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2022年だけど2021年に観た映画をまとめてみたよ!

2022年07月11日
今回は先日に引き続き、2022年の今だけど2021年に観た映画をおさらいする大会です。

ベスト10は前回のとおりですので、その他10本に入らなかった/入れられなかった劇場鑑賞の新作・旧作、自宅鑑賞の新作・旧作下半期分全リストをご紹介したいと思います。
ともに一言感想つきで下にまとめておきますので、もし興味のある方はどうぞごらんください。
また、感想の最後に2021年でもっともピンとこなかった映画を3本選んでみましたので、そちらもあわせてごらんいただけますとさいわいです。

全鑑賞リストの上半期分はこちら


(以下、順不同/敬称略/ネタバレあり)



『ある用務員』
『べイビーわるきゅーれ』の2人組が同じく殺し屋として登場すると知り、いそいそと鑑賞。 
黒社会のボスに育てられた殺し屋が、ボスの娘を警護するため用務員となって高校に潜入するのですが、彼女を狙う殺し屋たちがぞくぞくと校内に侵入してきて・・・ というお話。
多種多様な殺し屋たちがおもしろく、過去にないほどふりきれた役に扮する前野朋哉さんもめちゃさいこう。
メイキングもたのしかったですよ!
『ラストナイト・イン・ソーホー』
魅力的な役者、クールな音楽、うっとりするような美術と衣装、ゾンビみたいにわらわら湧き出るモザイクおじさん、などなどエドガー・ライト監督のセンスが目に耳に楽しいおしゃれホラー。
ただ、大都会ロンドンで夢破れ孕まされ心を病み早逝した母をもつ主人公が、同じような境遇だった女性(サンディ)の存在を知り自分や母と重ね合わせ奔走した結果、またもや救うことができないという結末はどうにもすきになれなかったです。
サンディはたしかに罪を犯したけど、その後たった一人で、誰からも赦されることも理解されることもなく、数十年に渡りあの場所に囚われ続けた。 
それはもう、充分すぎるほどの罰なのではないだろうか。
やっと全てを分かち合って救いの手を差し伸べてくれる人と出会えたのに、囚人のまま、彼女の心を壊した・彼女が殺した男たちと共に焼け落ちるしかなかったのかと思うと胸がいたい。
最後、鏡に映るサンディの笑顔。 そこに至るまでに描かれる悲壮で残酷な仕打ちと、あまりに大団円然としたエンディングは、わたしの中ではつながりそうにないですね。
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』
エディとヴェノムのイチャラブにつぐイチャラブにゆるむ頬。 
理解ある友人とこじらせライバル…そしてダメ押しのイチャラブ。さいこうか。
『マトリックス レザレクションズ』
『レボリューション』で不満だったところが完全撤回されてただけでニッコリ笑顔ですし、続編で一番盛り上がる「敵との共闘」や唐突な新幹線での新・感染みたいな大暴れ、途方もない大殺戮とメタジョーク連打もすきにならずにはいられない。 
ラストの屋上ダイブがさいこうにグっときました。
『クーリエ:最高機密の運び屋』
終盤のカンバーバッチがすさまじい。
『空白』
古田新太さんの顔面による暴力がすさまじく、精神状態をふくめまともじゃないようにしか見えない(※誉め言葉)
巻き込まれ店長の松坂桃李さんも「正しすぎる中年女性」の寺島しのぶさんも異様にうまいし、隅々まで配置されたバイプレイヤーのみなさんがとにかく絶妙。
封建的な父親が娘を喪ったことをきっかけに家族や自分自身と向き合うお話なのですが、わたしには「勝手に縛りつけて勝手に反省して勝手に前向きになるマジで迷惑な親」としか思えなかったですね。 
「不器用なだけでまとも」と評する声も見かけたんですけど、娘に怒鳴りつけスマホを取り上げて懇願もシカトで庭先に投げ捨てる父親の蛮行を「不器用」ですまされちゃあやってらんないし、でもそういうのが男っていうだけで「不器用」ですまされる現実もあるんだよなぁと思うと暗澹たる気持ちになります。
そっちは「不器用」で片付けられるのかもしれないけど、こっちは一生背負って生きてく呪縛になっちゃってるんだっつうの。
親の影響力なめんな。
物語として一方的な目線になってしまうのは仕方ないし、そのバランスをとるべく別のタイプの親も登場するのですが、まあとにかく父親も母親も勝手だね~ という一言に尽きました。
『ブラック・ウィドウ』
なにをどうやったところで『エンドゲーム』は起きてしまってるんだよなぁ・・・というかなしみを癒してくれるフローレンス・ピューは偉大。 
ナターシャを悼みつつも、二代目ブラック・ウィドウに想いを馳せてしまいました。
『銀魂 THE FINAL』
いい最終回でした。
『2001年宇宙の旅』
猿の動きがとてもいい。
『シャイニング 北米公開版〈デジタル・リマスター版〉』
数えきれないほど観てきた『シャイニング』を、まさかスクリーンで拝める日が来ようとは・・・ ありがとう午前十時の映画祭!
出来ることなら二週間毎日観たかった!
『Summer of 85』
どうしようもなく人をすきになってしまった日の記憶を、しまっていた心の奥底から引っぱり出してほこりをはらい、そっと抱きしめたくなるような映画。
『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』
ロディくんも演じる吉沢亮もめちゃくちゃ魅力的でした。
『フリー・ガイ』
ゲームをほとんどやらないので、散りばめられているであろう元ネタはわかりませんでしたが、充分この世界観を楽しめました。
チャニング・テイタムとクリエバの使い方に大興奮。
『イン・ザ・ハイツ』
観ている間はたのしかったけど、しばらくするとほとんど印象が残っていないことに気づいた。アパートが暑そうだったことだけは覚えている。
『ユージュアル・サスペクツ』
今となっては監督・演者ともに問題がありすぎて素直にたのしめないのがかなしい。(まあ観るんですけど)
『ファイト・クラブ』
後世に与えた影響の大きさを改めて感じる傑作。
『ゾンビ津波』
津波に乗ってやってきた磯ゾンビを沿岸警備のおじさんがバズーカ砲で迎え撃つ海洋ロマン(ほぼ陸上だけど)。 
海育ちなだけに血がブルーハワイだったり、顔でフジツボが繁殖していたりと創意工夫の痕跡がほほえましい。 
タイトルから想像されるたいがいのことは抑えてくれるので、安心して観ていられます。
みんなだいすき木材粉砕機も出るよ!
『東京リベンジャーズ』
みんなつよくて、みんないい。
『竜とそばかすの姫』
以前書いた感想
『トゥモロー・ウォー』
Filmarksに書いた感想
『聖地X』
岡田くん、めっちゃシュッとしてはる。
『アイス・ロード』
リーアムおじさんが氷上で『恐怖の報酬』みたいなことをするお話。
色々な映画の悪役を観ていていつも思うことですが、本作の悪役もほんと気の毒なほど職務に熱心で、なんど阻まれても逆境でも挫けそうでも全く諦めずに主人公の邪魔するもんだから感動してしまいました。
みんなえらいよなあ。時給上げてあげてほしい。
『リスペクト』
アレサ・フランクリンの半生、知らなかったがこんなにもハードだったとは・・・。
当たり前だけど、とにかく曲がいい。ジェニファー・ハドソンの歌唱も非の打ちどころ無し。
『エターナルズ』
フェーズ4の目玉であろうオールスターキャストによる群像劇は(またもや)壮大な内輪もめだった・・・!
マーベルおなじみのとんちきアクション(褒め言葉)とクロエ・ジャオ監督ならではの映像美が見事に融合することによって、どっからどう観てもマーベルなのに時々ハッとするほどアートな瞬間を楽しめる、とてもいい映画に仕上がっていました。
スターク家の男児がふたりもいるせいで、鑑賞後無性にゲースロを観たくなるおまけつき。
『燃えよ剣』
副長の岡田くんはもちろん、沖田役の山田さんも慶喜役の山田さんも、そこはかとなく性格のわるそうな山南さんもバッチリはまっていてキャスティングは文句なし。
ふんだんに登場する岡山の名所・吉備津神社や吹屋ふるさと村など、美しいロケーションもすばらしいものの、もとが濃厚な物語なだけに要点をかいつまんだ「よりぬき新選組さん」な印象が否めず。
ナレーションでほぼ説明しちゃうのもなんつうか安っぽい。
『ひらいて』
なにを手に入れても足りない、なにが手に入っているのか気づいていない、なにもかも手に入れないと気が済まない、そもそもなにを手に入れたいのかもわからない、そんな女の子が周囲を巻き込んで自己愛を満たそうと大暴れする、ひりひりして苦くて甘ったるい物語。 
女の子ふたりのバランスがさいこうに危うくて惹き込まれました。
『CUBE 一度入ったら、最後』
なにもかもちぐはぐで、うまくいっている部分がひとつもない奇跡の一本。
『ハロウィン KILLS』
以前書いた感想
『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』
コナン君の新作みたいな邦題、うそ・おおげさ・まぎらわしいの三拍子揃っていてきらいじゃない。 
しっかりと日本でロケされているのに、安定感のあるトンチキ描写もふんだんに盛り込まれていて、まったく期待を裏切ってこないとこいらへん好感度高いです。 
こういうのでいいんだよ、こういうので。
『時をかける少女』
かけてた。
『サマーウォーズ』
たたかってた。
『ロスト・バケーション』
海はさむいし人はおろかだしサメはこわい。
『エクストリーム・ジョブ』
ストーリーはおもしろく、登場人物も個性的で、起承転結がきちんとしていて特に終盤の盛り上がりは異様。
最高すぎる娯楽作。
『未来世紀ブラジル』
「夢の女に是が非でも逢いたいマン奮闘記」。 
デニーロ史上最もかっこいい滑空シーンは、過去に観てきた映画すべての中においても最上位に入るのではないでしょうか。(※わたし調べ)
音楽も美術もキャスティングもなにもかもだいすき。
『DUNE/デューン 砂の惑星』
「夢の女に是が非でも逢いたいマン奮闘記」その2。
本作の直前にリンチ版を観直したので、黒沼龍三演出・北島マヤ主演版/小野寺先生演出・姫川亜弓主演版の「紅天女」についにありつけたような達成感がありました。
なるほど、こういうことか。(どういうことなのか)
全シーン写真集にできそうなほど完成度の高い画面構成にしびれます。
『劇場版「きのう何食べた?」』
だいすきな人とだいすきなごはんを食べられるだけでしあわせなんだよ・・・
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
ケツを固く結わえた荒縄でしばかれていた日々は遠くなりにけり。(日々なのか)
意味がありそでなさそな能面や、存在感がありそでなさそなラミ・マレックの、今までにありそでなさそな敵役とてもよかったです。
作務衣みたいなルームウェアも涼しそうでよかった。
それにしても、アナ・デ・アルマスさんのヘソまで開いてるのにどんだけ動いてもズレないドレス、いったいどうなってるんだ。 両面テープでも貼ってんのか。今度こっそりおしえてほしい。
賛否あるラストではありましたが、なにはともあれお疲れさまでした。
『屋敷女 ノーカット完全版』
公開時に観て以来の鑑賞でしたが、まごうことなき傑作であると再確認しました。
暗闇に佇むダルさまはこわくて美しくて凶暴で、バスルームを血塗れにするパラディさんはひたすら痛々しい。
ふたりの女の「生」に対する意気込みと子どもに対する執着心の対比がすばらしく、ラストシーンには祝福すら感じます。
「とある女」が、ダルさまの卓越した表現力によりただの常軌を逸したヒステリー女ではなく、大きすぎる喪失をうめるため全てを投げ打つしかないかなしい女になっているところが本当にすばらしい。
生きるとは、守るとはなにか、本能に訴えかけてくる声に耳を傾け、おおいに心を揺さぶられながら残酷描写に身をゆだねていただきたいです。
『キャンディマン』(2021年版)
オリジナルを尊重しつつも言いたいことはきっちり詰め込む真摯なホラー。
バッキバキに決まってる映像も恐ろ美しい。
オリジナルを観ていなくても堪能出来ますが、観ていれば数倍アガることうけあいです。
『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』
なにもかもちぐはぐで、うまくいっている部分がひとつもない奇跡の一本。(その2)
ゴーストランドに105分間とらえられていた囚人はわたしたちだったのかもしれない・・・
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』
無罪になってへんやんけ・・・!!!!(つまり悪魔のせいではなかった、と・・・?)
『DIVOC-12』
有名無名含む12人の監督による、そこはかとなく大手広告代理店臭がただようオシャレ短編集。
各作品約10分、と語る手腕が問われる短さですが、全般的に役者さんのアップに頼った顔面勝負が多かった印象。 惜しい。
作り手が好きなのであろう事に振り切った「死霊軍団」と、窪塚洋介さんの姿をした妖精のファンタジーがよかったです。
『レミニセンス』
予告編で想像していたのとだいぶ違う感じのこぢんまりとしたファムファタル映画。
ヒュー・ジャックマンさんが、もっぱらメソメソしたりイライラしたりしていて頼りがい皆無なところが新鮮でした。
ラスト、登場人物が選ぶ道とその尊重のされ方が、わたしはすきでしたね。
『マスカレード・ナイト』
のっけから濃厚キムタクメソッドが怒涛のように押し寄せる。 
いつものといえばいつものなんだけど、わたしにはかなりきつくなってきたかもしれません。
キムタクの部分はさておき、トリック等々が前作以上にひどい内容で、特に真犯人のくだりは原作を確認したくなるレベル。
『スーパーノヴァ』
トゥッチたんとファースさまの圧倒的ケミストリー。
『白頭山大噴火』
多くの人命を救うため出発した旅の仲間が、途中すご腕の野伏と合流したり離れ離れになったりしつつ、最後はデコボココンビで滅びの山に危険なシロモノを放り込みに行くお話だったので、実質ロード・オブ・ザ・リングだったのではないかという気がしています。
『スペース・プレイヤーズ』
終盤の「ワーナーが版権をもっているキャラ大集合」シーンが圧巻すぎて動体視力が追いつかなかった。
『オールド』
シャマラン先生が美しいビーチを舞台に人生の取り戻せなさを容赦なく描く上質ホラー。
いつものシャマラン節全開で、暑気払いにぴったり。
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
路面電車でのアクションにテンション最高潮になるも、岡田師範の『ファブル2』には及ばない足場アクションや、あまりにも妻ラブすぎて子どもたちをないがしろにし続ける(そしてやらかし続ける)父ちゃん像に最後までノレず。
オークワフィナとの関係性はとてもすき!
『モンタナの目撃者』
デコボコ暗殺者コンビの非情もこわいし、迫りくる山火事の猛威もこわいのだけど、がちギレした奥さんの追撃がいちばんこわくてビビりちらしました。
普通なら描く部分が潔く省かれていたのも気にならないほど、主題がハッキリしていておもしろかった。
コナー少年役のフィン君、演技超うま!
『孤狼の血 LEVEL2』
すっかりやさぐれた松坂桃李、哀れなチンピラ村上虹郎、敵か味方か中村梅雀、相変わらずひどい目に遭い続ける音尾琢真などなど、すばらしい面々の殺伐演技合戦がたのしいヤクザ残酷物語。
その面々をひとりで食ってしまう鈴木亮平の猟奇的な面持ち、完璧すぎる。
映画クラッシャーの西野七瀬さんをもってしても、その牙城は切り崩せないのだ。
っていうか誰だよ西野さんキャスティングしたの。
『ドント・ブリーズ2』
ふつうなら肩入れしやすいであろう「なめてた相手が」系映画に倫理観ぶちこわしな要素を入れることにより、一気にどっちもどっち感を醸し出してきたゴミクズ頂上決戦『ドンブリ』の、みんな待ってたのか待ってなかったのかよくわからない続編。
てっきり前作の直接的な後日談かと思いきや、心機一転あらたな家族を手に入れて精魂込めて育てていたじいさんの愛情物語となっており、じいさんをしのぐほどのゴミクズ野郎にさらわれた娘を守るため、死闘を繰り広げることに。
『キックアス』ミーツ『レオン』ウィズ『アジョシ』といった内容なので、新鮮味は特にない。
水紋で攻撃を察知するシーンはよかったです。
『鳩の撃退法』
今回の竜也はハードボイルドやで~。 
焼きそばの販促映画という側面もある。
『あなたの番です 劇場版』
ドラマ版のキャストとキャラクター設定はそのままに、世界線だけを新たにした外伝的物語。 
ファンサービスなのか大人の事情なのか、主要人物の見せ場が無駄に長い。
さあ泣けとばかりに長尺で感動を押しつけてくるのにも興ざめ。
『ファイナル・プラン』
人生最後の恋におちたリーアムおじさんが裏稼業から足を洗おうとするも、相談したFBIがわるいやつだったせいで四苦八苦するお話。
いわゆる「なめてた相手が」系映画ではあるものの、しっとりとしたおとなの恋愛も充分に描かれており満足度高め。
『スパイラル:ソウ オールリセット』
以前書いた感想
『唐人街探偵 東京 MISSION』
冒頭の空港シーンからエンディングのうたっておどろうシーンまでずっとハンテンションが続く、ちょっとどうかしている娯楽作。
出てくる日本人キャストも全員最高の演技をみせており、最高すぎて出てる映画がちがうんじゃないかと思ってしまう長澤まさみ&三浦友和が、尻切れトンボ気味なラスト含めてとてもいい。
笑わそうとするシーンがいちいちクドく、無駄に長尺なのも、文化の違いという感じでこれまたたのしいですね。
『彼女が好きなものは』
生徒たちや親の反応がすごくリアルだなあと思う一方、繰り返し発せられる蔑称やラストの発言などに「それでええんか」という疑問が強く残る映画でした。
『モーリタニアン 黒塗りの記録』
グアンタナモで起きた(しかもまだ終わっていない)非人間的な行いに弁護士ジョディ・フォスターと海兵隊中佐カンバーバッチが直面するお話。
当時話題になっていたので非道の数々は知っていたものの、やはりしんどい。
そして現代日本に生きていて、他人事と言い切れない怖さもありました。
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』
公開時以来の劇場鑑賞。 
まさかもう一度スクリーンで観られようとは・・・ ありがとう午前十時の映画祭!
しあわせすぎて泣きそう。(泣きました)
『ファウンド』
弟想いのお兄ちゃんが家族の問題を超解決しちゃう人間ドラマ。
情感溢れる導入部から「パッケージ大ウソやん…」という中盤を経て、最後は「パ、パッケージ通りでした…!」と平伏せざるを得なくなる大傑作でしたね。腹筋は盛ってるけど。 
モザイクなしだとクライマックスのお兄ちゃんのお兄ちゃんがどうかしすぎているという情報を得て、悔しさのあまり地団駄ふんでいます。
いや、そこ見せんとアカンとこやろ。この物語においてかなり大事なとこやん…
『地獄の警備員』
近年、すっかり「かわいいおじさん」枠に収まった感のある松重豊がまがまがしさ全開でオフィスワーカーをぶちころす。
オフィスにあるまじき謎の鉄扉がとてもいい。
『Girl/ガール』
トランスジェンダーの子どもが思春期を迎え、心と体の不一致に苦悩し、ついにはいたましい自傷行為に及んでしまう。
登場する保護者は、日本の一般的なそれからすると驚くほど理解が深く、きちんとした医療的バックアップも受けていた上での行為なので、いたたまれない気持ちになります。
とても丁寧な映画だっただけに、ショッキングな表現でドラマを盛り上げるような展開に少し違和感。
もしかして『ミッドナイトスワン』の製作者、これ参考にした・・・?
『宇宙からのツタンカーメン』
タイトル以上のことが一切起こらない平和なSFホラー。 ラストシーンに驚愕。


ということで、以上2021年鑑賞リストでした。
上半期とあわせて、合計150本ぐらいでしょうか。
2020年に引き続き、新型ウィルスが猛威をふるっている割には気にせず映画館に通った一年でしたね。
もちろん、感染リスクはできうる限り排除できるよう努めていますし、軽視するつもりもないのですが、行けうるかぎりは映画館に行こうと思っています。
今までも、これからも。

ではさいごに、2021年に観た中でもっともピンとこなかったやつ行ってみよう!!


ピンとこなかったその1
『CUBE 一度入ったら、最後』

ヴィンチェンゾ・ナタリが認めた初の公式リメイク! の呼び声もむなしく、オリジナルファンからもキャストで釣ろうとした若者からも見放されたかなしき二番煎じ。
ギリギリまでそぎ落とされた緊張感、日本映画特有の長ったらしい説明台詞、活かしきれない特殊設定、クソダサいサブタイトルに本編とまったく合わないテーマ曲など、なにひとつ成功だったと思える部分がないのがすごい。
考えれば考えるほど、どうして今これをリメイクすることになったのかがわからなくなる。
本作に限らず、日本映画ではときどき「お金がないって言われている中、どうかんがえても勝算のないまま何故かゴーサインが出た作品」がでてくるんですけど、どういう仕組みなんでしょうかね。
政治といっしょで、一旦予算組んだらキャンセル利かないのかな。

ピンとこなかったその2 
『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』

公開時点では園監督の問題行動は報道されていなかったので、私生活と作品の混同とかではないですよ予めいっておきますが。
海外でも評価されている園監督が満を持してのハリウッド・デビュー。
しかも主役はニコラス・ケイジでヒロインはソフィア・ブテラ。われらが兄貴・ビル・モーズリーも出演と聞けば、相当の怪作が期待できるはず。 
そう思っていた時期が、わたしにもありました。
意識的に使っているトンチキ日本描写、原爆と原発批判、実験的な画づくりと前衛的な編集。
いつも通りの全力芝居をみせてくれるニコケイとそれらの舞台装置の、まあハマらないことといったらね・・・。
悪ふざけのすべてが空回りし、展開のすべてが退屈で、「おれ、すごいクールなことやってるでしょ」という作り手のドヤ感だけがむせ返らんばかりに押し寄せてくる苦痛の105分。
関係者はニコケイやその他の出演者にあやまって欲しい。

ピンとこなかったその3 
『スパイラル:ソウ オールリセット』

以前書いた感想のとおりなんですけど、ソウとしてはあまりに期待外れ。 
ソウでないと思えばふつうにソリッドホラー。
クリス・ロックの接待映画だと思えばいろいろしっくりきますが、そんなもんみせられても。(観たのは自分ですけども)
正直、『スパイラル』よりもピンとこなかった映画はありますよ。
なんで『ゾンビ津波』よりも評価が低いんだ?と思わなくもないのですが、ソウを名乗るんならもうちょっとマシなゲームをみせてほしい。それだけなんです。


昨年のネタに長々とおつきあいいただき、ありがとうございました!
では次回、2022年上半期ベスト10でお会いしましょう!!





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