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『コンテイジョン』

2011年11月17日
コンテイジョン_convert_20111117080708

あらすじ・・・
新型ウィルス感染発生・第2段階。 保菌者であるアメリカ人女性・ベスが香港出張から帰国。 浮気相手との密会に挑む。 
感染発生・第3段階。 ベスの容態が急変。 救急搬送された病院で死亡するとほぼ同時に、息子のクラークも自宅で死亡。
感染発生・第4段階。 ベスと接触した人々によって世界各地に持ち込まれたウィルスが猛威を揮い始める。
感染発生・第5段階。 アメリカ疾病管理予防センター(CDC)と世界保健機関(WHO)が新型ウィルスの存在を把握。 発生源を突き止める為、香港での調査に乗り出す。
感染発生・第6段階。 アメリカ人大学教授の分析により、ウィルスの正体がコウモリと豚の混合ウィルスである事が判明するものの、治療法は特定出来ず、感染者は増え続ける。
感染発生・第7段階。 ウィルスが突然変異し、感染速度が加速する。 CDCは、もしもワクチンが開発されずにいた場合、地球上の12人に一人が感染すると予想。
感染発生・第8段階。 自称・フリージャーナリストによるガセ情報がインターネッツにばら撒かれ、全世界がパニックに陥る。
感染発生・第9段階。 ヒャッハーになる。
感染発生・第10段階。 CDCのドクターがワクチンの開発に成功するが・・・。 



『コンテイジョン』を観てきました。 
「もしも驚異の感染力を持つ未知のウィルスが発生したら・・・」というお題に対し、綿密なリサーチをもとに限りなく真面目にシュミレーションをしてみたらこんな映画になりました。 というような作品でした。
もうね、テレビ局の人や厚生労働省の人は、もしもまたSARSや新型インフルエンザみたいな事が起こりそうになったら、これを想定ビデオとして使えばいいよ!というくらいの、とことんリアルな「ヒーローのいない現実」が、そこにありました。

「目に見えないから怖い」のは何もおばけに限った話ではなく、私たちは既に充分過ぎるほど、「空気中のどこを漂っているかわからない」モノの恐怖を痛感しています。
そして、それがどれだけ「普通の」人々をパニックに陥れ、どれだけ多くのバカを生み出し、だれだけ沢山の嘘を蔓延させるかも。
本作でも、世界を「破滅の一歩手前」まで叩き込むのはウィルスの感染力や死亡率ではありません。
そのウィルスを利用して、人々を扇動し利益を得たり虚栄心を満たそうとする、とある「バカ」の「嘘」が一番大きな原因になっているのです。
もちろん、その根底には人々のウィルスに対する不安がある事は言うまでもないですが、その不安にガソリンを注ぎ火炎瓶を投げ入れるのは、いつだって一部のバカな人々なのですよね。
その事も、今の私たちはもう、嫌と言うほど見てきましたが。

そして、「世界は立ち直れないかもよ」と煽られた「普通」の人たちは、自分や家族の命の為、ある人はためらいつつ、ある人は軽々と、モラルを踏み越え略奪行為を始める。
本作に於いて「良心ある一般市民」の象徴として登場する、いかにもいい人そうなマット・デイモンですら、自分と娘の胃袋を満たす為、割られたショーウィンドウを尻目にスーパーの棚に手を伸ばしかけてしまう姿が印象的でした。
きっと、追い詰められた人々にとっては、モラルも良心もただの奇麗事でしかないのだと。私も同じ状況に立たされた時、やらないとは言えない、と。 仮定する事すら恐ろしいですが、でも、そう思ったのでした。
そして、だからこそ私たちは、「この現実が絶望するに値する現実なのかどうか」を、一生懸命見極めなければならないのですよね。
嘘つきに振り回されず、偉い人の言うコトを鵜呑みにせず、それよりなにより、絶対に希望を捨てずに。
まぁ、何かを信じる事より、何かを疑う事の方が楽なのですけどね。

どれだけ自己保身に走ろうと、どこまで逃げようと、この空は繋がっているし、私たちの手はどこかの誰かと常に触れ合っている。(直接的、間接的含めて)
地球というのはひとつの大きなシャーレみたいなものだと思います。
細胞同士で破壊しあえば自滅するし、上手に共存・繁殖することも出来る。
私は、出来る事ながら後者で居続けたいです。
世界中の他のみんなは違うのかなぁ。


「ほぼ全員アカデミー賞!」という、なんというか『ほぼ300』とか『ほぼトワイライト』みたいな胡散臭さ溢れる謳い文句は、もちろんここでは褒め言葉でしかなく、本当にみなさん素晴らしいアンサンブルを魅せていらしたと思います。
先に触れたマット・デイモンは、ひたすら娘を守る為良識と非常識の狭間で奮闘する「いいお父さん」を熱演していましたし、残りの毛を全部むしりとってやりたくなる程憎たらしいジャーナリストを演じたジュード・ロウの事は物凄くキライになりました。(←褒め言葉)

あと、オスカー女優のケイト・ウィンスレットとケロヨンの使い方ね!
gwyneth-paltrows2.jpg
(ケロヨン第1段階)  
Gwyneth-Paltrow4-Contagion-300x339.jpg
(ケロヨン第2段階)
Contagion_4.jpg
(ケロヨン第3段階  脳みそご開帳はこのあとすぐ!!)

こわいほうの意味で夢に出るよ!!

ケイトさんの方もかなりむごい事になっていて度肝をぬかれましたし、本当に贅沢すぎる使い方だなぁ・・と思いました。 
なんというか、鼻セレブでてるてる坊主を作るくらいの贅沢さ加減ですよね。
他にも演技派のみなさんが多数出演&我の強すぎない名演を魅せていますので、その辺りも必見ですよ。

一番最後に明らかとなる「感染発生・第1段階」のエピソードも、特別な出来事では全くないものの、その「普通」さがより一層背筋に冷たいものを落とすようで、ゾゾっとなりました。

未見の方は是非!


 
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