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『PERFECT BLUE』

2007年03月13日
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あらすじ・・・
売れないアイドルグループ・CHAMの一番人気・未麻は、ドラマの仕事が入った事をきっかけに、アイドルを卒業して女優に転向する事を選びました。
しかし、そもそもの上京の目的だった『アイドルになる事』を捨ててまで進んだ女優の道は、思った以上に険しく、芽が出ない日々。

そこで、“元アイドル”のイメージから脱皮し、女優として大成する為に、レイプシーンやヌード写真撮影にまで挑戦する未麻。
自分を偽ってまで手に入れた世間の注目でしたが、『アイドルを夢見ていた自分』への罪悪感や仕事のストレスから、未麻は精神のバランスを崩して行くのでした。
そして、時を同じくして彼女の周りでは、仕事のスタッフが惨殺される事件が相次ぎます。
殺人を犯しているのは、誰なのか・・・?
もしかしたら自分なのでは・・?
度々彼女の前に現れる、『アイドルのままの未麻』の姿は、彼女のただの妄想なのか・・・?

現実と悪夢と幻想が入り混じった世界で、ついに未麻は真実に辿り着くのですが・・。



ある程度のファンは獲得しているものの、CHAMのライヴは未だにもっぱらデパートの屋上。
そこで、そんな微妙なアイドルグループに見切りをつけ、女優に転向しようとする未麻。
グループの一番人気がさっさと脱退してソロになると言うのは、芸能界では日常茶飯事ですが、実際問題それでバカ売れしたアイドルがどれくらいいるというのか・・。

ゴマキを見てごらんなさいよ。 なっちなんぞは言うまでもない。 おい!カオリンのこと忘れんなよ! (カオリンはちょっと違うか)
天下のモー娘。だってこの有様ですから、デパートの屋上レベルのCHAM出身者が売れる筈もありません。
結局いちぬけたものの、女優として芽が出ないわ、自分が抜けた後のCHAMが突如バカ売れし出すわ、逆上したストーカーに脅迫文を送り付けられるわ、変な幻想(もう一人の自分)は見え始めるわと、踏んだり蹴ったり刺したり抓ったり、いい事まるで無しになってしまう未麻。

まあなーそりゃ自棄になって、過激なシーンに挑戦したりオールヌードに挑戦したくもなるわなー。(ならないか)
しかし、その甲斐あって今度は一転マスコミの注目を一身に浴びる事になる未麻。

菊池凛子さんだったら、涙無しでは観られないくだりかもしれませんね。
「もしパーティーに呼ばれても、ちっちゃいポンポンがウジャウジャ付いたドレスだけは着て行くなよ!失笑されるぞ!」
と、メールの一つも打ちたくなるのではないでしょうか。

しかしこの作品で、私が気になったのがまさにこのくだりで、いくらアイドルからの脱皮を試みているからと言って、いきなり「ヘアヌード」っていささか唐突過ぎやしませんか?
と、事務所の社長を捕まえて小一時間説教したい衝動に駆られたのですよね。
あのね、ヘアヌードなんてもんはねぇ、奈美悦子くらいになってから考えればいいんですよ。
よほど脱ぐ必要がある役ならまだしも、アイドルには絶対必要ないです。
9割方必要ない“毛”なんですよ。わかってくださいよ。

てなことで、事務所に騙されている感たっぷりな未麻の売り出し方法だったのですが、そんな過激な仕事を我慢しながらこなしているうちに、未麻は精神のバランスを崩して行くように。
その壊れ方と、未麻が出演しているドラマのストーリーとが重なり合い、観ているわたしも徐々に「どこまでがドラマでどこまでが日常なのか」判らなくなってしまいました。
今でこそよくある設定でよくある展開なのですが、1998年当時には斬新だったんじゃないかと思います。

不気味な登場人物と可憐な主人公のバランスが、観ていてとても気持ち悪く(ホメ言葉ですよ)、ぐいぐい引き込まれました。
当初は実写として企画されていたそうですが、この作品はアニメの表現方法で完成させて正解だったと思いますね。
妄想で登場する、“アイドルバージョン未麻”の浮遊感や妖しさなどは、アニメでしか成し得なかったのではないでしょうか。

今までに観たことのないタイプの「アニメ」映画で、実にすばらしかったと思いました。

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