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『らせん』

2012年05月07日
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あらすじ・・・
・ 監察医の佐藤浩市が、突然死した古い友人・真田広之の解剖を行う。
・ 死体の第1発見者である、真田広之の恋人・中谷美紀から「呪いのビデオ」の話を聞く。
・ そのビデオを持ち込んだ張本人・松嶋菜々子は目下行方不明中。
・ と思いきや、事故死の状態で発見される菜々子(と息子)。
・ 松嶋菜々子の上司から、再び「呪いのビデオ」の話を聞く。
・ 余裕をかまして懐疑的な態度を取っていたら、モノホンのビデオを現物支給されてしまう。
・ もともと、水難事故で愛息を亡くして以来自殺願望に悩まされ続けてきた浩市だったので、思い切ってビデオを鑑賞してみることに。
・ もちろん、半信半疑だったから見たんだよ。
・ 信じてたら見てないよ。
・ だってそんなあなた・・ 科学の進歩が著しい現代社会において呪いだなんて・・そんな・・
・ ど っ こ い ガ チ だ っ た 。
・ がちゃがちゃとした編集のカイル・クーパー風不気味映像を堪能してしまった浩市。
・ 気を良くしたのか、ビデオから抜け出して会いに来てくれた貞子。
・ ビデオには映っていなかった「撮影秘話」まで教えてくれたよ。
・ 会いたくなくて 会いたくなくて ふるえた浩市。
・ ふるえていたら、中谷美紀がなぐさめてくれた。
・ 乳繰り合った。
・ ピーがピーしてピーされた中谷美紀の元に貞子降臨。
・ 真田広之の遺体から取り出していた腫瘍の病理検査に期待をよせる浩市。
・ 露出度の高い服装で、再び訪ねてきた中谷美紀。
・ 乳繰り合いの街角。
・ 翌日、中谷美紀の死体が彼女のマンションで発見される。 
・ 死体には出産した跡が。
・ 自分がピーした相手は、本当に中谷美紀だったのか、不安になる浩市。
・ どうだっけ・・・ 顔ってどんなだっけ・・・ たしか・・いやまてよ・・
・ よーく考えてみたら貞子でした。
・ つまり、一度目のナニは中谷美紀ちゃんだったんだけど、二度目のナニは一度目のナニで着床してぐんぐん育って産まれてきた貞子だったのだ、と。
・ ぐぬぬ。
・ 現世に転生を果たした貞子の真の目的とは・・? そして、死んだ後のジェダイマスターの如くちょいちょい出てくるヒロユキサナダの思惑とは・・・?


よおーし!おじさん「呪い」を科学的に解き明かしちゃうぞー! えーとね、えーとね、解剖の結果、心臓発作を引き起こした原因は心臓の冠動脈に出来た腫瘍だったんだよね、ほんでね、えーと、腫瘍を調べてみたら輪っかの形の新型ウィルスが出てきたのね、つまりこれは、ビデオを見る事によってなんらかの理由でウィルスが体に入り込み、その結果心筋梗塞が起こって亡くなったってわけ!ほらね!科学でしょ!論理的でしょ!ウィルスがどうやって体に入り込んだのかはわかんないけど、死因は科学的でしょ!ね、しっくりきたでしょ!

しっくり・・・  

・・

う わ ー し っ く り こ ね ぇ ー 。



オカルト色の強かった一作目からはガラリと装いを一新し、科学サンペンスミステリーみたいなアレでナニしてきた『らせん』。
原作を読んだのはもう十数年ほど昔になりますので、細部の記憶がごっそり抜け落ちているものの、この映画版とそんなに大幅な違いはなかったように思います。(中谷美紀演じる高野舞の役割が違っていたくらいでしょうか)
呪いのビデオの犠牲となった人々は、怨念で亡くなったのではなく貞子が生み出したウィルスで亡くなったのだ、と。
そう言われたトコロで、そのウィルスの媒体となったのはビデオであり菜々子が書き残した取材メモである為、「えっとえっと、目で見るだけで感染するんでしょ、うーんと、つまりえっと、それって結局呪いじゃね?」と釈然としない思いだけが駆け巡る事に。
一番肝心な部分が「情念一本勝負」なままで、その先だけを科学的にされてもねーなんかねーだったら全部オカルトでいいんじゃねえの。 と思ってしまうアガサだったのでした。
と、公開当時も思ってしまったので、今回が二回目の鑑賞でした。 たぶんもう、観返す事はないと思います。(いや、全くおもしろくない訳ではないのですけどね。)

貞子が味わってきた恐怖と絶望。
その全てを、たくさんの人にもわけてあげたい。
まずはそんな夢とロマンをぎっしり詰め込んだビデオを念写したものの、きょうび流出するのがビデオだけでは媒体として弱い。
そこで、ビデオから手記、手記から小説と、大掛かりなメディアミックスを展開し、ウィルスへと変化する「種」を全国に仕込みまくる貞子。 電通の人とか博報堂の人も真っ青やで。 凄腕メディアクリエイターやで。

それにしても、結局感染者を活かすも殺すも貞子のさじ加減ひとつというのがねぇ、非常にふわっとしていますよね。 シェフのきまぐれサラダみたいな。 「すみませーん、今日はちょっとシェフ虫の居所が悪いんで、塩ふったトマトだけですう」みたいな。 シェフも貞子も ち ゃ ん と せ え よ。
「どうすれば呪いを解けるのか?」について必死に考え、ビデオをダビングすればいいんじゃね?いや性交渉で種蒔きゃいいんじゃね?じゃなくて扱う媒体を増やすんじゃね? とためしてガッテンしてみせる登場人物の努力を鼻で笑うかのような態度が、とっても癪に障ります。

転生を果たしたニュー貞子と、前作のラストで彼女が今まで味わってきた地獄の責め苦を追体験した事により、貞子側につく事となった真田広之という、悪い社長と愛人の秘書みたいなカップルの誕生にて幕を閉じた本作。
真田広之に関しては、「前作では菜々子の頼れる相方として活躍していたのに、なぜ小悪党みたいなキャラになっちゃったの・・」と一抹の寂しさを感じなくもないのですが、 「これからどうなるの・・って?・・フッ・・なあに、今までに見た事のないような世界の終わりが始まるだけさ・・・」 みたいなセリフを上目遣いで吐く姿は厨二病をこじらせた人みたいでイイと思いました。
自分の恨みをはらしたい貞子。 
なんかでっかいコトをやり遂げたい真田くん。 
自分の罪悪感を消すためだけに子どもを再生しようとする佐藤浩市。
と、今回もエゴの塊みたいな人が周りのみんなを巻き込んですったもんだするに終始した『リング』シリーズ。
原作ではこのあと、「実は呪いのビデオの一件は全部、実験の為に作られた仮想現実世界での出来事だったんだよ!」と壮大にSF方面に舵をきった『ループ』が控えているのですが、諸事情で映像化は不可能とされており、映画作品としては、ふたたび中田監督がメガホンを執ったオリジナル作品『リング2』へと枝分かれして行く模様。

と、いうことで、次回シリーズ第三作『リング2』感想に続きます。(たぶん)


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