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『フォーンブース』

2007年01月18日
最近テレビでよく見かけるCMで、
『Power For Living』と言う自己啓発本の無料配布を各界の有名人が呼びかける
という物があるのですが、あれは一体なんなのでしょうか。
画面の下にチラッと映る『提供:アーサーS.デモス財団』と言う謎の団体名と共に、怪しさ全開なのですが。
どこをどう贔屓目に見ても、胡散臭さしか嗅ぎ取れないのは、私だけでしょうか。
サイエントロジーのトム、創価学会もオーランド・ブルームに対抗すべく、第3のインチキ神秘に包まれた団体の広告塔に、そのうちハリウッドの誰かが名乗りを上げるんじゃないかとヒヤヒヤドキドキする毎日です。

そんな事はさて置き、今回もブログ移転シリーズPart4。
『フォーンブース』のあらすじは・・
自称一流の宣伝マン・スチュは、今日もアシスタントを従え、携帯電話からクライアントや業界に口八丁でビジネスをまとめ上げていました。
そんな彼は、アシスタントと別れた後、1台の電話ボックスに立ち寄り、結婚指輪を外してクライアントである新進女優・パメラに電話を掛けます。
スチュは彼女をモノにしようとしていたのです。
しかし、残念ながら上手くいかずに受話器を置くステュ。
その刹那、今使っていた公衆電話のベルが鳴り、思わずステュは受話器を取ってしまいます。
すると電話の主は彼に向かい、「電話を切ったら殺す」と脅迫してきたのでした。

たまたま鳴った公衆電話に出てしまった事から、何者かに命を狙われる羽目になってしまった男の悲惨な運命が、緊迫感溢れるタッチでスリリングに描かれて行きます・・・。


この映画、なんと言ってもとにかく短い!

観終わってカウンターを見ると、その上映時間なんと1時間15分でした。

・・・長編映画 ・・なんですか?これ。

もちょっと削って、短編映画にした方が良かったんじゃないでしょうか?
確かに、“電話ボックス”という限定された空間のみで繰り広げられるサスペンスは、発想としては面白いと思います。
誰もが一度は使った事がある場所。
狭く、暑く、澱んだ空気に、快適さを感じる人は居ないだろうその場所で、目に見えぬ殺人者に狙われる主人公のストレスは、想像するだけでハラハラドキドキ100%。

が、いかんせん限定されすぎた場所なだけに、ある程度以上は話が広げられないのです。

脅されているため、電話ボックスから出られない主人公。
彼を陥れるため、無実の一般人を射殺する謎の犯人。
彼を包囲する警官隊とテレビクルー。
駆けつけてきた彼の妻と愛人(て、口説いてただけだけど)。

うっとうしい(自称)目撃者のせいで、殺人者扱いされる主人公の焦りがひしひしと伝わって来ます。
しかし、冷静に考えれば彼は銃を持ってないんだから、誤解はすぐ解けるんじゃないでしょうか。
「ライフルで照準を合わせてるぞ」と脅されていますが、ダッシュで走って何かの建物に駆け込めば助かるんじゃないですか?
最初は彼を犯人扱いする警官も、(当たり前だが)すぐ彼が何らかのトラブルに巻き込まれているのだと気付くので、“犯人”と“警官”の板ばさみ状態も長続きしません。

そしてまた、犯人の目的もなかなかハッキリしません。
 
「適当な言葉で、周りの人を裏切ったり傷つけたりしてきた主人公に対する制裁だ」
と言う割には、要はただ単に彼をいたぶって楽しみたいだけに思えます。
で、ただ単にいたぶりたかったにしては、彼を陥れるための手間が掛かり過ぎ。

まずは電話ボックスに盗聴器を仕込んで、ボックスとの会話は逆探知出来ないよう念入りに暗号化。
証拠品になるように、ボックス内には銃も隠して置き、あとあとで自分の身代わりにする為の死体もきっちり用意。
そこまでしておいて、主人公にやらせたことと言えば、公衆の面前で
「無責任で浮気性でゲス野郎な俺様がやってきましたよーーー!!」
と、恥ずかしい告白をさせた事のみ。(しかも、そのお陰で彼と妻の愛の絆は再確認される始末)

むしろ、目の前でステュに「魔が差したんだー!愛してるのは女房だけなんだーー!」と涙ながらに絶叫された愛人が、ある意味一番可哀想です。(まあ、口説かれていただけですが)

そして、最終的に主人公が助かっても、この犯人は「生き残れてよかったな、フフ」で終わりなのです。

なんじゃそりゃ
なんか、ものすごいお金の掛かったドッキリみたいですね。(2人も犠牲者が出たけど)
主人公にとっては、自分の人生見つめ直すいいキッカケになったみたいですし。

犯人・・ホントはいい奴?(んな訳ない)

とまぁ、こんな感じの話が続いていくのですが、途中の警官が真相に気付く辺りから、話を延ばす為に徐々に無理が出て来ます。

危ないって言ってるのに、近寄ってくるばかりする妻。
はいはい、ウザイウザイ。

撃つんならさっさと撃てばいいのに、「もっと話しようよぉ」モード全開の犯人。
寂しがりやさんか?

この辺をもうちょっとサクっとまとめて、45分くらいに仕上げれば、緊迫感も持続していい短編になったんじゃないかと思います。

さらにもうちょっと短くまとめれば、『世にも奇妙な物語 春のスペシャル』で放送されるような事態にもなるかもしれません。
放送されたいかどうかは判りませんが。

そんな中、映画の最後の最後にチラッとだけ登場する、犯人役を引き受けたキーファー・サザーランドは、とにかくオイシイ出演でした。
なんせ本当にほぼ声だけの出演で、しかもやっと映った顔はボケボケです。 
それでもキーファーだとわかるトコが、なんともすごいじゃないですか。
りっぱな存在感を身に着けたものですね。 
伊達に父ちゃんに瓜二つな訳じゃありませんね。
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