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『オブリビオン』

2013年07月01日
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(※ 以下ネタバレしています)



あらすじ・・・
だから私は彼に言っていたんですよ。 
「それは規則違反よ」ってね。

スカブと呼ばれる獰猛なエイリアンの襲撃を受け60年。
核兵器を用いた全面戦争により侵略戦争には勝利したものの、私たちの地球はあちらもこちらも壊滅状態だわ放射能で汚染されちゃってるわで、もはや人が住める状態ではありませんでした。
人類は地球を捨て、土星の衛星タイタンへ移住することを計画。
お偉方は居住環境が整うまでの間の一時的な避難場所として、テットという名の巨大なスペースコロニーを大気圏外に建設し、生き残った人々を移動させたのでした。
もうこの地球上には人っ子ひとり残っていない。
私と彼、ジャック・ハーパー以外は・・。

そう、数年前、上層部の責任者であるサリーから「ジャックとふたりで地球に行ってくれない?」と打診された時は、すくなからずショックでしたよ。
移住先であるタイタンに水が必要なのはわかるけど、どうにかして海水を移動させなければならないのはわかるけど、なにゆえ私たちがその吸い上げポンプの見張りをしないといけないの? と。
スカブの残党対策なら、監視用ドローンに任せておけばいいじゃない? と。
ドローンが故障したらしたで、もうね、そこは消耗品だと思って放置しとけばいいじゃないですか。
どうしてジャックと私がふたりっぽっちで、ドローンのメンテを引き受けなけれなならんのですか。

もちろん、わたしたちはずっと前からのベストパートナーでしたし・・ いや、「記憶は任務遂行の邪魔だから」ということで上層部によって消去されているのでアレですけど・・・ でも、なんとなくベストパートナーだった気がしますし、とにかく新婚気分で乗り切ればなんとかなると思っていたんですよ。
ジャックはとにかくやさしくて、ケンカになったことなんてありませんでしたから。
ただ、ちょっと合わないなー・・という点も無きにしも非ずでしたが。
うん、それは認める。
だって私が「ごはんよー」って呼んでるのにメカいじりに夢中になってたり、なんだったらもうバレないように自分の趣味部屋つくったろか!みたいな自己中心的なトコ、ありましたし。
ここ、じぶんちじゃないし。 借家だし。 勝手に篭られても困るし。 わかってる?わかってんの?
でもまぁね、仮に険悪なムードになっても大丈夫なように、サリーが居住スペースの一角に「全方向から丸見えの水泳スペース」、通称「すけべプール」も作ってくれましたから、いざとなったらなし崩し的に・・お互い大人なんだし・・・
・・っていうかいやらしい女だな!サリーは!え?! そういう気遣い、嫌いじゃないけどさ!

ともかく、あと2週間、あとたった14日間地球での任務を果たせば、晴れてテットに戻れる筈だったんです。
こんな荒れ果てた地球とは、おさらば出来る筈だったんですよ。
ジャックさえ私の忠告を真剣に聞いてくれてさえいれば。
それなのに、ことあるごとに「地球の文化さいこーだよねー!オレもアメフト見たかったなー!」だの「上の連中は危ない危ないっつってるけど、地球も案外悪かないぜ?(チラッチラッ)」と、地球への執着心を剥き出しにし始めたあたりから、彼は以前にも増して自己中心的になってしまった。
よりにもよって、どんな菌が付着しているかもわからないような地球の植物を「いいもの持ってきたんだー」とプレゼントしてきた時は、ホトケのヴィクトリアと呼ばれていた私もキレましたよね。 速攻で窓から放り捨ててやりましたよね。
私が気づいていないと思っていたのでしょうが、泥まみれの書籍をコソコソしまっていたことも知っていましたよ。
まあ言いませんでしたけどね。 いちいち 言 い ま せ ん で し た け ど ね 。
夜中に汗びっしょりで飛び起きるもんだから、ベッドカバーの洗濯回数なんぞも激増しましたよね。
まあ私が洗ってあげましたけどね。 乾燥機もかけてあげましたけどね。 毎 回 ね 。

でもね、そんなことはもういいんですよ。
我慢できる範囲ですよ。 
どうしても許せなかったのは、私というパートナーがありながら、時折夢を見るようなほんわかとした目でボーッとするという暴挙。 これですよ。
遠い日の花火でも見てんのか? と言いたくなるような、切ないような焦がれるような目つき。
誰よ。 誰なのよ、その女は。 これもう、精神的とはいえ浮気と言っても過言ではないのでは。 
なんや。法的手段に出させたいんか。 内縁の妻の底力見せたろか。

そしてついに、遠い日の花火が現実のものとなったあの日。
やぶからぼうに地上へと墜落した飛行物体。 
ドローンの到着を待たず、自ら調査に向かおうとしたジャック。
「それは規則違反よ」、と私は言ったんです。
今までも繰り返し言ってきたように。
無事任務を終え、テットに戻る日を迎える為に。
だのにジャックは聞いてくれなかった。

そして彼は戻ってきたのですよ。
飛行物体から救出した、めっぽうナイスバディでちょっと影のある訳アリ風な美女を連れて。
初めて会ったはずなのになぜだか以前から知っていたような、意味深な目つきをした美女を・・・鼻の下50センチぐらい伸ばして・・・
こんなこったろうと思ったわ・・・いつかこんなことになるとおもたんや・・ ホンマ・・あれ程忠告したったのに・・・

・・・よしわかった! ならば法廷で会おう!



トム・クルーズさんが人類を救ってくれました!(※2年ぶり約10度目)(※不可能なミッションを含む)

その輝かしいフィルモグラフィにおいて、幾度となくわたしたちの地球を守ってきてくれたトム。
そんなトムがまたもや、個人的な理由で、あくまで私情で、結果論として人類を救ってくれました! 
ありがとうトム! たぶんその他大勢のことまでは考えてなかったと思うけど、とにかくありがとうトム!
しかも本作のトムは過去作品でのトムとはひと味もふた味も違う。
なんと、今回トムは出ずっぱりです! 
あ、今あなた「今までもそうだったじゃん!」と思ったでしょ! 
ちがうんだなー! 
いいですか、今回のトムは、エイリアンにアブダクションされたオリジナルトムを元に大量生産されたクローントム! 
大量生産ですから、5人や10人じゃないですよ! なんと作りも作ったり数万人規模のトムなのです!

地球に降りたっただけで約1000人! 巨大なスペースシップの船内には、その場を埋め尽くさんばかりに増殖したトム!
もはや一家にひとりはトム!
ホームセンターで「おかあさん、うちにもトムほしいよー」と駄々をこね、「ダメよ!こないだトム連れて帰ったばかりでしょ!」と怒られるトム!
空き地の隅のダンボールの中で雨にうたれて泣いている捨てトム! 
そっと傘を差し出す不良少年トム! 
意外な優しさにときめく幼馴染のトム!
トムの過剰供給による、若者のトム離れが叫ばれる昨今、みなさまいかがお過ごしでしょうか!

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(※ こんな崖の上でももちろんスタント無し! そう、トムならね!)

という訳で、トムのことを愛してやまないわたしにとっては、終わらない白昼夢のような作品だった『オブリビオン』。
世界で最も有能な男ことトムが、お水だいすき宇宙人をやっつけるという壮大な物語です。
どれぐらいお水がすきかと言うと、50年かけて海の水をせっせと汲み上げ続けるぐらいだいすきです。
生命探知機(?)に反応しないタイプの宇宙人らしいので、トランスフォーマーのような機械製の宇宙人(宇宙ロボット)なのかもしれません。
機械に水っって必要なの・・・? と思わなくもないですが、たぶん後先考えないタイプの宇宙ロボットなのでしょう。
後先の見通しの悪さは、50年かけても海水を吸い上げきれていない点からも窺い知れます。
もうちょっとペースを上げられなかったのか。
これ想像ですけども、塩分を濾すことに相当苦労していたと見たね、ぼくは。
ていうか、量は豊富だけど質が濃厚すぎて扱いにくい海水すげー!

で、そんなスケールの大きなお話と共に、いや、むしろそれ以上の情熱を持って描かれているのが、とある夫婦の物語なわけですが。

地球に接近してきたテットによって引き裂かれたトム&キュリレンコ夫婦。
記憶を消されクローン化されたトムと、60年間の低温睡眠から目覚めたオルガ・キュリレンコさんが再会した時、止まっていた時は動き出すのか否かという点が、人類の行く末をも左右する重要ポイントとなっており、まぁ結論から言うと、トムが圧倒的な愛の力で、60年間ものブランクもクローン化をも乗り越えてしまうのですよね。
いやいやいや、と。
いくらなんでも、トムのメンタルに頼りすぎなんじゃないの、と。 
まぁ、トムならなんでも可能にしてくれそうな気もしますけども。

この、「大量生産されたトム」をどのように理解するかで、夫婦が迎えるラストに満足できるかどうかは大きく変わってくるのではないでしょうか。
わたしは、言うまでもないことですが、クローン人間を作ったことがありませんので、仮に作った際どのような成長過程を経てゆくのかさっぱり想像がつかないのですが。
ただ、もしも「記憶」というものが、レコードの溝のように脳に刻まれてゆくものだったとしたら、その情報を元に作りさえすれば、例えクローンとして生まれ変わっても尚、同じ人を、同じように、慈しみたいという気持ちが芽生えるのかもしれないなぁ・・と思ったのですよ。
パッケージは新しくなっても、そこに残された心は何度でも繰り返し再生されるのかもしれないなぁ・・と。
「スペア」とか「コピー」とか言ってしまうとそれまでですが、わたしは劇中キュリレンコさんを必死に守っていたトムも、再生された記憶を頼りに足掛け3年で隠れ家(我が家)へとたどり着いたトムも、どちらも本物のトムだと思いましたし、なんかね、「クローン技術」が現実世界においても全くの夢物語ではないだけに、「人間の可能性」っておもしろいなぁ!とワクワクしたのでした。

一見ハッピーエンド風なラストですが、実はその裏で「大量のクローントムとトムのクローンパートナーが木っ端微塵にされる」という、ぜんぜんわらえない悲惨な大作戦が実行されていたトコロも、いい塩梅に感動に水を差してくれてよかったですね。
テットが破壊された瞬間に、地上のドローンたちが全て鉄くずと化してしまったということは、吸水ポンプの監視を仰せつかっていた数十組ものクローントムとパートナーたちも、住処の機能が停止、もしくは崩壊してしまい亡くなってしまったでしょうし。
ただ、あれだけ優秀なクローントムなのに、生き残ったのがたったひとりとは到底思えないので、もう数十年経ったらキュリレンコさんの元にぞろぞろトムが集結してしまうのではないか、という想像が容易く出来てしまい、いい意味で胸を熱くしてくれました。
もはや一家に数人はトム!
おとうさんを名乗るトム過多により、若者のトム離れ(略)

いつもにも増して張り切っているトムが目に眩しく、圧倒的に美しい地球の風景に打ちのめされ、改めて「トムは今日も元気いっぱいだなぁ」、「地球にうまれてよかったなぁ」と、ユウジ・オダのごとく感嘆の声を(心の中で)あげつつ、大満足で劇場をあとにしたのでした。

メカもかっこよかったですよ!


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(※ モーフィアスみたいなモーガンさんもイカしてましたよ!)



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