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『世界で一番パパが好き!』

2006年09月01日
ケヴィン・スミス という監督を知っていますか?

ダラダラ青春コメディ 『モール・ラッツ』 。
変化球のようで正統なる青春コメディの傑作 『チェイシング・エイミー』 。
全米クリスチャン連盟(あるのかどうか知りませんが)を敵に回した、暴走天使の世紀末コメディ 『ドグマ』 。
そして、映画史に残る大傑作コメディ 『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』 を世に送り出した、クレイジーな天才監督です。


大ヒットを送り出す、いわゆる“ヒットメイカー”ではありません(それを期待して華々しく公開された『ドグマ』の悲惨な結末といったら・・・)。
しかし、ことごとく私のストライク・ゾーンのど真ん中に入ってくるケヴィン・スミス印に、私はすっかり虜になったのでした。

そんなケヴィン・スミスが、旧友ベン・アフレックを堂々主役に作り上げた 『世界で一番パパが好き!』。
今までに無い程正統派のコメディ。
それよりなにより、ケヴィン・スミス印の証でもあるジェイとサイレントボブ(必ず出て来るオタクな二人組)が出てこない!
何と画期的な作品でしょう!!

あの二人無しで、作品は成立するのか?
つまらない映画になってしまってるんじゃないか?
そんな心配要素に、さらに輪をかけていたのが、当時プチセレブ達の憧れの的だった世紀のバカップル ベン・アフレック&ジェニファー・ロペス  略して ベニファーの出演。


ベニファー て。


ちなみにベンの今の奥さんもジェニファー(ガーナー)なので、


ご好評につきまだまだベニファー続行中


まぁ、そんな(当時)お熱い二人の共演作だった訳ですが、同時期に公開されたもう1本の共演作 『ジーリ』 が、ラジーを総なめしたり、肝心の二人も破局を迎えたことなどもあり、この 『世界で一番パパが好き!』 も公開されるのかどうかヒヤヒヤものでした。
結局、J.LOが出演している事をトップシークレット扱いにする事で、無事公開に漕ぎ着けたのですが・・・。
トップシークレットも何も、J.LOの役どころはベンの奥さん役という、隠しようの無い重要人物なんですがねぇ・・・。
どれだけシークレットにしてるのかと思いきや、冒頭からバリバリ登場するJ.LO。
オスカー並みの演技でデレデレしているベン・アフレックが、公私とも気の毒でなりません。


そんな気の毒なあらすじ
やり手の宣伝マン・オリー(ベン・アフレック)は、美しい妻・ガートルード(ジェニファー・ロペス)と幸せなセレブ生活を満喫していました。
ところが、愛する妻が出産直後に死亡してしまい、オリーは娘と二人ぼっちになってしまいます。
哀しみと育児ストレスで一杯一杯のオリー。
ある日、ウィル・スミスの宣伝の仕事で、会見場に遅刻してなかなか来ないウィル・スミスと、それを攻め立てるマスコミたちに対して、ストレスからついにキレてしまったオリーは、聴衆の面前で言いたい放題暴言を吐きまくってしまいます。

宣伝マンとしてありえない失態を犯してしまったオリーは、当然の如く会社を解雇され、見事に都落ち。

生まれ故郷のニュージャージーに戻り、父親と娘とつつましい生活を送ること7年。
道路清掃の仕事を続けながら子育てしているうちに、月日は流れ、娘のガーティもすっかり小生意気しっかりモノの女の子に育ちました。
すっかり田舎ののんびりした生活に慣れきっているかと思いきや、オーリーは未だに派手な都会のセレブ生活に未練タラタラ。
宣伝マン復帰の夢も捨て切れていません。
行きつけのレンタルショップの店員・マヤ(リヴ・タイラー)とも、いい感じのムードになりますが、今ひとつ本気になる事が出来ない有り様。

そんなオーリーに、願ってもない再就職の誘いが舞い込みます。
昔の同僚のコネで、大手のエージェントの面接を受けられる事になったのです。
舞い上がるオーリーでしたが、なんとその日はガーティの学習発表会の日。

果たしてオーリーは、過去の栄光を取り戻す事が出来るのでしょうか?
また、娘との絆を保つ事は出来るのでしょうか?



とまぁ、ごくごく真っ当なハートウォーミング・コメディで、これといった毒っ気も無い本作。

田舎での生活に幸せを感じている娘と、都会での華やかな生活を忘れる事が出来ない父。
彼らを取り巻く人々が、本当に温かい人ばかりで、観ているとほのぼのとした気持ちになってきます。
都会と田舎、華やかな生活と地味な生活、どちらが正しくてどちらが間違いとは決め付けられない事ですが、オーリーにとっては住み慣れたニュージャージが一番幸せになれる場所だという事は、たぶん間違いないでしょうね。
私にとっては一番の疑問点、 「どうしてまたケヴィン・スミスがこの作品を?」 と言う事には、残念ながら答えが得られませんでしたが、ほのぼのコメディを彩る俳優陣は、相変わらずのケヴィン・スミス常連組ばかりでホッとしました。
主役のベン・アフレックは勿論ですが盟友・マット・デイモンとジェイソン・リーも、きっちり友情出演していましたし。

過去の作品では結構、ひどい目に会って来ているのに・・・。
ホント、義理堅い人たちなんですね・・・。

そしてもう一つ、今作でキラリと光る好演を見せていたのが、ニュージャージーのレンタルショップ店員役のリヴ・タイラー
『指輪物語』で、エルフ(妖精)の王女である絶世の美女を演じた時は、
「エルフに見えない!」 「絶世の美女に見えない!」 「原作とイメージがかけ離れすぎ!」 「馬が(重そうで)可哀想だ!」 「大体何でエルフの姫が黒の乗り手より強いんだ?」 「だったらフロドの代わりに指輪を捨てに行ってやれ!」 「そのぜい肉、少しゴラムに分けてやれ!」 
などなど、『タイタニック』時のケイト・ウィンスレットに肉薄するかのような一斉砲火を浴びていましたが、今回は身の丈にあった役柄で、非常に違和感の無い、自然な演技で好感度大でした。

そもそも、現代劇でのリヴ・タイラーは、とっても魅力的でチャーミングな女性役が多いのです。
くれぐれも、2度とあのような間違いを犯さない事を、願って止みません。



ともかく、邦題は観る気を激しく減退させるシロモノですが、観て見ればホンワカとした気持ちになれる1本でした。
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