ブログパーツ

『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』

2009年06月30日
トロピック
“バカ”は大の大人が本気でやるから面白いのです。


あらすじ・・・
落ちぶれたアクションスター、お下劣ネタが売りのコメディアン、オスカー常連のなりきり俳優が一堂に会した一大プロジェクトが発進した。
その内容は、実話を基にしたベトナム戦争モノ。
ハクをつける為の英国人監督も抜擢され、ベトナムの奥地で大掛かりなロケで撮影が始まったのだが、撮影は5日目にして暗礁に乗り上げる。
原因は、プライドだけはヒマラヤ並みの豪華出演陣と、意志の疎通が図れない現地スタッフ、そしてナメられっぱなしの新人監督。
単純ミスから400万ドルの撮影費を灰にしてしまい、怒り心頭の出資者からは製作中止の警告も発せられる中、追い込まれた監督にナイスなアドバイスを耳打ちする原作者。

「リアルな演技を求めるんなら、あいつらをクソの中に叩き込めばいい」

かくして、その気になった監督とアドバイザー役の原作者、そして特殊効果マンは、主要キャスト5人を連れて本物のクソ(ジャングル)の中に降り立った。
森の中には無数の小型カメラ。
そして無数の爆薬。
最小限の打ち合わせのもと、限りなくリアルな撮影が行われるハズだった。

監督が、うっかり前世紀に仕掛けられていた地雷を踏んで、木っ端微塵に飛び散るまでは・・・。


よろしかったら にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 今日も一押しお願いいたします


トム! どうしちゃったの!トム!!

徹底的にバカを追求し、本気でバカになりきった出演者たち。
そんなバカたちの真摯な姿勢に、熱いものが込み上げるのを抑えられなかったアガサですが、中でも一番グっと来たのが一応カメオ出演扱いのトム・クルーズ。

バカの中のバカ。 バカ界のラストエンペラー、トム・クルーズ。
ハゲづら、モジャモジャの体毛、そしてメタボ腹。
その昔、スター選手を抱えるエージェントに扮して
「ショーミーザマニー!」
って叫んでたトムが、まさかそのエージェントに
「お前のナニを引きちぎって、そのケツに突っ込んでやろうか!」
などとイカした台詞を吐く日が来ようとは・・・!

ホントにもう・・・
・・・あんた最高だよ!+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚

それにしても、『オースティンパワーズ』の時といい今回のこれといい、トムはカメオ出演だと異様な破壊力を発揮しますよね。
むしろ本職(普通に主役の時)よりも活き活きとしていると言う。
もうアレですね。
トムはスーパーカメオ俳優になっちゃえばいいのではないでしょうか。
最後のアイラブプッシー的ダンシングも含めて、本編の美味しいところを全部浚って行ってしまったトムの姿を観て、彼が今後進むべき道を確信したのは私だけではない筈です。

という事で、もっぱらトムに視線が釘付けだったアガサなのですが、もちろんそれ以外の皆さんも本気でバカになりきっていて最高でした。
使われているギャグの内容も、「おならプー」みたいな小学生必笑ネタから、完成度のやたらと高いフェイク予告、オスカー絡みの業界ネタ、身内いじり(カンフーパンダを生剥ぎ)、各種戦争映画パロディ、自虐ネタなどなど、幅広い年齢に擦り寄る周到さ。
もう、これを笑わずして何を笑えというのか。

主役トリオに触れると、全力で「自分に酔ってる大スター」を演じるベン・スティラーは、申し分なくウザい。
役柄にのめり込む余り、自分のアイデンティティを失ってしまうロバート・ダウニーJrのキャラも、ハリウッドという魔界に於いては居なさそうで居そうなトコが怖い。
「黒人になりきる為に肌の色を整形で変える」なんてのは、下手するとクリスチャン・ベイル辺りがやっちゃいそうというかやりかねない。 そういう漢(オトコ)です、彼奴は。
そんな濃密シロップみたいな2人に比べると、“もろエディ・マーフィな1人6~7役コメディ”が代表作のジャック・ブラックだけは、若干見せ場が物足りなかった気がして残念でしたねぇ。
最後の最後まで「おならプー」かよ! みたいな。
まぁ、本作に於けるJBの役割がそのまま投影されているからこそ、この笑いのベタさ加減なんだ、と言えばそうなのかもしれませんが。

あと、スター俳優に囲まれた売れない新人役のジェイ・バルチェル。
彼のメガネはいいね! 
もっかい言おう。
彼はいいメガネだね! よし!けっこんしてくれ!
(←なにが「よし」なんだ)

冒頭のフェイク戦闘シーンで、豪快に臓物をぶちまけた瞬間から、アガサは君のとりこでした。
実際にも超人気者である主要キャストに囲まれ、しかし全く霞むことなく輝き続けたジェイくんのメガネ・・・ じゃなかった存在感。
クライマックス時には、うっかり松潤と見間違えた程のビジュアルも見ものです。
ま、実際問題、松潤のドラマなんて見たこと無いので、本人の判別基準は甚だ曖昧なんですけどね。

その他にも、オスカー授賞式の候補者写真シーンで、車椅子のランナー(っぽい)役に扮していた名優トム・ハンクスや、
いかにも盲目っぽい役柄で映りこんでいたショーン・ペン、
そして、候補者席に、いかにもアンジェリーナ・ジョリー風なビッチといそいそと並んでいたジョン・ボイトの悪ふざけ度も清々しくて素晴らしい。
おまけに、劇中主演俳優たちの片思いの対象として名前が挙げられた、ジェニファー・ラブ・ヒューイットやランス・バス(リアルにゲイをカミングアウトした人気歌手)までもが、きっちり彼らとカップルになって登場。
ほんと、芸が細かいというか、小ネタを仕込みすぎというか・・・。
いやぁ! 「プロの仕事」と言うものを拝ませていただきました!

と、散々キャストの事ばかり書きましたが、勿論そんな豪華すぎるキャストを完璧に活かしたストーリーも、成長あり、信頼あり、再生あり、切株ありと、ただのバカ映画と呼んだら失礼なくらい盛りだくさんで、なおかつきちんと纏められていますので、一見の価値あり。
何事も、本気で臨む事が大切なんですよね。
いい年した大人たちが、全力でバカバカしいことに取り組んだ本作。
そして、突き詰めるとそれは、じんわりと胸を打つ温かい感情に成るのだと言う事が、よくわかる本作。
若者よりはむしろ、いい年したアラサー、アラフォー、アラフィフの皆さんに観て頂きたい逸品です。

・・いや、違うな。
「いい年した中高年層」の皆さんね!(チャラい言い回ししてすみませんでした)

それにしても、本作の演技で、ダウニーさんが本物のオスカー(助演男優賞)にノミネートされたというのは、本編と合わせてみるとなんとも皮肉が過ぎるというか、・・・オスカー会員って意外と冗談が通じる連中なのな! (←失礼)
ただ、それだったらノミネートはトム様にあげて欲しかった。
今までのトム様のパフォーマンスで、オスカーに相応しいものがあるとするならば、本作のハゲデブ金満オヤジを完璧ななりきりメソッドで演じたトム様以外にはない。と思わずにはいられませんでした。


では最後に、冒頭流れる見事なフェイク予告の中でも抜群の魅力を放つ、『悪魔の小路』をご紹介させて頂き、今回の感想はお開きに。



(ロバート・ダウニー・Jrとトビー・マグワイアによる、神に仕えし者の禁じられた愛。)

もうやめてくれ・・・

萌え死んでまうわぁぁぁぁ (*`Д´)・:∴ぐはぁっ!!


なんと公式サイトまである念の入り様。 →『Satan's Alley』

ある意味、ホントに作って欲しさ加減で言うと、イーライ兄貴の『感謝祭』を超えたかもしれません。(アガサの中では)



いやぁ、頭の先から尻尾の先まで、見事なサービス精神に満ちたバカ映画でした!
ありがとう! バカ野郎ども!! (←とんでもない暴言)


     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ


※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。