『怨霊の森』
2007年05月10日

先日観た、 『プレスリーVSミイラ男』 のブルキャン(ブルース・キャンベル)があまりにイカシていたので、おまけのおまけのもう一本 『怨霊の森』 行ってみたいと思います。
・・・でもこの作品、日本未公開作品なんですって。
・・・大丈夫なんかなぁ・・。( ´_ゝ`)?
そしてアガサのその不安は、見事的中するのであったぁっ!!
あらすじ・・・
ムシャクシャして、実家に放火&半焼させてしまった世紀の大スケバン・ヘザーは、激怒した母によって森の奥深くにある、全寮制の女子高に強制入学させられてしまいました。
入試試験が優秀だった為、図らずも奨学制度をゲットしてしまったヘザーは、学校の女番長・サマンサと衝突。
どちらがこの学校で番を張るか、白黒はっきり付けようじゃないのさ?!
とばかりにキャットファイトに明け暮れます。
そんなヘザーを何故か放校させる事も無く、恩赦&特別扱いの校長・トラヴァース。
徐々に学校にも慣れ、陰気だけど気のいい友達・マーシーも出来て、寄宿生活をエンジョイするヘザー。
しかしその一方、入学当初から続く幻聴に悩まされ、ついには幻覚(悪夢)まで見る始末。
その幻覚(悪夢)の中で、血まみれの姿で奇声を上げていたアンと言う生徒が、ある日学校に戻ってきます。
実はアンは、ヘザーが入学する少し前に、教室で自殺を図り入院していたのです。
そんな矢先、復学したばかりのアンがある朝突然に失踪。
トラヴァース校長はその事実を警察に隠し、生徒たちも口先三寸で丸め込みます。
校長の態度に不信感を募らせるヘザー。
直訴にいったら逆に自己啓発を施され、なんと超能力(念力)を目覚めさせられてしまいました。
一気にキャリー道を歩むのかと思われたヘザーでしたが、意外にも生活は大した変化も無く、やっぱり宿敵・サマンサと、押し合いへし合いそしてめぐり逢い。
ヘザーとサマンサのスケバン頂上決戦はさて置き、先生にコーラス指導をビシバシ施されていたマーシーまでも、ある朝気付くと失踪していました。
唯一の友人が消えてしまったヘザーは、闇雲にマーシーを探し回りますが、そんなヘザーにサマンサがとんでもない告白をして来ます。
「あの奨学金テストであなたは見初められたのよ。
教師は森に操られていて、森は自由を求めるが為に生徒たちの体を狙っているの。
そしてアナタはその手段なのよ!!」
言うてる意味が、よく判らないのですが・・・

ヘザーと顔をつき合わすたびに、タイマン勝負を繰り広げて来たサマンサだったのに、あまりに突然の休戦モード。
しかも、「あなたを助けたいの!」とか言っちゃってますし・・。
もしかして、サマンサは隠れ電波少女だったのでしょうか?
臭う! 臭うぞ!!
サマンサ周辺から、香ばしい香りがプンプンと漂って来ましたぞ!!
一度はサマンサの危険物質放出に恐れをなしたヘザーでしたが、話の途中で教師に連行されたサマンサが、謎の首吊り死体で発見された事から、一目散にこの学校から逃げ出す事を決意。
あれだけ心配していたマーシーを棚上げして、迎えに来てくれた両親と帰路に着きます。
しかし、帰りの森の中で道に迷ってしまった一家の車は、木々に邪魔され、横転し、母は何だかよく判らない間に殺され、父とヘザーも気絶してしまいました。
ふたたび学校に連れ戻された、ヘザーと父が見たものとは一体・・・?
学校と森に秘められた、驚愕の真実とは・・・?
すみません。
自分で書いておいて「驚愕」もへったくれも無いのですが、
秘密が判ったところで、どうリアクションすればいいのか正直判りませんです。ハイ。
森の奥深くで、100年前からあまり変わらないような伝統的な教育を施している、由緒ある寄宿女学校。
その中では、「淑女あれ」と言う教育とは裏腹に、女ならではの陰湿なイジメ・噂話・妬みなどが渦巻いています。
と言うと、美しい少女たちの妖しい魅力に溢れているのかと思いきや、登場する少女の華の無さと言ったら、“メガネをかけていない奥華子”くらいの無さっぷりです。
主人公・ヘザーは、ガタイが大きく果敢なさは皆無。
友人・マーシーは、影のある少女ですがいかんせん顔立ちが地味。
サマンサが唯一ブロンドの美少女・・と思ったのですが、ヘザーにボコられて折角の美貌が台無しです。
そして、先生方は全員年増(熟女)。
熟女ついでに、ヘザーのお母さんはと言うと、誰かに似ていると思ったら“パリ社交界時代のデヴィ夫人”にソックリだったのでした。(その頃のデヴィ夫人に会った事はありませんが。)
秘密に満ちた森と、その蔦に抱きしめられるかの様に建つ女学校。
なんでもうちょっと、それなりの美少女が揃えられなかったのか?!
森が持つ秘密より、そちらの方がよっぽどか気になりますね。
で、肝心のその“森の秘密”なのですが、本編をまとめると、









と言う事らしいのですね。
しかし、そもそも森から迷い出て来た3姉妹の素性が、木の精なのか妖精なのかただの魔女なのか判らないままですので、その後の展開も今ひとつピンときません。
まあ、「素性の判らない3姉妹」と作中でも言っちゃってますので、ホントの所は誰にも判りません。
どうして儀式に歌声が必要なのかも、どうして儀式で石を積み上げないといけないのかも、女子高生ヘザーの実年齢も誰にも判りません。
判らないままに、上手く煙にまかれた気分だなぁ・・・と思っていたら、本当に画面の中でも森から白煙がモクモク漂って、学校を取り巻いていました。
なんや? シャレか?
シャレのつもりなんか?
観客も登場人物も、まんまと煙に巻きました。 って、そういう感じか?
アンニュイな感じなんか?(←それは違うか)
ともかく、確かなものなど何も無かった本作。
唯一つかろうじて確かだったのは、ヘザーの父親役ですっかりポッチャリ顔になっていたブル・キャンがまたもやちょいちょい小ネタを披露してくれて、それがアッシュ(


「森」+「ブルキャン」=アッシュ
これ常識。
欲を言えば、斧じゃなくてチェーンソーを持って欲しかったなぁ・・・。
それならば公開されてたかもヨ!
・・・されてないか・・・。

