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After the Funeral

2009年12月31日
葬儀を終えて、少しずつ片づけをはじめ、日々の生活がなんとなく戻ってきました。

ふと、哀しくなって胸がギュっとしたりもしますが、世帯主さまも私も笑っています。
ちびっこも今までと同じように、「おばあちゃんおはよう!」と部屋に突進していたりします。
どんな事が起きても、私たちは“生活していく”のだなぁと、そんな事をぼんやりと考える年の瀬です。


で、世帯主さまとも話していたのですが、人間というのはホントに、どんな状況でも笑ってしまうのですよね。
それがたとえ、どんなに哀しい、極限の状況でも。


実はおかあさんがいた病室は2人部屋で、隣のベッドには若干「考える能力が弱まっている」おばあちゃんが寝ていらっしゃいまして。
おかあさんの呼吸がどんどん弱くなってきた頃を見計らったかのように入る、そのおばあちゃんの破壊力抜群な一言。


いよいよ呼吸が消えそうになっていたおかあさんに、必死に
「おかあさん、お願い息して! おかあさん!」
と呼びかける私と世帯主さま。
すると、「はあーい」と絶妙のタイミングで答える隣のおばあちゃん。

「おかあさん!」

「はあ~い」

「おかあさん!」

「はあ~~い!」

「おかあさん、がんばって!」

「はあ~い、なんですか~!」

乱暴な言い方で申し訳ないんだけど、あんたじゃねえよ!!こんちきしょう!

もうねぇ、どうしてくれようかと。
張り詰めた糸が、別の意味で崩壊寸前やっちゅうねん、と。
ホントはね、出来ればお相手してあげたいんだけどね、申し訳ない事に今は無理なんですよね。
ていうか、看護婦さんなんとかしてくれ。

横を見ると世帯主さまも泣きながら笑っていました。
(さすがに途中で堪え切れずに「あんたじゃねえよ!」とつっこんでいましたが)


物凄く哀しくて、物凄く苦しい一夜でしたが、色々な光景と共に、私たちの絶叫に負けじと「はあ~い!」と声を張り上げていたおばあちゃんの事もまた、絶対に忘れないと思います。
願わくば、あのおばあちゃんが元気で退院されますように。



それと、今回のお葬儀は、私たち夫婦にとって初めての事だらけで(まあ大抵のアラフォー世代の方はそうだと思いますが)、わからないままに葬儀屋さんと話していて、色々と勉強になった点がありましたので、今後の皆さんの何がしかの参考になればと思い、ちょっとその一部をご紹介させて頂こうと思います。


■ お葬儀は何から何まで銭次第。

我が家の場合は、おかあさんを病院から一旦家に連れて帰ったのですが、その帰宅と安置と同時に、ご葬儀の打ち合わせが間髪いれずにスタート。
とりあえず、一から十まで一気に決めてしまわないといけないのですが、まぁ右も左もわかりませんよね。

「祭壇はどうなさいますか?」
「えー・・・いや、どんなのがあるんですか?」
「そうですねぇ、こういったタイプもございますが・・」

さいだん

森 繁 か よ !

もうねぇ、一般人じゃないよね。
テレビで見るもん、こういうの。 
タモリが弔辞読んでたもん、こんなトコで。
百歩譲ったとして社長だよね。 ・・まぁたしかに、おかあさんは若い頃喫茶店を営んでいた事もあったので、経営者と言えなくもてねえよ!!(喫茶店はホントだけど、この規模はない)

ちなみにこのタイプのお値段、祭壇のみで150万。

ねえよ!!(大事なので2回言う)

そして棺。

パラパラと写真をめくっていて、「なんか欄間みたいな模様ですね」と私が放った一言に鋭く食いつく葬儀屋さん。
「それなんですけどね、そもそも棺の意味をちょっとご説明させて頂くと・・・」

まとめると、なんでも“四十九日”というのは故人があの世にいく準備期間で、そのあとあの世で50年かけて仏様になる修行を行うそうなのですね。
で、棺というのは、その50年の間に休む家を作る為の材料になるモノなのだと。
なので、棺の材質は一般的に檜がよく使われるのだと。

なるほど。 あの棺の側面に彫ってあった欄間みたいな模様は、まさに家のパーツとしての欄間そのものだったのですね。

で、それを踏まえて棺ドーン。

ひつぎ


何度も言うようだけど社 長 か よ ! !


もうねぇ、見るからに豪華ですよね。
何て言うの?重量感っていうの?
担げるのかコレ?みたいな心配もね、親戚のみなさんのお歳も考えてみたりしてね。

ちなみにこちら、総檜・3面彫りで、お値段驚きの50万円。

た か っ ! ! 


思わず顔を見合わせる私たちに気を使ったのか、葬儀屋さんが見せてくれたのがこういうタイプ。
coffin_img_p4.jpg

はいはい、ドラマで見る見る、こういうタイプ。
布が貼ってあるやつね。

値段もまあまあだったので、「これでいいんじゃないの?」と言う私の横で、世帯主さまが「これの材質は?」と質問。
すると葬儀屋さんは戸惑いつつ、「ええと・・・檜・・ではないですね・・・そうですね・・何かの木ですねぇ・・」と回答。

何かの木て!

買えませんよね! それね!
おかあさんのおうちになる材料だっていうのに、「何かの木」は無いわー! せつないわー!!

結局中間どころの適度な棺に決めました。
もちろん檜です。


その他にも、仏衣や、祭壇にオプションで装備出来る御花、お料理、骨壷などなど、本当に細かく全て決めていくので、心底疲れ果ててしまいました。


■ お葬儀のトレンドは「おくりびと」で決まり。

その打ち合わせの最中、もっとも聞いた単語は「おくりびと」だったのでした。
とにかくもう、あっちもこっちも「おくりびと」。
仏衣も骨壷も「おくりびと」。
カタログにも何気におどる、「おくりびとで使用!」の文字。

わしゃまだ観てないっちゅうねん!(なんとなく食指が動かない)

ちなみにお葬儀の間、ピアノで生演奏してくれていたのも「おくりびと」の曲でした。
すごいなぁ! 
葬儀業界は、もっくんに足を向けて眠れナイト!

ちなみに、去年までは「千の風になって」がヘビロテだったとみた! わかってんだぞコンニャロー!(ま、いんですけどね)






とかなんとか書いている間に、今年も終わってしまいました。

最後の記事がこんなんで、なんというか申し訳ないです。

このようなブログを見に来てくださったみなさま、本当にありがとうございました。

最後の最後に哀しい事もありましたが、沢山の方々とお知り合いになれて、とても充実した一年だったと思います。

また来年も、でたらめなあらすじや無駄に長い感想などを書き綴って行くと思いますが、何卒お付き合い頂けると大変うれしいです。

それではみなさん、よいお年を!!



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