ブログパーツ

『悪魔の赤ちゃん』トリロジー

2006年05月21日
はっきり言おう。
夜中の3時までかかって、 『悪魔の赤ちゃん』 全3作を観た私は、


負け組決定。


これの一挙放送にGOサインを出したWOWOWは、すごいと思います。
いろんな意味で。


実を言うと、睡魔に負ける事無く最後まで観通せたのは、意外と面白かったからなのですが・・・
・・・何といったら言いのでしょう・・・
言葉にし難い虚しさと言うか、苦笑いと言うか、観終わって時計を見た時の
「3時かよ・・・」というせつなさと言ったら・・・。


いろんな面で驚かされた全3作。
あらすじは、


パート1 
ある中流家庭に生まれた赤ちゃんは、何故か怪物だった。
出産と同時に医者達を襲ったスーパー赤ちゃんは病院から抜け出し、行く先々で人間を手にかける。
世間からの冷たい視線により、一度は親としての責任を放棄したデイビス夫妻だったが、帰巣本能によって自宅に戻ってきたスーパー赤ちゃんに対し、母は母性を全開させ、父は恐怖を全開させる事になる。
駆けつけた警官隊と共に、地下水道にスーパー赤ちゃんを追い詰めた父は、傷ついた我が子を見て初めて父性に目覚め、警官から逃がそうと逃亡を計るが、すっかり包囲され興奮したスーパー赤ちゃんを助ける術は無く、殺されるのを見届けるしかなかったのであった。
jitumei.jpg←未成年者なのに実名報道された瞬間

saishonoakachan.jpg←1作目のスーパー赤ちゃん。見にくくってすみません



パート2 
前作で我が子を見殺しにせざるを得なかったデイビスは、全米で次々生まれるスーパー赤ちゃんを抹殺しようと目論む政府に対抗して密かに組織をつくり、スーパー赤ちゃんの保護に努めていた。
そんなデイビスによって、また一人のスーパー赤ちゃんが保護されるが、隠れ家を取り囲んだ警官隊によって興奮したスーパー赤ちゃん達は、一斉に行動を開始。
敵味方関係なく血祭りにあげるスーパー赤ちゃん達に、頼みの綱のデイビスは殺され、一度は親としての責任を放棄しようとしたフォレスト夫妻は、自ら劣りになって我が子を仕留めようとする。
しかし、最後の最後で我が子への愛情に目覚めた夫妻は、包囲している警官隊からスーパー赤ちゃんを助けようとするが、やはり助ける事は出来なかったのであった。
20060521232103.jpg←2作目でのスーパー赤ちゃん。ちなみに襲われているのは1作目の主役、デイビスさん



パート3 
全国的に発生する、スーパー赤ちゃん達の抹殺を“人権侵害”とした裁判が行われる。
一人の父親であるステファンの訴えが認められ、スーパー赤ちゃん達は“絶対に普通の人が行かない所(無人島)”に隔離される事になる。
勝訴したものの、怪物の親と言う事で激しい差別を受ける父。
5年が経ち、無人島で独自の進化を遂げたスーパー赤ちゃん達は、何と子供を産んでいた。
調査に赴いた学者に同行したステファンは、スーパー赤ちゃん達に襲われるが辛うじて生き残り、スーパー赤ちゃん達のアメリカ本土帰郷の手助けをする事になる。
伝染病で死に掛けていたスーパー赤ちゃん達は、ステファンの元妻である実母に我が子を託し、死を遂げる。
スーパー赤ちゃんの子供(つまり孫)と共に、新たなる人生を誓うステファンと元妻であった。
20060521232139.jpg←何故かムキムキ

20060521232117.jpg3作目でのスーパー赤ちゃん。断じてグレイではない


<おしまい>


監督・脚本を手がけたのはラリー・コーエン
何を隠そう、 『セルラー』 『フォーン・ブース』 の脚本(原案)家です。
と言う訳で、1作目はなかなか良く出来たストーリーで、ただのB級ホラーに終わらせない何かを感じました。
「怪物はフランケンシュタインではなく、それを作り出した者だ」 と言うセリフも出てきますが、スーパー赤ちゃんに対する恐怖(や嫌悪感)が憐憫に変わる瞬間のお父さんの表情など、親と子の純粋な愛情が“異形”によって翻弄される、とても哀しいお話でした。


そのテイストは2作目でもかろうじて残され、出産を控えた家庭に突然乱入したデイビスが、第二の自分達を生み出さないが為に奔走する姿は、「何か歪んでいる」ような「子を失った親の悲しさ」のような複雑な思いがします。
その姿ゆえに親に受け入れてもらえない子供の悲劇として、まだ何とか成立していると思いました。


ところがどっこい、3作目ともなると前2作のテイストはすっかり影を潜め、やりたい放題!持ってけ泥棒!状態です。
ビックリするくらい演技力の無い主役(父親)の、脱力感たっぷりなセリフまわし。
もはや赤ちゃんとも呼べない、成長したスーパー赤ちゃん達の暴走っぷり。
舞台が80年代になっている事も悪い作用に働いていて、微妙にイモっぽい登場人物達や、何の脈絡も無く登場するキューバ人などが、完全にB級に拍車をかけています。
まさに悪ノリと勢いだけで作った続編、と言うべきテキトーさ加減に、観ているこちらもユルーい気持ちになりました。


そりゃ、劇場未公開にもなるわなー・・・。


しかしまた、こういう作品が作られていた80年代の寛容さと言うか大らかさが、懐かしく羨ましくもあります。


おまけ
3作通して出演の刑事さん・変貌記
20060521232000.jpg←1作目 (ヅラ?)

20060521232016.jpg←2作目 (やっぱヅラ?)

20060521232041.jpg←3作目 (リー○゛21?)



皆勤賞、おめでとうございまーす
     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ


※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。