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『カタクリ家の幸福』

2007年05月24日
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大傑作と出逢ってしまいました

いつも、アガサの脱線レビューにお付き合い頂き、どうもありがとうございます。
そして、コメントまでも残して下さる皆様、ホントありがとうございます。
さらに、アガサにとっておきの映画をお奨めくださった方々、スーパーありがとうございます。(“超”と言いたい)

で、皆様のそんなお奨め作品を、行きつけのレンタル屋で探して見てはいるのですが、これがなかなか見つからないんですね。
サントラ魂 様がお奨め下さった、『デッドリー・フレンド』『片腕サイボーグ』『SFバイオノイド』『アクエリアス』。
フレコ 様がお奨め下さった『ヘルハウス』『血の祝祭日』。
ストレイト 様がお奨め下さった『アメリカン・ゴシック』
ゆうかパパ 様がお奨め下さった『アンデッド』『マニトゥ』。
あと、kurosuiさん のレビューを読んで、レンタルを決意した『MAY-メイ-』。

・・・もうねぇ、全滅なんですよ。
向かいのホームも路地裏の窓も、こんなトコにいるはずもないのに探しましたよ。
でも、
見つからないんですよ。。・゚・(*ノД`*)・゚・。

(ちなみに、以前に 水鳥の巣 様がお奨め下さった『ドラキュラ二世』は、youtubeにてただ今1/3程度鑑賞中です)

今でも、レンタル屋に行くたびに「ひょっとして見落としていたかも」と、再度チェックしているのですが、やはりどれも無いんですね。
・・・なんだか、国家レベルの嫌がらせの様な気がしてきました。

100%他力本願発言で申し訳ないのですが、上記の作品に関する有力情報(あそこのネットレンタルにはあったよ・・等)をお持ちの方、是非コメント欄でヒソヒソっと教えて下さいませ。
その他、「このホラーを観逃しちゃぁいないかぃ?」「このホラーは最強ですぜ」と言ったお奨め情報をお持ちの方も、よろしかったら是非お寄せ下さいませ。(もちろん非ホラーでも

と言う事で、そんな国家的陰謀の最中、アガサがいつもお世話になっている 蔵六さま のブログで教えて頂いた『カタクリ家の幸福』をめでたくも鑑賞出来ましたので、そのレビューをば・・・。

あらすじ・・・
大きな道路が出来るから、繁盛する事間違いなし!」と言う将来の華々しい展望と共に、辺鄙な山奥でペンションを始めたカタクリ家。
家族を愛するバカ真面目な父、父を心から愛する朗らかな母、男気溢れる祖父、コブ付き出戻りの姉、前科者でニートの弟、ブサイクな孫の5人は、来る日も来る日も、来ない客の為にペンションを磨き上げる日々でした。

ある日、そんな閑古鳥だらけのペンションに初めての客が訪れます。
しかしその客は、陰気な事この上なしでいかにも訳ありの中年男。
それでも念願のお客様を向かえ、浮き足立つカタクリ家の面々でしたが、朝になっても客は起きる気配がありません。
そこで客室を覗いてみると、なんとそこには
客室の鍵に付けてあるキーホルダーを持参したナイフで削って尖らせ、そのキーホルダーを自分の首にぶっ刺して
自殺をした客の姿が・・・。
ナイフ持ってんなら、どうしてそれで刺さないんだよ!
という、弟の正しいツッコミも虚しく、一気に奈落の底に突き落とされるカタクリ家。
しかし、前向きな父はくじけませんでした。
「人生を懸けたペンションで、自殺者が出るなんて許せない・・・!
そうだ、捨てよう!
こっそり山に埋めちゃおう!!」
ナイスアイディアに沸いた父・母・祖父は、反対する弟を尻目に、中年男の死体を裏山に埋めてしまうのでした。

無事、危機を脱出した(?)一家でしたが、それ以来カタクリ家のペンションを訪れる客は、何故か次々と死体と化して行き、裏山の死体もどんどん増えて行ってしまいます。
一方、そんなカタクリ家の秘密とは裏腹に、ついにペンション脇の道路建設予定が現実のモノとなる事に。
工事が始まる前に死体、どかさなきゃ!
いや、その前に、
死体、どこに埋めたっけなぁ・・・。


ピンチに陥ってアップアップのカタクリ家。
しかしまだその先には想像を絶するような史上最大の危機が、彼らを待ち受けていたのです。


とにかくまず最初に謝りたい。
三池崇史監督に、こんかぎり謝りたいです。
ナメててごめんなさい。
もうしませんから許して下さい。(何を?)

『着信アリ』『ゼブラーマン』が余りにアレな出来(あくまでアガサの主観です)だったので、「世界に名だたる三池崇史たぁこんなもんかい」なんて舐めきっていました。
ホントの崇史を知らずに、勝手な事言ってゴメンね。
あたし、崇史の事誤解してたみたい・・・。

どこを切っても、ど変態。
変態の金太郎飴状態それが三池崇史と言うものなんですね。

映画の初っ端から始まる、可愛げのないクレイアニメによる食物連鎖。
そのシーンだけで、“人生のなんたるか”という諸行無常を全て表現しきってしまいます。
その後は、頭のネジがゆるんだようなカタクリ家の一面による、能天気なミュージカルのオンパレード。
家族が揉めたらミュージカル。
客が死んだらミュージカル。
警察が来てもミュージカル。
事あるごとにミュージカル&ミュージカル&スペクタクル&ミュージカル。
昔聴いた様な、昭和心を刺激しまくるナンバーの数々と妙ちくりんなダンスシーンは、最初は失笑モノでしたが徐々にハマってしまい、最後には大爆笑。
そして観終わる頃には口ずさむように・・・

グロテスクな中年の魅力の沢田研ニ。
日本版キャスリーン・ターナーの名を確実なモノにした松坂慶子。
パンツ丸出しでの大車輪にまで挑戦した西田尚美。
切れのあるダンスでせっかくの男前が台無しの武田真治。
ブサイク過ぎる子役の宮崎瑶希ちゃん。
そして、共演者から一人浮いていながら、いつの間にか画面をピリっと引き締めて、尚且つ言動がいちいち面白い丹波哲郎。

どの方も立派な社会人でありながら、どうしてここまで自分を捨て切った演技が出来るのでしょうか。
「家族が泣くかもなぁ・・」とか、思わなかったのでしょうか(特にジュリー)。
自らのキャリアに終止符を打ちかねないリスキーな役柄を、必要以上の情熱を以って大熱演したカタクリ家の方々・・・。

・・あんたら、・・・ステキすぎるぜ・・!!

口から魂が抜け出てしまった、丹波哲郎のシーンを思い出すだけで、この先軽い試練なら越えられそうな気がします。
日本映画界は、惜しい人物を亡くしていたんですね・・。(今さらですが)

観ているうちに、なんだか自分の頭の中から何かが溶け出してゆくような、そんな危険なユルさに満ちている本作。
限りなくキワモノ寄りのキャスティングながら、出演者の本気度が実に心地よく、その上「人生って素晴らしい! 家族って素晴らしい!」と吹き込んでくれる、とても贅沢な作品でした。

やっと、三池崇史監督の本来の姿が観られて、そしてそれがこんなに素晴らしくって、アガサは幸せ者です。
これはもう、他の作品も観ないと・・・!
でも、この作品の元ネタである韓国映画『クワイエット・ファミリー』も実に気になりますねぇ。
あぁ・・ どれから行こうかしら・・

最後に、「ミュージカルコメディと呼ぶにはエゲツナさ過ぎる死に顔の皆さん」を観て、『妖怪大戦争』に於いて「子供ターゲット映画のクセに大人気なくエグイ面相の妖怪」を多数登場させていた点に大いに納得出来ました事を、わたくしごとながらご報告させて頂いて、今回のレビューはこれにて終了です。
ご清聴ありがとうございました。
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