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『悪魔のいけにえ』

2006年05月14日
またやっちまいました。
先日の“ゾンビ祭り”に引き続き、ホラーのオリジンに立ち返る一本、 『悪魔のいけにえ』を、パート1・2と二作続けての大上映会(in我が家)です。


意気揚々と歓声を上げながら、テレビの前に釘付けの私。
それを冷ややかな眼で見る世帯主様。


まずいです。
ホラー嫌いの世帯主様から見れば、ただのオタクです。 
それもスプラッターオタク。
次は 『死霊のはらわた 3部作』 に着手する事を予定していたのですが、見送った方がいいかもしれません。


しかし、“スプラッター”というジャンルが世に毛嫌いされる事といったらありませんね。
異常犯罪が起きたら真っ先にヤリ玉にあげられるのは、これかロリコンではないでしょうか。
確かに数多に作られている“スプラッター”モノには、ゴア万歳みたいなものやエロ万歳みたいな、観るに耐えない物も多々あるかと思うのですが、私は声を大にして言いたい。


『悪魔のいけにえ』 はちょっと違うんですよー!


そこで、ホラー(スプラッター?)のエポック・メイキング的作品 『悪魔のいけにえ』 がどうすごいのか、挙げてみたいと思います。


 実はゴアシーンがひとつも無い。
 サウンドトラックでビックリさせようとしていない。
 襲い方が実に堂々としている。
 本編のセリフの半分以上が悲鳴。
 き○がいが束になって襲ってくる。
 セットや美術が最高におぞましい。
 シーンのつなぎからカメラアングルまで、非の打ちどころがないくらい素晴らしい映像。
 以上の結果から、ホラーなのにMOMA(NY近代美術館)に“現代アート”として収蔵されている。


どうです?
何かすごいような気持ちになって来ませんか?


いえ、実際問題すごかったのです。
やはり傑作と言われる様な作品には、それなりの理由があるんですね。
上にも書きましたが、この作品にはは殆ど出て来ません。
内臓ドバーッ とか 首ちょんぱ とかも全く出て来ません。
“ジェイソン”“ブギーマン”に並ぶ超有名人 “レザーフェイス” も、何せ武器がチェーンソウなものですから逃げも隠れも出来ず、賑やかな音をさせながら重そうな体(太り気味)で、ヤケクソ気味に走り回るばかりです。


なのにどうでしょう、この緊張感。


時にアンダーから、時に登場人物の肩越しから。
余分なものを排除し捉えられたシーンの一つ一つが、物凄い完成度です。
画面いっぱいに充ちる狂気の世界。
懸命に命乞いをする主人公に向けられた、狂人達の恍惚に充ちた笑顔。
何とおぞましく、不可解な世界なのでしょうか。
しかし、そんな異様な世界に引き付けられ魂を掴まれるような1時間20分は、いつまでも脳裏に焼きつき離れようとしません。
そこで自分は認めることになるのです。
これは傑作だ、と。


怖いですね。
こんな作品を世に送り出したトビー・フーパーの才能や、画面を埋め尽くす異様な美術品を作り上げたロバート・A・バーンズの発想力が怖いです。


ラスト、画面が暗転するまで一瞬たりとも気が抜けず、そのラストも口の中に血や砂の感触が残るような後味の悪さで、“本物の(純粋なる)狂気”と言う物を嫌になるくらい感じさせてくれます。


とにかくすごい作品でした。
世帯主様に冷たい眼で見られても観た甲斐は、充分にあったと思いました。


続編がどういう展開になるのか不安を感じつつ、パート2へと続きます。

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悪魔のいけにえ あたし、やっぱり、見てないわ。はい、さすがです。 やっぱり、オリジナルは、すごいわ、、、 叫び続けながら、逃げまどう女。悪魔達の、シュールなまでの狂気。30年前の映画なのね。絵自体は、テキサス・チェーンーソー ....
ホラー映画界の「一発屋」トビー・フーバー監督がお届けするホラー映画の金字塔、「悪魔のいけにえ」。この映画よりもリメイクの「テキサス・チェーンソー」、「テキサス・チェーンソー ビギニング」を先に観てしまったワタシの、ワタシなりの観点からレビューを書きます。
 「悪魔のいけにえ」(ネタバレ)言わずと知れたホラー映画の金字塔。今更私が何を書いたって二番煎じにしかならないんですけれど、ようやく「いけにえ」を見ることができたーっていう変な達成感があります。やっぱり「悪魔のいけにえ」はホラーが好きなら見てお....
「いい加減に積みDVDをなんとかしようぜ企画」であります。 ・・・いえ、悪魔のいけにえのパチモン映画ではありませんで、昭和54年に東京12チャンネル「火曜洋画劇場」で放映された際の、まぎれもない「悪魔のいけにえ」そのものでございますが、ええ、勿論私もこのTV放映
世間はゴールデン・ウィークで 浮き足立ってウキウキウォッチングですね。 実は私りとらも、気の合う仲間5人と旅行に行く事になりまして。 それがですね、 最近墓荒らしがプチ流行してるみたいなんです。 ...

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