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『グッドナイト&グッドラック』

2006年05月20日
ジョージの兄貴ぃ と、私もマット・デイモン並みに甘えたくなりました。


“オスカー監督賞ノミネート”は色んな好意に支えられての物かもしれませんが、こういう作品を作る、しかも彼のような影響力のあるスターが作ったと言う事に、大きな意義があるように思います。


監督1作目に続き、2作目もテレビ局を舞台に選んだジョージの兄貴。
パパがニュースキャスター(マサカズではない)だったそうなので、当然と言えば当然なのかもしれませんが、内容は1作目とガラリと変わって真面目そのものです。


1953年、アメリカ国内に吹き荒れた“赤狩り”の嵐。
その扇動者であるマッカーシー上院議員に、堂々と異論を唱えた男気溢れるニュースキャスター、エド・マローの権力との闘いを、モノクロ映像に実際のニュース映像を混ぜ込んで、上手にまとめています。


権力との闘い、となれば演出次第でいくらでもドラマティックになりそうな物ですが、そこはさすが兄貴、過剰に感情を煽る事無く淡々と(少し物足りない程に)エド・マローの闘いを映し出していきます。


本当に真面目な人なんでしょうね。


エド・マローじゃなくて、ジョージの兄貴が。 (いや、エド・マローは言うまでも無く・・・)


男前(※ハリウッド基準)で、面倒見がよくて、人望も厚くて、誠実・・・。


ホントだとしたらエライ事です。


せめてゲイぐらいであってくれないと、割に合いません。(何の?)


只今ゲイの皆さんに失礼な発言がありました事を、ここに陳謝いたします



“危険な思想を持つ者を取り締まる”


これはまさに、今日本の国会で審議されている“共謀罪”と丸かぶりの発想で、古今東西罪の無い人々を死に追いやり、人生を狂わせ、人間同士を疑心暗鬼に追い込ませる、悪夢のような法律です。


つまり、この映画で描かれている事は私達の直ぐ間近まで迫っているかもしれない事柄で、絵空事でもなんでもない、本当に恐ろしい問題なのです。
勿論アメリカも、9・11以来他人を疑う事に拍車が掛かった人たちによる一部の人間の弾圧や、政府によるマスコミの報道抑圧など、50年前と大して変わらない事をやっているのが現状です。
9・11直後、「イラク戦争反対」と叫んだだけで、非国民扱いされているアメリカ人をテレビで観たときには、「これじゃあナチスと変わらない」と思ったものです。


危険な思想を持つ人が犯罪を犯すのを、未然に防ぐのはとても有意義な事ですが、人間の頭の中なんて覗ける筈も無く、結局は尋問や監視、密告などで判断するしかないのではないでしょうか。
そこには当然先入観や第一印象も入り込むでしょうし、そうなった時一体誰が真実を見つける事が出来るのでしょう。


怖いですねぇ。


誰か賢い人が、『マイノリティー・リポート』みたいな装置を実際に開発してくれないですかねぇ・・・。


あぁ・・・あれは人間が入ってたか・・・。


100%マシーンでお願いします。


それはともかく、こんな当局に真っ向勝負を挑むような作品を作ったジョージの兄貴も偉いですし、オスカーで認めてあげたハリウッドも偉いと思います。(もっともハリウッドは、民主党支持者が多いそうですが。 ※ブッシュは共和党)


こういう作品を送り出せるアメリカは、まだ腐り切ってはいない。
そう思いました。


ジョージの兄貴には、これからも良質な社会派映画を撮り続けて欲しいですね。
まだまだ撮った数も少ないですし、これからもっと期待できると思います。


それから俳優陣がまとまっていて、とてもよかったです。
テレビマンを演じる男達の渋い事渋い事・・。
オスカーノミネートのデヴィッド・ストラザーンを筆頭に、 『デーヴ』 のイヤミな補佐官が印象深いフランク・ランジェラ や 演技力の評価と逮捕歴がどっこいどっこいのロバート・ダウニー・ジュニア や 『ツインピークス』 の怖いお父さんレイ・ワイズなど、出てくる男という男がモノクロ効果もあってとてもいい男に見えます。
それとも、信念を持って闘う男が美しいのか・・・。
はたまた男を描くのが上手いのか・・・。


・・・兄貴ったら・・・ やっぱゲイ?
 

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全く違う二つの「声」が対決する。マッカーシー上院議員とエド・マロー。番組の合間に流れるジャズを除けば、二人がそれぞれ自分の主張を語っているとき、場面を盛り上げるような余計

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