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『ローズ・イン・タイドランド』

2007年04月29日
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よろしかったら、ここらで一押しいかがですか? 

あらすじ・・・
元ロックスターで今はジャンキーの父と、これまた骨の髄まで薬漬けの母を持つ、ジェライザ=ローズ・11歳。
ある日、とうとう母がドラッグの過剰摂取で他界。
やけっぱちの父と向かった荒野に建つ祖母の家。
しかし、その祖母もとっくの昔に他界。
廃墟と化した家で、とりあえず新生活を始めた父娘でしたが、何と引越し早々、肝心要の父までが過剰摂取で他界。
身内が全て他界してしまい、天涯孤独のローズは、そんな事実を信じたくなかったのか、はたまた信じていなかったのか・・・?
ともかく、親友の“首だけバービー4人衆”と共に、父親は「眠っているだけ」という事にした上で、ローズの孤独な新生活がスタートします。

話し相手は“首だけバービー”だけ。
食事は余り物のピーナツ・バターだけ。
と言う極限生活の最中、ローズは衝撃の隣人と遭遇します。
昔、蜂に刺された為に片目を失い今は精神が壊れ気味のデルと、その弟・ディケンズです。
ディケンズは、年齢はそこそこ行っていますが、幼少期に受けた転換の手術の影響で知能が10歳程度しかありません。
ダブルで精神が壊れ気味の隣人でしたが、ローズの精神もどっちかと言うと壊れ気味でしたので、そこはそれノープロブレム
どれだけデルに邪険にされようと、ディケンズと会話が噛み合わなかろうと、ローズは(自分に都合のいいように)脳内補完するので、幸せいっぱい夢いっぱい。
おまけに、知能レベルが大して変わらないディケンズとは、何だか微妙な恋モードまで盛り上がってきて、まさにローズはこの世の春でした。
しかし、「眠ったまま」の筈だった父から腐乱臭が漂い始め、それをデルに知られた事で、事態は一気に急転します。
実はデルと父は、昔恋人同士だったのです・・・!

絡み合う人間関係・・・。
その関係を繋ぎ合わせ、ローズは無事幸せを掴む事が出来るのでしょうか・・・?


マズイっすよ!

マズイっすよねぇ!!


小児性愛の臭いが、プンプンしやがるっすよ!!
そうだそうだ、おまわりさん呼ばなきゃ!

おまわりさーん、ここっすよー!!
逮捕するなら今っすよー!!


すみません、動揺の余り、「っす」だらけになってしまいました。

この『ローズ・イン・タイドランド』、何でもステキなファンタジー文学が元ネタなんだそうなのですが、そちらもこんなに際どいキーワード満載なのでしょうか?

薬物中毒」「育児放棄」「児童虐待」「小児性愛」「死体愛好」などなど・・・マジックワードの大連発で、観ているコチラはまるで地雷だらけの荒野を歩く竹内海南江のような気持ちになってしまって世界ふしぎ発見!!(←意味なし)

その一歩を、踏み出しかけては引き戻し、また踏み出しかけては引き戻し、と、「これ以上移したらマズイっすよ」と言うカットの寸前で踏み止まられる際どいシーンたち。

ダメだよ。
それ以上進んで地雷(映倫)を踏んだりした日にゃあ、公開禁止だよ。
『ロスト・イン・ラ・マンチャ』の二の舞だよ。

と、思わずアドバイスしたくなるような、ギリギリのシーンがどこまでも続きます。

「いくら知能レベルは10歳程度だっつっても、この歳の差まマズイでしょ」と言うキスシーンが、1度ならず2度3度4度5度・・・。
私も決して、モラルがどうとかこうとか言う小うるさい観客では無い(寛容な客)のつもりなのですが、このキスシーンには、その影にうごめくオヤジのロリコン魂が見え隠れするのですよねぇ。

ええい! この変態め!!
と一思いに言ってしまえたなら、そんなに気が楽になるだろうか。
ねぇ、言ってもイイかなぁ?テリー・ギリアムさん。

この作品のマジックワードたちを、より危険に魅せているのが、主人公のローズを演じる、ジョデル・フェルランドの無邪気な妖艶さです。
ジャンキーの両親にテキトーに育てられたローズは、「性」と言うもののなんたるかも知らずに、本能のままにディケンズと恋に落ちます。
いや、本当はそれは恋などではなく、ただのごっこ遊びでしかなかったのかもしれません。
しかし、おつむの足りないディケンズを、むしろ年上の姉御のようにリードするローズは、僅かに伏せた睫と言い、さりげなく顎にあてた指先と言い、若手フェロモン女優ナンバー1のスカーレット・ヨハンソンに匹敵するような色香を、端々に漂わせています。

ローズの約3倍歳を重ねているアガサなのに、どうやっても太刀打ち出来ない妖艶さです。
自分の色香は、いったいどこに置いて来てしまったんだろう・・・と、アガサの失はれたフェロモンに思いを馳せてしまいました。
そうか・・・。
元々の含有量の違いか・・・。


フェロモンはさておき、他にその首をベッドサイドにさらされ、ローズに指で弾かれるバービー達の異様さだとか、ディケンズの悪意無き悪戯による大列車事故とか、なんとも居心地の悪い悪夢を観ている様な、非常に気分の悪い作品でした。
日本はともかく、よくこんなもの(←失言)が欧米で公開出来ましたね。
それとも外国の方には、コレがファンタジー(もしくは淡い恋)に観えたのでしょうか。
不思議です。
世の中には、まだまだ不思議がいっぱいなんですね。
と言う訳で、やっぱり世界ふしぎ発見!!

ちなみに、ラストは微妙にハッピーエンドですので、後味は意外と悪くありませんでした。
画面の1シーン1シーンも、素晴らしく完成された絵画のようで、美術好きな方には「たまらん」かもしれませんね。

世の男性諸君の皆さんの方々はコレを観てどんな感想を持たれるのか、ちょいちょい気になったアガサでした。
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 僕はテリー・ギリアム監督の映画は苦手です。苦手と言っても『ブラザーズ・グリム』と『ラスベガスをやっつけろ』を観た程度なので明確に何処がどう苦手なのか上手く文章にすることが出来ませんが、取り敢えず両作品とも凄く退屈でただ眠たかったという点においては共通し

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