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『ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ』

2006年06月30日
ダコタ・ファニングは、いつも怯えている。
すみません。 私が観る時は、ですけど・・・。


彼女の代表作のうち、『(ショーン・ペンが余りにもあざとい予告編だった)I am Sam』 や 『(馬モノに興味が湧かなかった)夢駆ける馬ドリーマー』 を観ておらず、『コール』 『宇宙戦争』 『TAKEN』 での演技しか知らない私。


よって、“怯えさせたら全米一 ダコタ・ファニング”という印象が、私の中に焼き付いてしまったのです。


さて、今回の 『ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ』 でもダコたんは、見事全米トップの地位をキープする事が出来るのでしょうか。
しかしそれ以上に、なんと言っても今回の見所は大御所 ロバート・デ・ニーロとの競演です。


“演技派子役”界で独走を続けていたハーレイ・ジョエル・オスメントに引導を渡し、新たな女王として君臨しているダコたん。
子役トップの証として、デンゼル・ワシントンやトム様と言う大物との競演を果たしてきた彼女ですが、果たして元祖なりきり王のデ・ニーロと渡り合う事が出来るのでしょうか?


今作のあらすじは、

最愛の母が“謎の自殺”をしてしまったエミリー(ダコたん)は、その日以来父親にも心を閉ざし暗く無気力な日々を送っていました。
見かねた父親(デ・ニーロ)は、精神科医でもある自分が彼女を立ち直らせてみせよう!と、田舎に別荘を借りてそこで療養する事を決めます。
エミリーが慕っている、精神科医・キャサリンの反対をよそに引越ししてはみましたが、エミリーに色目を使う近所の大人たちの登場にやきもきする父親。
公園で出会ったエミリーと同じ歳くらいの女の子(とその叔母・エリザベス)に声を掛け、家に招いて“友達にならせる作戦”を立てますが、自分とエリザベスの交流が深まっただけで、作戦はあえなく失敗。
しかし相変わらず無気力なエミリーでしたが、ある日家の前の岩穴で“架空の友達・チャーリー”出会ってからと言うもの、以前よりは明るさを取り戻して行きます。
心を癒す為に、自分で作り上げた“架空の友達”だと思って静観していた父親でしたが、エミリーの態度に徐々に異変が生じ、何かに怯えるようになっていきます。
歩み寄ろうとしてくれるエリザベスを追い返し、陰気な絵を描き、“チャーリー”とのかくれんぼに熱中するエミリー。
そして家の中で起きる怪奇現象の数々。
ついには、懲りずに訪ねて来たエリザベスが、殺されると言う事態まで起きてしまいます。
犯人はエミリーなのでしょうか・・・?
そして“チャーリー”は本当に“架空の友達”なのでしょうか・・・?



・・・まあとにかく、何から言っていいか判らないほど アラばっかな本作。


それにしても『シックス・センス』以来、どうしてこうもビックリドッキリどんでん返しを狙う映画が増えたんでしょうね。
勿論、第2のアレを目指しているのでしょうが、どれもこれも無理やりさばっかりが目立って、本気でビックリドッキリするような映画にお目にかかったことがありません。
大体、M・ナイト・シャマラン本人が越えられないでいるようなハードルを、その辺の脚本家が簡単に越えられるはずが無かろうもん。

みんなそろそろ目を覚まそうよ。

岡山でいくら私が声高に叫ぼうとも遠くハリウッドまで届く筈も無く、今後も映画館(&民家)では観客達の
「あ~ぁ・・・またやっちゃったよ・・。」
というため息が聞こえるのでしょうね。


それはともかく、本作で一番空回りしているのはレストラン経営でもおなじみ ロバート・デ・ニーロ


ちゃっちゃとオチをばらすと、“チャーリー”がデ・ニーロだった訳なのですが、それは意外と早く判明します。

『シックス・センス』が成功したのは、「ブルース・ウィリスが実はアレだった」事が判ってから後が、非常にスマートだった事。
観客が「え゛えーーー!!」と思っているうちに回想シーンで畳みかけ、余韻が残る間に終了したのが大正解だった訳です。

ところがこの『暗闇のかくれんぼ』では、なんせ使っているのがオスカー常連俳優 ロバート・デ・ニーロ

ばれました。 

ワー。 

おしまい。


てな訳には行かないのです。

自分の中の別人格に気付き、慟哭するデ・ニーロ。
別人格に精神を支配され、暴走するデ・ニーロ。
嫌がる子供に、怖い顔でかくれんぼを強要するデ・ニーロ。
毎度おなじみデ・ニーロ・アプローチで今回なりきるのは・・・ やっぱりデ・ニーロ?


何だか新鮮味が感じられなくなってきたデ・ニーロ・アプローチが悪いのか、はたまたやる気が欠けているのか。
必死の形相で逃げ回るダコたんを追い回すデ・ニーロの、ゆるい事と言ったら・・・。


休日のデパートの屋上で見かける、孫を追いかけるおじいちゃん並みのユルさです。


「おーい、待ってくれー・・・。 わしゃもう疲れたよー。」
「おじいちゃんて、すぐ疲れるねー。あたしゃつまんないよ。」
「そう言わんでおくれ、アイスクリーム買ってあげるから」
「しょうがないね。今日のトコはそれで勘弁してあげるよ。」




って、まる子かよ!!

大体おじいちゃんじゃないし。


とにかく、デ・ニーロが父親に見えないと言う致命傷を、演技力でカバーしようという心意気も大して感じられず、“今をときめくダコたんとデ・ニーロの競演”という派手な看板につられて参加した、エリザベス・シュー(『インビジブル』) ファムケ・ヤンセン(『X-MEN』) エイミー・アービング(『キャリー』)もずいぶんな扱いです。


これらのアラを一人でカバーすべく、今回も目の下にクマを3重ぐらいに作って頑張っていたダコたん。


登場人物の台詞に、「何て可愛い女の子なんだ!」とかやたらと誉めちぎる台詞が多かったのも、デ・ニーロの演技がユルかったのも、豪華女優陣が殆ど殺され要員だったのも、やや強引に繰り返されるかくれんぼに、果たして深い意味があったのか?(人格が隠れていた、なんて直球じゃない事を祈りつつ)など、疑問は残りますが、それもみんなダコたんの魅力を引き立たせるスパイスなのです。


デ・ニーロが手加減していたどうか定かではではありませんが、結局ダコたんが圧倒的なクマの量でインパクト対決に勝利した今作。

ちなみに過去を振り返ってみると、どの作品でも共演の大人をくってきたと言われるダコたんですが、 『宇宙戦争』 ではインパクトに残るのはトム様の圧倒的な熱視線でした。

やはり天然のパワーの前には、天才の力も勝てないと言う事なのでしょうか・・・。
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