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『ソウ ザ・ファイナル 3D』

2010年10月31日
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1作目で度肝を抜かれ、2作目で魅力にはまり、3作目で散りばめられた謎に取り憑かれ、4作目で度重なる新メンバー投入に困惑し始め、5作目で4作目の登場人物を思い出せなくなり、6作目で4作目以降の流れを見失ってしまった『SAW』シリーズもいよいよクライマックス。
自称・完結篇となる7作目では、今までの物語からまたもや新たな新メンバーが発掘されるにちがいない。
そして、そうなったら、確実に思い出せる自信がない。
と言う事で、事前に完璧なおさらいをして挑んだアガサです。 こんにちは。

今まで「ジョンが重篤な病人のクセにアクティブすぎる」とか「ホフマンに華がなさすぎる」とか「スタローンに似てる人が多すぎる」とか「こんなに登場人物が増えてしまったら、またあだ名をつけざるを得ない。ずんだもちとか」なんて酷なコトを言ってきた私ですが、要するに『SAW』シリーズがだいすきなんです。 昨日気付きました。 すきです。あなたのことがだいすきです。あ、ホフマンはきらいですから今すぐ出て行ってください。
そんなだいすきな映画が有終の美を飾るトコロを見届けようと、初日の初回に馳せ参じました。

では、聞いてください。 私があいした『ソウ』の終わりのはじまりはじまりー。

あらすじ・・・(ネタバレしていません)
お仕置き殺人犯・ジグソウとして、世の中の自分勝手な人間たちに鉄槌を下していたジョンですが、末期ガンで余命幾許もないので弟子を取ることにしました。
一人目の弟子のアマンダは、ジョンの期待も虚しく、身勝手な気持ちを捨てることが出来ずに自滅してしまいました。(実際はホフマンに脅されていたのですが)
二人目のホフマンは、力持ちで血に強く、決断力もあり、何よりとても冷静なので、情にほだされる事無く仕事に励むと思われました。
しかし、そもそものリクルートのきっかけは、ホフマンが私怨を晴らす為にジグソウの犯行を真似たコトが出発点ですので、適性という面でいうと全然チョイスミスです。 ポンコツです。ジョンの洞察力はポンコツです。 キライじゃない、そんなトコもキライじゃないよ、ジョン。
しかし、ジョンはただのポンコツではありませんでした。
愛する妻に、いずれ自滅するであろうホフマンの後始末を頼んでおいたのです。 オッケーりょうかい。 やっぱりジョンは出来る男。 やれば出来る、ひとつうえの男。
だけどもだけど、ホフマンもホフマンで大人しく寝首をかかれるのを待つような男ではなかったからさあ大変。
ジルがジョンの遺言通り仕掛けた罠を、深手を負いつつも回避してしまったのです。 こいつはどうも、生意気なホフマンですね。

さてさて、こうなるとジルは大パニックです。 
ジョンの言うとおりにやれば楽勝だと思っていたので、「ゲームオーヴァー」つって、(キリッ)なんつってかっこつけちゃったのに、生還したホフマンが血のよだれを流しながら追いかけてくるだなんて、完全に想定外ですものね。 やっぱりジョンの先を読む力はガラクタですね。 
使えないあの世のジョンはさておき、なんとかホフマンの追跡をかわしたジルは、警察に助けを求めました。 それも、ただの警官ではなく、内務調査課の人です。おまわりどもは信用出来ませんからね。 ジルはホントにかしこい子だなぁ。
一方ホフマンは、ジルの居場所早々に突き止め、そこを襲撃する為の罠を張り巡らせはじめます。
まずは、警察署を空にする為、ど派手なゲームを用意。 
そこらへんのレイシストを被験者に選び、自動車解体所を血の海にしました。仕上がりは上々です。
ホフマンの罠とは気づかず、まんまと踊らされる警官たち。

そして、ホフマンがジルを追い詰めているのと同じころ、「ゲームの生還者」を語る男性とその関係者を巻き込んだ壮大なゲームが行われようとしていました。
使われなくなった精神病院をまるごと一軒リフォームするという、過去に例をみない大規模なゲームの首謀者とは。
そして、ジョンが周到に仕込んでいた最後の罠とは・・・?



ネタバレはあとでやりますが にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  その前にちょっと一押し・・・。


眠れる龍が目を覚ましましたよ!

初登場時からあまり大した活躍もせず、ジョンの跡継ぎにしては華がなく、「これやっといて」と渡されたファイルを黙々とこなすだけ。 それ以外のコトに関してもハイパー大雑把で「おまえ絶対つかまるかんな!」と思われていたホフマンが、ついに真の実力を発揮しました!
自分を始末しようとしたジルだけは許さんとばかりに、警察を巻き込んだトリッキーな罠を用意するホフマン。
車のエンジンがタイマーと連動して回転数を上げる、なんていう複雑極まりないセッティングも楽々こなしたと思うと、お次はレクター博士ばりの移送方法を披露。 このホフマンは生意気なホフマンですね。
見事警察署に侵入した後は、目の前に現れる警察官をほぼナイフ一本だけで全員片づけ、その姿はまるでランボーのよう・・・。
おめでとう・・・ホフマン・・ なんとなく見た目の印象だけの「スタローンに似た人」から、名実ともに「スタローンっぽい人」への成長おめでとう・・・ 最近は「スタローンっていうより照英かもな」とか思っちゃっててごめん・・・あんた立派に「スタローンっぽい人」だよ・・・

この高みに行きつくまで、一体どれだけの溶接をしてきたのだろう。 どれだけのプロテインを飲み干したのだろう。 どれだけの夜をジルの家を盗撮しながらまんじりともせず過ごしたのだろう。 おい!へんたい!!

アガサはそんなへんたいのホフマンが、ちょっとだけキライではなくなりました。
過去3作品に於ける“体も態度もLサイズ”なキャラから、時にランボーっぽく自分の傷を縫い合わせ、時にジェイソンのように神出鬼没なキャラに姿を変えたホフマンが、なんだかとても大きく見えました。 あ、結局Lサイズなのか。

これまでのわだかまりを捨て、ホフマンの実力を素直にみとめるコトが出来たアガサは、大人の階段をまた一歩登ったような気がします。 たしかにもうすぐ38歳だし。 ちがう!そんな階段粉砕してやる!!

完結篇というコトで、前回意味ありげに映し出されていた“ジョンの遺品に入っていたビデオテープ”も“その届け先”の謎もきれいに消化。
これまでのシリーズで生き残ってきた皆さんが今どのように過ごしているのか、なんて面白そうなエピソードもちょっぴり散りばめ、もちろん我らがジグソウおじさんも回想シーンで元気に復活。
そのシーンにおけるおじさんの飄々とした表情は、まるで「わし、もうシリーズには関係ないもんねー」とどこか別次元から面白そうに眺めているような、気負いのないもので、「ああ、ホントにこれで終わりなんだなぁ」と清々しい気持ちになりましたよ。

ゲームの量、その犠牲者ともに、閉店大処分市とばかりに大幅アップ。
殺しのギミックもシンプルかつ大胆にまとめられ、“いかにへんてこな死に方をするか”という、本作に求められる需要にきちんと応えた内容に。
今まで一本もシリーズ作品を観た事がない方には、カタルシスの全く感じられない結末ですが、少なくとも“全国一斉ロードショー作品”ではあまりお目にかかれない残酷殺人ショーを満喫することは出来ますし、PTAが眉をひそめまくるであろう本作を、“キュアサンシャイン”にちびっこが歓声をおくっている部屋の隣で観るという背徳感を味わってみるというのも、また一興かもしれません。 おい!へんたい!!



(長くなってしまったので、以下箇条書きでネタバレ)


・ 眠れる龍が目を覚ましましたよ! ゴードン先生、おかえりなさい!!

・ 1作目のラストで、自らの足をギコギコし、顔色が真っ白になりながらもバスルームを脱出したゴードン先生が、ジョンの秘蔵っ子としてカムバック!

・ 実は、ジョンが“ゲームの生還者”として持て囃し、ゴードン先生もうっかり洗脳させられてしまっていた模様。

・ というわけで、過去の医療行為を含むゲーム(目の中に鍵とかお腹の中に鍵とか目を縫い付けたりとか口を縫い付けたりとか)は、ゴードン先生が噛んでいたのでした! 信じてた!あたいゴードン先生の仕業だって信じてた!

・ ホフマンが勝手におしおきを始めたので、多分怒ってたんだと思うよ!ゴードン先生はソウシリーズの希望の光です!

・ 今回、ジグソウのゲームの生還者として登場するデイゲン。 「誰やねん・・ 昨日のまとめにも出てきてなかったやん・・・」 ・・と思っていたら、“自称・ゲームの生還者”というお話でした。 わかるかよ!!ばーか!(←行き場のない怒り)

・ そんなデイゲンは、元々手に職もなく、バーでうだうだ酒飲んでるくらいしかしてなかったのが、“ジグソウのゲーム”をでっちあげて、その架空の体験談で一山当てた、超小ズルイ男なのですよね。 そりゃあんたジグソウおじさんに怒られるわ!

・ 元がへなちょこ野郎だったせいか、仕事仲間を巻き込まれたゲームでのデイゲンのヘタレっぷりが非常に愉快なことになっています。 ほとんどコントです。

・ そして、今回の仕掛けも相当エグかったですね! “先っちょに鍵と釣り針のついた糸を飲み込まされてて、口から出ている端っこを引っ張って取り出さないと死にます。 その際声を出さないようにしないとさらに早く死にます” とか面白すぎる。 考えた人と友達になりたい。

・ 目ん玉をパイプでグッサリやられるゲームがあります(3Dの割りには大して迫ってきませんが) ので、先端恐怖症の方は絶対観に行っちゃダメ!

・ 目ん玉ぶっさしが大好きなフルチおじさんも、草葉の影で喜んでいることでしょう。

・ 公衆の面前(広場に面したショーウィンドウ)に、ガタイのそこそこいい若者を3人も連れてきて、その真ん中に回転ノコギリを3台組み合わせて設置して、彼らが起きて周辺の人たちも異様な状況に気付くのを見計らって、腹話術人形がギコギコと動き出す様にセットするという、神業にも近いような罠もお目見えするのですが、正直それは無理がありすぎると思う・・。(まぁ、それを言ったらすべてのゲームが超無理ゲーなんですけどね)

・ “生存者の会”が集会を開いているくだりがあるのですが、座っているメンツがほとんど思い出せず絶望。(観直したばっかりなのに) かろうじて、5作目の金持ちのぼんぼんと、6作目のアボット夫人とシモーネさんくらいは判ったけど、あとは全滅でした。 う、映ってた時間も短かったんだもん!ほんとだもん!

・ 今回の“いくらなんでもそれは”第2位! 「被験者を眠らせてる間に、奥歯に数字を刻んでおく。2本も。抜かないと見えない位置に」  ・・・ねえよ! 

・ 今回の“いくらなんでもそれは”栄光の第1位! 「巨大な焼却装置と、その上に自動で組み立てられるブタ型のでっかい(縦1m30cm、横2m、幅3mくらい)鉄の箱、通称ファラリスの雄ブタ」  ・・・なんだろう・・  ・・うまく言えないけど、作った人の我が強すぎてウワッてなります!

・ それはさておき、ジルはほんとにお気の毒!

・ 予告にあった、“ジルがホフマンの罠にかかって死亡っぽい流れ”のくだりがまさかの夢オチだったのはまぁいいとして、全編通して鬼のホフマンからキャーキャー逃げ回るだけですからね。 それでいいのかジョン。 最愛の妻だったのではないのか。 ここまで危険な橋を渡らせるとか、無責任にも程があるんじゃないのか。 おまえ、自分が余命わずかだからって、適当ぶっこいてんじゃねえぞ!!

・ 死ぬほど怖い思いをした上、1作目でアマンダがチャレンジさせられて以来、本シリーズの象徴みたいに使われている顎マシーンであっさり殺されるジル。 ジョンにさえ関わらなければこんな目に遭わずに済んだだろうに・・・。

・ いちおうジョンはゴードン先生に技や精神論の全てを伝授していて、「もしもの時はジルを見守ってくれ」とも頼んでいたらしいのですが、それで本当に「見守っていた」だけってどういうことやねん。 そこはかとなく漂う「そういうことじゃない感」・・・!

・ っていうかジョンは結局何人弟子とってたの? アマンダとホフマンとゴードン先生の三股だったの? それとももっといるの? ジョン・・こわいこ!

・ まぁね、とかなんとか言いましたが、1作目のラストと同じシチュエーションで、「ゲームオーバー」の声と共に扉を閉めてみせるゴードン先生のキメ顔を観ちゃうと、なにもかも許せちゃうから不思議ですよね。 ここまで6年間、色々あったけれど、アガサはこのラストシーンで納得したし、とても満足しました。
もしかしたら、というか、やろうと思えばこの後もいくらでも作れる終わり方(ゴードン先生主導で新たなゲーム、とか、バスルームに足かせをつけられて閉じ込められたホフマンが死んだかどうかはわからない、とか)だったのですが、このまま新作がつくられないとすれば、いい幕引きだったと思います。

今までおつかれさまでした! 面白い映画をありがとう!!


・ ってキレイにまとめようかと思ったんですけど、もう一つだけ。 今回本作は“3D方式のみでの公開”だったのですが、わたしの個人的な感想としてはまったく3Dの意味なしだったと思います。  奥行きを感じられる事で、過去のシリーズより面白いと思った点も無いし、肝心の飛び出し感もほぼ無し。 何箇所かで、肉片やら血やらがピョーンって迫ってくる程度で、思わず身をよじりたくなるような臨場感も無し。 ハッキリ断言しますが、完全に無駄だと思います。 これだったら、通常上映で通常価格にする方が断然いいのではないでしょうか。 謎をばら撒き、謎を紐解き、多くの人たちをやきもきさせてきた『SAW』シリーズに、ついに訪れる終わりの瞬間。 観てみたい、観てみようか、観てもいいかも、そんな人たちにとって、もしも「3D」がなにがしかのハードルになってしまっていては、あまりにもったいないじゃないですか。 まぁ、なってなかったのならいいんですけどね。

・ あと、全7作を観てみて思ったんだけど、要するに本シリーズって、 “逆恨みで関係者に罠を仕掛けまくった末期ガン患者が、大勢の人を死に追いやりまくって、生き残った人にはヘンな価値観を植え付けまくって、さらに信奉者まで増やしまくって、自分が死んでからも災いの種が延々芽吹くようにお膳立てしておく” という、 “立つ鳥が跡を濁しまくる” お話だったのですよね。  おまえマジめいわく! 



-おまけ-

パンフレットに関して無駄にこだわっている事でもお馴染みの『SAW』シリーズ。
今回はその歴史をざっくりご紹介いたします。(すみませんが、アガサが劇場で鑑賞できたのは3作目からですので、それ以降のモノになります)

<パート3>
パンフ
一見なんの変哲も無い表紙ですが、ジグソーパズル加工がしてありますので、なんだったらバラバラに引き裂いて組み合わせて遊ぶことも可能です。  うん、気持ちはわかるけどね。たぶんしないよね。

<パート4>
パンフ2
なんとジグソウおじさんの頭の形に表紙をカット!  見辛ぇぇぇぇ!!

<パート5>
パンフ3
前回の成功(?)に味をしめたのか、今回も表紙をカット。 本編に出てくるカッターの形と同じにしてみました。
パンフ4
ちなみに裏表紙だってこの通り。 ジグソウおじさんの顔が、表紙の上からも確認できますよ! って無駄無駄無駄無駄無駄ァーッ!!!

<パート6>
パンフ5
前作の感想の時にもご紹介しましたが、パート6の表紙はいちばん手間隙かかっています。 なんと表紙についている回転椅子が、クルクル回せる仕様に! 出来ればその情熱は、もっと別のトコロに注いで頂きたかった!!

パンフ6
ちなみに3作目以降は、中がこんな感じにガチャガチャとしたレイアウトになっています。 縦書き横書き反対書きと、多種多様な方向から、目に優しくない極小フォントが攻め寄ってくるよ! この老眼泣かせ!!

<パート7>
パンフ7
で、今回の完結篇の表紙がこちら。 アレ・・?なんか・・・ふつう・・? 真人間に戻ったの・・?

パンフ8
中を開いてみると、一応“3Dメガネで覗いてみると、絵が飛び出して見える”という3Dスコープなるものがくっついておりますが、なんでしょうか、今までのバカっぷりがウソのような落ち着いた付録なのですよね。 いや、いいんだけどださぁ。

パンフ9
1ページをドーンとつかったジグソウおじさんの顔も至ってマトモ。

・・ん? ・・・おじさんの顔が・・・?

パンフレット
よく見てみると、おじさんの目に立体シールの目ん玉がくっつけてありました! ビニールの白目の中であっちゃこっちゃするおじさんのレッドアイ! アホや!やっぱこの人たちアホやったわ!! だけど、オレはおまえらの事、キライじゃないぜ! 

と言う事で、劇場に行かれた際は、是非アスミックエースさん入魂のパンフレットの方もお手にとって頂けたら、と思う次第でございます。

いやぁ、いいシリーズでした!

 
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