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『カラオケ』

2007年04月30日
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世界でいちばん、史郎が好き!!

ゴールデンウィークだってなぁ・・・。
9連休だってなぁ・・・。
サービス業には黄金週間もへったくれも無いんだよ!!

ごきげんいかがですか。
さりげなく世帯主さまの気持ちを代弁してみました(X`masに続き2度目)、アガサです。
と言う訳で、世間のお祭りモードとは裏腹に、平日となんら変わりない生活を送るアガサなんざぁ今日も墓場で運動会ですよ。(←意味なし)

こんなやさぐれ気分の時はどうするか?
癒しですよ。い・や・し!!

愛しの佐野史郎さまがうーーんと昔に監督された『カラオケ』なる映画を、癒しを求めて初(!)鑑賞です。

あらすじ・・・
生まれ育った町で、平凡な毎日を送る児玉。
中学生の息子はただ今反抗期の真っ只中で、家族の誰ともろくに口も利かない生意気っぷり。
そんな児玉の高校時代の親友・林が、何と20歳も年下の人気アイドルと電撃結婚して、児玉たち同級生は色めき立つ。
丁度その頃、学生時代に児玉や林たちのマドンナだった水谷が、離婚調停中で町に出戻っていたからさあ大変。
新妻を連れて帰郷していた林を巻き込んでの、初恋あり、焼けぼっくいあり、援交あり、変態ありの、悲喜こもごもの同窓会が、賑やかに始まろうとしていました・・・。


このブログでも何度か書いておりますが、日常生活でも「佐野史郎が好き」「佐野史郎が好き」と、昼夜を問わず言い続けているアガサ。
それだけ言い放していてもちっとも危機感を抱かない我が家の世帯主さまは、よっぽどアガサを信頼しているのか、はたまた“史郎”と言う存在を全否定しているのか、さて、どっちなのでしょう。
ヘイヘイ、そこのダンナ。
史郎のフェロモンを見くびらない方が身の為だぜ!
うっかり触ると、

・・・やけどするゼ!!・・ゼ・・ゼ・・・

で、そんなアガサのアイドル・佐野史郎さまが、ひっそりとメガフォンを執っていた 『カラオケ』 。
俳優・佐野史郎の与えるイメージからは想像も付かない、とても穏やかな作品なんですよ!奥さん!!
ただ、ハッキリ言えるのですが、「観る人を選ぶ」映画だと言う事もコレ事実。

主要人物は全員40代。
子もあり、家庭もあり、責任ある仕事もあるいい大人たちが、同窓会を開くことで一気に学生時代にタイムスリップしてしまいます。
そこは学生闘争や高度成長やビートルズやグループサウンズで、若者たちが生に満ち溢れていた時代。
ギックリ腰や反抗期の息子に悩まされていた体はそのままに、気持ちだけは淡い恋に身をやつしていた時代に放り込まれ、中年たちは大いに心を揺さぶられる事になるのです。

学生時代の実らなかった恋・・・。
何故別れたのか判らない恋・・・。
そう言う切ない想いは、今も昔も変わらないモノだとは思いますが、この作品でそれらの思い出は、主に60年代サウンズによって彩られています。
従って、カルメン・マキを知っている人にはジーンと来るシーンも、知らない人にはサッパリでしょうし、終盤に映し出される安保闘争のシーンも、若い人には「だからなに?」程のモノかも知れません。

狭苦しいカラオケボックス一室で、いい年こいたオッサンやオバハンが懐メロに興じあい、「初キスがどう」だの「誰と誰が付き合っていた」だのと言う、しょーもない話にすったもんだする。

それだけの話に思われても仕方ないかもしれません。
実際それだけの話ですし。(←暴言)
それに舞台となるのがカラオケボックスと言うのも、野暮ったさ全開です。
今風のオサレなカラオケ屋じゃなく、昔ながらの閉鎖的で壁が薄そうでカーペットが汚れていそうなカラオケ屋です。
そこに集うメンバーがまた、段田安則・黒田福美・美保純・野口五郎・島崎俊郎・柴田理恵そして佐野史郎ですから。
最近の小じゃれた邦画には無い、モッサリ感がここにはありますね。

しかし、そんなタイトルの野暮ったさや、加齢臭たっぷりのメンバーや、“監督・佐野史郎”の看板のキワモノ感に惑わされて、この作品の良さを見過ごすなかれ!!

郷愁を誘う美しい湖畔の風景をバックに、平凡な大人たちが学生時代さながら「好きだった人に肩が触れただけ」で顔を赤らめ、「好きだった人が違う誰かを見つめていた」だけで口を尖らせ、拗ねたり妬いたり焦がれたりして、そしてまた、現実の日々へと戻ってゆく・・・。

私たちは誰もが、今の生活に少なからず不満を抱え、逃げ場のない焦燥感に苛まれながら暮らしている事と思います。
「このままでいいのだろうか・・・」
「あの時こうしていたらどうなっていただろう・・・」
そんな風に、昔を振り返り、ほんの少し胸を締め付けられながら暮らしている私たちは、この作品を観た時きっと、登場人物の一人一人に共感している筈です。

現実からはそう簡単に逃避出来ないし、生活もそう簡単に捨てる事など出来ません。
この作品の登場人物たちも、ささやかな同窓会によって学生当時の熱い想いを甦らせるものの、どうなる訳でもなく、またいつもと同じ朝を迎えます。
しかし、たった一晩だけの「青春のやり直し」は、きっと彼らの心にちょっぴり残り、人生を見つ直す為のちょっぴりな糧になってゆくのではないでしょうか。

佐野史郎監督は、大人気ない大人たちのみっともない「やり直し」を、派手な盛り上がりや大袈裟な泣きのシーンに頼る事無く、温かい目線でのんびりと描いてくれました。

“小津安二郎好き”の面目躍如だね! やったね史郎!!

そして、そんな穏やかな作中に、さりげなく放り込まれた変態が一匹・・・。
玉袋筋太郎扮するゲイのストーカーが、主人公の生意気盛りな息子を付け回すエピソードが、本筋とあまり関係なく展開するのですが、実は作中でそのくだりが一番面白かったりします。
若干中途半端に終わってしまうエピソードだったのが、非常に消化不良かつ勿体無いのですが、お陰でちょっとまとも過ぎだった本作のキワモノっぽさが一気に跳ね上がり、史郎への愛も5割り増しです。
やっぱりアンタ、こっち側の人だったんだね・・

ステキな史郎のステキにこじんまりとしたいい作品ですので、何かの拍子にご覧になっても損は無いと思います。
特に、30代・40代以上の方には結構グっとくるやりとりに満ち溢れていますので、そちらの方にはさらにお奨めです。

さて、たっぷり癒しのパワーを貰ったので、アガサは残りのゴールデンウィークとやらを無事乗り切る事が出来そうですよ~。
次はまた血糊方面に復帰しようかな・・・。
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