ブログパーツ

『ベティ・ブルー /インテグラル』

2007年07月01日
20070629224749.jpg
オサレな雑貨屋のマストアイテム。(※1995年当時)
いつもクリックありがとうございます!そして今日も是非宜しくお願いします

映画は知らなくても、ポスターだけは見た事がある。
90年代、オサレな雑貨屋さんの必需品だった 『ベティ・ブルー』 のポスター。
これさえ貼っときゃセンス面は問題ナシ!
と言う暗黙のルールすら感じる程に、『ベティ・ブルー』 『ぼくの叔父さん』 『ストレンジャー・ザン・パラダイス』 のポスターは常に3点セットで、街のカフェやバーや雑貨屋に、それこそ親の仇のごとく貼り付けられていたものでした。

で、ふと思ったのですが、ポスター界ではすっかりオサレの称号を勝ち得ているこれらの作品なのですが、果たして映画そのものはどうなのでしょうか?
ポスター同様のオサレ地獄を味わう事は出来るのでしょうか?
ここらでじっくり検証してみたいと思います。

名付けて、「オサレなポスターは映画そのものもオサレなのか?」(そのまんまじゃん)シリーズ!
第一回目 『ベティ・ブルー』 の鑑賞開始です!

あらすじ・・・
自称修理工のゾルグは、うっかり出逢ったベティというマブイギャルと、瞬間的に恋に落ちました。
エロス&エロス一食挟んでまたエロスと、中二並の精力でベティと体を交わらせるゾルグ。
しかし、賃貸住宅に無断で女(ベティ)を連れ込み、半裸でウロウロしていた事が大家にバレてしまい、建売住宅の外装を全世帯分塗りなおす指令を受けてしまいます。
ちょっとした日曜大工程度に考えていたベティは、目先の変わった仕事に大ハシャギ。
ゾルグと一緒にペンキ塗りに励みますが、そのうちに日曜大工どころか10年仕事レベルの重労働を課せられていた事に気付き、大家に逆ギレをかまします。
そして、折も折、ゾルグが昔に書き溜めていた小説を見つけた事から
あなたはこんな日雇い労働に甘んじている様な人ではないわ!100年に一人の天才作家なのよ!!
と、怪電波を大放出し、仕事を放り投げて、ゾルグを引き連れ花の都パリへと上京するのでした。

無事、ベティの旧友のアパートに間借りして、ベティとゾルグの甘ーい生活が幕を落とします。
しかし、都会に於いてもなお、ベティの怪電波の威力は衰えるどころか勢いを増す一方。
町中の出版社にゾルグの原稿を送りつけ、契約書が送られて来るのを
① ポストの前で待つ
② ポストを覗く
③ ポストが空っぽ
④ ベティ逆ギレ

の4ステップで繰り返す日々でした。

とっくの昔に自分の作家デビゥに見切りをつけていたゾルグはと言うと、ベティの熱意に押され、徐々にですが再び筆を執り始めます。
しかしその一方で、来る筈の無い返事よりも、目先の手堅い仕事に精を出し、ベティとの蜜月を一日も長く続けられるよう、一途に頑張っていたのでした。

そんなゾルグの内助の功も露知らず、ベティは相変わらず勝手に待ちくたびれては勝手に憤慨する日々。
そして、ついに届いた編集者からの手紙が、ゾルグの小説を罵倒する内容だった事から、ベティの怒りは頂点に達し、編集者の自宅を直接アタック!!
キレるベティ!
怯むゾルグ!
逃げ惑う編集者!
膝を打つアガサ!(それは関係ないか)

当然の如く逮捕され、告訴されたベティでしたが、運に恵まれていた為辛くも釈放されました。

しかしこの頃から、ベティの精神は徐々に崩壊への道を転がり始めて行きます。

友人の好意から、田舎のピアノ店を譲り受けたゾルグ&ベティ。
うすうすベティの異常行動に不安を抱いていたゾルグは、田舎町でならゆっくりベティの心も静養出来るだろう・・と目論んでいたのですが、残念な事に事態は真逆の展開に。
なんと、避妊リングを着けていたハズのベティに、妊娠疑惑が持ち上がったのです。
懐妊を無邪気に喜ぶベティと、複雑な面持ちのゾルグ。
こんな天然電波少女が母になっても、果たして大丈夫なのであろうか・・・
子供が子供を産むって、まさにこの事なのではなかろうか・・・
辻ちゃんのママドル転向って、正直無理があるんじゃないだろうか・・・

と、不安でいっぱいのゾルグ。
しかし、病院で調べた結果、ベティの妊娠はただの思い込みだった事が発覚。
ホッと一安心のゾルグに対して、ベティの心の均衡は一気に崩れ去ってしまいます。

思う存分贅沢をさせて心の傷を癒させるべく、銀行を襲って大金をせしめるゾルグでしたが、お金がベティの特効薬になる筈も無く、仕事で家を空けていた隙にベティは自分の目をえぐり出し、ついには精神病院に収容されてしまうのでした。

薬を大量に投与され、現実世界との交わりを絶ってしまったベティ。
自分の事すら判ってもらえなくなってしまったゾルグは、ついに苦渋の決断を下すのでした・・・。


ベティの前にベティ無し!!
ベティの後にベティ無し!!

死して屍拾う者無し!!!(意味不明)

いやぁ、10数年ぶりの鑑賞でしたが、やはりベティの破壊力は映画界最強ですね。
基本・半裸のベティは、運命的な恋に落ちたゾルグに押しかけ女房IN!
そして、運命的に作家の才能を感じた為、出版社に押しかけ売り込みIN!
気に食わない大家や、いけ好かない客や、ムカツク編集者には、直ちに鉄拳制裁!
スマート&シンプルなベティの思考回路に、周りのみんなは終始振り回されてしまいます。
かく言うアガサも、観ている間中イライラしっぱなし。
私が彼氏なら、劇中4・5回はどつき倒していますよ。

ところがどっこい、本作の内助の功野朗・ゾルグは違うんですね。
自分が頑張ろうとする度、確信犯的に妨害してくれるベティに対し、どつき倒す代わりに愛撫し倒すのですよお客さん!

さすがはアムール国家・おフランス!!

しかし、ゾルグの恐ろしさはただ単にアムール馬鹿な所だけではないのです。
ゾルグもまた、確信犯的にイタイ男だったのかもしれないのです・・・。

送った原稿が採用されない頃の半壊レベルから、妊娠が幻と消えた頃からの全壊レベルまでのベティの崩壊レベルに合わせた、ゾルグの奇行っぷり
ある時はお金も無いのに広大な土地を購入。
ある時はバイト先でいけ好かない客の食事に残飯をトッピング。
ある時はベティの予定外の妊娠騒ぎに動揺してヤクに手を出し、
またある時は特に必要でもない大金を調達する為に、女装して銀行アタック。


・・・何故女装?
実は唐突とも思えるこの女装強盗も、のちのち「なるほど」と思わせる伏線となっているのですが、とにかく観ている間はこれらのゾルグの奇行とベティの暴走が何層にも絡み合い、まさに怪電波のミルフィーユ状態。
というか、もう、好きにやってくれと言いたくなる様な独自路線。

たしかアガサが若い頃に観た時は、
ベティ=イタイ女 ゾルグ=一生懸命尽くす男
という印象だった筈なのですが・・・。
今回観直した『インテグラル・バージョン(3時間完全版)』だと、
ベティ=イタイ女 ゾルグ=フォローすると見せかけてやっぱりイタイ男
と、似たもの夫婦(夫婦じゃないのか)としか思えないのです。

『オリジナル・バージョン』の細部を覚えていないのでなんとも言えませんが、こちらの『インテグラル』が『オリジナル』より1時間長くなっている事により、作品そのものの印象が大いに変わってしまった事は確かですし、もしもこれが監督の本来伝えたかった形なのだとしたら、このラストは男のイヤらしさをひしひし感じてしまって、私はちょっと釈然としないですね。

心のバランスが崩壊してしまったベティを支え続けて、献身的に愛し続けた・・・らしいゾルグですが、ホントのところどれくらい深くベティの事を愛していたのでしょうか。
「赤ちゃん出来ちゃったかもしんない」と言われた時の動揺は、果たしてベティが持つ“精神的な不安定さ”に対してだけの動揺だったのですか?
ぶっちゃけ「うざいなぁ」と思ったりはしませんでしたか?
ベティのわき目も振らない熱狂的な愛情や、幼さを残す表情とはうらはらなナイスバディが好きだっただけでは無いと、そう言い切れますか?
どうなんですか?ゾルグさん!
と、東海林さんばりに一言求めたくなってしまいます。

酸いも甘いもかぎ分けた、ひねくれアガサが思うに、ラストで 「俺たちはずっと一緒だ・・・」 と唱えながら自分の手でベティを葬るゾルグは、後追い自殺をすると言う訳ではなく、心の中にベティの魂を永遠にしまいつつ、つつましくも平凡に生きてゆくのでしょう。
で、何年かしたらすごーく生活力のある女性と普通に結婚しちゃったりするのでしょう。
で、結婚相手には内緒で、夜中にふとベティの写真を眺めながら美しい思い出に浸ったりするのでしょう。
で、子供にベティと名付けたりするのでしょう。
で、ベティとの愛と激情の日々を私小説化した物が一躍ベストセラーになり、映画化されたり・・・

ハハーン・・・

さてはコレ、実話だな。


と言う事で、、「オサレなポスターは映画そのものもオサレなのか?」シリーズ 第一回目 『ベティ・ブルー』 の検証結果。

『ベティ・ブルー』はオサレなノンフィクションだった。

信じるか信じないかはあなた次第。


追記・・・ホントはとても美しく、原始的なまでに真っ直ぐな愛が胸を打つ名作だと思いますので、心が渇いている方にはお薦めの一本です。余計渇くかもしれませんが。(ダメじゃん)
     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

Trackback
う~ん。これは評価が難しいです。フランスチックなだけに理解し難い部分も多いんだけど、男の側からいわせてもらうと、何から何までも求められると厳しいです。ロマンを抱くのは構わないけど、現実としっかり向き合ってもらいたいなって。
私小説私小説(ししょうせつ・わたくししょうせつ)とは、作者の身の回りのことを題材に書かれた小説のこと。心境小説とも呼ぶ。私小説と心境小説は区別されることもある。.wikilis{font-size:10px;color:#666666;}Quotation:Wikipedia- Article- H

※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。