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『スーパーマン  リターンズ』

2006年09月09日
20060909232155.jpg  ↓ ※あらすじで、一部クライマックスにふれる箇所があります




私は今夜も、空を飛ぶのだろうか・・・。

子供の頃、日曜洋画劇場で初めて 『スーパーマン』 を観た時から、スーパーマン=クリストファー・リーヴは私の中で、不動のヒーローでした。
心を躍らせながら画面にかじりつき、スーパーマンの美しさや、飛行シーンの格好よさに胸をときめかせながら眠りに落ちると、その晩は必ず夢の中で自由に空を飛んでいたものでした。

しかし、シリーズが子供の眼から観ても、明らかにつまらなくなり、クリストファー・リーヴが不幸な事故で再起困難になってから、スーパーマンは私達の前から姿を消しました。
(コミックやテレビシリーズはあったでしょうが)

そして、月日は流れ、映画の表現が革新的な進化を遂げた今、ついにスーパーマンがスクリーンに帰ってきました!

ニコラス・ケイジが降板になって、ホントによかった・・・!!

そう叫びださずにはいられない程、理想的なキャスティング。
クリストファー・リーヴに、容姿・雰囲気ともとてもよく似ている、新スーパーマンことブランドン・ラウス。
憎たらしさの中に、ほのかな色気を感じさせるレックス役の、オスカー俳優・ケヴィン・スペイシー。
リニューアルされても、益々感じ悪いヤな女っぷり全開のロイスを演じる、ケイト・ボスワース。
脇の役者さんも、それぞれが役にはまっていて、違和感ゼロです。

ホント、危ないトコだったわ・・・。
シリーズ最大の危機 (スーパーマンがズラ着用) を無事回避して作られた、 『スーパーマン リターンズ』 。
監督も、決まるまでには大分ゴタゴタしたようですが、ブライアン・シンガーになって、本当によかった。

爽快さの中に、陰気臭さを含ませた新シリーズ。
では、そのあらすじをざっとご紹介。

クリプトン星の極悪囚人との死闘を制したスーパーマンでしたが、自分の生まれ故郷であるクリプトン星がまだ現存しているとの情報を得て、その真偽を確認すべく地球から姿を消します。
捨てられた形のロイス・レインは、失恋の恨みをバネに “スーパーマンはホントに必要か?” という飛ばし記事を書いたり、あてつけの様に御曹司と婚約したりと、やりたい放題。
しかし、結局クリプトン星が消滅していた事を目の当たりにしたスーパーマンは、飛んで帰るのも疲れるので、隕石に乗っかって派手に地球に帰還します。
実家に帰り、少年時代の無垢だった心を思い出したスーパーマンは、再び都会に戻る事に。
5年も経っていた割には、運良く元の就職先だったデイリープラネット社に復職を果たしたスーパーマン(クラーク・ケント)でしたが、そこで初めて愛しのロイスの婚約を知り、その上子供まで産んでいたことを知ります。
ショックの余り、復職初日だと言うのにバーで油を売るクラーク

仕事しろよ。

そんな時、ロイスがテレビの生レポートで乗り込んでいたジェット機が、発射予定のスペースシャトルと連結されたまま操縦不可能となり、シャトルもろとも宇宙へ旅立とうとしている事を知ったクラークは、ロイス(とその他大勢)を救う為、スーパーマン復帰第1号となる大仕事に飛び立ちます。

5年ぶりに、派手な仕事で皆の前に姿を現したスーパーマンに、熱狂する人々。
久しぶりに再会を果たしたロイスとスーパーマンでしたが、民衆の前だったので、プライベートな会話を遠慮したスーパーマン
大人として、ヒーローとして、当然の態度だったにも拘らず、あたしは特別と言う意識が人一倍強いロイスは、コケにされたとばかりに怒り心頭です。

やっぱり痛い女です。

民衆がスーパーマンでお祭り状態なのに対し、そもそもの事故の原因を探ろうとするロイス。
しかし、スーパーマンと不適切な関係だった事は周知の事実だった為、編集長から「今こそコネを最大限に発揮して、スクープを取れ!」と圧を掛けられます。
クラーククラークで、ロイスの現況について気が気ではありません。
婚約者って?
子供って?
そんな煩悩で頭が一杯のスーパーマンは、ついにロイスをストーキング。
こっそり上空から、ロイスの家を覗く事にしました。
透視能力で、家の中を覗き見るスーパーマン

ロイスが着替え中だったら、犯罪になるトコですよ。
(↑※着替えて無くても犯罪)

微笑ましい家族の情景が、そこにはありました。
そして、ロイスが婚約者に向かって 「あたしスーパーマンなんて嫌い」 と言うのを聞いてしまったスーパーマン
しかし、その言葉の前に、若干のためらいを嗅ぎ取ったスーパーマン

これ以上罪を重ねないうちに、退散する事をお薦めします。

ロイスはロイスで、スーパーマンの帰還を誰よりも心待ちにしていたのも事実。
しかし婚約者の手前、迂闊にウキウキも出来ません。
それより何より、自分を捨てたあの男に、一言物申したくてウズウズしていました。
そんな様子を見ていたクラークは、ロイスが一人になるのを見計らって、スーパーマンとしてドラマティックに現れます。

計算高いストーカーです。

「何で私を捨てたのよ!」 と言うのは、さすがに女のプライドが許さなかったのか、遠まわしに恨み言をぶつけるロイス。
ロイスが書いた記事を気にし、「僕って、必要ないのかな?」と聞くスーパーマンに、「世界にヒーローなんて必要ないわ」とキツイ一言を放ちます。
何気に傷ついているスーパーマン

いくら捨てられたからといって、言っていい事といけない事があるでしょうに・・・。
丈夫そうに見えて、実は結構繊細な神経の持ち主なんですよ、カル=エルは。
つくづく、空気の読めない女ですね。

しかし、その様に初めはよそよそしく振舞っていたロイスでしたが、スーパーマンとの数年ぶりの空中遊泳に、すっかり夢心地。
スーパーマンの方も、「あの子供は誰の子なんだよ!」と聞きたい気持ちをおくびにも出さず、まずはロイスのご機嫌を取り繕う所から始めると言う、モテ男の上級テクを披露します。

何となく関係が修復された2人でしたが、ロイスは今さら婚約者を捨てることも出来ず、スーパーマンにしてみても、一般人と結婚するのは不可能ですし、とりあえず現状維持を選びます。

その頃、スーパーマンの宿敵・レックス・ルーサーは、莫大な資金を手にし、打倒・スーパーマンに燃えていました。
北極にあるスーパーマンの隠れ家を発見したレックスは、隠れ家が何のセキュリティ対策もされていなかったお陰で、その中にあったクリプトン星のクリスタルを盗み出す事に成功します。
持ち帰ったクリスタルを少しだけ削って水に入れたところ、周囲では大停電が起き、電気系統は狂い、その後クリスタルが何百万倍にも巨大化する事がわかりました。

そうです、ロイスが乗っていたジェット機の事故も、元はと言えばレックスの悪巧みが発端だったのです。

レックスはクリスタルを使い、全世界をターゲットにした、恐るべき計画を立てていたのでした。
スーパーマンは、無事世界を救うことが出来るのでしょうか?
ロイスとの関係は、どうなってしまうのでしょうか?


映画が初まって、一番最初に現れるのはレックス・ルーサーです。
彼の悪巧みがスタートする所から物語が始まり、スーパーマンが登場するのはタイトルバックが終わってから。
しかも、暗闇に紛れてなんだかよく判らないような登場です。
いきなり、一筋縄ではいかない展開を予感させるようなオープニング。

しかし、スーパーマンが復職してからは、一気にテンションは上がりまくり。
最初の救出劇(ロイスが乗ったジェット機の救出)などは、それをクライマックスにしても充分満足できるほどの盛り上がりで、お馴染みのテーマ曲と相まって、私の涙腺は緩みっぱなし、鳥肌は立ちっぱなしでした。
その後も、美しい飛行シーンあり、派手な救出劇ありと、息つく間もない程クライマックスの連続で、
・・・さすがブライアン・シンガー。 よくお判りで
と口の端が上がりっぱなしでした。

ところが、後半に差し掛かるにつれ、テンションがどんどん下がって来て、陰気なムードが高まっていくのがわかります。
レックスが作り出したクリスタルの島は、灰色に染まって、薄暗く、あちこちがギザギザと尖って痛そうです。
スーパーマンはレックスの罠に落ち、傷つけられ、ボロボロになります。
やっとの事でレックスの悪事を阻止したスーパーマンですが、その後彼は倒れ、呼吸も止まってしまいました。
救急隊員や警官に囲まれて、病院に運び込まれるスーパーマン。

これもまたブライアン・シンガー印。
一筋縄ではいかないヒーロー物作りは 『X-MEN』 で証明済みですから、今回のトーンダウンもそんなに想定外ではなかったのですが、やはり「万人受けするかどうか?」というと、チョット厳しいものがあったのかもしれません。
予想を大きく下回った興行成績が、それを否が応でも証明していますし・・。

「なんか~、スーパーマンってもっとスカッとする映画かと思ってたんだけど~」
そんな風にお嘆きのあなた!
いっそ、こう思っては如何でしょう?


ジェット機を助けるまでが本編。
あとは後日談。

どうですか?
なんだかスッキリしてきませんか?

そんな私の中にも、
・やっぱ子供はいらないだろ・・
・あんまりにも“続編製作への情熱”が匂いすぎる、尻すぼみなラスト
・レックス役のケヴィン・スペイシーが、どうしても『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』のドクター・イーブル(カメオ出演)役と被って見える


など、不満点が無きにしも非ずなのですが、そういうダメな所も全部ひっくるめて大好きと言える。
それくらい胸躍る『スーパーマンの帰還』でした。

嗚呼・・・ 淀長さんに観せたかった・・・!!

これは絶対劇場で観るべきです。
私も、許される事ならあと3回は劇場で観たい。(お財布的に許されないでしょうが)
そして、タイトルバックのテーマ曲に胸躍らせ、スーパーマンの美しい飛行シーンにワクワクし、クリストファー・リーヴの正統な後継者の誕生に涙し、次回作が作られる事を祈りつつ帰途に着きたい。

お帰り、スーパーマン。

私はまた再び、空を自由に飛ぶ事でしょう。
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