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『ブラックサイト』

2009年12月07日
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★★☆
ほうれいせん! ほうれいせん!(って指差してるみたいなポスター)

あらすじ・・・
俺はグリフィン。職業はFBIのサイバー捜査官。 この職業、マジでやばすぎる。

ある日の出来事。
いつものようにネット詐欺犯のパソコンをハッキングしたり、ネカマのフリをして変態じじいとエロチャットしたりしていた俺に、新たな捜査依頼がきた。
「グリフィン、ちょっとこのサイト見てみて」
「あ、はい」
先輩捜査官のジェニファーさんだ。 
どうみても熟女だ。
ジェニファーさんが見せてくれたのは、“killwithme.com”という個人サイト。
どうやらどっかのアホが、ライブ中継で子猫の虐待映像を流して、ネットユーザーの反応を楽しんでいるらしい。
全くもって最低のヤツがいるもんだ。
ジェニファーさんはシングルマザーな為、夜だけの勤務になっており、俺に引き続きサイトをチェックしておくよう言い残して日の出と共に帰っていった。
俺は今日も貫徹だ。 そして、それが俺の日常だ。

数日後、サイトを巡回してみると子猫は死んでいた。
ジェニファーさんは上司にサイトの閉鎖のことで掛け合っていたみたいだったけど、本気で取り合ってもらえなかったみたいだ。
「たかがネコ1匹だろ」
それでおしまい。
ダメだ。 この上司なんとかしないと。

しかし、当然のごとく、話は“ネコ一匹”で終わらなかった。
中年男性が浚われ、ネコの時と同じ地下室に監禁されている姿が、またもやネット中継され始めたのだ。
しかも今回は用意周到に仕掛けられた装置で、このサイトへのアクセス数が男性の命綱と直結している。
つまり、サイトを見るヤツが多ければ多いほど、この男性は早く死ぬって訳。
今回はさすがに、警察との合同調査になったのだが、上司はこの事件の責任者にジェニファーさんを名指しした。
夜勤担当なんだから無理だろ。
ていうか、俺でいいじゃん。
結構頑張ってるつもりなんだが報われない。 つくづくこの職場がイヤになる。
そう言えば明日は、ジェニファーさんちの娘さんの誕生日会だ。
俺は全員分のピザを用意しないといけない。 もちろんプレゼントもだ。
公私共に付き合いがあるとはいえ、最近だんだんその垣根が低くなっているような気がしてならない。
公休日なんてあって無きが如し。
それがこの仕事なんだ。

結局監禁されていた男性は死に、件の誕生日会の最中、またもや新たなターゲットが明らかになった。
サイトが更新され、また別の中年男性が手足をコンクリートで固められ、四方から熱線で炙られている姿が中継されたんだ。
俺たちは急遽職場に戻った。
振り替え休日・・・は・・無いよな・・。

被害者もついに2人目。って事で、上司は記者会見を開こうとした。
これにはジェニファーさんも俺もビックリだ。
だって、会見でサイトの存在を公表したりしたら、全米中のネットユーザーが見に行くじゃないか。あっという間に炎上だろ。
うちの上司は前からバカだバカだと思っていたけど、ホンマもんの低脳だったらしい。
ま、IPアドレスの意味もサーバの意味も判ってないくらいだからな。
何でこの部署のトップがこいつなのか、未だにわからない謎のひとつである。

で、ジェニファーさんと
「国家安全保障局のスーパーコンピューターを使わせてもらえれば一発でサイトを閉鎖させられます」
って言ってみたけど、まぁ案の定却下だよな。
全米のマスコミで宣伝(会見放送)されたサイトは、驚異的なアクセス数を叩き出し、男性は僅か6時間で死に至った。
俺のせいではないけれど、こんな後味の悪い仕事は初めてだ。

とにかく一旦サイトはお休みモードに入ったようなので、久しぶりに家に帰ろうと思ったんだけど、目の前には山と積まれた書類とDVDが。
例のサイトと関わりがあると思しき人物が、以前管理していた動画まとめサイトの一覧表だ。
最初はみんなでチェックしようって言ってたんだけど、ジェニファーさんちが犯人に個人的に狙われたせいで、今後は俺一人の仕事と認定されたらしい。
マジかよ・・・ これ照らし合わせるとか何日かかるんだ・・・完全にデスマじゃねーかよ・・・

でもさ、俺はやり遂げたんだ。
何故なら、どんなに劣悪な環境でも、どんなに過酷な労働時間でも、これが俺の仕事だから。
昔の俺だったら、もしかしたら途中で投げ出していたかもしれない。逃げていたかもしれない。
だけど俺はそうしなかったんだ。
色んな人との出会い、そして別れ。そうした中で、もう少しだけ頑張ってみようと心に決めたから・・・。
で、そう思って仕事を続けていたらなんと、犯人の重大な手がかりを発見してしまった。
頑張ってよかった・・・。
ジェニファーさんに連絡したら、早速職場で落ち合おうって事になった。 教えてあげるのが楽しみだ。

・・・
・・とかなんとか浮かれていたら、よくわからないうちに俺自身が犯人に監禁されて、硫酸入りのプールに浸けられていた。
サイトは既に再開され、アクセスが爆発するのは時間の問題。



なんなんだよこれ。
やっぱ逃げときゃよかったな、あんな職場。

と言う訳で、ブラックサイトを摘発するブラックな職場に勤めてたんだが、もう俺は限界かもしれない。ていうか誰かたちけて。



どうでもいいですが、 にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ アガサが昔勤めていたのもブラック会社だったように思います。(ま、ほとんどそうなのかもネ!)


■ FBIはブラック企業だ。

そうそう、FBIがね。
ホント過酷な職業だなぁと思うのですよ。
ま、リアルにお目にかかった事も無いですし、生の現場の声を聞いた事がある訳でも無いのですけどね。

映画でしか知らない職種・FBIではありますが、その映画の中ではとにかくサービス残業も休日出勤も当たり前、その上死傷率が異常に高いのがウリとなっております。
またそれが、主人公の同僚なんぞであろうものなら、もうほぼ間違いなく死ぬと言って過言ではない。
フラグをガシガシ立てては、華々しく散ってゆく。
それがFBI捜査官なのです。

と言う訳で、本作の主人公であるジェニファー捜査官(ダイアン・レイン)を、陰日向から支え続けた縁の下の力持ちな同僚・グリフィンくん(コリン・ハンクス)も、ご多分に漏れず無情な公開殺人の被害者となってしまいます。
オスカー俳優であるお父さんの名に恥じないように、舞台もいっちょド派手に、と思われたのか、「硫酸が注入されるジェットバスでブクブクされる」というまことにバブリーな刑です。
オー!モウレツ!

よし。 将来うちの子がFBIになりたいって言ったら、全力で阻止しよう。今決めた。


■ ロシアの鯖は強かった。

本作でレインさんやその他の皆さんを恐怖のずんどこに叩き落す犯人は、インターネットに滅法強いのですよね。
アクセス数が死に直結する装置をなんとか止めようと、腕利き捜査官のレインさんがパソコン相手に奮闘するのですが、なんでも犯人が使用しているサイトはロシアの不正サーバを使っているので追跡できない(←かなりかいつまんで書きました)とかなんとか。
天下のFBIサイバー捜査官が手も足も出ないなんて・・・ ていうかそれ普通にあかんやろ。(国として)

しかもこのサーバー、全米はもとより世界中からアクセスが殺到して1時間足らずのうちに1800万ヒットを記録し、書き込まれたコメントも3万と、天文学的な数だったにも関わらずビクともしないという、脅威の強さを見せ付けます。

こりゃ「バルス!」程度で落ちてる場合じゃないな! がんばれ!日本の某巨大掲示板!!


■ ほうれい線があってもいいじゃないダイアン・レインだもの。

よくね、「キミをいつも笑顔でいさせて、いつか皺くちゃのおばあちゃんになっても、ずっとずっと愛し続けるよ」みたいな事を言うじゃないですか、J-POPで。 「笑い皺でいっぱいにしたいんだ」とかなんとかね。
かく言う私も数年前までは思っていました。
女性だろうと男性だろうと、歳を取ったら皺が出来るのは当たり前。沢山笑って、沢山泣いて、そんな数え切れない人生の経験が、顔に刻まれるのが皺ならば、その皺にいちいちジタバタするんじゃないよ、と。
が、しかし!
この歳になってリアルに皺の存在を感じ始めたら、わかりましたね。 皺はあかん。 あれはへこむ。
アンチエイジングだコラーゲンだともがくつもりも無いのですけど、正直皺はキツい。まじブルー入る。
ったく!誰だよ! 「笑い皺でいっぱいにしたい」とか言ってたヤツ! 不吉な事言いやがって!!
ええいハゲろ! J-POPシンガーなんて全員ハゲてしまえ!!


ま、ただそれはあくまでモンゴロイド的遺伝子情報丸出しのアガサの場合であって、ダイアン・レインさんレベルになると、ほうれい線が出ていようが、ほうれい線が目立っていようが、ほうれい線を実感しようがそんな事は関係なく犯人に浚われますよ。 だってダイアン・レインだもの。
まぁもう当然のごとく浚われます。
犯人が潜んでいそうな不審車だって、ほぼノーチェックで乗り込みますから、ダイアンさんは。
ここまで来ると、「浚われてなんぼ」みたいなトコロもありますからね。
このストーリー展開で浚われなかったら、ほんとダイアンさん、出てきてモニターの前でわーわー言ってただけですから。
主役の意味ないっちゅうねん。
ていうか他のやつら(FBI)もうちょっと仕事しろ。


■ 全国総やじ馬化計画。

結局本作が言わんとすることは、「我が身に降りかからない火の粉を見るのって、楽しいんだよ」という事なのですよね。
テレビの中で、新聞の中で、パソコンのモニターの中で、自分の手の届かないトコロで流される血や、上げられる叫びや、消え行く命なんて、一瞬胸が痛んでそれでおしまい。
もしそれが自分の家族の命だったら。 もしそれが自分の友人の涙だったら。
そう想像してみれば、とてもつらく、許しがたい映像だけれども、実際問題、画面の中の出来事は自分自身の出来事ではないので、許してしまう。つい消費してしまう。
悲しいほどにドライな感情で片付けられる、この私たちのやじ馬根性を最高に皮肉った形のラストシーンは、なかなか耳が痛くてよろしいのではないかと思います。(※大音量だったとかそういう意味じゃなくて)

それにしても、アクセスを阻止しないといけない立場の捜査員たちが、モニターの前に大集合して、超盛り上がってるとか・・・さっきも言ったけど、もうちょっと仕事しようよ!
犯人が新たに選んだターゲットが、浚われたダイアンさんだと判った瞬間の捜査ルーム・・・

「ヒュ~!」って。

お前ら喜びすぎだろ!

肝心のダイアンさんも、犯人を倒した後ライブカメラにご丁寧にFBIバッヂを映す有様で、もう完全にカメラの向こうのお客さん意識しちゃってますからねー。 
瞬間最高視聴率ポイント狙っていってますもん。 こわいわー。 プロやわー。



・・・という訳で。
物語自体は、ありがちなご都合主義サスペンスなのですが、パンチの効いたラストや、ダイアンさんの無駄なシャワーシーン、ハンクスさんの息子さんの熱演や、『SAW』系の拷問装置などのお陰でとても面白い作品に仕上がっていたのではないでしょうか。

みなさんも、ブラックな社会に揉まれて疲れた時、ちょっと一休みしてこの様な映画を楽しんでみてはいかがでしょうか。
と、無理やりなまとめも決まったトコロで、今回の感想はおしまいに。




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