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『箪笥』

2006年04月16日
その昔、かのスピルバーグ大先生が、大枚はたいてリメイク権を獲得した事で有名な、韓国ホラーの秀作  『箪笥』 を観ました。
そういえばトム様がリメイク権を買ったって言っていた『The EYE』は、その後どうなったんでしょうか?
愛しいケイティの出産や、結婚、地に落ちたイメージアップなど、やる事が山ほどあるトム様なので、それどこではないのかもしれませんね。


この映画、ポスターの出来が秀逸だったので、観るのを楽しみにしていました。
しかし、こう見えて(どう見えて?)実は怖がりな私。
「散々スプラッターを観ておいて何だ」と言われるかもしれないのですが、西洋ホラーは平気なのです。
ただ、和製ホラーの何と言うか“じめじめ感”を観ていると、とてもおどおどしてしまい、『リング』を初めて観た時なんて、ラストの貞子の下目使いアップ顔が怖すぎて、当分の間一人でトイレに行けれませんでした。


それはうそです。


しかし、それ以降もテレビでやっていても、ラスト15分前に消してしまう位です。
当然ながら、予告篇のみの判断で 『呪怨』 は観ていません(これは我ながら英断だと思っています)。
そんな怖がりな私なので、この『箪笥』を観るのは、かなりの勇気が要りました。
ビクつきながら観ている所を、世帯主様に見られるのもシャクですし・・・。
そんな心の葛藤のせいで観るのがだいぶ遅れてしまい、今回やっと決心がついた次第です。


まあ、結論から言うと、「さっさと観ればよかった」という感じでした。
雰囲気は出てるし、(観客に対する)脅しは効いているものの、トイレに行けれなくなる程ではありませんでした。


近いけれど遠い国、韓国。 
遠いけどやっぱり近い国だけあって、登場人物は親近感を感じる顔ばかり。
主人公は・・・石原さとみ? 
父親役は・・・大杉漣?
継母役は・・・チェリン?(それはまんま韓国の人だろ! そしてチェリンが浮かぶのは、まだ冬ソナから抜け切れていない証拠でしょうか)


ストーリーを大まかに言うと、
 継母のところに引っ越してきた仲良し姉妹(+父ちゃん)。
 何故か継母に敵意満々の姉と、終始オドオドしている妹。
 継母は妹のみを徹底イジメ攻撃、しかし父ちゃんは知らぬ顔。
 家自体にもなにやら不穏な影→どうやらこの家は幽霊屋敷の模様。
 幽霊出現で姉と継母(+遊びに来てた親戚)が錯乱、しかしやっぱり父ちゃんは知らぬ顔。
 継母のイジメがエスカレートし、ついに父ちゃんに対し 「妹がイジメられてるでしょーが!!」とキレる姉。
 すると父ちゃんが爆弾発言、「妹はとっくに死んでるじゃないか」「継母なんか存在しない。それは姉が作り出した別人格なんだよ」。
 姉ショック・・・!!
 病院に収容される姉。で、家が幽霊屋敷だったと言うのも、それはそれで本当でした。
<完>


つまり、『シックスセンス』あり、『アイデンティティ』あり、『アザーズ』あり、『貞子』あり、色んな要素てんこ盛りの映画だったのでした。


継母と姉妹の確執の謎を追うストーリーと、家に出現する幽霊のパートがちぐはぐで、どっちかだけに絞ればもっと面白かった(見ごたえがあった)だろうに、と残念臭が漂ってきます。


思いっきりネタバレしますが、
最後に、そもそもの妹の死の原因が明らかになるくだりがあります。
姉の別人格(継母)のモデルになっている、父親の同僚(チェリン ※姉妹の母が病気なのをいい事に父親狙う気満々)が事故で死に掛けている妹を偶然見つけます。
そして、そのまま見殺しにしようかどうしようか迷っている所に、姉が通りかかります。
同僚(チェリン)が妹の生死を握っているとは露知らず、姉は 「(父親に対して)ガッツいてんじゃねーよ!」 と嫌味を言ってしまい、それが引き金で同僚(チェリン)は見殺しにする事を決意するのです。
その時同僚(チェリン)が、姉に言う台詞が 
「あなたは後で今のこの瞬間を後悔する事になるわよ」・・・。


なんと恐ろしく哀しい事シーンなのでしょう。


結果的に、自分のせいで妹を死なせてしまったなんて・・・。
苦しむ妹に気付いてやれなかったなんて・・・。
それにそんな捨てぜりふを吐いてしまった同僚(チェリン)もまた、なんて憐れな女なんでしょう。
怖い映画は数ありますが、こんな恐ろしいシーンを私は観た事はありません。
怖い映画に、必ずしも幽霊(貞子ちっくなクリーチャー)は必要ないのですね。


あと、親戚の女性が幽霊被害に遭うシーンがあるのですが、このシーンの出来もかなり良かったです。
気まずーい食事会の途中で、いきなり発作に遭い床をのた打ち回るのですが、その原因がまるでわからないのです。
気まずい雰囲気を打破したかったのか、早く帰りたくて一芝居打ったのか・・・。
それくらい、前後の脈絡関係なく豹変します。
幽霊が出てくるのはその後なので、余計に理由がわかりません。
やっぱり、気まずかったので帰る口実を作りたかったのでしょうか。(死ぬんじゃないかと思った割には、その後サックリ車に乗って帰ってましたし)


意味はさっぱり判りませんが、このシーンはアングルといい緊張感といい、かなりドキドキしました。


今回の『箪笥』で、めでたくアジアン・ホラーに自信がついたので、次は『呪怨』に挑戦してみようかと思います。
まずは、“全然怖くない”と評判の、『ハリウッド版・呪怨』からチャレンジしてみようかな・・・。
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