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『ハンニバル・ライジング』

2007年04月26日
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よろしかったら、ここらで一押しいかがですか? 

何とアガサの今年初・映画館でございます。
記念すべき、劇場鑑賞第1本目が『ハンニバル・ライジング』・・・。
本当は、先週レイトショーでやっていた『プレスリーVSミイラ男』の方が、数百倍観たかった・・(モゴモゴ) いや、そちらも面白そうだったのですが、結局こちらを観に行く事が出来ました。
まぁ、いずれにしても、敵に不足なし!!
今回もネタバレ全開レビューで、お送りしたいと思います。

あらすじ・・・
貴族の血を引く、レクター家の皆さんがおりました。
平和に、何不自由なく暮していた一家でしたが、第2次大戦の余波によるドイツ軍やソビエト軍の乱暴狼藉を避ける為、森の中の別荘に避難します。
しかし、そこにも間もなく戦火が飛び火し、頼もしい父も優しい母も巻き添えになって死んでしまいました。
幼い妹・ミーシャと共に、残り僅かな食料を分け合っていた兄・ハンニバルでしたが、ある日薄汚いドイツ軍の残党が押し寄せ、幼い兄妹は捕虜になってしまいます。
厳しさを増す冬の寒さと、一向に収まらない戦火のせいで、薄汚いドイツ軍たちは餓えに喘いでいました。
そしてついに、奴らは踏み越えてはいけない一線を、軽々と踏み越えてしまうのです・・・。

時は流れて8年後。
すっかり大柄に成長したハンニバルは、ソビエトの戦争孤児収容所から脱走し、フランスにいる筈の叔父の家を訪ねます。
しかし、頼みの綱の叔父は既に他界。
ハンニバルを受け入れてくれたのは、美しき未亡人のレディ・ムラサキだったのでした。
教養もあり、武術の素養もあり、生け花などもたしなむ、スーパー未亡人レディ・ムラサキから、ありとあらゆる帝王学を叩き込まれ、ハンニバルはどんどん逞しく育って行きます。
しかし、そんなハンニバルも8年前自分の身に起きた、愛するミーシャとの別れの瞬間だけは思い出すことが出来ず、漠然とした悪夢に夜な夜なうなされる毎日でした。
うなされついでに、ムカついた市場の肉屋を3枚おろしにするハンニバル。
別に大したきっかけは無かったのですが、どうやら猟奇な自分に目覚めたようです。
しかも、冷静沈着でスカした態度をとっている割には、肝心の死体の始末をレディ・ムラサキに手伝って貰う有様。

どうした!
それでも世界で最も邪悪な一族の末裔か?!
(一族全員邪悪だった訳ではない)

年齢不詳の顔つきをしたハンニバルも、聞くところによると史上最年少で医大に入学したらしく、大好きな死体いじり大好きな死体スケッチ大好きな死体収集大好きな死体装飾やその他モロモロ大好きな死体関係に余念が無いご様子。
その一方、忙しい学業の合間を縫って、自分の悪夢の根源である森の中の別荘を再訪し、そこで愛するミーシャを奪った憎っくき奴らの認識票を見つけたハンニバル。
敵の本名を手に入れて、いよいよ復讐開始です。

まずは丁度その別荘に、ハンニバルの様子を探りに来ていた《悪党1》を捕らえ、仲間の情報を聞き出した後、首カット&調理開始。
て、もう食べるんかーーーーい!!!
早急過ぎやしませんか?
もうメインディッシュですか?
・・・えげつない食欲ですね。(汗)

小腹がいっぱいになった後はフランスに戻り、レディ・ムラサキの制止の声にも耳を貸さず、ひたすら復讐の日々に邁進するハンニバル。
《悪党2》、《悪党3》をも仕留め、いよいよ悪党のリーダー・グルータスの元に向かいます。
実は、ハンニバルの凶行を阻止する為、一足早くレディ・ムラサキを拉致していたグルータスでしたが、怒ったハンニバルの力を甘く見ていたせいで、あっという間に切り刻まれる羽目に。
虫の息のグルータスを、慈悲の心で助けるよう示唆するレディ・ムラサキ。
しかし、復讐心に燃えるハンニバルは、8年越しの宿敵を前に怒りで我を忘れているのか、全く聞く耳を持ちません。
と言うか、今回レディ・ムラサキは何度ハンニバルに物申してみても、のれんに腕押し、豆腐にかすがい、ぬかに釘。
各地では、ムラサキ夫人の必要性に疑問の声が多数寄せられています!!
それでは呼んでみましょう、

現場の長谷川さーん!!

・・・長谷川さんて誰やねん!!
(←若干ヤケ気味)


フラレ気分でアイウォンチューのレディ・ムラサキは、「アンタとはもうようやっていかんわ!」とばかりにハンニバルを捨てて、警察に出頭。
置き去りにされた為に、何となくフラレた感じになってしまったハンニバルも、「失恋の痛みはドカ食いで晴らす」とばかりにグルータスの頬肉に喰らい付くのでした。

それから数ヵ月後。
遥かカナダの地で、剥製屋を営んでいた《悪党5》の元を、一人の若者が訪ねていました。
若者の名はハンニバル。
怪物はついに海を渡り、その栄華を極める事になるのです・・・。


まずは一言言わせて頂きますね。
トマス・ハリスもアンソニー・ホプキンスもディノ・デ・ラウレンティスも、
みんなもうそろそろ、ハンニバルから距離置いた方がいいと思うよ。

『羊たちの沈黙』が余りに素晴らしく、その中のレクター博士が余りに魅力的だったのが、全ての悪夢の始まりでした。
“こんな美味しいキャラクターを、このまま放っておく手は無い”と言う、汚い大人たちの陰謀が渦巻き、続編が作られ、さらに過去に映画化された作品まで作り直し、それでも飽き足らず今度はレクター(怪物)誕生秘話まで・・・。

もう、いいんじゃないのですか?

やればやるほど、オリジナルに傷が付く。 と言う定説を見事に立証する続編の数々。
ハンニバルがブヨブヨと肥え、オリジナルのクラリスが脱退しても尚、撮り続けられたその作品群は、決して『羊たちの沈黙』を越える事は出来ず、むしろオリジナルのファンにフラストレーション(こんな筈じゃなかったのに・・・と言う)を与えてくれたのでした。
そしてついに、原作者自身がペンを執り、みんなが知りたかった“ハンニバル・カニバル”のルーツを辿る事に・・・。

え?知らなくてもよかった?
またまたぁ。ホントは知りたかったのでしょう?
そうだと言ってくれ。・゚・(*ノД`*)・゚・。

みんなの心からの希望に応えて、原作者が用意してくれた回答によると、
可愛げのない肉食オヤジ・ハンニバルは、実は幼い頃目の前で、愛する妹を飢えた鬼畜ヤロウたちに喰われると言う体験をしていたそうな。
この作品に出て来るミーシャの可愛い事と言ったら、キグルミのお2人がただのタラコに見えてくる程です。
おーい、そのタラコ邪魔だからどっか除けてくれ。
てなものです。
しかし、その可愛さがより、その後のミーシャに襲い掛かる残酷すぎる運命を際立たせ、それは到底直視できるようなシロモノではありませんでした。
さすがに直接表現は出て来ませんでしたが、本気で怯えるミーシャの泣き顔を見ただけで、私は胸が苦しくて耐えられませんでした。
何の罪も無い、まだ誰かの庇護の下でないと生きても行かれないような幼子が、どうしてこんなむごい目に遭わないければならなかったのか・・・。

原作では、前作『ハンニバル』の時点でそういった(幼い妹が喰われた)記載がありましたし、今作の原作でもそれは、事細かに描かれていました。
しかし、文章で読むのと、実際に眼で“天使の様に儚げで可愛らしい少女”が、屈強の男たちに手首を掴まれて、もがきながら連れ出されるシーンを観るのとでは、私の心の受け入れモードはかなり開きがあったようですね。
もうとにかく、つらくて観ていられませんでした。

そして、そんな悲惨な過去を経た為に、ハンニバル・レクターくんが豹変したと言う内容のはずなのに、肝心なレクターくんの変化が今ひとつ判りづらい。
だって青年になってからは、いきなりエンジン全開なんですもの。
何の躊躇も無く、汚い口を叩いた肉屋を処刑。
警察相手に丁々発止の受け答えをして、その後も常に相手の先を行く知能プレーで、憎い悪党どもを殺しまくっては、ちょいちょいお肉を頂戴する。
Q・ 憎い敵たちが妹の肉を喰らった事を知っていながら、どうして自分まで人の肉を食べる事が出来るのか・・?
A. えーっと・・、何となく美味しそうだったから。

そんな感じなのです。

復讐”“見せしめ”といった意味もあるのでしょうが、この作品だけを観ると“元々好きだったから”のように思えて仕方ありませんでした。
それは、原作を読んだ時にも感じた事でもあります。
怪物は、生まれもっての怪物だったのです。 ・・・きっと。

かくして、レクターありきの物語は、過去(少年期)をさらけ出し、噂によるとさらにその後の物語(青年期?)まで、原作者や製作者の視野に入れられて、まだまだ続いて行きそうです。
正直、『羊たちの沈黙』だけで終わっていたら、(レクターは)どんなにか神憑った存在で居たのだろうか・・・と思わずにはいられない、縁縁続くカーテンコールの様なレクター・シリーズですが、それでも結局、また観てしまうのだと思います。

やはり、レクターと言う希代の怪物が発する怪しい魅力からは、誰も離れる事が出来ないのかもしれませんね。

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