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『リーピング』

2007年05月22日
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で、ヘビはどうなったんですか?


ディカプリオ主演の『ブラッド・ダイアモンド』が不入りで上映切り上げの為、間に合わせで急遽公開決定となった(らしい)オカルト映画、『リーピング』を観て参りました。
で、この『リーピング』なのですが、アメリカ・ホラーにありがちな“キリスト教ありき”の作品で、尚且つ“十災(in出エジプト記)ありき”でしたので、今回はまずその“十災”をご紹介した上で、あらすじ行ってみたいと思います。
優しいなぁ・・・。
地球に優しい、環境に優しい。
安心安全設計の『すきなものだけでいいです』のレビューは、非キリスト圏に優しい10年保障付き! (←若干意味不明)

災いその1・・・・川が血に染まるのだぁっ!
災いその2・カエル・・・空からわんさかカエルが降って来るのだぁっ!
災いその3・ぶよ・・・蚊みたいな奴だが、刺されると蚊の1000倍腫れるのだぁっ!
ホントなのだぁっ!
(経験者は語る)
災いその4・あぶ・・・ハエのようなハチのような、なんかちっこい虫が大繁殖するのだぁっ!
災いその5・疫病・・・牛や羊の足腰が立たなくなって、クニャクニャになってしまうのだぁっ!
って、それって牛骨粉のアレじゃ・・モゴモゴ
災いその6・ハイパーにきび・・・30代過ぎた女性にとって、それらはにきびでは無く吹き出物と呼ばれる宿命にあるのだぁっ!
災いその7・雹と雷・・・漢字が紛らわしいのだぁっ!
災いその8・いなご・・・アガサの父君はその昔、佃煮にして食べていたらしいのだぁっ!
ちなみに赤とんぼも、煎じて飲んでいたのだぁっ!
風邪には赤とんぼ、これ常識。
(アガサは飲んだ事ありません。念の為)
災いその9・暗闇・・・雰囲気作りにはまず灯りを消さなくちゃね、ハニー。
災いその10・初子死すべし・・・全国各地の長男と長女の方々には、残念なお知らせ。

以上、10項目の災いを総じて“十災”と言うのだそうです。
今ひとつ災いの内容が判りにくいと思われた方は、まぁ雰囲気だけでも感じて頂ければ・・。

では、これらを踏まえた上で、あらすじ行ってみましょう・・・
聖職者だったキャサリンは、家族と一緒にスーダンで布教活動をしていました。
しかし、一年以上雨が無かったせいでイラついていた現地民は、何故かキャサリンの夫と娘を、雨乞いの生贄にチョイス。
神に仕える活動をしていた目の前で家族を失ったキャサリンは、信仰を失い、逆に、“神の成せる業”の科学的検証に情熱を燃やすようになったのでした。

そんなある日、全米各地で“神の奇跡”を暴きまくって、一部の熱心な信者からひんしゅくを買い捲っていた奇跡ハンター・キャサリンの所に、とある田舎町からオファーが届きました。
何でもその田舎町では、聖書でお馴染みの“十災”が始まろうとしていると言うのです。
渋々その町に向かったキャサリンと相棒のベンが見たものは、一面が真っ赤に染まった川。
町民たちはそれを、《災いその1・血》だと言い、てんやわんやの大騒ぎです。
科学で証明できない物は無い!」が口癖で、大槻教授並に可愛げの無いキャサリンは、その川の現象をバクテリア的なものだと想定。
相棒ベンに水の解析を依頼します。
しかし、そんなキャサリンたちをあざ笑い、後ろ指を指し、ヘソでブンブク茶を沸かして、目でピーナッツを噛むかの様に、町での怪奇現象は後を絶ちません。
《災いその2・カエル》《その3・ぶよ》《その4・あぶ》《その5・疫病》と、立て続けにあっちでもこっちでも両生類や虫や狂牛病が大繁殖です。

科学だけが頼りのキャサリンも、さすがに牛が大量死した辺りから得体の知れない恐怖が拭い去れなくなってきました。
町民たちは、そもそもの災いの始まりが“ローレンの兄ちゃんの怪死”事件からだと断定。
その上、その兄ちゃんを殺した張本人はローレンと言う少女本人に違いないと決定。
全ての災いの原因はローレンだと言う事で、「この際だからヤっちまうか?」などと過激なヒソヒソ話に花を咲かせていました。

そんな中、研究機関に依頼していた川の水の解析が終了。
なんと川の水は、100%人間の血だったのです。
そしてまた、《災いその6・ハイパーにきび》まで発生したものだから、もう町民たちの気持ちは抑えられません。
手に手にライフルを持ち、ローレンの家に押しかける町の武闘派連中。
何とかそれを食い止めたいキャサリン
その時、空から舞い降りたのは、無数のイナゴ・・・。
イナゴ少女の封印が、ついに解ける時がやって来たのです。

果たしてローレンが召還できるのはイナゴだけなのでしょうか・・・?
宣伝ポスターでローレンに巻きついていた大蛇は、いつになったら大活躍するのでしょうか・・・?
そして、ローレンの真の正体とは・・・?


ア ホ ー !

ダークキャッスル・エンタテイメントの

ど ア ホ - ! !

『蝋人形の館』『ゴシカ』『TATARI』で世界中のホラーファンの肩をスカスカすかしまくってくれた、お馴染みダークキャッスルの野朗どもに、またしてもまんまとしてやられてしまった気持ちでいっぱいです。
それと、イナゴ少女を全面に打ち出した宣伝を展開していた日本の配給会社も、ホント、いい仕事をしてくれましたよね。

「イナゴ少女、現る」

とか

「あなたのクラスにも、(イナゴ少女)いませんか?」

とか、
もう、どんだけイナゴやねん!!
と高まる期待。
で、鑑賞してみると、イナゴが出てくるのはほんの1シーン。
そこに至るまでは、キャサリンとおっさん連中が牛やらミイラやらカエルやらとご対面しながら、「細菌」だ「バクテリア」だのと、歯切れの悪い講釈を繰り返しているばかりで、なんともゆるい展開が続くのです。
肝心のイナゴ少女(ことローレン)も、中盤までは
「柱の影からチラッ」
とか
「ヒロインの悪夢の中からチラッ」
など、
もう、どんだけチラリズムやねん!!
と観客を焦らしに焦らす作戦。
可憐なイナゴ少女が、手下のイナゴを操って大活躍する映画なんだと思って観に来たら、かなり手痛い仕打ちを受ける羽目になるのではないでしょうか。

では実際問題、この映画はどんな作品だったのかを、大オチを解放しつつ書いてみますと、
 信心を失った聖職者が悪を討つ (・・エクソシスト?)
 聖書の災いが実現化する (・・第七の予言?)
 悪魔の子・ローレン参上 (・・オーメン?)
 精気を吸い取られたお兄ちゃんが干からびて死亡 (・・スペース・バンパイア?)
 町ぐるみでカルト信仰 (・・ウィッカーマン?)
 怒った少女が火の玉を投下 (・・炎の少女・チャーリー?)
 主人公が悪魔の化身をご懐妊 (・・ローズマリーの赤ちゃん?)
などなど、様々なホラー・オカルト・SFのあっちゃこっちゃから、美味しいエッセンスをちょいちょい拝借しちゃいました!テヘ! と言わんばかりの、凄まじい既視感に溢れた内容でした。
最後の火の玉アタック大サービスに至っては、『炎の少女』をも越えた 『アルマゲドン』 級の火柱大放出でしたし。
で、ブルース・ウィリスはどこに出ていたんですか?
と聞きたくなるような派手な炎上シーンの果てに、神の雷による悪魔崇拝町民大虐殺。

・・・神様、制裁の度合いがちょっとエゲツないんじゃないですか・・・?

この作品のテーマは、「俺に逆らうやつは皆殺し byGOD」と言う、世にも恐ろしいキリスト教義だったのかもしれませんね。(多分違う)

とまぁ、このようにオカルト・アクション大作だった『リーピング』。
序盤の怪しげな雰囲気もなんのその。
最後は「うちら悪魔がめっちゃ好きやねん!」と言うサタン信仰に丸投げして、その上「どこのSFよ?」という程の隕石炎上で幕を下ろす、観客置き去りのビックリエンディングで、何もかも台無しにしてしまっていました。
しかし、その裏でヒロイン・キャサリンが、無残に殺されてしまった娘と悪魔の子ローレンを同一視してしまい、客観的な判断が出きず苦悩する姿は、人間の主観と言う物のあやふやさを痛感させてくれます。
周りから焚きつけられたら、直ぐ揺らいでしまう信念。
閉鎖的な田舎町で着々と深まっていた悪魔信仰は、その儚い信念の象徴のようで、“心の底から神を信じ抜く”と言うものの難しさについて考えさせられる事でしょう。

・・・まぁ、非キリスト圏にはまるっきり関係無い話ですが。

とにもかくにも、信仰がどうした悪魔がどうしたなんて考え出すと、日本人には爪の先ほども楽しくない内容だと思いますので、この際鑑賞ポイントは、ローレン役のアナソフィア・ロブの美少女っぷりに絞ってしまうのがベストな観方かと思います。
間違っても、イナゴ方面に期待をかけるのだけは止めておくべきかと・・・。
あと、例のポスターでいい感じに巻きついていたヘビは、結局出て来ませんでしたので、これもまたしかるべき所に抗議しておきたいと思います。
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Trackback
あなたは奇跡を信じますかぁ?
こんなの観ちゃった。「見所はアナゴの大群!!」って言ったら笑われた{/ase/}間違えた、イナゴの大群!!最近ボケがたまにひどい(最近始まったことじゃないかも。。。)深夜CM大量O.A中で見た人も多いだろうけど、「この少女の秘密は劇場で!」みたいに言われたってホント
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監督 スティーヴン・ホプキンス 主演 ヒラリー・スワンク 2007年 アメリカ映画 100分 ホラー 採点★★★★ 全くもって似合わないのだが、中・高・大とミッション系の学校に通っていた私。しかも、英語の次に得意だった科目が聖書学という更に似合わない過去をも持ってたり
Blue Oyster Cult といえば、ゲーム「Rock Band」にも採用...

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