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夏休みの出来事 (前期まとめ)

2011年08月10日
■ はわいなう。
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鳥取に海水浴に行きました。
去年も同じところに行ったのですが、瀬戸内海ではありえないほど透視度の高い水や、遠浅の砂浜など、子どもを遊ばせるにはもってこいの穴場スポットなので、片道3時間半の運転も全く苦にはならないのであります。

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ところが、日本海っぽい陰鬱な天気に出迎えられ、水着に着替えて砂浜に勢いよく飛び出した私の足に激痛が。
慌てて水辺から這い上がり、息も絶え絶えに「ラ・・ライオンの・・・たてが・・み・・(ガクッ)」と言い残し打ち果てたアガサ38歳。


かいつまんで書くと、まだ7月下旬だというのに、クラゲがうようよ浮かんでいたのですよ。細長くて最初はゴカイかと思ったのですが、よく見てみると周りにゼリー状の物質が・・ なんていうクラゲだったんだろう。
それでも流木を使ってクラゲを除去しながら、なんとかちびっこを遊ばせ、地元のスーパーでイカの一夜干しやスイカを購入して帰途につきました。
一緒に行った父曰く、「この時期にクラゲがいるなんて今までなかったけどなぁ・・」との事。
季節外れの台風のせいなのか、天変地異の前触れなのか・・ それはわかりませんが、とりあえず未だにアガサの足首にはビッシリとクラゲの攻撃痕が残っています。最初に飛び込んだのがちびっこじゃなくてホントによかった。あと、顔から突っ込まなくて本当に本当によかった。 ま、大した顔じゃないけど!大した顔じゃないけども!!

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(さすがはスイカの名産地!安い!)



■ 『アウトバーン』を読みました。
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前作『ダブル』が「このミステリーがすごい!2011」にランクインするなど、今最も触るとヤケドする系の作家(熱いってコトですよ)・深町秋生先生の最新作『アウトバーン 組織犯罪対策課・八神瑛子』を読みました。

優秀な警官でありながら、同僚に高金利で金を都合したり、闇社会の仕事を引き受けたりといった様々な顔を併せ持つ女刑事八神瑛子。
身内も敵をも懐柔し、彼女が辿り着こうとしている場所には、一体なにがあるのか・・・?

既にシリーズ化が決定しているそうですが、本作はその第1弾として実に申し分ない、華々しい幕開けとなっていると思います。
誰にも本音を見せず、合法・非合法お構いなしのやり方で、着実に使える駒(情報提供者)を増やして行く八神瑛子。
優秀ではあるものの決してスーパーマンではない瑛子が、満身創痍になりながら相手を追い詰めて行く姿は、痛ましいと同時に、心酔せずにはいられない危険な魅力に満ち満ちています。
そして、そんな瑛子に「魅入られて」しまう登場人物たちもまた、かなりの濃厚キャラ揃い。
中国人ホステスから蛇頭の大幹部にまで成り上がった女傑・劉英麗、
部下の私生活を調べ上げ、時には容赦なく斬り捨てる冷徹さを持つ元公安の警察署長・富永昌弘、
元プロレスラーで瑛子を慕う屈強な乙女・落合里美、
裏社会に通じる超毛深い中国人事業家・郭在輝、
そして、ヤクザと刑事という「敵対関係」でありながら、瑛子の底力に敬意を表し「姐さん」と呼ぶ、暴力団幹部・甲斐道明などが、とても人間臭く、魅力的に描かれております。

中でもアガサが惚れこんだのは、事業家でありマフィアの大ボスでもある劉英麗。
初登場シーンが特に最高でして、英麗は忙しい時間の合間に瑛子との面会と食事を同時に行っているのですが、なんかもう、彼女がすするラーメンの汁が唇の下に飛び散り、顎を妖しくぬらぬらと光らせる情景が目に浮かんだんですよね。
キミは肉感あふれる女性が豪快に麺をすする姿に色気を感じるか! ああオレは感じるね!確実に!
美貌と度胸と野心で暗黒街を生き抜いてきたその生い立ちだけで、一本物語が出来そうな程のステキキャラなのですが、とにかくこのラーメンシーンが非常にグっときてしまって、アガサは完全に英麗さんの大ファンになってしまったのでした。(余談ですが、「汁とチャーシューは残す」という女子力の高さも何気に素晴らしいですよね!)

深町先生の文章には、その場所に漂う臭いすら感じさせる程の生々しさがあると思います。
溢れ出る汚物の臭い、混ざり合ったヒトの臭い、吐き出された血反吐の臭い、生活感の無い部屋に満ちた空虚な匂い。そしてラーメンの匂い。
今はまだ、静かな怒りや哀しみを秘めるに留まっている八神瑛子の感情が、これから先明らかになるであろう真実を前に爆発し、激しく燃え上がった時、そこに漂うのはどんなにおいなのか。
早くも第2話が待ち遠しくてならない今日この頃です。 

あと、明日のお昼はラーメンにしようと思います。


■ 『おもいのまま』を観てきました。
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佐野史郎さんが出演されている舞台、『おもいのまま』が、お隣の神戸でも上演されるとの情報を聞きつけ、早速観劇して参りました。

高級住宅街に建つ一軒家で2人きり、悠々自適に暮らす夫婦。 ある晩、彼らのもとを「記者」と名乗る2人の男が訪れ、強引な取材を始めるのですが・・・。
穏やかな生活に土足で上がりこみ、荒々しく踏みにじり始める若い男。
その目的は何なのか。 
彼らによって暴き出される夫婦の秘密とは。

ハネケの『ファニーゲーム』を思い起こさせる設定と、これまたハネケばりの情け容赦ないメンタル攻撃が繰り広げられる、とても恐ろしい人間ドラマでした。
実は夫婦の心の奥底には、それはそれは残酷な現実がしまい込まれている。
それは、「彼らの子どもが彼らの過失によって行方不明になってしまった」という現実。
妻は喪失を受け入れる事が出来ず、精神を病み、何もかもなかった事(子どもは生きていて、ただ、実家に預けているから家にいないだけ)にすることで偽の人生を生きている。
夫は妻に、自分が子どもにしていた度の過ぎたしつけ行為を打ち明ける事が出来ず、罪悪感から死を考えるものの実行出来ず、現実逃避するしかなかった。
つらすぎる現実、やり直せない過去。耐え難い苦痛から目を背け、美しかった過去すら偽物にして、生き続けるのが幸せなのか。
それとも、現実に目を向け、罪を告白し、許しを請い、痛みを夫婦で分かち合いながら先に進むべきなのか。

本当につらい物語なのですが、要所要所に笑いがあり、まさに人生そのもののような舞台だったなぁ、と思います。
夫役を演じる佐野さんが、振り絞るように自らの過ちを告白するシーンは、全身全霊で言葉を吐く佐野さんを観ているだけで、私の胸もずたずたに引き裂かれるように痛みました。
そしてそれを受け止める石田えりさんの大きな眼差し。 後半は涙が止まりませんでした。
招かれざる客である2人の若者を演じていた、音尾琢真さんと山中崇さんも本当にすばらしかったです。

役者さんの演技を観ている時、「台本にかかれているセリフを口にしているだけ」なのではないか、と困惑してしまう事が多々あります。
取り直しも仕切りなおしも出来ない舞台になると、それはより顕著になり、カメラのファインダー越しではなく、直に目の前で発せられる言葉の応酬は、少しでも「セリフである」事を感じさせた瞬間、全ての色を無くしてしまう。
だからこそ、舞台は怖いし、舞台は面白い。
今回の舞台はというと、一時たりとも、4人のキャストの言葉にウソは感じませんでしたし、瞬きするのも憚られるほどの異様な緊張感に包まれていました。
 
「取り繕って生きることに、なんの意味があるの?」と問いかけてくる2時間半。
最高に苦しくて、最高に幸せでした。
お近くで公演がある方は、是非劇場へ!


と、全国公演を何本か控えている時点(7月後半)で感想をアップしておこうと思ったのに、なんと『おもいのまま』公演は本日(8月10日)が最終日。

毎晩眠くなる己の貧弱な体が憎い・・・!!(wowowとかBSとかでやらないかなぁ)


■ 飛び出さない『カーズ2』を観ました。
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(余談:ライトニング・マックイーンが「カッチャーウ!」と決め顔をする度に、『ズーランダー』のブルー・スティールを思い出します。) 

『トイストーリー』目当てのちびっこに同伴して、『カーズ2』を鑑賞してきました。
思えばちびっこの映画館デビューが『カーズ』1作目。 あれから早や5年か・・・と、なんとなく遠い目になってしまう母。お構いなしにポップコーンを貪る姉妹。

前作は、クソ小生意気な若手ドライバー(マックイーン)がひょんな事から田舎で立ち往生し、そこのかっぺと触れ合うことで性格が丸くなる、という心温まるお話でしたが(←色々ヒドイまとめ)、今回はガラリと雰囲気を変え、トップドライバーのプライドを賭け世界戦に挑むマックイーンと、都会の空気に馴染めずいつしかスパイ活動に転身するおんぼろトラック・メーターの奇想天外四捨五入出前迅速落書無用な冒険活劇となっておりました。

冒頭、イギリスの腕利き諜報部員・マックミサイルによる華麗な潜入シーンが繰り広げられ、前作の記憶がほぼ消えているちびっこは(別の意味で)大盛り上がり。
メーターがかます「Mr. ビーン」ばりのドタバタは、正直母にはつらかった(←Mr. ビーン自体あまり好きじゃない)のですが、これまたちびっこは(本来の意味で)大盛り上がりで、映画が終わってからも「わさび食べてオエー」とか「ウォシュレットでウヒー」とかのシーンを再現しまくっていました。
楽しめたようでなによりです。

一方、純真な心を失い、やや屈折した性格を持つ母の目には、本作はいささか「残酷な物語」に映ってしまいまして、自分の個性を「普通」に受け入れてくれる田舎の仲間と別れ、信頼できる友達と共に華々しい都会に飛び込んだものの、個性は「異端」なモノとして好奇の眼差しを向けられ、頼みの綱の友達からも「みっともない」目で見られるメーターの姿が否応なしに胸にグサグサ突き刺さって、なんかもう意味もなくもうやめて!アガサのライフはゼロよ!!と叫びたくなってしまったのでした。
特に、「恥ずかしい」と思われている事に気づいていなかったメーターがその事実を知り、真っ暗な世界で「自分が笑われていたあんなシーンやこんなシーン」を思い返すくだりは心が折れる寸前まで打ちのめされてしまいました。
もうね、世が世なら『ダンボ』の「酒のんで幻覚見る」シーン級のトラウマ映像ですよ。 どんな世なのかわかりませんけどね。

そんな状態なものですから、その後、メーターのエンジン部に爆弾が仕込まれ、マックイーン諸共爆破寸前! というくだりで「おれ、いい考えがうかんだよ!」と口火を切ったメーターがそのまま「おれがこの爆弾ごと吹き飛べばいいんだよ!そうすればもう、みんなに迷惑かけないですむもん!」と続けるのではないかと予想し、予想だけで号泣しそうになってしまいました。

どうだいみんな!ネガチブな大人の底力、思い知ったかい!!

まぁそれはともかく、思いっきりはっちゃけた冒険談に舵をきった点は、前作と比べてしまうと違和感があるものの、逆にそこさえ気にしなければ、大人から子どもまで充分楽しめる「いい方向展開」だったのではないかと思いますし、「日本といえば、フジヤマ、スシ、ゲイシャ」みたいな通り一遍な描写ではなく、道端に立ち並ぶ自動販売機や狭い敷地をフルに活用出来る2段式立体駐車場、お店から飛び出してくるチンピラ風情のあんちゃんに、日本が世界に誇る多機能トイレなど、コアな日本もたっぷり描き込んでくれたジョン・ラセター監督の意気込みもありがたいばかり。

噛み砕いて説明すると、「性格はいいんだけど不細工な彼女を業界仲間に紹介するのがどうしても躊躇われる」みたいな身も蓋もないお話ではありましたが、最終的には「そんな彼女を自分はだいすきなんだから、もうそれでいいじゃない」とキレイに蓋をして、みんなを笑顔にさせてしまうピクサーマジックは、やはり素晴らしいと言うしかないと思いました。
「キミは変わらなくていいんだよ」じゃなくて、「ぼくが“変わってる”と思わなければいいんだ」とでも言いましょうか。
もしもキミのパートナーの鼻から鼻毛が出ていたら、人目を気にしながらも注意すべきかせざるべきか迷ったままモジモジ迷ったりしないで、「おい!鼻毛!今すぐカット!」と躊躇せず教えてあげればいいじゃない、とでも言いましょうか。
とにかく、何が一番大切なのかを考えれば、自分がどうするべきかはおのずと見えてくるものなんですよね。

「信頼出来る友達は、きっと、人生で最も大切な宝物のひとつなんだよ」、と、ラセター監督に耳元で囁かれたような気がしました。
余談ですが、ラセター監督はメガネ男子だから、大いにアリだと思いますよ。(何の意思表示なんだ)


■ スイカがおばけになりました。
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ハロウィンまで冷凍保存してみるテスト!

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