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『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』

2011年12月18日
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つぎのあらすじの中で、おかしいと思うところを答えましょう。

おはよう、イーサン・ハントくん。
先日、ロシアの核ミサイル発射コードが書かれたファイルがブダペストで奪われたのだが、その後、クラムリンからも核ミサイル発射装置が盗み出されたことが判明した。
犯人はロシアの元核戦略担当者、通称“コバルト”。 
実は彼は
「地球は、生命誕生から今までの間、幾度も壊滅の危機にされられながらも、その都度新たなる進化を遂げ、発展してきた。 て 、こ と は 、核ミサイルで一回全部壊してみたらば、世界は平和になるのではないだろうか。逆に。」
という持論に則り、世界中で核戦争を勃発させようと目論んでいたのだ。
そこで今回は、“コバルト”が起こそうとしている核テロを未然に防いで貰いたい。
国同士の繊細な諸事情が絡んでいる為、IMF当局はその存在を抹消される事となっており、アメリカ本国は君たちのミッションに一切協力出来ないが、ありものを使ってなんとか頑張って欲しい。
なお、このテープは5秒後に消滅する。


ええとね、うんとね、色々おかしいんだけど、とりあえずそれロシアの人がする仕事なんじゃねえの?

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(今回も、トムと煙は高いところがすき!)

という訳で、初日の初回というこれ以上込められないくらいの気合いと共に鑑賞してきました、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』。
ロシアで起こった不祥事を、アメリカ人の諜報部員が勝手に解決するという手に汗握るクリフハンガーな展開と、世界の高所巡りシリーズ第3弾・ブルジュ・ハリファからの超絶展望。それらの中で水を得た魚のように跳ね回るトム。 
そう、トム。 
危機を嬉々に変える、ぼくらのトムがついに帰ってきたのです!

前作のエンディングで、嫁と仲良く職場でノロケまくっていたトムは、今回一体どのような形で現役復帰するのか。
そんな予想を、いきなり「囚人状態のトム」というセンセーショナルな姿で裏切る導入部。
一体トムは何をしでかしてクロアチアの刑務所におつとめしているのか? 一切が謎に包まれたまま、IMFのチームによるトム奪還作戦が幕を開けます。
「よその国では(遠慮とか配慮とかお構いなしに)やれるだけやる」がモットーのIMFは、収監中の極悪人をじゃんじゃん檻から出し放題の、刑務官暴行し放題の、暴動起こし放題で、刑務所をてんやわんやに陥れます。
そしてその隙にトムを脱走させ、まずは第1ミッションクリアです。
しかし、無事チームに合流したトムに、初対面のメンバー・ジェーンから鮮烈な仕打ちが。
なんと、トムが本当のトムであるかどうかを、網膜検査に加え、遺伝子検査まで行い確認しようとしたのです。
「石橋は叩いて粉砕したのち船で渡れ」がモットーのIMFですので、初対面同士としては当然といえば当然な対応なのですが、ぼくたちのトムがこんな辱めを黙って受ける筈もなく、「おいおいおい!オレを誰だと思ってるんだよ!トムだよ!」とジェーンに真っ向から抗議の意を示します。
もうね、なんでしょうかね、この「顔パス」に慣れてる感は。
そりゃね、今やIMFの生ける屍(※)ですけどね。 
なんだったら、本部に出す計画書に「チームリーダー・オレ/チームメンバー・オレ以外」って書きそうですけどね。  その態度は業界の先輩としていかがなものか、トム。
そして、身元確認の後、ジェーンは今回のミッションの発端となった事件について語り始めるのですが、「ブダペストでファイルが盗まれたの・・」って言いかけた瞬間「チミが盗まれたのか?ん?えーっと、エージェント・・誰さんだっけ?ええ?」とねばっこい上司のようにつっこむトム。
わしはそんなトムを見とうはなかった!

そう、実は今回のトムは、今までのトムと大きく(←でもないか)(←じゃあちょこっとだけ)異なっていた。
キザでかっこつけでナルシストでクールで自分だいすきで強がりで完璧なスパイっぷりを発揮し続けてきた過去3作のトムとは違い、今回は非常に人間くさいスパイだったのです。
もちろん、世界一高いビルにも平気で登りますし、常人には到底かなわないスルースキル(車や弾丸やその他飛散物対する)は備えています。 
しかし、計画通りに進まないミッションに、ワチャワチャなったりぼんやりしたり調子こいたりガッカリしたりもするのです。
決して“完璧”ではないイーサン・ハントが、仲間との信頼関係を築き、一致団結して苦境を乗り越えてゆく。
その様子は、なんだか「人気はあるのにヒット作に恵まれない人気はあるのに」状態から抜け出すべく性格のよさそうなキャスト&スタッフと一致団結して突破口を開こうとする今回のトムの姿に重なるようで、ぼくはちょっぴり目頭が熱くなってしまったのでした。 うそですけど。
いやまぁ目頭はうそなんですけど、ともかく「チョドジなところもある中年スパイ」としてトムを描いた所は、本作を魅力的にした大きな要因だったのではないかと思いますよ。
特に、常に窮地を脱し敵の一歩も二歩も前を歩いていたのは、「深い洞察力」があったからではなくただの「勘」だったんだよ、とトム自身にさっくりゲロさせた脚本は、あっぱれの一言しかありません。
すごいしっくりきたもん! 
そりゃそうだよ! 「どんな発想でこんな作戦を?!」「んーなんとなく」っていう方がよっぽどかトムらしいよ! それでこそぼくらのトムだよ!!

過去3作では「添え物」感が強かったチームメンバーも、それぞれに思惑や事情を抱えた、とても深みのあるキャラクターとして描かれておりましたし、なんといっても、前作に引き続きIT担当のベンジーを演じたサイモン・ペッグ! 
内勤(ラボ)から営業(現場)に変わってテンションだだ上がりなベンジーの存在は、ともすると鼻白んでしまいそうな「やりすぎ感」溢れる本作に、適度な脱力感を与えてくれています。
緊張と緩和のバランス。 
本作に於けるそれを支えていたのは、ひとえにペッグさんのコメディセンスだったと言っても過言ではないのではないでしょうか。
まぁ、要するにさいこうに愉快だったという事ですよ!(最後はおいしいトコロも持って行ったペッグさん。どんだけ愛されキャラなんだよ!)

「核戦争が起これば逆に世界が平和になる」というトンデモ論を唱える、あたまが気の毒な悪役も、それを演じるミカエル・ニクヴィストさんの(文字通り)体を張った熱演でなんとなく憎めないキャラになっておりましたし、インドのMっ気たっぷりな大富豪や、一瞬だけ登場して超かっこいいスタントを披露するジョシュ・ホロウェイさんも「女が命をかけて惚れ込む」に足る説得力を感じさせてくれました。
すごい事をさりげなく画面に映し出すカメラマン、トムの「ひとりでできるもん!」熱を満足させたスタント・コーディネーター、そして抜群のバランス感覚で「盛りすぎ注意」な内容を極上の娯楽作にまとめあげたブラッド・バード監督の仕事っぷりにこころから感謝したい気持ちでいっぱいです。
おもしろい映画をありがとうございました!

トム好きなアガサの贔屓目成分を差し引いても、充分あまりある程の痛快アクション映画だと思いますので、過去のシリーズを鑑賞済みの方もそうでない方も、是非劇場に脚を運んでみてはいかがでしょうか。


次はアフガンで会おう!



- 追 記 -

・ 本編のダイジェスト版となっている、新基軸なオープニングがすばらしい!

・ IMFはロシア国内に何箇所アジトを用意しているのか。 ていうか、なんぼアメリカさまでもよその国の公衆電話勝手に改造したらアカン!

・ そもそも何故、ロシアの核ミサイルの発射コードがブダペストにあったのかさっぱりわからない。

・ なんかもうさぁ、ロシアの捜査官に情報提供して、一緒にミッションすればいいじゃない。そうすればいいじゃない。

・ でも、そんなロシアの捜査官は、アメリカの政府高官が乗った車をいきおいで襲撃しちゃう程度にポンコツなので、あてにしたくなかったトムの気持ちもわからんでもない。

・ ミッション・インポッシブルの一番インポッシブルな点は「いかにして大荷物を抱えて国境を超えるか」という点なのではないかと思うんだけど、毎回そこを難なくクリア(難が無さすぎて割愛される程に)しているから、イーサン・ハントはホントえらいよねー。

・ 最近では、トムが全力で走っている姿を見るだけで胸がいっぱいになってしまうアガサなのですが、今回のトムもすごかったよ。 砂塵とおいかけっこだよ。


・ で、何がスゴイって、そんなトムのスーツのズボンが全力で引っ張られるもんだからもうパッツンパツンで、布の張力の限界にチャレンジ!みたいなコトになってるんだけど、決してしりが「ビリッ」なんてことにはならないトコロがスゴイと思うわけですよ。 神様、こんど生まれ変わったら、ぼくはトムのズボンになりたいです。
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(※全盛期のカール君ばりの走りを魅せるトムくん)

・ 「この距離なら飛べるッ・・・とりゃー!(ガッ)」みたいな感じであっちこっちにおでこをぶつけまくったり、動物的勘をフル稼働しながらピンチをくぐり抜けるトムの姿に、萌えの極致をみた・・・! 

・ 本シリーズの恒例行事とも言える「宙吊り」なのですが、なんと今回吊られるのはトム以外のチームメンバーでした。 この辺りからも、トムの「今回はチームワーク重視」という気概がひしひしと伝わってきますよね!ですよね!

・ その代わり、トムは別の「吊り」を披露してくれるのですが、なんかもう「吊る」とか「吊られる」とかそんなチャチなもんじゃなく、もっと恐ろしいものの片鱗を味わいました。 さすがトム!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ! (←色々混ざっている)

・ ふくらはぎの筋肉のつき具合が美しいエージェント・ジェーンもさることながら、本作で一番輝いていた女性キャラは、ダイヤモンドと引き換えにどんな殺しでも請け負う冷徹な暗殺者・モローたんだと思いますね! 

・ 不遜な微笑みで銃をぶっぱなす、ベビーフェイスの暗殺者とかもうさぁ・・・ ブラッド・バード監督の「ワカッテル」感マジぱねえッス!!
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(※VOGUEの表紙かっつうの!)

・ 叶わない願いだとはわかっているけれど、モローたんの単独作品が観てみたいものですね! 孤高の暗殺少女モローたんは、いかにして男どもをアゴで使うようになったのか?!待て、次号!

・ 【なっちの今日のおしごと】ペッグさんのセリフがなぜかおネエ口調。「そのドアは開けられないの!」

・ 【なっちの今日のおしごと・その2】ペッグさんがなぜかいなかっぺ口調。「ヘンドリクスの先を越さにゃ!」

・ 【今日の空耳】砂嵐吹きすさぶ中、敵と激しい追いかけっこを繰り広げるトムに、道端のおじさんが掛けた一言が「チョット!チョットマッテ!」だった件。 これからご鑑賞されるみなさんは、是非劇場でご確認ください。

ええ顔
(※ブルジュ・ハリファの頂上でええ顔をするトム。 すきなものだけでいいです はこれからもトムを応援しつづけます!!)



よろしかったらこちらもどうぞ・・・。

誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいイーサン・ハントのすべてについて教えましょう。(シリーズまとめ)
(※注釈・・・トムはシリーズ3作目で一度冥土参りし、看護師の嫁に蘇生してもらっています。 )


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