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『死霊のはらわた』

2006年06月25日
青きサムライ達が、遥かドイツの地で繰り広げる熱戦に日本列島が眠れぬ夜を過ごしていた時、別の事由で眠れぬ夜を迎えていた女が一人・・・。

その事由とは・・・
『死霊のはらわた』全3部作一挙上映!!in我が家

トリノオリンピックに日本が沸いていた時には、延々オスカーの受賞予想を。
久々の大型連休になった今年のゴールデンウィークには、『リビング・デッド』と 『悪魔のいけにえ』 3部作を。
そしてW杯決勝T進出を掛けた大一番には、『死霊のはらわた』3部作で祭りを開催していた私は、いわゆる一つのあまのじゃくと言うヤツなのでしょうか?

世帯主様に聞くと、B型だから。と即答されそうですが・・・。

まあ、そんな些細な事は置いておいて、『リビング・デッド』『悪魔のいけにえ』と来たら、もう外す訳にはいかんでしょう。

B級ホラーの伝説的名作、『死霊のはらわた』ですよー!


今やすっかり 『スパイダーマン』の監督として定着している、サム・ライミのオリジンです。
彼とのデートで『スパイダーマン』を観に行って、「面白かった~」なんていちゃついていたオサレな婦女子が観たら、さぞかしドン引きする事でしょうね。

もう、ばりばりスプラッターですよ!
胸張って行きましょう!

定説その1 ホラーは若者達が羽目を外す場所に舞い降りる。
夏のバカンスに山奥のコテージを借りた若者5人が、一目でポンコツと判るようなオンボロ車でやって来ます。
今にも落ちそうなつり橋を渡って、無事予約のコテージに到着した一行。
中を探索してみると、その小屋の地下には“死者の書”という、とってもゴアな装丁が施してあるイラスト集や、自称・博士が色々吹き込んだらしいテープレコーダーが置き去りにされていました。

ホラー映画に於いて、ウンザリするほど多く見られる“若者数人が人里離れたコテージで・・・”と言う、このシチュエーション。
実際のアメリカでも、夏になったら男女5人くらいで泊まりに出掛ける風習があるのでしょうか?
しかも2×2のカップルとかではなく、大概一人おミソが付いて来ます。
「いやらしいことだけが目的じゃないんだよ~」と言う体外的なメッセージなのでしょうか?
それにしては必ず、おミソそっちのけでイチャイチャし始めるようですが・・・。
おミソは「私いらんじゃん」とは思わないのでしょうか?
空気が読めないと言うのは、時に幸せな事なのかも知れません・・・。
案の定、おミソそっちのけでイチャイチャしている2カップル。
しかし肝心のおミソ自身も、趣味の写生をしたり、一人コックリさんを楽しんだりと、結構バカンスを満喫しているご様子なので安心です。

定説その2 ホラーは余計な事しぃの存在が必須条件。
ところが、好奇心に駆られた男子がテープを再生してみると、なんとそれには死者を蘇らせる呪文が“試しに”吹き込まれていたのです。
自称・博士は、何を考えて“試しに”声を吹き込んだりしたのでしょうか。
友人の結婚式で歌うはめになって、練習がてら自分の歌声をテープに吹き込んでそれを再生した時、初めて死について考えた私には、到底理解できません・・・。

定説その3 ホラーは普通逃げない所に逃げてこそ本領を発揮する。
お茶目な自称・博士と、ホラーの定説通り(周りが止める声に耳を貸さない)の行動のお陰で、森に潜んでいた何かが目を覚まし、若者達に襲い掛かります。
一番最初に犠牲になったのは、おミソの“主人公・姉”。
他のカポーがイチャついている間に、いち早く周囲の異変に気付いた姉は、一目散に森の中に逃げ出します。

はい、出ました。
小屋の中なら仲間達がいるのに、何故か悲鳴をフルボリュームで森に逃げ込む姉。
そしてその悲鳴に気付かないカポー達。

定説その4 ホラーは最初の犠牲者こそが一番肝心。
森に逃げ込んだ姉に襲い掛かったのは、森の木々たち。
蔦を絡ませ、手足の自由を奪い、やる事は一つ。
セクハラです。

『インビジブル』で透明人間になった鼻ソケット(ケヴィン・ベーコン)が一番にやった事、それもセクハラ。
お前らみんなセクハラか・・・。
そんなにセクハラが好きか? 結婚したいか?

定説その5 ホラーでは卑怯な奴には必ず天罰が下る。
死霊に取り付かれた姉は何とか地下室に閉じ込めたが、親友の恋人は死霊に取り付かれた為にやむ無く葬り去り、自分の恋人も足に傷を負ってしまった主人公・アッシュ。
残された3人で、何とか事態からの脱却を図ろうとしますが、親友はアッサリ「お前の恋人なんだから、お前が何とかしろ!俺は一人で小屋を出る!」と卑怯者発言。
一旦小屋を出ますが、結局「森に怖いのがデター」と、幼児並みの言い訳をしながら息も絶え絶えにアッシュの元に駆け戻ります。

ここまで堂々と友達を裏切る発言を、しかも本人に向って吐ける親友Sはある意味勇気があると思います。
学校でやったら、間違いなく次の日上履きを隠されるでしょう。

と、ここまでは割りと定説どおりに進んだ『死霊のはらわた』ですが、この辺りからサム・ライミの才能をひしひと感じさせてくれる、ゴアで笑えて泣ける無法地帯状態になります。

無法地帯その1 最強戸棚伝説
主人公・アッシュを何度も下敷きにする戸棚。
その戸棚と決死の脱出劇を繰り広げるアッシュ。 コントですか?

無法地帯その2 恋人に手玉に取られる主人公
死霊に取り付かれた最愛の恋人・リンダを、倒す為にはバラバラにしないといけないアッシュ。
意を決してリンダに銃を向けると、アラ不思議。
元の姿に戻ったリンダが「助けてアッシュ・・・」と哀願しているじゃありませんか。
必ず最後に愛は勝つ!そうガッツポーズをとったアッシュですが、油断した瞬間また豹変して高笑いのリンダ。
愛を逆手にとって、「やれるもんならやってみナー」とあくまで強気の姿勢です。
こんな性悪な死霊は観た事がありません。
手を下そうとする度に元の美しい姿に戻るリンダを、チキンのアッシュは庭に埋めてお茶を濁す事にしますが、必死に穴を掘るアッシュの背後から豹変リンダがダイビングアタック!
さて、各国審判の採点は!?
10.0!!

死霊にあるまじき、背筋の伸びた美しいダイビングジャンプでアッシュに飛び掛るリンダに、絶体絶命のアッシュ!
と、思いましたが手にしていたスコップで迷う事無くリンダの首を跳ね飛ばし、アッシュの勝利。
リンダの斬られた体からは、半端じゃない量の血がジャバー
・・・コントじゃない・・・ですよね?

無法地帯その3 山小屋の中でスプラッター祭り開催中(会期・夜明けまで)
他のメンバーが次々と死霊化行く中、死霊に噛み付かれても襲われても、何故か一人だけ死霊化しないアッシュ。
ヘタレですが、さすがは主役です。
友人Sと姉の死霊2体と、壮絶スプラッター祭りが始まります。
若き映画人達の、情熱に溢れるスプラッター映像をご覧あれ!
刺す、斬る、かじる、あらゆる手を使って死霊との壮絶バトルが展開します。
そしてラストは、今ではみる事の無くなったストップモーション・アニメで、死霊がグログロドロドロに溶けて行きます。
それがまた新鮮で、かつどこか愛らしい・・・。
『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』で、体の蟲達が流れ落ちるウギー・ブギーのさまに、どこか通ずる物を感じます。


全編通してグロが多い作品でしたが、それと同じくらい全編に漂うコミカルな雰囲気のせいで、
ホラー?コメディ? ま、どっちでもいいや!
という、爽やかな五月晴れのような気持ちになれました。(嘘です)

あくまでスプラッターですので、苦手な人にはこれっぱかしもお勧めできませんが、創意工夫に溢れたスプラッターコメディの先駆けとして、はたまたヒットメイカーサム・ライミの礎として、今回鑑賞して良かったナー・・・と思いました。

ちなみにアッシュは、諸悪の根源である“死者の書”を焼き払い、無事朝日を迎える事が出来るのですが、ギリギリで森に残っていた“邪悪なモノ”に襲われる所で、映画は終わります。
後味悪いとも取れるこのラストですが、ちゃっかり『死霊のはらわた2』へと続いています。

ヘタレのアッシュは、生き延びる事が出来るのでしょうか?

次回、『死霊のはらわた2』をお送りします。
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