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『ナルニア国物語 ライオンと魔女』

2006年04月05日
原作モノが抱える運命、それは原作ファンからメッタメタにけなされると言う事。
私は常々、原作を知っていても、映像化されれば頭をなるべく切り離して、一本の映画として楽しめるかどうかを評価するように心がけています。
故に、『指輪物語』の“奈津子騒動”の時も、あまり感情的にならないようにしていました。
しかし今回、さすがに真っ先にチェックしましたね。
“非・奈津子物件”かどうか、という事を。



それはさておき、そんな原作モノ界に、ついに真打が登場しました。
ファンタジー文学のいわずと知れた名作、『ナルニア国物語』です。
『指輪物語』の歴史的大成功を、指をくわえて見ていたディズニーが、満を持して映画化です。


あらすじを簡単に書きますと、
戦争のため田舎に疎開した4人兄弟(兄・姉・弟・妹)が、疎開先の古いお屋敷の一室にあった古い衣装たんすを通じて、ファンタジーの国“ナルニア国”に彷徨い込みます。
その“ナルニア国”は、白い魔女によって何百年もの間冬に支配されていたのですが、4人兄弟は“アスラン”と言うナルニアの創造者とともに白い魔女を倒し、“ナルニア国”に春を訪れさせるのでした。
その後、4人兄弟は“ナルニア国”の王となり、平和な時が流れますが、ふとした事で元の現実世界(古いお屋敷)に帰るのでした。


と言う、素敵な現実逃避の物語です。
よく『指輪物語』と比較されますが、あの話ほど込み入っておらず、主役も人間の子供なので親近感が沸きやすいですし、白い魔女や喋る動物など童話ちっくな登場人物が多いので、子供向けと言うにピッタリなザ・児童文学だと思います。
まさに格好のディズニー素材と言えるでしょう。


しかし・・・  初めて『ライオンと魔女』を読んだ小5の時以来、何回家のタンスに閉じ篭った判らない私に、原作と映画を切り離せと言うのは、やはり 「香取慎吾の孫悟空はスーパーサイヤ人になる方の孫悟空で、マチャアキのとは無関係なんだよ」 と言うのと変わらない位難しい事だったのでしょうね。
・・・よく判らないですね。


ともかく、やっと観てきた、その感想です。


一本の映画としては、悪くない出来だと思います、
原作を読んで思い描いていた世界は、見事にスクリーンに再現され、銀世界の中にポツリと立つガス燈やビーバーさん、白い魔女の手下の小人なんて本から抜け出てきたようでした。
圧倒的な合戦シーンも見事でしたし、CGとは思えないほど、質感に溢れるアスランの勇姿は、今でなければ実現は不可能だったでしょう。


が、 ・・・なんか物足りないのです。
原作の雰囲気は再現されているのですが、
・・・優等生過ぎると言うか・・・
良くも悪くも“ディズニー”映画なのです。
白い魔女の手下どもが、アスランをメッタメタに痛めつける場面があるのですが、原作を読んだ時、子供心に“恐ろしい”と思わせた魑魅魍魎達の描写がえらく控えめだったのがいい例で、アスラン軍と白い魔女軍の合戦シーンもそんなに悲愴感なく、サックリとした感じでした。


ピーター・ジャクソン級に、クリーチャーにこだわれとは言いませんが、もうちょっとメリハリがあったほうが、感情移入もよりしやすいと思うのですが・・・。
とにかく物語の進行が平たんで、大冒険を観た!と思えなかった。
非常に残念です。


好きだっただけに残念です。


あと、もうひとつ残念だったのは、主人公のルーシー(4人兄弟の末っ子)が、最初にナルニアに足を踏み込んだ時出会うタムナスさんなのですが、私の想像では少年(例:カツオ)くらいの大きさだったのですが、映画では完璧に成人男性(例:マスオ)だったのです。
タムナスさんとルーシーは、ナルニア国で初めて人間とフォーン(ファンタジー界独自の生き物)とに友情を結ばせるのですが、映画のタムナスさんは大きすぎて、どうしても友情というより愛情に見えてしまったのです。
ペドフィリアのタムナスさん・・・。
ヤダーーーー!
C・J・ルイスも草葉の陰で泣いてます。



あと、あと、タムナスさんの尻尾は、やっぱり傘を持つ手に巻きつけてないと・・・。
それと、アスランも、横顔は完璧なんだけど正面の顔がちょっと面長すぎて間向けに見える・・・。
ピーターの絶望的とも言えるな演技力の無さはどうだ?!。
本当にオーディションしたの?
何故?  何故サンタクロースは地味な茶系の服を着ているの?


・・・駄目ですね。
やっぱり原作と切り離すのは不可能でした。
原作にこだわらなければ、まあまあ楽しめる作品だと思います。


次回作は『カスピアン王子のつのぶえ』が決定しているそうですが、騎士リーピチープ(気高きねずみの騎士)がスチュワート・リトル化しないか、それだけが気がかりな今日この頃です。






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