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『ゼブラーマン』

2007年01月22日
20070117103203.jpg   白黒つけるぜ!

・・・ついた・・・か?

ブログ移転シリーズPart2・・・『ゼブラーマン』のあらすじ
2010年の日本(?)。
夫としても父親としても悩みを抱えた主人公・市川が、突如地元に現われた宇宙人たちから地球を守るため、昔から憧れていたヒーローになりきって戦いを挑む姿を描いた、愛と勇気の物語。


感想を一言で言いますと、
こんなお父さん、やだ。

・・・補足しましょうか?
しといた方がいいですね。


哀川翔演じる市川新市は、小学校の教師です。
生徒からの人気はゼロで、同僚の職員からの信望も皆無。
とっくの昔に愛情の冷めてしまった妻は浮気中。
高校生の娘は援交中。
息子は、そんなお父さんのせいで、クラスメイトからイジメられる日々。

何故市川家は、ここまで酷い状態になってしまったのでしょうか?
それはズバリお父さんのせいなのであります。

何故なら、家族や職場に対して「なっちゃいねーなー」が口癖の彼の生き甲斐は、昔から憧れているテレビのヒーロー『ゼブラーマン』になりきる事、ただそれ一筋なのであります。
まぁ、それだけならそんなに悪い事では無いのですが、彼の場合は少しばかり度が過ぎていまして、
暇さえあれば自分の部屋で『ゼブラーマン』のコスチュームを作成。(軽い引きこもり)
サンドバックを相手に、暇さえあれば『ゼブラーマン』の必殺技を練習。(ドタバタとやかましい事この上なし)
授業中だろうが職員会議中だろうが、暇さえあればノートにせっせと『ゼブラーマン』のイラストを描きまくる。(完全に職場放棄)
と、堂々たる“イタイ人”レベルなのです。

そんなイタいオヤジは、崩壊寸前の家族に対しても、冷たい視線を浴びせる職場に対しても、何のフォローもしようとしません。

どうしてって?
だって頭の中は『ゼブラーマン』一色だから

そりゃー周りも引くわなー・・・。 

製作側にしてみれば、あくまで“特別な人間ではなく、むしろダメ人間が地球の危機に面して立ち上がっていく様”を描きたかったのでしょうが、いかんせん度が過ぎてます。

どれだけ頑張ってみても、とことん主人公に共感出来ないのです。
これって致命的なんじゃないでしょうか?

公開当時、“監督・三池崇史”と“脚本・宮藤官九郎”というセールスポイントをえらく全面に押し出していましたが、実はこの二人にも不満が残ります。

まずは演出。  
・・・のれないんだよなぁ・・ テンポに。
邦画を観ていてよく思うのですが、撮り方次第でもっとテンポ良く、面白くなれるだろうに、どうして邦画という奴は“引きの画”や“カット割り無しの長回し”が大好きなんでしょうか。
小津監督や溝口監督が作り上げた、古きよき日本映画の影響なのでしょうか?
でも、長く回せば情緒が増すってもんじゃ無いと思うのですが。

そういう撮り方が効果的な場合もあるでしょうが、アクション映画や娯楽映画の中で何回もこれをやられると、ものすごく引いてしまいます。
こちら(観客)をのらせまいとしているとしか思えないのです。
せっかく面白い会話のやり取りをしていても、なんだか間延びした緊迫感の無いシーンにしか観えなくて、最悪の場合眠気すら襲ってくる事態も招きかねません。

そして脚本。 
こまかい小ネタがあちこちに散りばめられていて、流石に面白いです。
渡部篤郎が毛じらみにやられてたり、哀川翔がコスプレした自分を晒し出したくなって、同僚の家を探し回るシーンは爆笑でした。
ただ、どうしても不満が残る所があります。
それは、主人公の妻と娘の描写。  
いくらなんでもテキトー過ぎやしやせんか?
私は田嶋陽子は好きではありませんし、あんまり
「女性が軽視されてどうのこうの」
とか言いたくないのですが、この作品の中の“女性”と言うものはホント凄まじく重視されていないのです。
主人公と心通わせるのはとことん男性のみ。
重要な役どころっぽい鈴木京香も、セクシーなコスプレが印象的だったぐらいで、実のところ大した働きはしません。

主人公を理解し、勇気を呼び起こさせるのは、あくまで「男の子(と渡部篤郎)」なのです。

もしも製作者に、
「これは男の夢とロマンの物語なんだよ!」
と言われたらそれまでなのですが、観ている私は女なのだし、そんな私も「夢とロマン」は大好物なのです。
したがって、
「所詮女にはわかんねんだよなー」
的な脚本は、ちょっと不満です。

それともこういう“娯楽映画”は、もっと気を抜いて観なければいけないものなのでしょうか・・・?  
いけなかったのはあたいなの? 
ねえ? 
全部あたいが悪いの?
お願い、もう一度やり直させて~!!
カムバック・サーモン!!(←意味不明)


渡部篤郎の熱演が、妙に虚しさを誘う作品でした。

それと、全国20万人(推定)の哀川翔ファンの皆さんを敵に回す気は毛頭無いのですが、
哀川翔のあの台詞の棒読み具合は、どうにかならないものなのか?
と勇気を出して問い掛けたところで、今回のレビューを終わりたいと思います。
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