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『ツーリスト』

2011年03月16日
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嫉 み 嫉 み 僻 み ! ! !


あらすじ・・・
ポールベタニー
ああ私だ。アチソン警部だ。  彼女は今どこにいる?うむ、そうか、いつものカフェだな。よしわかった。 待機だ。
大胆不敵な国際的脱税犯、アレクサンダー・ピアースを追ってはや2年。 いつか接触を図ってくるだろうと、ヤツの恋人である彼女を張り続けたオレの勘は、どうやら当たったようだ。 
今度こそヤツをとっ掴まえて、7億ドルの追徴課税を納めさせてやる! 
そうこそ、オレは必ずやり遂げる! スコットランドヤードの名に懸けて!
ったくよー! 何が7億だよ! ロシア人マフィアから23億ドルも不正にネコババしてるくせに! もっと搾取してやればいいんだよ! ていうか不正な金なんだから、全額没収でいいじゃんよ! オレは絶対認めない!認めないぞ!!

・・おっとパリ警察から入電だ! アロー。なに?彼女にメッセンジャーボーイが接触しただと?!
逮捕しろぉぉぉ! そいつがピアースだぁぁぁぁぁ!!
え?なに? 彼女がメッセンジャーボーイから受け取った手紙を焼いて立ち去った?
なにをしてるんだ! 早く火を消さんか!!
え? 結局彼女を見失った? これだからパリの能無しどもは!メルドじゃねえよこんちくしょう! カフェオレばっか飲んでるからこういうコトになるんだよ! オシャレか!カフェオレはボゥルで飲むのがオシャレなんか!

まあいい。 肝心のピアース・・もとい、メッセンジャーボーイは確保済みだからな!
え・・違うの? メッセンジャーボーイの身元が判明したの?妻も子もあるただの一般市民なの?
どこんちくしょう!! 妻も子もいるクセにふらふらしてんじゃねえぞ! オレなんてまだ一人身だぞ!
あったかいご飯にぽかぽかお風呂が待ってる生活・・ くやしくない!全然くやしくなんかない!

落ち着け、落ち着けオレ。 まだ大丈夫だ、彼女が残していった手紙の燃えカスから、いくつかの文字が解読出来たんだから、そこから辿ればいいさ。
ええと、なになに・・ 「リヨン」・・「8時22分」・・・?  おうしわかった!リヨン駅8時22分発の列車に乗れという指示だったんだな! 到着駅は・・ ベニスか!! よし!イタリア警察に電話だ!

さあてと。 列車の中から捜査員が送ってきたメールでも見てみるか・・ ・・ん?彼女と談笑しているこの男は誰だ?! 小粋なヒゲなんか生やしやがって!
まさかこいつがピアースなのか・・? よし!すぐデータと照合するんだ!
ふむふむ・・ 「フランク・トゥーペロ」・・「数学教師」・・「アメリカ人旅行者」 え!アメリカ人なのー?!!
アメリ・・ブフッw・リカ人観こ・・プークスクスww 観光客ですか! アメリカ人ねえww いやはやww
しかし、こいつがピアースな訳は無いから、やはり彼女はベニスでピアースと合流するのか・・。
それにしても、なんで彼女はこんな冴えないアメリカ・・ププッww・・人なんかと・・ まああれだな。スケープゴートってやつだな。 お気の毒に!ちょっと男前だからって小粋なヒゲなんか生やしてるからそういう目に遭うんだよ!

ああ、私だ。 彼女はどうなった? そうか、ホテルに到着したのか。 よしよし、ではピアースと接触しないか慎重に監視するんd・・  んえっ?! さっきのアメリカ人も一緒なの?! なんで!なんでさ!!
え、え、夫婦名義でチェックインして、最上級のスイートルームに2人一緒に入って行ったの?
どちくしょう!!!!  アメリカ人は全員シモの毛が白髪になれ!!
落ち着け、落ち着けオレ。 彼女はあくまで、あのアメリカ人を使ってオレたちをまくつもりなんだ。そうだ、そうに違いない。ただの道具なんだよ。そりゃそうだよ。でなきゃあんなアメリカ人なんかに・・・・・
・・・・・キスしてたの?!  夜更けのバルコニーで熱烈なキスしてたの?!! うをををい!!!アメリカじぃぃぃぃん!!

あーはいはいキスね。 キスしてたのね。 はははははまいったねーこりゃおじさんひとつ取られちゃったねー。
んなもん作戦に決まってるっしょ。 抜群に頭のキレる彼女のことだから、オレたちが見張ってる事なんてとっくに気付かれちゃってるもんね。  ・・いや待てよ・・もしかして見せ付けてやがんのか!ちくしょう!オレに見せ付けてやがんだな!! 独身のオレに「大人のキスば教えちゃる」とばかりに見せつけてやがんだよ! こんちきしょうめ!!
ああ、そんな訳ないよ。 わかってるよ。 さっきも言ったように、アレは彼女の陽動作戦だ。 ラジャー。任務に戻る。

彼女がホテルから出てきたようだな。 あのアメリカ人は・・・ い・・ない・・な!いないな!よし!いい子だ!
イタリア警察に告ぐ。 そのまま彼女から目を離すな。 きっとこの後、ピアースと接触するに違いな・・
・・・なんだよ? ホテルの窓から誰かが屋根を伝って逃げている? あのアメリカ人らしい?
いやいやいや! 知らないから! アメリカ人もうどうでもいいから! とりあえず彼女に集中しよ?
なんだと?! アメリカ人を追って、ロシア人マフィアまでもが屋根の上を発砲しながら走ってる?!
知らないよ!今の話、オレの耳には届いてないからね!アーアーアー聞こえないー!!
もういいからさあ、ここはひとつ、彼女の監視だけしとこうよ。 アメリカ人はたぶん、屋根が好きなんだよ。 屋根の上のバイオリン弾きとかさ、あるじゃない。 そういうことなんだよ。

で、結局アメリカ人に気をとられて彼女を見失った、と。
どこんちくしょう!!
わかった。 落ち着こう。みんな落ち着こう。 あのアメリカ人は、どうやら現地の警察に捕まったようだからいいとして、彼女が一体どこに向かったのか・・・

・・・・・ って言ってたら彼女来たじゃない! 捜査本部に来ちゃったじゃない! ちょ、ちょ、ちょ、ちょ待てよ! いや、嬉しいけども! こんな至近距離で会えて嬉しいけども!
あれ程ピアースに関する情報提供に後ろ向きだった君が、一体どういう心境の変化で・・?
え? このままだとあのアメリカ人の身が危険だから、ピアースを引き渡して終わりにしたい?
そ・・そんなにあのアメリカ人のことが・・・? アメリカ人だから・・? ヒゲが小洒落てるから・・?
・・・・・ちっくしょぉぉぉう!  なんや!オレの体毛が薄めな事に対するあてつけか! どうせアレだろ! みんな影で「アチソンさんって眉毛薄いよねー」「眉毛が薄くて許されるのは小学生までだよねーキャハハハ」って笑ってんだろ!! ちくしょう!ちくしょう!!

よし。もういい。 冷静になれオレ。 所詮彼女は男の趣味が悪いだけの話なんだ。オレとはなんも関係もない。
とにかく今大切なのはピアースだ。 ヤツさえ掴まえれば、色々溜飲が下がるに違いない。
7億納めさせて、お手柄だねって上司に褒められて、部下の女の子とかに「アチソンさんならやってくれると思ってましたー」とかチヤホヤされて、給料アップ、告られまくり、うはうはの人生が待ち受けているに違いない。
やるぞ!オレはやる!!   絶対にピアースの野郎をひっとらえて、ついでにあの生意気なアメリカ人もぎったんぎったんにして、オレも彼女にキスしてもらうんだ!! 


というお話を、スマートなアンジェリーナ・ジョリーのしりと、ジョニー・デップの小粋なヒゲで華やかにデコレートした、とても愉快な娯楽作だった『ツーリスト』。

「誰がアレクサンダー・ピアースなのか?」というミステリーであり、同時にジョリ子とジョニ太郎のロマンティックコメディでもある本作は、優雅なユーロスターで幕を開けると、舞台をヴェネチアに移して、今度は運河をシャレオツな高級ボートで疾走したり、さらには趣のあるお屋敷の舞踏会でステップを踏んだり、と、豪華絢爛な雰囲気の中ゆったりとしたテンポで進行しますので、2大スターの豪快アクションを期待される方の声にはあまり応えてくれない仕上がりとなっております。
つまり、よく言えばクラシカルな雰囲気。 悪く言えばヌルい。

みんなのジョリ子は、ノーパンにはならず、三白眼でロシア人マフィアをしばき倒さないし、半裸にもならないしノーパンにもならない。 
森ガールのアコガレ・ジョニ太郎も、目の下に隈をつくって船の上でヘイホーとは言わない。(※アガサの中のジャック・スパロウ像)(※ちなみに未見です)
禁じられた恋に身を焦がし、「すきなんだけどすきといえない」みたいな、昭和のデュエット曲のようなあまーいやり取りがひたすら繰り広げられ、その脇でもたもたする警察やちっとも迫力がないロシア人マフィアは、完全に刺身に添えられたタンポポ状態。 そしてもう一度言うが、ジョリ子はノーパンにはならない。

しかし、これでいい。 本作に関しては、これでいいと思うのですよ。
だって本作は、あくまで「2大スターが世紀の競演」という1点をのみを目指して作られたに違いないから。
風光明媚な景色も、ハラハラドキドキの追いかけっこも、全てはスターを輝かせる為の引き立て役でしかない。
その証拠に、ベニスの高級ホテルのベランダで、運河をバックに佇むジョニ太郎のシーンで、カメラはジョニ太郎から背後の景色に焦点を合わせませんからね。 わざわざベニスまで行ってロケしてるのに! 世界遺産なのに! 無駄無駄無駄ァァッ!!!
パリのオサレな街角をとらえるよりも、そこをシャナリシャナリと歩くジョリ子のしりをクローズアップ! 舐めるようにしり! スクリーンいっぱいに広がるしり! おいみんな!この映画さいこうだぜ!!

ジョリ子と言えば、しり以外にもその煌びやかな衣装とメイクも見所のひとつ。
アガサが一番感銘を受けたのは、アイシャドウの入れ方なのですが、本当に見事と言うしかない完璧なグラデーションが塗りこまれておりまして、これはもう、ひとつの芸術なのではないかと思わんばかりの完成度だったのですよね。 
ほんと、アイホール深くてよかったね!と。 
トラディショナルジャパンな面持ちのアガサが同じメイクを施したら、完全に負けた次の日の辰吉になっちゃいますよ、と。 浪速のジョーですよ、と。 そんな気持ちでいっぱいでした。
見返り美人的角度で振り返った時の、チラリと見える付け睫毛の長さも非の打ち所が無かったですし、なんかもうジョリ子は来るトコまで来たな!という感じがしましたよね!  どこまでだよ、って聞かれても困るんですけどね! 

と、いうことで、「誰もが思わず振り返る壮絶美女」なジョリ子と、「フェロモンむんむんなんだけど一応一般人という体(てい)なので隙がありまくり」というギャップ萌えが愛しいジョニ太郎という、とっても万人ウケしそうな大スターの姿を楽しむ事が出来る本作は、昨年公開された、同じく「豪華2大スター競演」の『ナイト&デイ』以上に、「スターのオーラだけで乗りきった感」溢れる、とても楽しい作品だったのでした。  ま、ノーパンにはならなかったんですけどね!

ただ、くだんの『ナイト&デイ』とこれまた同じく、「設定やストーリー展開がやんちゃ過ぎる」という点も若干目に付きまして、ジョリ子を登場させておきながら派手なアクションが無い、という点は「本格アクション」ではないからと、まだ見過ごせるものの、あっと驚く(ハズの)オチが全然驚きじゃない、いや、驚くべき内容のハズなのに驚くようなことじゃないなぁと思ってしまう、という点は、ミステリーとして致命的なのではないでしょうか。



※ 以 下 ネ タ バ レ


実はジョリ子はスコットランドヤードの捜査員で、ピアースの脱税を調査していた。 しかし、その途中でピアースの魅力の虜となってしまい、捜査を放棄して愛の逃避行を始めてしまった。
で、ピアースはというと、ロシア人マフィアに命を狙われていた為ブラジルに飛び、そこで大掛かりな整形手術を受けることに。
お互いの身を守る為、ジョリ子と距離を置いていたピアースだったが、ある日ついにジョリ子にコンタクトを取り、「列車に乗ってオレに似た男を囮に使え」と指示したことから、平凡なアメリカ人教師・ジョニ太郎がジョリ子と運命的な出会いを果す
・・というお話な訳ですが、ちょっと考えてみて欲しい。  
・ ジョリ子が任務を放棄してまで愛を捧げるような男がいる
・ その身代わりにジョニ太郎が選ばれる
・ 身代わりってことは後々ジョリ子は本命くんとジョニ太郎のどちらかを選ばなければいけない
・ ジョニ太郎よりもセクシーで知的で魅力的だと、観客を納得させる事が出来るような俳優がいるだろうか
・ いないよね
・ アガサ的にはリーアム・ニーソンとかアラン・リックマンとか史郎あたりが出てくればもう一発KOなんだけど、一般的な視点からいうと、いないよね

ほらね! あとはもうわかりますよね!
メインキャストにジョニ太郎を選んだ時点で、「至上の男は誰だ→結局ジョニ太郎」というどんでん返しが全く意味をなさなくなってしまう訳ですよ。
これはアカン。 みんな同じくらいのフェロモンなら「まさかの展開キター」となるでしょうが、天下のジョニ太郎を使っておいてこのオチはアカン。
意外性というものが全く感じられない、完全なキャスティングミスです。 まぁ、そのキャスティングが本題で、後はオールおまけという作品なので、しょうがないっちゃあしょうがないのかもしれませんが。

あと、このトリック(?)自体も、普通に考えてみたらずいぶんな内容なんですよね。
要は、天才的山師がマフィアから逃げ遂せる為に顔を変え、恋人を迎えに行くんだけど、普通に行ったんじゃ面白くないので自作自演しちゃうというお話なんですけどね。
「あいつ、ちゃんとオレ選ぶのかな・・結構顔も声も変えちゃったケド・・愛があるならわかるよな!」  
「ようしようしこっちきたww」  
「ハイ声かけてキター!」  
「でも知らないフリ・・とw」  
「うははw気になっとる気になっとるw オレだってコト気付いてないもんなぁ」  
「浮気になっちゃうかも・・って考えてるんだろうなーwでも、オレ、本人ですけどね!ww」  
「どうすんだー? オレに義理立てするのかー?それとも見ず知らずのアメリカ人教師に本気の恋をしちゃうのかー?はいはい考えてーww」  
「あー、やっぱりアメリカ人教師のことマジ惚れしちゃったかーw ま、しょうがないよね!中身オレだもん!」  
「ないわー彼女を試すつもりとか無かったんだけど、まさか恋敵(ライバル)がオレ自身になっちゃうとか、ないわー」 
ってうわなんだこいつ超UZEEEEEEEEE!!!

ミサワか! おまえがミサワなのか!!
っていうか、ほんとジョリ子は一回落ち着いて考え直した方がいいと思うよ!
リアルにこれやられたら、超ひくと思うよ!

何もかもが大スターだから許されること。 とは思うものの、こういう男はいくらかっこよくても長く付き合いたくないなぁ・・と思ったアガサだったのでした。 短期間ならおもしろいかもしれないけどな。

まぁしかし、こんな感じに早い段階から「無敵なジョニ太郎とジョリ子」の存在が押し出されるものの、そんな彼らを極めて一般市民的目線(ルサンチマン全開)で見つめるアチソン警部のキャラクターが、とてもいい中和剤となっていますので、全体的に観るとバランスが保たれているなぁ、と感じた事を書き添えておきたいと思います。
きっとアガサが『ナイト&デイ』に今ひとつ満足出来なかったのは、この「ギギギ・・」キャラがいなかったからだと思うなぁ。
 
ジョニ太郎をアメリカ人観光客だと信じ込んで、常に大英帝国流の高飛車態度をとるアチソン警部。
実は同僚のジョリ子にほのかな想いを寄せていたアチソン警部。
鼻にもかけられないアチソン警部。
事務所の女子からもぞうきんを見るような眼差しを向けられスネるアチソン警部。
ルサンチマンだけが生きる原動力のアチソン警部。

なんだろう、この親近感は。

オレはすきだぜ! おまえのこと!!



ということで、大スターすぎる2人のコンビにしっくりこなかった方は、是非アチソンさんに注目しながらご覧頂ければと思います。
あと、最後になりますが、ジョリ子がタイトなワンピースを着て闊歩するシーン。どれだけしりを凝視してもパンツのラインが見えなかったのですよね。

あれはきっと、ノーパンですね。

おいみんな! やっぱりこの映画さいこうだぜ!!

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