『クライング・ゲーム』
2007年01月16日

こんにちは、アガサです。
お正月早々、水疱瘡に痛い目に遭い、やっと治ったと思ったら今度は扁桃腺が腫れて、またもや発熱してしまいました。
何なんでしょうか・・全く。
こうも病気が続くのなら、ブログのタイトルを
“すきなものだけでいいです”
から
“今週もアガサが発熱します”
に変更した方がいいかもしれませんね。
まったく意味が判らないブログ名になってしまいますが。
そんな、さえない2007年を謳歌している私なのですが、実はずっと前に別の所でチョコッとばかりブログを書いていた事がありまして、その時に書いたレビューをコチラに移しておこうと、日夜画策しています。
で、その当時のレビューを読んで、衝撃の事実に気付いてしまいました。
文章、 ・ ・ ・ 長くねぇ!
前は長文じゃなかったんですね。
極めて普通サイズのレビューでした。
その頃の自分に・・乾杯!(←意味なし)
ブログ移籍シリーズ・・・『クラインゲーム』のあらすじ
IRA(アイルランド共和軍)のメンバーであるファーガスはある日、監禁した英国黒人兵ジョディの見張り番を勤める事になります。
緊迫した空気の中、少しずつ会話を交わすうちに二人の間に芽生え始める友情。
しかし事態は急転し、間接的にですがジョディを死なせてしまったファーガスは、ジュディの伝言を告げるため、ロンドンの酒場で歌う彼の恋人ディルに自分の身分を隠して会いに行くのですが・・・。
題名をぱっと見た時の字面の印象だけで、勝手に『クライム・ゲーム』だと思い込んでいた、早とちりなB型の私。(B型は関係ないか)
IRA関係だとも聞いていたので、てっきり人間ドラマにアクションを交えた物語だろうと思って観ていました。
次々に予想を裏切る展開があり困惑していた時、ディルが酒場で「涙のゲームはもう沢山なのよ~」と歌うシーンがあり、その瞬間、
ん? ・・涙のゲーム?
クライング・ゲーム?
“クライム”じゃなかったんかー!!
と気が付いた有様です。
カタカナが苦手になる事ほど、年齢を実感する瞬間はないですね。
そのうち自分が「ゼイアール(JR)」とか「デズニーランド(ディズニーランド)」とか言い出しそうで、少し怖いです。
韓流スターの名前の把握度がヨン様以外降参な時点で、充分アウトな気はしますが。
話を『クライングゲーム』に戻しましょうか。
冒頭のファーガスとジョディのやり取りのシーンは、それだけで一本の上質な短編と言っていい様な秀逸な出来です。
ロンドンに移ってからのディルとファーガスの複雑な関係は、少し『蜘蛛女のキス』を思い起こさせる様な、胸がちくちくと痛む切ない気持ちになりました。
その後も二転三転と物語は展開し、一気にシリアス、かつ悲劇で終わってしまうんだろうか・・・、と思っていたら、これまた予想を裏切るラストが待っています。
単純に「あー面白かった」とも言えないんです。
でも、決してつまらなかった訳でもない。
・・・なんと言えばいいんでしょうか。
「ご飯にポテトサラダを載せてお味噌汁を掛けた」様な感じでしょうか・・・。
わっかるかなー?
わっかんねぇだろうなー?
自分でもわかんねぇなー。
・・すっごくマズそうですが、食べてみると意外とハマル味なんですよね。
(※あくまで例えですので、実際に載せたり掛けたりしないで下さい)
俳優陣も、自然かつ胸を打つ芝居を存分に披露してくれます。
特に、ジョディ役のフォレスト・ウィテカーがとてもいい!
この人はこういう“本当は感じのいい人”をやると実にはまりますね。(で、悪党役をやるとマルっきりシックリこない)
主人公・ファーガスを演じるスティーブン・レイも、地味だけどとても味のある演技で、意外な展開の多い話の中に、観ている者を素直に引き込んでくれます。
この作品、なんとオスカーで脚本賞を獲っているようです。
確かに他に例を見ない、独特なタッチの映画でした。
とにかく一つ言えるのは、絶対予備知識無しで観る方がいい。と言う事でしょう。
あと、出来ればトイレを済ませてノンストップで観る事。
いい意味でこちらを裏切ってくれる、良質なラブ・サスペンスでした。

