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『ツールボックス・マーダー』

2007年04月22日
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2回落ちました。(夢の世界へ)


あらすじ・・・
元教師のネルは、インターンの夫スティーブンと共に、古びたホテルに引っ越して来ました。
そのホテルは昔、ラスマンと言う金持ちが若き俳優の卵たちの為に立てた、由緒あるホテルでしたが、今ではただのボロいビル。
新規のお客さん獲得に向けて、ただ今全館改装の真っ只中です。

改装中の特典として、格安で部屋を借りたネルたちでしたが、引越し早々から身の回りで怪現象が相次ぎます。
消える住人・・・。
どこからともなく聞こえるトンカチの音・・・。
壁の隙間に隠されていた、見知らぬ誰かの歯・・・。
ホテルのあちこちに描かれている、奇妙なマーク・・・。

このホテルには、一体どんな秘密が隠されているのでしょうか・・・?
そして、ネルたちの運命やいかに・・?



全国の“血に飢えたお友達”の心の友である、『悪魔のいけにえ』。
かの作品が、あんなにグロテスクで、あんなに不快で、あんなにキレまくっていたのは、スタッフやキャストの力が最高に噛み合って成し得た、いわゆる一つの奇跡だったのかもしれませんね。
あの作品より後にも先にも、あれ程人の気持ちを不安にさせるホラー作品にはお目にかかっていない事から考えても、やはりそうなのかもしれません。
あるいは、私たちが期待しすぎているのでしょうか・・。
アレを越える作品が、もしかしたら存在するかも、と・・・。
特に、産みの親トビー・フーパーなら尚のこと、本気を出したらどエライ事になるかも、と・・・。

そう言った先入観(と言うか期待感)を除外すれば、トビー・フーパー監督最新作の『ツールボックス・マーダー』も、そんなに酷い出来ではないと思います。
少々テンポはゆるいですが、趣向を凝らしたマーダー・ショーは、昔ながらの職人さんの手業がキラリと光り、見応え充分グロさ満載です。
ポーの怪奇小説を読むような、ジワリとした恐怖溢れるストーリーと、おぞましい宿命を背負った殺人鬼の謎は、きっと観ている者の心に深い余韻を残す事でしょう・・。


・・・と、こんな感じでキレイに終わろうかと思いましたが、やっぱりそれでは済まされんのですわい!
だってヌルいんだもん!!(展開が)

あまりの展開のヌルさから睡魔に負けてしまったアガサは、2度までも巻き戻しの屈辱を味わってしまいました。

物語のあちこちに意味ありげに差し出されるエピソードが、見事なまでに消化不良。
ホテルに巣食う怪人・ラスマンの正体も、早い時点で判ってしまい、その後のミスリードに期待を掛けるものの結局何のヒネリも無く、そのままズバリ、怪人でした!! ・・テヘ!!って・・

何がテヘじゃい!!

突如現れては、核心を突くセリフを吐く登場人物たち。
ラスマンの秘められた過去や、ホテルの秘められた内部構造などを、次々とヒロインに耳打ちしてくれます。

秘められてないな・・こりゃ。

ヒロイン・ネルはそれらの有力情報を片手に、家主に内緒で“ネルの建もの探訪”開始です。
ほほぅ、この隠れ拷問部屋は、ご主人がお一人で改装なさった?
こだわりの階段スペースは、段を上らずとも手すりを蔦って這い上がれる親切設計なんだそう・・
ぉほーぅ! ・・これは気持ちよさそうなルーフですねぇ。ロッキングチェアが特にイイ!
このミイラ化した室内装飾の数々は、さぞかし手間がかかった事でしょうねぇ・・

なんなら今度一度、渡辺篤史さんにも来て貰おうか?

オチを思いっきりハッキリ書きますと、
黒魔術に凝っていたラスマンが、ホテル中に書き記したマークは魔術に使うもので、全部集めると呪文になるのだ!
ラスマンは地道な日曜大工でホテルの中に2重構造の隠し部屋を作り、そこでさらって来たホテルの住人を、魔術のいけにえに使っていたのだ!
ちなみにラスマンは、謎の病原菌に侵されているせいで不死身になってしまい、死にたくても死ねない可哀想なご老人でもあるのだ!

と言う事なのですが、
全部集めると呪文になるのだ!→全部集めたかどうかハッキリしない。集めていたとしても、何の呪文だか判らない。
魔術のいけにえに使っていたのだ!→さらって来る住人の数、多すぎ。殺し方も派手過ぎ。警官、気付かな過ぎ。
謎の病原菌に侵されているせいで→メイキングで言及されているだけの“裏設定”。本編では、ラスマンが何やら注射をしているシーンがあるものの、説明不足でなんのことやらサッパリ。

おまけに、最後に抜き打ちでラスマンに襲われたネルが、咄嗟に掲げた腕に魔術のマークを描いていたお陰で、九死に一生を得るシーンがあるのですが、ネルがメモ代わりで腕にたまたま描いていたマークにどんな意味があったのかが判らないままなので、ラスマンがそのマークを見て何故怯えたのかも、皆目検討が付きません。

何もかもが良く判らないまま、不死身のラスマンがひっそりと闇の中に消えて行くエンディング。
イヤイヤご主人!Σ(゚ロ゚;)
・・そんな消えて行かれてもねぇ。
・・・わたくしどもと致しましても、・・ねぇ・・。


続編作りたいったって、そうはこのアガサの問屋が手形の不渡りで取引停止処分になり民事再生法の適用を求めて裁判所に申し立てを行い・・
・・要は問屋が卸さないって事だわよ!!(ゼェゼェ)

この作品、そんなにヒットしたとも思えませんし、そもそも昔のカルト作品のリメイクだそうですから、もう2度と大工怪人・ラスマンにお目にかかる事は無いかと思います。
せっかく、殺しのバリエーションも豊富で、フットワークも軽く、テレポーテーション能力も完備していて、その上DIYが得意、と才能溢れる怪人だったのに、これっきりと言うのは少し惜しい気もしますが・・。
まぁ、これくらいレベルの怪人なら、今後も他の作品でボチボチ出現してくれるでしょうし。
所詮、怪人の代わりなんてごまんと居るんだよ!!と言う事ですね。
雇用問題というのは、どこの世界に於いても厳しいものです。

怖い怖い。
まんじゅう怖い。

おあとがよろしいようで・・。
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