家族同然の絆で結ばれた仲間たち。
ですが、卒業し、それぞれが進学や就職や結婚という別々の道を進み始めた瞬間から、ほんの少し、その絆の結び目がやわらなくなってゆくのを感じ始めました。
新しい環境、新しい仲間との出会い。
それでも私にとって本当に心許せる友達は彼女たちだけだ、と思っていたし、お互い同じだと思っていた。 
そして、そう思っていたのは自分だけだったのだと、彼女たちの結婚披露宴で思い知らされた。

今振り返れば、なぜあんなにも頑なだったのだろう、と恥ずかしくもあり、情けなくもあるのですが、「親友」だった花嫁と、彼女の周りでにこやかにピースサインを決める見知らぬ女の子達はとてもキラキラしていて、私はなんだかもう無性に「無理だ・・・」と思ってしまったのですよね。
「ああ、彼女たちはもう変わってしまった。 新しい友達を得て、私の手の届かないところへ行ってしまった」、と。
なんてバカだったのでしょうか。
その輪の中に「やっほー!」と入ればいいものを、勝手に失望して、勝手に自分を哀れんで、「いいよ、別に、私ひとりでも平気だから」とやさぐれていた私は、なんてバカだったのでしょう。
もちろん、彼女たちがそうであったように、その時私の周りにも、新しい環境で巡り合えた大切な友達がいてくれたというのに。
メーガンのような友達が。

そんな、変わったと思っていた(決めつけていた)友達と、先日久しぶりに食事に行きました。
数年ぶりに会った彼女たちは、全然変わっていませんでした。
ちょっとずつ成長して、大人になって、でもちっとも変わっていなかった。
答えはいつだって、私の中にあったのです。

今でも私は友達を作るのが苦手で、というか、どうやったら友達になれるのか、友達を名乗ってもいいものか、そこらへんのさじ加減がさっぱり判断出来ないのですが、壁を作るも壊すも自分次第なのだよなぁ・・ということはわかってきた気がします。 飛び込むも尻込みするも自分次第なのだ、ということも。

アニーとヘレンは私だった。
そんな彼女たちがちょっとだけ成長し、新しい一歩を踏み出すラストは、さいこうに爽快で、さいこうに胸が震えて、エンドクレジットが流れた瞬間、本作は私にとってかけがえのない宝物のような映画となったのでした。
繰り返されるシモネタや、女性たちによる体を張ったギャグに腰が引けてしまう方もいるでしょうし、とことん合わないわーという方もいらっしゃるでしょうが、私の中では文句なしの傑作でしたよ!




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