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『テキサス・チェーンソー ビギニング』

2007年03月24日
20070323233104.jpg  ビギニングの次はどうすんだ


思い起こせば、遠い遠い昔遥か彼方の銀河系で起きたあの物語が、“今”→“過去”という展開を見せた為に始まった、一大“さかのぼり”ムーヴメント。
あれもビギニングこれもビギンズと、「続編に行き詰まったら過去に行け」とばかりに、映画界は前奇談づくしになってしまいました。

これじゃあそのうち、『ドラえもん ビギニング』とか『男はつらいよ ビギニング』とかが出てきちゃうじゃないか・・と、要らぬ心配をしてしまうアガサ。
しかし、よく考えたらドラえもんの過去(未来)は猫型ロボットが製造される工場内の風景だけだし、寅さんの過去はどこまで遡っても女にフラレるだけの様な気がしますし、だいたいどちらも肝心な人が死んでいる(藤子F不二雄&渥美清)ので、アガサの心配は世の中で最も要らない心配に終わりそうです。

さて、そんな日本では全く不要なビギニング問題ですが、ハリウッドではいまだにとっても旬なキーワードらしく、あのホラー界の名作『悪魔のいけにえ』のリメイク『テキサス・チェーンソー』の続編(あぁややこしい)も、なんとビギニング形式で作られてしまいましたとさ。

果たしてレザーフェイスの誕生の秘密とは・・・?!(大体予想は付きますが)

あらすじ・・
 1939年、食肉工場のパート職員が、作業中に超安産で第一子を出産。
生まれつき顔が奇形だったその子はトーマスと名付けられ、近所でも評判のき○がい一家ヒューイット家に引き取られ、すくすくと異常に育つのであった。

 1969年、食肉工場で腕を振るっていたトーマスでしたが、近年の不況の波で工場は閉鎖。
解雇されたトーマスは、興奮して工場長を惨殺。
町の保安官からその知らせを受けた一家のリーダー・チャーリーも、何故か興奮して保安官を惨殺。

惨殺コンビのレザーフェイス&ホイト(偽)保安官、ここに誕生!!

 世界一嫌なコンビが誕生しているとも知らず、ベトナム戦争に赴く為キャンプ地を目指していた若者2カップルが、ヒューイット家付近をウロウロ。
 当然の如くホイト保安官に拿捕される若者達。
 男連中、何の活躍も無く犠牲になって行く。
 残された女連中が招かれて、ヒューイット一家恒例・夕食タイム。
 女性チームから一人(クリッシー)だけ脱出に成功し、草原を疾走。後からチェーンソー片手に追うトーマス。
 閉鎖された食肉工場に逃げ込むクリッシーと、追うトーマス。
 クリッシーが、隙を突いて脱出成功するものの、結局トーマスに追いつかれて死亡。

 《 終 劇 》


つまりなんですか? レザーフェイスのあの奇怪なお面の動機は、「奇形顔な自分を変えたかった為」と、そういう事なんですか?
そんな“ビューティーコロシアム”な動機からだったんですか?
そうなんですか?

だったらサッサと整形しちゃいなヨ!!

(まぁホントのところは、育ての親がリー・アーメイだったからなのでしょうが。)

この作品、レザーフェイス誕生秘話のように宣伝されていますが、要は鬼の保安官ホイト誕生秘話だったりします。

ヒューイット家の長男坊である、ただのプチき○がい・チャーリーだった彼が、殺した“保安官の制服”という最強の鎧を身に纏う事で、段違いのき○がいに昇華した事が、テキサスにとって一番の災難だったのではないでしょうか。
ホイトが居たから、トーマスはレザーフェイスになったんだろうし、ホイトが居たからテキサスの大虐殺も行われたのですから。

ヒューイット家の他の皆さん(年寄り連中)は、ホイトの我儘に付き合っているだけ、もしくは怖くて逆らえないだけ。
そりゃリー・アーメイですもの。怖くて当然ですよ。
もし夜道でリー・アーメイに呼び止められて、腕立て伏せ20回なんて要求されたら、もうそれは死刑宣告と受け止めた方がいいと思います。

ガチのき○がいに育てられたから、レザーフェイス(トーマス)も異常になったのか?
虐待を受けて育った子が、自分の子にも虐待をするのか?
結局レザーフェイス誕生の秘密と言っても、文字通りあの皮の面の製作裏話が判っただけで、トーマスやホイトの心の奥底は誰にも判らないし、判らない事が狂気の一番恐ろしい部分なのだと思います。

さて、そんなオマケ程度の誕生秘話を除くと、ほとんど前作『テキサスチェーンソー』と内容が同じだった『ビギニング(誕生)篇』。

若者グループがドライヴ → ヒューイット家で惨殺 → 生き残った女の子が晩餐会にお呼ばれ → 女の子が屋外を疾走 → レザーフェイスがチェーンソー片手に疾走 → 食肉工場通過 → 車で逃走
という定型パターンが出来上がっているようですので、今後もこのパターンで作られてゆくものと思われます。

もう過去には遡れないので、とりあえず次回は普通に『テキサス・・3年後篇』位からスタートしましょうかねぇ。
そして、『一回死んだのち復活篇』、『女レザーフェイス篇』、『宇宙篇』、ジェイソン&フレディとの『三つ巴の戦い篇』を経て、再び原点回帰の『テキサス望郷篇』と言う感じでいかがでしょうか。
その頃にはタイトルも
『チェーンソーはつらいよ テキサス慕情』
とかになっているかもしれません。

それと、私はだいぶ茶化してレビューを書いていますが、本編はいたって大マジの大グロ大会になっております。

80年代風に言うところの、「本気」と書いて「マジ」です。

最近観た、『SAW』とか『ホステル』とか『ハイテンション』等がおサイフ忘れて裸足で駆けてくような、半端ないグロ映像が怒涛のごとく押し寄せて来ますので、くれぐれも体調が万全の時に鑑賞する事をお勧めします。

しかし、惜しみなくグログロぶちまけてくれた本作もなかなか怖かったのですが、ほとんどグロ映像がなかったオリジナルの恐怖にはやはり敵わないのですね。

「やりゃあいいってもんじゃない」のです。
新しい作品が作られる度に、オリジナルの完成度が引き立って行くのを改めて感じさせられました。
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