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『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』

2007年05月06日
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リメイクを作りたい方は、見本にして下さい。


ゴールデンウィークも、ついに最終日ですね。
平日となんら変わりない生活を送っていたアガサですが、世間の行楽モードに乗っかり、フラリと近所を散策に出掛けてみました。
そして、普段は決していく事のない、昔ながらのビデオレンタル屋(ビデオと言うところがミソ)を覗いてみた所、なんと凄い物を発掘してしまいました!

まずは
『ブレインデッド』。
これはまぁいいとして
もう一本が
『ピーターの悪魔の女医さん』 !!!

出 た ! !

有名すぎるほど有名な、あの悪名高き『ピーターの悪魔の女医さん』。
ホラーファン=異常者という方程式を、マスコミに植えつけた元凶・宮崎勤の部屋にあったと言う、例のアレです。
どこのレンタル屋にも置いていない、この恐るべき作品が、我が家の近所に存在しようとは・・・。
うーん・・・。
さすが、昭和の香りをそのまま残すレンタル屋さんですね。
ホラー規制の魔手も、ここまでは届いていないようです。

・・・まぁ、だからといって借りる勇気は無いのですけど。
『ブレインデッド』は近日中に会員登録して借りて来ようと思います。

そんなこんなで、無事ゴールデンウィークを満喫(?)したアガサ。
満喫ついでに、今日はゾンビの父・ロメロの名作『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(以下NOTLD)』を特殊メイクの父・トム・サビーニがメガフォンを執りリメイクした、『NOTLD/死霊創世記』を鑑賞です。

あらすじ・・・
お調子者の兄・ジョニーと、母親の墓参りをしていたバーバラ。
しかし、静かな墓場に突如現れた、不気味な老人。
いきなりバーバラに襲いかかったその老人を、阻止しようとしたジョニーは、墓石に頭を打ち付けて死亡してしまいます。
恐れ慄いて、その場から逃げ出すバーバラ。
目に飛び込んできた一軒家に助けを求めて駆け込んだバーバラは、その家の中でも同じ様に不気味な目をした人間たちに遭遇します。

一体この人間たちは何者なのでしょうか。
生きているのでしょうか? 死んでいるのでしょうか?
体を撃ち抜かれても動くとは、これいかに?
生きているけど死んだ様に動いているのか?
死んだ様に動くと言うのは、日本語としてどうなのか?
と、堂々巡りのいい旅夢気分状態だったバーバラ。

同じく車で逃げ込んできた黒人男性・ベンや、家の地下に隠れていたクーパー一家と若いカップルたちの総勢7人による、生き残りをかけた闘いが始まろうとしていました・・・。


言わずもがなの、ゾンビ映画のオリジン『NOTLD』と、殆ど同じストーリー。
ゾンビの基本条件である、
● ノロノロ動く
● 頭を撃たないと倒せない
● 齧られたら感染する
● 人を喰らう

をキッチリと踏まえた上で、オリジナルでは白塗りに毛が生えた程度だったゾンビメイクは格段にスケールアップ。
古典的「キャーキャーメソメソ」だったヒロインは、リプリー並の闘うお姉ちゃんに。
嫌味なキャラはより嫌味で姑息に。
人間の嫌らしさ(醜さ)はよりダイレクトに。

如何せんオリジナルは68年製作ですので、今観るとメイクや特撮に物足りなさを感じるのもこれ事実。
そこで、そんな物足りなさは上手に補い、ストーリーの基本は手をつけ無い謙虚さ。
いくら御大ロメロが直接絡んでいたとは言え、全くと言っていい程そのまんまなストーリー展開ですので、オリジナル大好き人間にも大満足な仕上がりです。

とにかくもう全ての面に於いて、オリジナルの良さはそのままに、今の観客にも満足出来る、とても優れたリメイクだと言えるでしょう。
いいえ。 この際ですので言い切っちゃいます。

『死霊創世記』、最高!!

「作品をテンポアップするのなら、ゾンビも機敏にすればいい」
と言う安直なリメイクに走った何処かのアホウは、コレを観てもう一回出直した方がいいのではないでしょうか。

この作品で、見事“闘うヒロイン”のお手本となるに相応しい、高成長を披露してくれたバーバラが目を付けたのは、まさにそのゾンビモノのキモである、
ゾンビはノロマ
と言う点でした。
窓から冷静に、家に群がるゾンビたちを見て、
「あのスピードなら普通に歩いても逃げ通せるわ」
と分析したバーバラ。
他のアホな男共は、
やれ「とりあえずバリケードだ」
だの
やれ「地下に篭れば安全だ」
だのと、ホラーの鉄則である“逃げ場を無くす方向”ばかりをチョイスしては、
「俺の案がいい」 「いんや俺の案だ」 「にゃにおぅ?!」 「やるか?」 「やんのか?」 「上等だコンニャロー!」
と、バカ丸出しの内部抗争に明け暮れます。

これが人間の愚かさだ。  と言うロメロのメッセージは、自分の奥底にある本性を抉り出される様で居た堪れない事この上なし。
家の外にウジャウジャ集まる、生ける屍たちに目もくれず、我を通す為に小競り合いを繰り返す男共。
そして、なんとか家から脱出して、自警団に助けられたバーバラが、一夜明けて目にしたものは、無事ゾンビ掃討に成功し、捕らえたゾンビをオモチャ代わりにしてなぶり殺しにする人間たちの姿でした。

ゾンビ映画(ロメロの)の本当の恐ろしさは、この“人間の本性”なのだという事を、改めて見せ付けてくれるラスト。
オリジナルよりもさらにハッキリと、人間たちが元人間たちを弄ぶ様が描かれており、それを見たバーバラが苦々しく呟く
「私たち人間は、奴らと同類なのね」
と言う言葉は、私たちの胸に突き刺さる事でしょう。

ロメロの魂がそのままに込められ、申し分ない特殊メイクも堪能できる本作は、オリジナルと合わせてゾンビモノの名作と呼ぶに相応しい作品なのではないでしょうか。
並みの人間ドラマより、よっぽどか深く考えさせられる逸品でした。
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