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『インサイド・マン』

2007年03月27日
20070326230637.jpg  意外と普通なジョディ・フォスター  



あらすじ・・
マンハッタン信託銀行に、敏腕犯罪者・ダルトン率いる4人組の強盗が乱入。
犯人たちは銀行内の人間を全て人質にとり、綿密に立てられた計画を着々と実行に移します。
現場に向かったのは、NYPDの敏腕刑事・フレイジャーと相棒のミッチェル。
行内に立て篭もる犯人グループからは何のアクションもなく、事件の容貌がさっぱりつかめないまま、フレイジャーたちは何とか情報を収拾しようと努めます。
そんな中、銀行の敏腕会長は行内の貸し金庫に保管している、とある秘密を死守する為、敏腕女性弁護士・ホワイトを現場に差し向けます。

無理難題を警察に突きつけるばかりで、行内から出る様子の無い犯人たち。
彼らの本当の目的は、現金の強奪ではないのか・・・?

犯人たちの真意を探るフレイジャーと、何かをたくらんでいる様なホワイト。
銀行内外で、敏腕な大人たちの狡猾な腹の探り合いの幕が、切って落とされようとしていました・・。


『トゥモロー・ワールド』で人類の子を守っていたクライヴ・オーウェンが、心優しい泥棒さんを男気たっぷりに演じています。
『フライトプラン』で(男でも女でもない)第3の性に覚醒したジョディ・フォスターは、腹に一物も二物も三物も有りそうな切れ者弁護士を嫌味たっぷりに演じています。
『キンキー・ブーツ』でカリスマドラッグクイーンを小気味良く演じていたキウェテル・イジョフォーは、脇で何気に主役の刑事以上の頭のよさを披露しています。
他にも、ウィリアム・デフォーがひっそり現場で指揮を執っていたり、『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐が卑劣な金の亡者になっていたり、『SAW』でジグソーのトラップにガッツリ嵌っていた勇敢なアジア系刑事が巨乳姉ちゃんに邪険にされていたりと、敏腕俳優達が、ソツの無い演技で作品を盛り上げている本作。
一応主役はデンゼル・ワシントンだったりします。
存在感はあまり有りませんでしたが。

マイノリティーがあちこちでクローズアップされる作りだったのは、監督がスパイク・リーだったからなのでしょうか。
スペイン、黒人、インド、中国、アルバニアなど、色んな人種が登場し、その人種のせいで事件は混乱します。
強盗団のリーダー・ダルトンが考えた秘策とは、
「犯人と人質が皆お揃いの変装をして一斉に脱出したら、警察は誰が本当の犯人か判らないに違いない」
と言う、説得力があるような無いような作戦だったのですが、逃げ出す人々の人種が人質同士の疑心暗鬼を生み、その猜疑心が警察からの事情聴取を困難にさせてしまいます。
誰も彼もが、「アイツが怪しい」「こいつが怪しい」と言い出すのです。
結局50人近い人質(真犯人を含む)からの聴取は、確実な情報をなんら導き出す事が出来ず、事件は闇に葬り去られてしまうのでした。

犯人(ダルトン)と刑事(フレイジャー)が相手の裏をかき、そのまた裏を弁護士(ホワイト)が引っ掻き回すサスペンスフルなストーリーは、観ているコチラもドキドキハラハラ・・・の筈だったのですが、本作は意外にも単調なテンポで進んで行きます。
ダルトンの本当の目的も、早い段階で明らかになりますし、ホワイトがどれだけ事件に入り込んで来るのかと思いきや、彼女も早々に退場してしまいます。

ここまで豪華な俳優陣を揃えて、こんなにアッサリとした展開でいいのでしょうか?
・・・!  わかった!!
我らがウィリアム・デフォーが、終盤で思い切り派手に裏切ってくれるんだ! そうに違いない!!

・・と、淡い期待を抱いていたのですが、なんとデフォーまでもがいつの間にかフレームアウトしてしまっていました。

うーん・・・。薄味。

京都のおばんさいか、マンハッタンの三ツ星レストランみたいな作品でしたね。
どちらも食べた事ありませんが。

ブラッカイマー辺りが作っていたら、凄く大味な娯楽作になっていたのではないかと思います。(←ホメ言葉)

最後まで観終っても、ストーリーに散りばめられた謎(と言うか引っ掛かり)が全て明らかになる訳ではないので、そういう“漠然とした”映画が癪に障ると言う方は、身近な人に軽く八つ当たりしたくなるかもしれません。
まぁ、この世の全ての映画のストーリーが「100%スッキリ解明」するようなモノばかりでも無いですし、明らかにならなかった所はあれこれ空想して楽しむか、金輪際この作品の事は忘れてしまうかのどちらかをお奨めします。

私は多分後者だと思います。

それにしても、ジョディ・フォスターが歯を食いしばっていない姿を観たのは、ずいぶん久しぶりのような気がするなぁ・・。
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監督 スパイク・リー 主演 デンゼル・ワシントン 2006年 アメリカ映画 128分 サスペンス 採点★★★ “完全犯罪”を考えようとすると、ツララで刺し殺すとか、氷の銃弾とか、どれもこれも水を凍らせたものばかりしか浮かばないたおです。知的レベルが容易に計り知れますね

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