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『ゼイリブ』

2006年12月09日
20061203235953.jpg  病み上がりにはジョン・カーペンター


スティーヴン・キングの短編に、
ある愛煙家の男が偶然、地球に侵略していた蝙蝠人間の存在に気付き、彼らと戦う事になる・・。
という作品がありましたが、今 『ゼイリブ』 を観て見ると・・

・・・全く同じですね。 ストーリーが。

どうした?キング?!
それともこれがパクリインスパイアと言う物なのか?

映画の原作を読んでいないのに、なぜか読んでから観ている様な錯覚に襲われ、しかもそれは本当の原作じゃないと言う、なにやら良くわからない状態になってしまいました。

まぁ、蝙蝠人間と言うところがいかにもキングっぽくて、怒る気も湧いてこないのですが・・。

映画『ゼイリブ』に出てくるのは、蝙蝠ではなく、ズバリ異星人です。
直球勝負です。
ただし骸骨チックな異星人ですので、素顔で外は歩けません。
仕方ないので、一般人には見えないように怪電波を流してカモフラージュしていたのですが、無意味にマッチョな男に電波のアンテナを壊されて散々な目に遭う。
そういうお話でした。
うそですね。
最近自暴自棄になっていると、よく人から言われます。

本当のあらすじ
流れ者のネイダは、とある町の工事現場で働く事になり、そこで知り合ったフランクに連れられ、ホームレスのコミュニティで暮す事になります。
町では最近、テレビの海賊放送が頻発しており、その放送では変なお爺さんが毒電波を飛ばしまくっていました。
「あいつらはこの世界を支配しているのじゃ!
 わしらは奴めらの家畜なのじゃ!」
あいつらって何?
家畜って馬?豚?それとも羊?

そんな疑問を抱きつつ、コミュニティ前の教会にこっそり不法侵入していたネイダは、教会が実は何者かの隠れ蓑で、怪しげなサングラスを量産している事を知ります。
その直後、教会には警官隊が大挙し、コミュニティは無残に破壊され、教会の中でサングラスを製造していたらしき人々はリンチに遭うのでした。
荒らされた教会の中で、難を逃れて残っていたサングラスを見つけたネイダは、街角で試しにそのサングラスをかけてみる事に。
するとどうでしょう、何気ないビルの看板には「服従しろ!」の文字が、スタンドに並んだファッション雑誌には「眠れ!」「食って寝ろ!」、テレビの画面には「結婚して子供を産め!」と、30代負け犬女性に喧嘩を売っているとしか思えないような、キツイ文言が並んでいるではありませんか。
サングラスを外すと、それらはただの広告であり、ただの記事なので、どうやら何者かの仕業で、普通の目には触れない仕組みになっているようです。
そして、それらの文言よりももっとキツイ現実が、サングラス越しに飛び込んできました。
行き交う人々の中に、骸骨人間が混じっていたのです・・・!
“骸骨人間”って、日本語がおかしいんじゃないだろうか・・・?
そんな気持ちが押さえきれず、すれ違う骸骨人間一人一人に罵声を浴びせるネイダ。
「お前の顔は溶けたチーズみたいじゃないか!」
とは、たとえ異星人に向けた言葉とはいえ酷すぎます。

揚句には、駆けつけた警官が骸骨人間だったとわかるや否や、何の躊躇もなく殴る蹴る、拳銃を奪って射殺する、とかなり鬼畜な所業を繰り広げます。
その後、フラリと立ち寄った銀行内でも、骸骨人間を見つけては撃ち殺し、完全に連続殺人鬼に成り果てたネイダ。
取り囲まれた警官隊から逃げる為、民間人の女性・ホリーを捕まえて、車で彼女の家まで逃走します。

完全に迷走状態のネイダは、とりあえず他の人間にも真実を伝えようとサングラスを強要するのですが、誰もすんなり掛けようとはしてくれません。
ホリーに事情を説明しようにも、知り合ったきっかけがきっかけなだけに全く聞く耳を持って貰えず、警察に通報される始末です。
何とか警察から逃げ出したネイダは、工事現場のフランクを訪ねて行きますが、シリアルキラーで全国指名手配中のネイダを暖かく迎えてくれる筈もありません。
「帰れ!」
「帰らない!」
「サングラスを掛けろ!」
「掛けない!」
堂々巡りの押し問答の末、二人は拳で決着をつける事に。
激しいパンチの応酬。
果てにはバックドロップ、サイドスープレックスとプロレス技まで飛び出します。
全く意味がわかりません。
意味はわかりませんが、すごくやりたかったシーンなんだろうと言う事は、よーくわかります。

ようやくサングラスを掛けたフランクは、自分が見たものに驚きが隠せません。
何とかして、骸骨人間に対抗する手段を考えていた2人の元を、教会でサングラスを製造していた男性が訪ねてきて、事実を知る市民集団の会合に2人を誘います。
集会でホリーにも再会したネイダ。
どうやらネイダが残していったサングラスを掛け、全てを知ったようです。
しかし、和気藹々と決起集会を行っていた会場に、いきなり警官隊がなだれ込んで来ます。
容赦なく抹殺される市民たち。
ネイダとフランクは、はぐれてしまったホリーが気になるものの、自らも警官隊に包囲された為骸骨人間たちの通信機を使ってワープホールに逃げ込みます。
そこでネイダとフランクが見たものは、人間と骸骨人間が一堂に介し祝杯を挙げている宴会場。

全ての事が、人間界のリーダーの中では当たり前の事だったのです。
ずっと昔から、人間と骸骨人間は共存を続けて来ていたのです。

絶望に暮れるネイダとフランクでしたが、近くに骸骨人間のカモフラージュ用の電波を流しているアンテナがあることを知り、そこだけでも破壊しようと足を進めます。
途中で偶然ホリーと合流し、ついにアンテナの前に辿り着いたネイダ。
しかしその時、突如寝返ったホリーがフランクを撃ち殺し、ネイダに銃口を向けます。
ホリーと警官隊に囲まれたネイダは、命と引き換えにアンテナを破壊。
電波の送られなくなった街中では、テレビの画面に映し出されたキャスターも骸骨人間。
切ないラブシーンを演じる俳優も骸骨人間。
バーの隣の席でグラスを傾けている同僚も骸骨人間。

騙され続けてきた人間たちは、全てを知る事となったのでした。


ほんと、長文ですみません。

映画の冒頭から、80年代を感じさせる襟足の男が上半身を意味無く出しまくっていたのですが、そのあまりなマッチョっぷりに、
「やるのかい? やらないのかい? どっちなんだい?
と言い出しやしないかとヒヤヒヤしました。
その男、ロディ・パイパーはプロレス界の人気者だったようです。
なるほどどうりで、プロレス技にキレがあると思いました。

骸骨人間(異星人)が知らない間に地球を支配していた、と言う話なのですが、その骸骨人間自体は人間社会に違和感無く溶け込んでおり、誰かに何かを埋め込むでもなく、ましてや生き血を啜ったり脳みそをかじったりする訳でもありません。
彼らはとにかく大人しく、人間社会に消費や人口増加を促しているだけですので、「それのどこが悪い?」と開き直られたら、返す言葉もありません。
返す言葉が無い代わりに、次々銃殺してゆくネイダの方が、よっぽどか性質が悪い様な気もしますし。

もし現実世界でもこのような事が起きていて、隣のあの人が“骸骨人間”だったと判ったら、「共存しちゃえば?」と言ってしまいそうです。
そんな私は、まさにホリーなのでしょうか。

まぁ、宇宙は広く、地球だけが知的生命体の温床だと考える方がよっぽどか不自然だと思いますので、もし他の惑星の誰かがやって来ても、仲良くやっていこうとする方が平和なんじゃないでしょうか。

この映画のラストでも、電波塔が破壊され骸骨人間の素顔が白日の元に晒されるのですが、
「そこでどうする?」
と言っても相手はなにせ大人数ですし、結局共存してゆくしかないんじゃないでしょうか。
ただし、一方的な支配下に置かれるのはあまり楽しい気分じゃないので、そこは平等にアレして・・。
あと、素顔がキュートとは泥酔状態でも言える自信がありませんので、そこはお面なり整形なりでアレして頂いて・・。

この作品の原作は、『朝8時』という有名な短編小説だそうです。
ちなみに先述のキングの短編は『十時の人々』。

キングよ・・・ やっぱりやっちゃったのか?
やったのかい? やってないのかい? どっちなんだい?

まぁ、どっちゃでもいいか・・・。
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