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『記憶の棘』

2007年09月09日
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あるいは壮大なドッキリ。

以前、アガサの友達(男)に、
「昔好きだった子が、何年も経って連絡して来るのって凄くイヤなんだよなぁ。こっちは何とか忘れて頑張ってるのに「どうしてた?」なんてさぁ・・・。許せないよ。」
と言われた事があります。
元カレの記憶の中で、自分がどんな存在になっているのか、はたまた存在自体を残してくれているのかどうかがとっても知りたいタイプなアガサですので、それを聞いた時には肝が冷える思いでした。

あぶねぇあぶねぇ・・・
地雷踏んぢまうトコだったぜ・・・。


と言う訳で、どんなに気になっても、昔なんやかんやがあった男子には一切接触を図っていないアガサ。
でもホントのところはやっぱり気になるかも・・・。
私はアナタの人生の中の、黒歴史になっちゃいませんか?
いい想い出だったと、思ってくれているのですか?

あらすじ・・・
《もし妻が死んで、その翌日窓辺に現れた小鳥が 「ショーン、私はアナよ。戻ってきたの」 と言ったら、私はその言葉を信じてその小鳥と暮すだろう。》

生前、そんな言葉をほざ口にしていた学者のショーンが死んでから早や10年。
ショーンの事を余りに愛していた為、「もう恋なんてしない」なんて絶対言っていた妻・アナもさすがに気持ちを切り替え、金持ってそうな渋い中年・ジョゼフとの再婚を決意していました。
が、しかし、そんなアナの前にある日ひょっこり現れた10歳児が衝撃の告白を!
「僕、ショーン。 再婚に断固反対する為やって来ました!」
うっそだぁぁぁ!
どっからどう見ても、ポケモンブリーフ穿いてそうな小学生じゃん!

しかし、そんなアナと親戚一同の困惑をよそに、小ショーンは身内しか知りえない極秘情報を次々暴露。
余りに正確に内輪ネタを話す小ショーンに、最初は懐疑的だった親戚も「もしや・・・」と半信半疑状態に。
そしてアナはと言うと、夢に見続けていた夫(仮)との再会に、ロマンティックが止まりません。
ジョゼフには悪いけど、もともと惚れてた男はただ一人。
姿形は違えど、中身が夫そのものならば、そこに選択の余地などありましょうか。

そんなこんなで、一応小ショーンに対しては
「あたし、完全に信じてる訳じゃないからね」
と言う態度を取ってはいるものの、目が完全に泳いでしまっているアナ
ジョゼフが生きた心地がしないのは、言うまでもありません。
そしてついにイライラが頂点に達し、結婚式で演奏して貰う楽団のチェックを兼ねたプチ演奏会の席でブチ切れてしまったジョゼフ
大人のクセして、小学生相手に本気モードで殴りかかります。
当然、周りの親戚一同はドン退き。

一瞬にして漂う、凄まじいほどの「やっちゃった」感。
推定4Gの重力が、広間に集まったみんなを包み込んだ事は、言うまでも、無かった。(←森本レオ風)


大人気ない大人になってしまったジョゼフは家を出てしまい、残されたアナの親戚一同はと言うと、小ショーンを受け入れる訳にもいかず困惑気味。
なぜなら彼は10歳だから。
未成年者略取になっちゃうから。


法律上、倫理上、小ショーンとの別れを迫る身内に対し、頑として首を縦に振らないアナ
なぜなら、アナの中では既に、“彼は本物のショーンである”と認定されてしまっているから・・・。

なぜ認定に至ったか?と、理由を聞かれると弱ってしまうのですが・・・。
・・・強いて言うなら、「女の感」ってやつ?


そしてついに、覚悟を決めたアナが
「そうさアタイはロリコンさ!それがどうした文句があるか」
と、高らかにカミングアウトしようとしていたその頃、小ショーンアナの旧友・クララと密会をしていました。
そこでクララの口から飛び出した、衝撃の真実とは・・・?
小ショーンアナは、結ばれる事が出来るのでしょうか・・・?


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生まれ変わってまで、アナに愛の確認をしに来たショーン。
こいつはなかなかどうして、結構な粘着体質ですよ!人の事は言えないか

さて、本作では、
バリバリ現役小学生・小ショーンが、頑なだった熟女・アナの心を情熱と真摯な愛で以って溶かして行く
と言う、とってもリアクションに困る、とっても変テコな純愛が描かれてゆきます。
しかし、どんなに憂いを帯びた瞳で見つめようと、どんなに2人だけの秘密を知っていようと、所詮は100%小学生。
アナが必死になればなるほど、観ている方は色んな意味でハラハラドキドキしてしまい、
あなた、どうやって私を養うつもりなの?
とか
夜の営みはどうするつもり?
とか、必要以上につっこんだ質問を小学生相手に繰り広げるアナは、大人として相当イタイ人なのかもなぁ・・・と、そんなアナを心底愛しているジョゼフさんが気の毒で仕方なくなったりします。

ただ、人生で一番愛した人ともしも再会できたら、例えそれが生まれ変わりであろうと、「もう2度と離れたくない!」と思うのは当然と言うか仕方の無い事だと思いますし、アナの感情が困惑から戸惑いに変わり、さらに確信から(そうあって欲しいと言う)切望へと変わってゆく様が、ニコ姐(ニコール・キッドマン)のリアルな演技で表現されているので、観ている方は彼女に肩入れせざるを得ない状態になってしまいます。(少なくともアガサはそうでした)

そうだそうだ!結婚なんて止めちまえ!
年の差なんて気にすんな!7~8年待てば法的にもオッケーだ!!
と、アナと小ショーンの許されざる関係に心の中で大声援を送っていたアガサ。
しかし、物語はクライマックスでとんでもない展開に。

なんと、小ショーンはただ単に、アナに片思いをしていた“年増大好き小学生”であり、たまたま見つけた極秘文書からアナと大ショーンのラブラブ秘話を知った為、その情報を活かしてアナのハートをゲットしようとしていただけだった。と言う事が発覚してしまうのです。

にゃ・にゃ・にゃにおう!!
小ショーンの言葉を信じて、フィアンセを捨て、家族を捨て、仕事も安定した生活も何もかもを捨てて、新しい生活を始めようと決意した矢先にこの仕打ちとは!

奇跡の輪廻転生が、壮大なドッキリへと変わる瞬間。
いやこれはむしろ、打ち砕かれた愛から再生しようとしていた一人の女性に仕掛けられた、悪意に満ちたイヤガラセなのではないでしょうか!
仕掛け人はジョナサン・グレイザー。
この作品の監督です。
間違いなく“極S”です。(←断言)

結局、自身が偽ショーンだと認めた小ショーンはアナの前から姿を消し、アナはジョゼフにひれ伏して許しを請い、全てを無かった事にして、2人の人生は再び回り始めます。
しかし、あっさりさっくり割り切った態度で、
「またいつの日にか、別の世界で逢えたらいいネ」
なんて縁切りの手紙を寄こす小ショーンとは裏腹に、アナの心の傷は到底修復不可能な状態に。
ジョゼフとめでたく結婚式を挙げるものの、その表情に真実の笑みは無く、揚句、式をバックレて入水自殺を図る始末です。

こんな仕打ちって無い・・・。
人生をやり直そうとした人間に、こんな仕打ちって無い・・・。
アナ、怒っていいんだよ・・・アナ・・・。・゚・(*ノД`*)・゚・。ウワワーン

一方確かに、アナの選択に疑問を感じなくもありません。
裕福な家庭に生まれ、しっかりとした職も持っているアナが、夫との記憶が消えないままに、どうしてジョゼフとの再婚に執着してしまうのか?
他に心から愛する人がいるのなら、再婚する必要なんてないんじゃないでしょうか・・・?
まぁ、小学生相手にがっつり「扶養に入らせて頂きます」宣言をしていたくらいですので、アナと言う女性はかなり“他人に依存したいタイプ”なのかもしれませんが。

と言う訳で、ラストが尻すぼみで夢も希望も感じられない為、本国アメリカでも大不評だったらしい本作。
ハッピーエンドならなんでもいい。とは思いませんが、さすがのアガサもこの終わり方にはちょっとモニャモニャとした気分にならざるを得ないかも・・です。
ニコ姐が相変わらず潔く脱いでいた所と、ピーター・ストーメアが100%真人間の役だった所だけは、観た甲斐があったと思えた瞬間だったように思いました。

はぁ・・・。
なんか知らんが、切ないのぅ・・・。
 (←結局ハマッている)
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 サンタはいない! 
「記憶の棘」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *出演:ニコール・キッドマン、キャメロン・ブライト、ローレン・バコール、ダニー・ヒューストン、アン・ヘッシュ、ピーター・ストーメア、アリソン・エリオット、アーリス・ハワード、テッド・レヴィン

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