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『無邪気な悪魔におもちゃが8つ』

2010年09月29日
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ついこの間までは、猛暑記録更新だなんだとこの世の終わりの様な大騒ぎだった日本列島でしたが、やっと秋らしい、心地よい風がカーテンを揺らすようになりまして。
で、秋といえば、あのお祭りですよね。

全国案山子まつり? ノンノン。

阿寒まりも祭り? ノンノン。

山崎秋のパン祭り?  ノンノン! っていうかそれ春だけだから!

秋といえば、アレでしょ!  やっぱ血祭りっしょ!

ということであらすじ・・・
雪に閉ざされた山荘に集まった8人の大人が5人の子供にフルボッコにされます。

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油をかけられバーベキュー状態に!
生きたままピラニアの餌に!
銛で首を一突きに!
人間雪だるまに!


そんな、世にも恐ろしい殺戮アラカルトが、無邪気な子供の手によって繰り広げられる本作。
・・ん? 雪だるまは恐くない? はっはっは!果たしてそんな軽口が叩けるかな、この戦慄の映像を見ても!!

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スノーマンだけどマジで人間! 要するにスノーマンマン!


と言う訳で、お祭りが出来るほどは血まみれになっていなかった(なにせ1974年の作品ですので)のですが、とっても痛快な地獄絵図が拝めて、尚且つ、日本の“天才子役”がダースになってかかっても敵いっこないような、素晴らしい眼力を持った子役たちの名演技を堪能出来る良作でしたので、アガサ大満足です。

お話は至ってシンプルで、上にも書いた通り 
「スノーパラダイスなコテージでギスギスしたバケーションを過ごしていた男女7人のもとに偶然やってきた子供たちは、実は無邪気な仮面を被った悪魔だったんやで~! 邪悪な所業を阻止する為に追いかけてきた先生もフルボッコなんやで~!」 
という内容なのですが、彼女達がただの「恐るべき子供」ではなく、心に深い傷を負った被害者たちとして描かれていますので、要所要所で見せる残虐性にも、嫌悪感ではなく虚しさを感じでしまうのですよね。
感化院から、より締め付けがきつい矯正施設へと移送される途中だった子供たち。
優しく接してくれる大人たちに出会っても、その目にはどこか冷え冷えとした光が宿っている。
中には、大人たちに甘えてじゃれつく子供もいますが、完全に大人を信用しているのではなく、いつでも心をシャットダウン出来るよう身構えているように感じます。
そして、特別な理由もきっかけも無く、突然牙を剥き始める子供たち。

暗い目で大人たちの頚動脈から血のシャワーを噴き出させる姿は、とても無邪気で、とても凛々しくて。
“ここに至るまでに、彼女達に一体何があったのだろうか・・・”“何か救う手立てはないものか・・” そんな観客の安っぽい同情をピシャリと撥ね付け、手に手をとって次の獲物へと歩き出す子供たちは、善とか悪とか、そういうちゃちなモノなどどうでもよくなる程に、とにかく問答無用でかっこいい! 自立するってこういうコトなんだよね!

まだ幼い集団だけど、大きい者が小さい者を助けるとか、強い者が弱い部分を補うとか、そういうファミリーとしての機能をきちんと果たしているのがまたグっと来るんだよなぁ。
あと、相手をえこひいきしない姿勢ね!
たとえ自分達に優しく接してくれた女性だろうが、遊び相手になってくれた知的に障害を持つ青年だろうが、他の金満家やエゴエゴ親父と共に公平に虐殺。 いつも心にバリアフリーを!
いやぁ、彼らはホント、この先伸びると思うよ!(伸びたらあかんやろ)

いやでもね、冗談はさておき、「シビレるなぁ」と思う反面、同情とかそういうのではなくてなんだかふと、痛ましいというか、やり切れない気持ちになったのも事実なんですよね。
ホントにこの子たちは、どういう人生を歩んできて、いや、歩まされてきて、悪魔へと成長してしまったのだろう・・と思って。
愛情も、憎しみも、苛立ちも、暴力も、なんでもぐんぐん吸収するのが子供だと思うのですよ。
日常的に暴力にさらされて育てば、それが当たり前と思うようになるんじゃないかと思うし、大切にされていれば、他人を大切にしようと思うようになるのではないか、と。
もちろん、そんな単純に割り切れない面もあるのが子供の難しいトコロではあるのですが、やっぱり彼らを天使にするか悪魔に仕立て上げるかは大人次第なわけで。
子供の澄んだ瞳を純粋悪のように見立てて 「子供って何考えてるかわかんないよねーこわいよねー」 なんつってノンキに構えてる場合じゃないよ! 大人はもっと、大人にならないとダメなんだよ! あ、ここで言う“大人”って、弱い者をいじめたり、不必要なところで暴力をふるって悦に入る事じゃないんだかんね。

本作を観てこんな風に考えてしまうのは、自分が“親”という目線で観てしまうからなのかもしれませんが、人の痛みに鈍感な“無邪気な悪魔”を増やすか増やさないか信じるか信じないかはあなた次第!かもよ! と思ったのでありました。
どうせ浴びせるんなら、拳じゃなくて愛情にしたいものですね!

閑話休題。

正直、子供たちの大虐殺が始まるまでは、大人たちがグダグダと腹の探り合いをするくらいで、大して若そうにないヒロインと彼女の父親の若い愛人とが乳を放り出してキャットファイトをするシーンくらいしか見所は無いと言っても失言ではないと思うのですが、とにかく後半の“ままごとをするかのようにザックリ!”とか“空中ブランコ気分でブッスリ!”とか“キャンプファイアーをするかの如くバーニング!”のくだりが超たのしいので、未見の方は是非一度ご覧になってみては如何でしょうか。
コレを観たら、「エスターなんかただの若作りのおばはんじゃん!(←ネタバレなので反転)」と言いたくなる事請け合いですよ奥さん!
なんつって、でもまぁもし本当にこんな怖そうな子供たちに囲まれたら、音の速さで命乞いするよね、オレは! と全然大人らしくない事を告白しておいて、今回の感想はおしまいに。

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(後ろの3人!目が死んでるよ! 気をつけて!)(うそですごめんなさいナマ言ってごめんなさい)



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