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『パリ、ジュテーム』

2008年03月02日
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甘からず、辛からず、トキメからず。(←ダメじゃん)

先日のアカデミー賞で、見事監督賞を受賞したコーエン兄弟。
誰もがテンションを破壊してしまう晴れの壇上で、 「あ、ども」 的なやる気の無いスピーチをかましてくれた、空気の読める男ことコーエン兄弟が、おフランスのオムニバスに参加していたと聞いたので早速借りてみました。

あらすじ・・・
『モンマルトル』 ブリュノ・ポダリデス監督
可愛げが無く、人一倍プライドの高い、しかし人一倍愛を欲する男が出会った、運命の人。

『セーヌ河岸』 グリンダ・チャーダ監督
ナンパに明け暮れるチャラ男が、イスラム教の美少女に一目惚れ&猛烈アタック。

『マレ地区』 ガス・ヴァン・サント監督
アトリエで働くアメリカ人男性に、客のフランス人男性が一目惚れ&猛烈アタック。

『チュイルリー』 ジョエル&イーサン・コーエン監督
アメリカから観光に来た冴えない中年男が巻き込まれた、痴話ゲンカ型アムール現象。

『16区から遠く離れて』 ウォルター・サレス&ダニエラ・トマス監督
低所得者層の若い母親が幼子を託児所に預け、電車を乗り継ぎ、遠く離れた高所得層の家庭でのベビーシッターに向かう。

『ショワジー門』 クリストファー・ドイル監督
美容販売員の男が営業に向かったアジア街の美容院で、超ツンデレ美女と歌って踊った夢の様なひととき。

『バスティーユ』 イサベル・コイシュ監督
離婚を決意した男が、別れを切り出そうとしたその日に知った妻の余命。そして、かけがえの無いモノ。

『ヴィクトワール広場』 諏訪敦彦監督
幼い息子を喪ったショックから立ち直れない母親が、ある夜カウボーイ姿の天使から与えられた、息子との束の間の再会。

『エッフェル塔』 シルヴァン・ショメ監督
僕の名前はジャン・クロード。パパとママはパントマイム師。かなりヘンテコだけど、僕をとっても愛してくれるんだ。

『モンソー公園』 アルフォンソ・キュアロン監督
娘の苦境に立ち上がったパパの決意。

『デ・ザンファン・ルージュ地区』 オリヴィエ・アサヤス監督
イケメン売人に淡い恋心を抱いた新進女優が味わう、希望と失望。

『お祭り広場』 オリヴァー・シュミッツ監督
夢の女性に現実に出会えた男。しかしその人生はもうすぐ尽きようとしていた・・。

『ピガール』 リチャード・ラグラヴェネーズ監督
ある事情を抱えた男と女の筋書き通りの一夜が、筋書きを越える瞬間。

『マドレーヌ界隈』 ヴィンチェンゾ・ナタリ監督
夜のパリで遭遇した美しきヴァンパイアに一目惚れした男性。彼女もまた、彼に特別な感情を抱いてしまったらしく・・・。

『ペール・ラシューズ墓地』 ウェス・クレイヴン監督
婚前旅行にやってきたアメリカ人カップルが、性格の相違から破局の危機に直面する。
その時、エスプリの帝王オスカー・ワイルド(故人)が、彼らを救うべく立ち上がった!


『フォブール・サン・ドニ』 トム・ティクヴァ監督
美しい女優の卵と愛し合っていた盲目の男性。ある日彼女から掛かってきた別れの電話に、幸せだった日々を思いかえす。

『カルチェラタン』 フレデリック・オービュルタン&ジュラール・ドパルデュー監督
それぞれ新しい恋人と暮していた熟年夫婦が、ついに離婚を決意した特別な一夜。

『14区』 アレクサンダー・ペイン監督
独身のアメリカ人中年女性が、6日間のパリ旅行の最後に体験した特別な一日。

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なにせ18篇。 なにせ各5分。
塵も積もれば山となる、と言いますが、キラキラ輝く珠玉の短編がこんなにも積もってしまったら、一体何と呼べばいいのでしょうか?!

・・えーと・・、す・・すごい山?(←ボキャブラリーが貧困)

先述のコーエン兄弟はもとより、その他にメガフォンを執った監督たちのメンツがまた凄い事に!
『パフューム ある人殺しの物語』のティクヴァ監督、 『誘う女』のガス・ヴァン・サント監督、 『モーターサイクル・ダイアリーズ』のサレス監督、 『死ぬまでにしたい10のこと』のコイシュ監督、 『ベルヴィル・ランデブー』のショメ監督、 『トゥモロー・ワールド』のキュアロン監督、 『CUBE』のナタリ監督、 『アバウト・シュミット』のペイン監督、そしてなんと『エルム街の悪夢』のウェス・クレイヴン監督まで、ギガント豪華な顔ぶれが勢ぞろい!

メガヒット作品の作り主ではなく、観る人の心にメガヒットする映画を数多く送り出してきた、これらの名監督が、各持ち時間たったの5分で「愛」をテーマにした物語を撮りあげるのですから、これが面白くない訳が無いでしょう。
そして、そこ(舞台)がまたおフランスと来たもんだ!
かくして、出来上がった作品はメガハッピーエンドがほとんど無い、どこかほろ苦く、どこかチクっと胸を指す、非常に大人向けな短編集となったのでした。

何度も言うようですが各5分の作品で、そのどれもが非常に濃縮された作品ですので、飽きる暇も無いあっという間の2時間です。
ただ、中にはやはり起承転結の承くらいで終わってしまった様な、ものすごーく消化不良な印象の作品もありまして、その辺は監督の力量の差となってしまうのでしょうが、こうして並べられると何だか監督コンテストみたいにも思えますね。
流石はフランス! やる事がシビアだぜ!!(←根拠はない)

ちなみにアガサが特に気に入ったのは、なんと言ってもコーエン兄弟の『チュイルリー』
久しぶりにコーエン兄弟とブシェミがタッグを組んでいたのが何より嬉しいですし、他の方の短編とは全く異なる「愛」の表現がまた最高に面白いのです。
いやぁ、やっぱりブシェミは巻き込まれさせたら世界一ですね!
あとは、トム・ティクヴァの『フォブール・サン・ドニ』(起承転結がキレイに纏まっている)や、ガス・ヴァン・サントの『マレ地区』(監督自身の趣味が全開)や、アルフォンソ・キュアロンの『モンソー公園』(オチが上手い)、 ジュラール・ドパルデューの『カルチェラタン』(一番“大人”な愛であり、一番“青臭い”愛でもある)といったところでしょうか。

欲を言えば、どこかでこの18篇が重なり合う部分があれば、もっと面白かったような気もしますねぇ。
誰かの後ろを、他の作品の登場人物が通り過ぎる程度でもいいので・・・。
確かにラストに少しだけそういう総括的なシーンがあるのですが、重なっているのは2組程度しかなかったので・・・うーん・・なんか物足りない!
って、欲張り過ぎですかねぇ(-_-;)ムム

一口に 「愛」 とは言っても、その形は人それぞれ。
初めて芽生えた胸のドキドキから親子愛、そして熟年カップルのまったりとした関係などなど、撮る監督よってここまで多くの 「愛」 の形が違う事に感心しながら、果たして自分はこの先、どんな 「愛」 を知る事になるのだろう・・と妄想ちょっぴりセンチな気分になってしまったアガサ3○歳なのでした・・・。
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昨年秋、トロント映画祭で観てきた作品。 フランス語に英語字幕での鑑賞だったから ちゃんと理解してなかったけど早速初日に観てしっかり内容把握できた~{/good/} 見どころは、 全世界総勢の18人の有名監督が描く、パリを舞台にした18の恋愛物語{/heart_pink/} そもそ
昨年秋、トロント映画祭で観てきた作品。 フランス語に英語字幕での鑑賞だったから ちゃんと理解してなかったけど早速初日に観てしっかり内容把握できた~{/good/} 見どころは、 全世界総勢の18人の有名監督が描く、パリを舞台にした18の恋愛物語{/heart_pink/} そもそ
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