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『JAM FILMS』

2006年09月06日
20060903011700.jpg  2002年作品
 監督・・飯田譲治、岩井俊二、北村龍平、篠原哲雄、堤幸彦、望月六郎、行定勲
日本映画界の第一線で活躍する個性派&実力派映画監督7人が一堂に集結、それぞれが撮りたいテーマを自由に設定して撮り上げた短編作品が並ぶ、バラエティに富んだコンピレーション・フィルム。




つまんねぇぇぇぇぇぇー!!!


余りのつまらなさに失神寸前だった1時間50分。
何とか観終えて頭に残っているのは・・
ブルマ・・・ブルマ・・ブルマ・・・・

短編なのに、こんなに薄っぺらいなんて・・・。

オムニバスなのに、こんなに間が持たないなんて・・・。

オムニバスなんて・・

オムニバスなんて・・・



オムニバスのバッキャローーーー!!


私は、転んでもタダでは起きたくない性分なので、このやるせない想いをレビューにしてみたいと思います。
しかし、転ぶと言っても、つまずく程度ではなくもんどり打って倒れる位の転びようだったのですが・・・。

第1話 『the messenger』 監督・北村龍平
組織を裏切り、地下に潜った男のもとに現れたのは、組織からの伝言を携えてきたと言う、“メッセンジャー”と呼ばれる謎の美女。
組織から差し向けられた刺客を、次々と返り討ちにして悦に浸っていた男は、“メッセンジャー”に対しても余裕の表情。
しかし、そんな男に“メッセンジャー”が告げたメッセージとは・・・
「お前はもう、死んでいる(わよ)」


You は SHOCK!!(byクリスタルキング)
You Are Shock!じゃなくて、ユーはショック!だったのか・・・。
なんかジャニーさんみたいだな・・・。
そんな事はどうでもいいですが、この“メッセンジャー”、服装といい、セリフの棒読み具合といい、要するにイズコ(お逝きなさい)なんですね。
私が最も苦手としている、北村龍平の作品。
期待を裏切らないショッパイ出来でした。
それにしても、もうそろそろ演技の出来ないビジュアルだけのモデルを女優として使うの、止めませんか?

第2話 『けん玉』 監督・篠原哲雄
マンネリ感漂う同棲生活を送っていた、あきおと今日子。
ある日、買い物の帰り道で走ってきた男女とぶつかったあきお。
家に帰り、買い物袋を開けてみると、買ったはずの玉葱の替わりに出てきたのは、なんとけん玉。
実は、とある会社の景品だったそのけん玉の中には、オーストラリア旅行券が仕込まれていました。
偶然手にした旅行券に浮かれる今日子でしたが、あきおは生憎飛行機嫌い。
けん玉から再び見つめなおす事になった、二人の関係。
長過ぎた春に、終止符は打たれるのでしょうか?
  

うーん・・・。 まったり。
主演の二人(山崎まさよし&篠原涼子)は、とても自然体。
ドラマチックなようで、波乱の無い一日を描いたこの作品は、なかなか面白かったです。
オチもほのぼの。

第3話 『Cold Sleep』 監督・飯田譲治
冷凍睡眠から目覚めてみると、そこは古びた校舎でした。
フジオがふらつく足で教室から出ると、様々なコスプレをした様々な人種の男女が、まるで幼児の様に遊んでいます。
何とか辿り着いた養護室で、ナオミという女性がフジオを待っており、彼女の説明によると
“地球を救う為に、選りすぐりの学者達が宇宙船で旅立ったが、何故か辿り着いた所は校舎がポツンと立っているだけの、荒れた惑星だった。
そして、冷凍睡眠から目覚めた学者たちは、何かのミスからか次々と脳細胞を破壊され、バカになってしまった。
地球とのコンタクトが取れるのは、数学者であるフジオだけなのだ”
だそうです。
その言葉を聞き、記憶も蘇ったフジオが無事コンピューターを接続し、地球とのコンタクトを再開した二人。
安心したら途端にムラムラし始め、ベッドに倒れこんだ時、コンピューターの画面からそれを阻止する怒鳴り声が。
そして、フジオの脳にもまた、変化が起ころうとしていた・・・。


賢くなりすぎて自滅した地球人たちに変わって、新たな惑星で新たな人類創生を謀っていた偉い人。
自分の娘のナオミを、その新たな人類の母にしようという寸法です。
でも、賢い学者の遺伝子だと、また人類が賢くなってしまうから、受精に使う用にバカの精子を用意しておく周到さ。
さすが、偉い人。
でも、なんか回りくどくないか?
バカになった学者たちの面倒も、ナオミが見ないといけませんしね。
鬼畜な父ちゃん。(でも偉い人。)

第4話 『Pandora』 監督・望月六郎
私には秘密がある・・・。
秘密の場所で、秘密の行為。
でもその秘密も、もうじき終わる・・・。
中国四千年の秘儀で、もうじき終わる・・・。


秘密=水虫 に悩まされる眉子さんが、知り合いに教わった謎の中国人から、中国四千年の治療法を受ける事になります。
治療法=舌で舐め回して唾液を塗り捲る という秘儀のお陰で、水虫が治りつつある眉子さんですが、治療の余りの気持ちよさに、「あと一回の治療で完治」と言う所で、お終いになるのが惜しくなってきます。
そんな眉子さんに、謎の中国人が一言。
「中国四千年の秘薬、“水虫になる薬”もあるアルヨ」

って、アホか


第5話 『HIJIKI』 監督・堤幸彦
とあるアパートの一室。
テーブルを取り囲む男女と少女。
視線の先にあるのは、山のように盛られたヒジキの煮物。
どうやら、犯罪を犯してこの部屋に篭城しているらしい男と、彼の人質となった、冴えない中年女性(+アルファ)。
人生の負け組らしき彼に、ヒジキを振舞った心優しい中年女性。
酸いも甘いも噛み分けた彼女は、彼に自分の波乱万丈な人生を語り出します。
その余りの波乱万丈さにすっかり毒気を抜かれた彼は、自首を決意しますが・・・。


物語の冒頭にテロップで、
「このお話のオチはものすごく後味が悪いので、アンハッピーエンドが嫌いな方は、この間にトイレにでも行ってて下さい。」
との注意書きが現れます。
どれだけ後味悪いんだろう・・・。
そう思いながら観て見ますが、そんなに心温まる展開にもならず、中途半端な盛り上がりと、判りきった結末が用意されていただけで、なんだか肩透かしを食らったような気持ちの私。
すると、全てが終わった後、再びテロップが現れて、
「劇場のある所に、軍仕様の赤外線カメラを隠しておいたので、本当に席を外していた不埒者はチェックさせて頂いてますので。あしからず。」
・・・つまりこの物語は、全てこの最後の一文の為の、大掛かりな前フリだったと言う事なんでしょうね。
・・・いらないんじゃないか? テロップ。
どこから見ても中年のオバサンが、「こう見えても、あたし今年成人式なのよ」と言う衝撃のシーンは、かなり笑えました。

第6話 『JUSTICE』 監督・行定勲
退屈な英語の授業中。
ネイティブな外国人教師が、ポツダム宣言を読み上げている中、真剣にノートをとる者、落書きに没頭する者、そして・・・校庭で跳び回る女子生徒のブルマー姿に心を奪われる者。
ブルマーに思考をジャックされた健全な男子生徒の東条くんは、3色に分けられたブルマー別に、ハミ尻を直す回数のカウントを始めます。
食い入るようにブルマーに見入る東条くん。
しかし、乗ってきた所でついに教師にカウントを見つかってしまいます。
机の上に羅列した“正”の字。
怒鳴り散らす教師をよそに、カウントを続行する東条くんに、日本語があまり判らない外国人教師が問いかけます。
「ソレハナンノ記号ナンダ?」
指差された“正”の字をしばし見つめて、東条くんは勝ち誇った表情で答えます。
「ジャスティス!」


“ポツダム宣言”とか“東条くん”とか“正義”とか、深読みテーマは色々散りばめられていますが、そんな事より画面いっぱいに映し出されたブルマーで、観ているこっちはお腹一杯状態です。
こんなに、お尻を続けざまに見せられた映画は初めてです。
監督の並々ならぬ情熱を感じました。
東条くん役の妻夫木聡が非常にニヤついていて、好感度大です。
ただし、廊下に立たされてもなお、ブルマに釘付けの東条くんは、かなり険しい人生を送るような気がしてなりません。

第7話 『ARATA』 監督・岩井俊二
“私”の周りには、いつもARATAが居ました。
物心ついた頃から、“私”が描く絵やノート、といった紙の上に必ず現れたARATA。
何故ARATAなのか判らないけど、それは確かにARATAでした。
しかし、大人になって初めて、ARATAは全ての人の前に現れる訳ではない事を知った“私”は、ある日軽い気持ちでARATAが写っている紙を燃やしてみました。
するとなんと、燃え尽きた紙の中から、焦げ付いたARATAが数匹飛び出して、部屋の中を逃げ回り始めたではありませんか。
「熱い!助けて!」 と、悲痛な叫びを上げながら飛び回るARATAを前に、なす術がない“私”。
その日以来、“私”の前に現れるARATAは真っ黒に焦げ付いた姿で、以前のように生き生きとした表情を見せることはありませんでした。
失って初めて、ARATAの大切さに気付いた“私”は、少しでもARATAについて知ろうと、ネットで検索してみたのですが・・・。


オムニバスの大トリを飾るのは、少女趣味の帝王・岩井俊二大先生です。
“私”を演じる広末涼子と、ヘタウマキャラのARATAのみで、こじんまりと作られたトキメキストーリーです。
ARATAは自分自身なのか?
妖精か何かなのか?
きっと、そんな事は重要ではないんです。
まだギリギリアイドルだった広末の、可愛い様を焼き付けておければ、それでよかったんです。
岩井俊二の作品を観ると、その時々の女の子の趣味がヒシヒシと伝わって来て、素直な人なんだなぁ・・・と思います。
これもまた情熱。
ブルマと同類、と言う事ですね。
ただ、断末魔の叫びを上げ、苦しむARATAを前に 「キモーい」という表情で、見殺しにするのはいかがなものかと・・・。
少女とは時に、残酷な生き物なのです。(たぶん)


以上、全7本の短編だったのですが、どれも短いのに間延びがして、テンポの悪さや監督の腕の無さが次々と露見していった様に感じました。

みなさん、短編は向いていないんじゃないですか?
タモリの元で、一からやり直すと言う手もありますが。

とまぁ、かなり貶しましたが、3本ほどを除けばそんなに悪い出来でもなかったようにも思います。
結局、一番憤ったのは、オープニングを飾る意味の無いCGアートだったのかもしれません。
本編と全く関係なく繰り広げられる、極彩色のチカチカしたCGアニメ。
あー うっとうしいわ、ホンマに(←怒りのあまり岡山弁)
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